名鉄尾西線は、一宮市の北西部にある玉ノ井駅から、名古屋本線も乗り入れる名鉄一宮駅、名鉄津島線の終点である津島駅を経て、関西本線と乗り換え可能な佐屋駅に至る路線です。
現在この路線の途中にある苅安賀駅付近では、線路の高架化する事業が計画されています。
本記事では、2020年9月6日に実際に現地に行って取材してきましたので、それをレポートします。
事業概要
事業の概要については、以下の記事に記載しておりますので、クリックしてご覧ください。
現地の状況
実際に現地に行って線路切り替え後の様子を確認して参りました。結論から言うと工事はまだまだこれからといったところです。
観音寺0号踏切
下の画像は国土地理院Webサイト「地理院地図Vector(試験公開)」で公開されている「標準地図」に加筆したものです。なお下の画像以外にも地理院地図Vectorより引用+加筆したものがありますが、以降の画像ではこの説明を省きます。観音寺0号踏切は車2台分の幅がある規模の大きめな踏切です。交通量もそこそこあるのですが、本事業では除却対象にはなっていません。
一宮方はここから一宮駅に向かって高架になります。一方弥富方は至近に観音寺駅があります。
観音寺駅駅部周辺
観音寺駅の北側は上の画像のように空き地になっています。この空き地を活用して当駅を行き違い可能駅にする予定です。
苅安賀3号踏切
苅安賀3号踏切も除却対象の踏切ではありません。幅は、自動車が通行可能な幅があります。
一宮方はすぐに観音寺駅構内になります。弥富方は遠くに東海北陸自動車道の大きな高架橋が見えます。
苅安賀2号踏切
苅安賀2号踏切は、苅安賀駅と観音寺駅の中間にある踏切です。自転車が通れる程度の幅があります。
上の画像が一宮方、下の画像が弥富方です。名鉄の敷地だけで複線化、ないし仮線と高架線を整備できそうな幅があることが分かります。
苅安賀1号踏切
苅安賀1号踏切は本事業の本丸です。ここで西尾張中央道と交差します。
概要にて説明させていただいた通り、現在は片側1車線の計2車線ですが、4車線に拡張できるだけの余地があります。4車線化は、鉄道側の高架化後整備されるかと思います。
踏切の直上には東海北陸自動車道が掛かっています。高速道路側に大規模な改造を施すことなく、鉄道側のみ立体化させることが出来るくらいの高さがあります。
自家用車から撮影した時の現在の苅安賀1号踏切の様子と一宮市より提供されている高架イメージを並べてみました。
一宮方面の列車が苅安賀駅に到着するとき、過走防止のためにこの踏切が閉まります。しかし津島行の列車が来るまで時間がかかるため、列車が通過することなく踏切が空きます。
上の画像が一宮方、下の画像が弥富方です。ここも高架線を整備するだけの幅が十分にあります。
苅安賀駅駅部
苅安賀駅は1面2線の行き違い可能な駅です。列車の制御をするため、駅構内に出発信号機が建っています。
苅安賀駅の前後のポイントはどちらもスプリングポイントになっています。列車が通過するときポイントを軽快に叩く音がします。
上の画像が一宮方、下の画像が弥富方の改札口です。無人駅なので駅員はいません。
苅安賀駅には構内踏切があります。この踏切も高架化によって除却される予定です。
上の画像が一宮方、下の画像が弥富方です。苅安賀駅の前後は長い直線になっています。
二子5号踏切
苅安賀駅の近くにある二子5号踏切も一緒に立体化します。車が通行できるの幅があります。上の画像が一宮方、下の画像が弥富方です。ここも高架化させるために必要な用地が十分にあります。
二子4号踏切
二子4号踏切は本事業の除却対象ではありません。しかし事業区間には含まれています。
おそらく事業中この踏切付近から仮線への切り替えがなされると思います。それにあわせて当踏切の改良がなされるでしょう。
上の画像が一宮方、下の画像が弥富方です。事業中はここから仮線へカーブしていきます。
まとめ
という訳で苅安賀駅周辺の現地取材でした。まだ鉄道側の工事は始まっていないことが分かりました。
しかし道路側では現在西尾張IC(仮称)の整備が進んでいます。完成すれば、将来一般道から東海北陸自動車道へ名鉄尾西線をオーバーパスできるようになるでしょう。
今回はインターチェンジの方の取材はしませんでしたが、時間があればそちらも取材していこうかなと思います。
苅安賀駅周辺高架化工事の動画版(youtube)
当方では、苅安賀駅周辺高架化工事の様子を動画でもまとめています。是非ご覧ください!
その他の取材日
工事の進捗に合わせて適宜アップ予定です。
参考文献
国土交通省国土地理院
https://www.gsi.go.jp/top.html
愛知県
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/ichinomiya-kensetsu/0000068160.html
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