カミカツってエロとギャグがてんこ盛りなので、世界観設定もテキトーかと言えばそうでもありません。今回はユキト達の住む皇国の疑問点を洗い出します。
概要
まず、そもそもとしてユキトが産霊の儀で飛ばされた世界は何万年も未来の世界です。
作中描写によれば、人類は外獣やアルコーンといった生体兵器を生み出せるほどに発展したものの、ユキトが生まれた数百年後に世界を二分する戦争によって滅んだとされています。文明が滅んだあと、ちょっとは頭の良かった集団が二度と滅びないような国として、皇国を作り上げました。
皇国を新しく作るに当たり、まず神々への信仰を真っ先に消しました。また人間ではなく機械、つまりAIに支配させました。
そして人々のあらゆる欲求や娯楽を消し、AIによって皇国の経済、食料、人口の増減、自然現象など、あらゆるものの仕組みを解析・統制し、皇国を一定不変に保ち続けてきました。民に自殺を強制する終生制度も、人間の間人工生殖も人口を一定に保つためとされます。
国が最低限持つべき武力については、通常の兵器の他、アルコーンと呼ばれる神の力を操る人間に任せました。アルコーンは種々の任務をこなす一方、絶対に反逆させないため、皇宮周辺では神の力が使えないようになっていました。(ただしミタマだけは神の力封じを看破した)
疑問点
なぜ神々への信仰が真っ先に消されたのか?
まず一つ目の疑問が、新しい国の有り方として神々への信仰が消された点です。世界は二分され終末戦争によって滅びたとされるが、ここに神々への信仰、引いては宗教が関わっているのではないでしょうか。
過去の歴史を見ても宗教戦争は数多く起こっており、それによって世界が滅んでもおかしくはありません。
AIが高度に発展しても、人類が滅びずに生かされ続けている。
2つ目の疑問がAIによって支配された世界でも人類が滅んでいない点です。AIが発達すれば、文明維持に人類は必要ないです。(現代私たちが生きる世界でもAIと人類の共存について、議論されることが多々ある)
現代から何万年も経ったカミカツ世界では「なぜ人類が生き続けているのか」を考察する必要があります。
特に皇国の管理システムにそぐわないカクリの人間は真っ先に処分されるはずです。カクリの人間は、その異常性に個体差があるとはいえ、皇国のシステムを崩壊させる危険性があり、生かしておく理由はないでしょう。
個人的な予想になりますが、人類が生かされている理由は「神の力、信者システムがあるから」と考えます。
神の力を享受し行使できるのが人間だけで、かつ程度によっては科学兵器を上回る力を持てるとなれば、人類にも存在価値があると言えます。作中明かされている中でも、ロキの幻視能力やダキニの愛に関する欲求を操る能力は、科学がどんなに発達しても困難なものでしょう。
カクリの人間が生かされているのも信者システムがあるからであり、さらにアルコーンへの適正もカクリの人間の方が適正が高いと考えられます。
アルコーンはなぜ処分されず長い眠りにつかされたのか?
3つ目の疑問がアルコーンが終末戦争の後も処分されずに残された点です。神々への信仰を消したのであれば、それを原動力とするアルコーンも処分されて然るべきです。
なぜ処分されず生かされたのでしょうか?これは1つ目の疑問とも通ずる話だが、やはり兵器としての価値が高いということではないでしょうか?
人間が生きている国はユキトが住む皇国だけなのか?
次に、皇国が果たして一つだけなのかという疑問です。
皇都の人口はシルリル曰く、約120万人とのことです。人口120万人といえば広島市程度の規模しかありません。
皇都の建物の大きさから考えても皇都の面積は広島市と大きく変わらないでしょう。となれば、周辺にカクリ村があることを考えても、皇国の領土は栃木県程度と考えられます。
もし皇国の領土がそれほど大きくないとすると、個人的にはユキトの住む皇国以外にも同じシステムを持つ皇国が存在するのではないかと考えます。カミカツ世界の舞台が未来の地球であれば、同じシステムを持つ皇国が複数あってもおかしくありません。
皇国のシステムは、文明が滅んでしまった反省を踏まえて構築された緻密なものですが、同時にミタマのような神の力を操る人間に看破されてしまうシステムです。当然システムを破壊されてしまった場合の対処法も備えているはずです。
破壊されたシステムを再構築するため、ユキトの住む皇国を粛正しようとする勢力が皇国外から現れる可能性があります。
ちなみに原作最新話の44話では、ロキがユキトのいるカクリで生活をしていた頃を思い出しており、思いの外早くロキが攻略されるのではないかといった様相です。メタ的目線で見れば、ロキ攻略によってより世界観が広がり、さらに強大な強敵が出てくることになると予想します。
皇国は地球のどこにあるのか?
これについては、作中で言及されていません。ミタマが日本の神様をモチーフにしており、カミカツが日本の作品であることを考えると、日本のどこかにあるのではないでしょうか。
(とはいえ現代より数万年経過していることを考えると、地形もかなり変わっているだろう)
皇国の文明レベルが著しく低い
もう一つ気になる点は、皇国の表面上の文明レベルがユキトの生まれた現代よりも低い点です。
確かに皇国を一定不変に保つために、民衆の生活水準は低い方が良いです。しかし、人口を一定に保つのと同様に、食料も安定的に供給する必要があります。
そのためには、カクリの人間に食料を生産させるより、機械に自動生産させた方が不安要素は少ないです。もちろん皇都民が機械のような性格をしているので、皇都に近いカクリの人間が食料を生産していてもおかしくありませんが・・・
というよりユキトは皇都の機械をミタマに破壊させた後、畜産や畑作を自動生産するプラントをミタマに復活させていると思っていました。その方が畜産のノウハウなどの問題を気にする必要がないですからね。
まとめ
皇国の秘密・バックボーンは、作中において重要な要素であり、作品の根幹なので、そのうち明かされるでしょう。果たして私の予想はどれだけ合っているでしょうか。
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