2023年12月15日、JRグループおよび私鉄会社のダイヤ改正内容が遂に発表されました!本記事でプレス記事をまとめると共に、個人的な所感も書いていきたいと思います。
- JR北海道
- JR東日本
- 北陸新幹線敦賀延伸
- 東北・山形新幹線に新型車両E8系導入。
- コロナからの回復に伴い、東北・秋田・上越・北陸新幹線を増発。
- 夜間作業時間拡大のため、上越新幹線の最終電車を繰り上げ。
- つがるの停車駅を削減したスーパーつがる登場。
- 越後線の新潟~内野間でパターンダイヤ化。
- 篠ノ井線の信州1号は1時間時刻繰り上げ、所要時間11分短縮。田沢追加停車。
- 仙台直通の特急ひたち時刻変更。
- しおさいにE259系を投入。255系は撤退。
- わかしお・さざなみでも255系が撤退。E257系5両に統一。
- 成田エクスプレスが運行体系変更。空港非利用の特急料金が値下げ。
- 京葉線の日中以外の快速列車を全て廃止。各駅停車化。
- 宇都宮線・高崎線の快速列車縮小。各駅停車化。
- 富士回遊が1往復増発。あずさは2往復が12両化。
- 中央線の日中時間の大月直通が拡大
- 五日市線の立川直通便の増加。
- 八高線がラッシュ終了後に1本増発。
- 相鉄・JR直通線を早朝時間帯に1往復増発。
- 横浜線と根岸線の直通運転を拡大。
- 湘南5号と14号の平塚~小田原間で運行廃止。
- 踊り子が網代停車を取りやめ。
- 鶴見線、常磐線、磐越西線、只見線、奥羽本線、羽越本線でワンマン運転拡大
- 新幹線と在来線特急との乗継割引終了。
- JR東海
- 早朝の下りと深夜の上りに臨時のぞみを増設。
- 新横浜始発ののぞみが連休初日や繁忙期に博多まで延長運転。
- 岡山・西明石への最終のぞみが繰り下げ。
- 山陽新幹線内から首都圏への最終電車を山陽新幹線内のみ1分繰り下げ。
- 下り18時以降でひかりの停車駅増加。ひかり号の運転間隔を改善。
- 早朝の下りこだま765号が静岡始発から三島始発に延長。
- 下り静岡初電のこだまが5分繰り上げ、名古屋で名古屋始発ののぞみに接続。
- 上り朝通勤時間帯において、浜松~静岡間のこだまを増発。
- 中央本線中津川~名古屋間の普通車の最高速度が130km/hに向上。
- 中央本線の日中のダイヤパターン変更。
- 身延線と飯田線で輸送力調整。
- しらさぎが全便敦賀止まりに短縮。
- 最後に:労組資料に書かれている内容について。
- JR西日本
- 北陸新幹線金沢~敦賀間開業。
- 能登かがり火は臨時列車と花嫁のれんを合わせて8往復に。
- 小浜線と越美北線でかがやき号との接続を考慮したダイヤとなる。
- しらさぎ1往復を廃止する代わりに米原~敦賀間で臨時快速を新設。
- 新横浜始発ののぞみが連休初日や繁忙期に博多まで延長運転。
- 岡山・西明石への最終のぞみが繰り下げ。
- 山陽新幹線内から首都圏への最終電車を山陽新幹線内のみ1分繰り下げ。
- やくもに新型車両の273系が導入される。
- スーパーはくとの運行系統が大幅変更。
- 通勤特急らくラクやまと1往復新設。
- 快速うれシートが平日4本→8本、土休日7本に拡大。
- 通勤特急らくラクはりまが網干~京都に延長運転。
- びわこエクスプレスをらくラクびわこに名称変更し、運行時間も変更。
- 夕方時間帯のくろしおの和泉府中停車が拡大。
- 嵯峨野線普通列車を昼間毎時1本増発。15分サイクル化。
- ゆめ咲線の平日朝ラッシュ2往復増発。
- 奈良線奈良方面で19時台1本を宇治行き→城陽行きに延長。
- おおさか東線の直通快速が城北公園通駅に新規停車。
- はるかが全列車定期列車化。
- 南紀のJR西日本区間を始め、各所ワンマン化。
- JR四国・土佐くろしお鉄道
- JR九州
- 道南いさりび鉄道
- IGRいわて銀河鉄道
- 三陸鉄道
- 仙台空港アクセス
- 新京成電鉄
- 東武鉄道・会津鉄道
- 西武鉄道
- 京王電鉄
- 小田急電鉄
- 東急電鉄
- 相模鉄道
- 東京メトロ
- 都営交通局
- 鹿島臨海鉄道
- 銚子電気鉄道
- 埼玉高速鉄道
- 東葉高速鉄道
- 流鉄
- つくばエクスプレス
- 東京モノレール
- いすみ鉄道
- 小湊鉄道
- 千葉都市モノレール
- 横浜シーサイドライン
- 岳南電車
- しなの鉄道
- えちごトキめき鉄道
- あいの風とやま鉄道
- IRいしかわ鉄道
- ハピラインふくい
- 名古屋鉄道
- 京都市営交通局
- 大阪メトロ・北大阪急行
- 近畿日本鉄道
- 京都丹後鉄道
- 智頭急行
- 阿佐海岸鉄道
- アストラムライン
- 一畑電車
- 西日本鉄道
- 福岡市交通局
- 松浦鉄道
- まとめ
JR北海道
千歳線で快速エアポートが毎時6本化。パターンダイヤも強化。
既に事前情報で明らかになっていたことですが、快速エアポートが毎時6本になります。これまでは12分サイクルで毎時5本でしたが、現行よりさらに増発するとなると、列車種別の細分化が必要になるようです。
列車細分化の原因はやはり貨物列車の存在でしょうか。貨物列車の運行と両立させるとなると、列車種別を統一するというのは難しそうです。
個人的には貨物列車を千歳線に通さず、室蘭本線・函館本線経由にすべきだと思います。連絡線整備も含めて新たなインフラ整備をして欲しい所です。
とりあえず、改正後のダイヤを見ると、1時間当たり特別快速1本・快速3本・区間快速2本・普通列車2本となるようです。快速だけでなく普通列車もパターンダイヤになるのは好印象です。
ただ特別快速と快速はそれほど時間差はないようです。今後の運行状況次第では、特別快速が快速に格下げになるでしょう。
また、今回初めて構築したパターンダイヤは夕方以降も展開されるようになるかもしれません。要は普通列車も車両を増結して長編成低頻度運転すれば良いだけですからね。
ちなみに使用車両は全てuシート連結車になります。区間快速にもuシートが連結されます。
次に日中時間帯の小樽直通は特別快速毎時1本と快速毎時1本となりました。札幌断面でも新千歳空港断面でもきれいな30分間隔となり、運転間隔が現行より改善されました。
さらに快速・特別快速ともに桑園に停車します。学園都市線から小樽行きの快速を利用するためにわざわざ札幌に向かわなくて済むようになりました。
ただし、快速は手稲以北で各駅停車化するようです。これは千歳線側が増発された余波でしょう。毎時4本ある普通列車のうち、1本が手稲止まりとなるようです。
要は、これは小樽~札幌間の快速運転列車減便だと思います。特別快速と快速で混雑が偏るようになるため、今後の利用状況に注目です。
この改正を見ると、小樽~札幌~岩見沢は737系2両による毎時6本ワンマン化の方が良いと思います。
札幌近郊の新型車両を737系2両に出来ないものでしょうか。まあ、JR北海道の車両新造計画はそういう計画にはなっていないようですけど。
快速ニセコライナーが小樽~手稲間で各駅停車化・桑園停車。
倶知安・余市から札幌に乗り入れる3両固定気動車のニセコライナーが、小樽~手稲間で各駅停車化します。さらにエアポート号と同様に桑園に停車します。
ホームライナーを除いて、朝ラッシュ時間帯の唯一の快速列車だったため、混雑がこの列車に偏っていたのでしょう。普通列車化は納得です。
また小樽での時間調整がなくなったため、札幌到着は現行より早くなるようです。こうなるとむしろなぜ今までこのようなダイヤをしてこなかったのか疑問になりますね。
札幌~江別間の普通列車が毎時4本→3本へ。
表題の通り、函館本線旭川方面の普通列車の本数が毎時4本・15分サイクルから毎時3本・20分サイクルに減便になります。元々の利用者が少ないのか、あるいは千歳線に運転士要員を振り向けるためなのか、どちらにせよ737系2両ワンマンによる20分サイクル・毎時6本化にならずに減便してしまうのは残念ですね。
個人的には札幌近郊区間もワンマン化した方が良いと思うのですが、ワンマン化した分だけ運転士を現行よりさらに確保するのが難しいということでしょうか。つくづく人が絡むと純粋な利便性向上のための短編成高頻度運転ができないので歯がゆいですね。
岩見沢~旭川間に737系やH100形を投入・置き換え。
岩見沢以北では737系やH100形が投入され、岩見沢~滝川間でワンマン運転が開始されます。列車本数が少なく利用者も少ないので、今まで札幌近郊電車3両が乗り入れていたことの方が不思議でしたが、これが遂に解消されます。
さらに普通気動車が最新車両の737系に置き換わることで、所要時間が最大14分短縮されるようです。岩見沢~旭川間は車両の送り込み以外で気動車を運転する理由がないので、ここも改善でしょうか。
この他、夕方に岩見沢発着で1往復増発されるそうなので、少しでも利便性が向上するのは利用者にとっては嬉しいでしょう。
石北本線と釧網本線の運行列車がH100形に統一。
JR北海道の夜間留置設定を調べるついでに気動車の運用も少し調査しましたが、2022年度の段階で旭川・釧路共に運用にかなり余裕があるのが見受けられました。それこそ、キハ40系は全車廃車になっても問題ないレベルです。
ダイヤ改正後はキハ40系が旭川から撤退すると考えられます。H100形が運行しない宗谷本線の名寄以北・根室本線の滝川~東鹿越間・留萌本線全線はキハ54形・キハ150形での運転になるでしょう。
これに加えて、H100形の統一により、留辺蘂~北見間で最大6分、北見~網走間で最大9分速達化します。さらに特別快速きたみが1両から2両に増結されるそうです。
一方、釧路側では釧網本線がH100形で統一されますが、花咲線はキハ54形のみのままとなります。個人的には、花咲線は日本で最も車窓が美しい路線だと思うので、H100形よりクロスシートの割合が高いキハ54形で運行するのは妥当でしょう。
その他、釧路発網走行き「しれとこ摩周号」では、車窓が楽しめる区間で減速運転を開始するようです。釧網本線で景色が良いのは緑以北のオホーツク管内なので、そこで減速運転を行う感じでしょうか。
最後に釧網本線の早朝と夜間の一部列車が運行取りやめとなるようです。
根室本線の滝川~東鹿越間は富良野で運行系統分断。
根室本線では来年2024年4月1日で富良野~東鹿越間が廃止されます。それに備え、根室本線の運行が富良野で分断されます。
滝川~富良野間では狩勝などの快速列車が全て普通列車化し、日中時間帯で増発が行われます。わかりやすいダイヤにするとのことなので、カムイ・ライラックのダイヤに合わせてパターンダイヤが適用されるでしょう。
鉄道路線廃止予定の富良野~東鹿越間では、利用者の増加が見込まれることから日中時間帯で1往復増発されるそうです。路線廃止に向けて車両を多めに確保しておき、路線廃止後に順次キハ54形を廃車にしていくといった所でしょうか。
JR北海道管内の5つの無人駅を廃止。
対象となるのは石勝線の滝ノ上、宗谷線の初野と恩根内、函館線の中ノ沢、石北線の愛山です。特に石勝線の滝ノ上の廃止が大きいでしょうか。これで石勝線の普通列車のみ停車の駅は川端のみとなります。
その川端も廃止となれば、普通列車を廃止して特急列車のみの運行になることもあり得るでしょう。個人的には特急の混雑緩和も含め、キハ261系をもっと増備して欲しい所です。
JR東日本
北陸新幹線敦賀延伸
JR東日本管内ではありませんが、目玉はやはり北陸新幹線の敦賀延伸でしょう。
東京方面からの敦賀直通はおおむね1時間ごとの運転となるようです。朝夕はかがやき、昼ははくたかが敦賀まで直通し、朝夕はくたかは金沢止まりのようです。
やはり、東北新幹線の福島周辺の平面交差の制約が大きく、ダイヤを大きく弄るのが難しい印象です。北陸新幹線のJR東日本管内のダイヤは時刻変更が多少入るのみとなっています。
次回の大幅なダイヤ変更は福島のアプローチ線完成後でしょう。今回各列車の運行時刻が明らかになったので、アプローチ線完成後のダイヤの予想を今後したいと思います。
東北・山形新幹線に新型車両E8系導入。
山形新幹線直通の列車がE3系からE8系に更新されます。2026年ダイヤ改正までに順次置き換えとなり、導入本数に応じて都度時刻変更していくでしょう。
車両更新により最高速度も向上し、最大で4分時間短縮となるようです。新幹線は車両更新による最高速度向上・所要時間短縮が容易にあり得るので、新幹線であることの有難みをまじまじと感じますね。
ただE8系の導入によって料金が変わることはないようです。時間短縮が4分しかないため、値上げには理解を得られないという判断かと思います。
やはりE8系の本領発揮は福島のアプローチ線完成後となるでしょう。
また今回の改正から山形新幹線直通と連結する東北新幹線側の10両がE2系からE5系になります。E2系も2026年春には全面撤退と考えられます。撮影はお早めに。
コロナからの回復に伴い、東北・秋田・上越・北陸新幹線を増発。
コロナ禍からの需要回復により、東北・秋田・上越・北陸方面で臨時列車が定期列車化します。これに対してやまびこ号が仙台~盛岡間で2往復削減されます。
はやぶさ号は上野始発だった列車2本を東京始発として延長運転されます。新幹線は在来線から切り離されているので、増発も容易ですね。
夜間作業時間拡大のため、上越新幹線の最終電車を繰り上げ。
上越新幹線の最終電車が20分繰り上がります。夜間作業時間拡大のためだそうです。
東海道新幹線が上り東京方面で6分繰り下がるのとは対照的ですね。夜間作業時間拡大のためと謳っていますが、結局は需要の差が今回の終電変更の差になっているでしょう。
つがるの停車駅を削減したスーパーつがる登場。
現行の特急つがるより停車駅を削減したスーパーつがるが登場します。削減対象は八郎潟、森岳、二ツ井、碇ヶ関、浪岡の5駅です。
この削減により、所要時間が10~14分短縮されるようです。秋田~青森間でスピードアップが図られます。
しかし、一方でなぜ停車駅を削減したのか一切不明です。秋田~青森間は競合となるような公共交通機関は見当たりませんし、高規格道路もありません。停車駅をそのままにした方が集客できるような気がします。
越後線の新潟~内野間でパターンダイヤ化。
日中毎時3本の20分サイクルがおおむね構築されていた越後線が、1の位まできっちりそろえられます。発車時刻を覚えやすくなるので、利用者に優しいダイヤといえるでしょう。
篠ノ井線の信州1号は1時間時刻繰り上げ、所要時間11分短縮。田沢追加停車。
松本始発長野行きの信州1号が1時間繰り上がります。長野の到着時刻は8時9分となり、通勤時間帯ど真ん中に変更となります。代わりに臨時快速は運転取りやめとなります。
おそらく既存の臨時快速のスジを流用した形ですね。田沢に追加停車するのもそういう理由かと思います。
座席指定列車を使う人にはありがたい話かと思いますが、無料の普通車が減便になるので、一長一短の改正といえるでしょう。
仙台直通の特急ひたち時刻変更。
仙台直通のひたちが、上りは繰り上がり、下りは繰り下がります。これにより仙台以北の各駅から首都圏エリア各都市への滞在時間が拡大されます。
利用状況を踏まえつつの単純な利便性拡大ですね。ありがたい人も多いでしょう。
しおさいにE259系を投入。255系は撤退。
千葉労組のプレスから明らかになっていましたが、房総特急の定期運用から255系9両が撤退するようです。代わりにE259系6両が新規導入されます。
しおさいについては、過去GWに成東→東京で利用したことがありますが、確かに窓側の座席が埋まる程度で利用者は少ない印象でした。連休以外ではさらに利用者が少ないでしょうから。減量は納得がいく所です。
255系の代わりに運転されるE259系ですが、現在22本18運用予備4本となっています。しおさいの運用はおおよそ3運用と考えられますが、一部がしおさい運用と成田エクスプレス運用が混じる運用になると考えられるので、2運用増えて20運用予備2本になると考えられます。
E259系で運用を賄いきれない分はE257系5両がフォローするようです。現行ダイヤと同様、東京~佐倉間で1往復します。
わかしお・さざなみでも255系が撤退。E257系5両に統一。
わかしおにも255系が運用されているため、ダイヤ改正で撤退しE257系に統一されます。そればかりか、編成両数も5両に統一され、10両での運転は消滅します。
5両運転に統一されるのに伴い、上り朝ラッシュは東京8時25分着のわかしおが増便されます。朝ラッシュのピークに走る列車ということで、普通車の方は1本減便となります。
この1本減便が209系10両ケヨ34の引退に繋がるかもしれません。公式発表はありませんが、京葉線よりも武蔵野線の輸送力増強が求められる状況ですので、撮影はお早めに。
成田エクスプレスが運行体系変更。空港非利用の特急料金が値下げ。
成田エクスプレスが朝夕で千葉と佐倉への停車が新規設定されます。朝上り・夕方下りだけでなく、利用者が多いと思っていた早朝の下りで千葉停車が2本追加されており、利用者の少なさを改めて感じさせられる内容でした。
加えて253系時代から続いていた成田エクスプレスの中央線直通が廃止されます。平面交差による交差支障をしてでも直通していたにもかかわらず利用者が少ないということで、廃止は妥当という所でしょうか。
廃止後は豊田→池袋に夜間留置場所を変更と考えられます。ここら辺もE259系がしおさいの運用も賄うようになった恩恵でしょう。
さらに7時~19時で東京駅発車が約30分間隔の運転となります。7時15分発を廃止して、9時30分発が新設されると考えられます。早朝の需要は成田空港アクセスの中でも特に重要な時間帯かと思いますが、利用者が少ないのでしょう。
最後に成田エクスプレスが総武本線の通勤需要を拡大させるため、ご利用区間に空港第2ビル・成田空港が含まれない場合、房総特急と同じ料金まで値下げされます。通勤需要の拡大が狙いかと思います。
とはいえ、成田エクスプレスが空港アクセスの役割が薄れていけば、将来列車自体が廃止し、着席需要をグリーン車に移行させるかもしれません。羽田空港の西山手ルートが開業すれば、成田エクスプレスを運行する余裕も無くなるでしょうしね。
京葉線の日中以外の快速列車を全て廃止。各駅停車化。
SNS上でも大きく話題となった京葉線の快速列車の大幅縮小。個人的には快速は縮小して欲しい派だったので今回の改正には賛成なのですが、昼間より朝夕が先に縮小されるというのはかなり驚きました。
JRの場合、私鉄と比べて通勤通学の割合が高いのか、特急に客を誘導したいのか、種別を2種類に分けて混雑の偏りが出るとすぐに快速を廃止してしまう傾向にあるようです。最終的に有料特急と普通列車しか残らないのは他の路線でも見られる傾向です。
まあ、各列車の混雑を平準化する上で一番の形は全列車各駅停車化ですからね。運行効率を重視するなら、これが一番正しいです。
やはり京葉線は他社路線との競合がないので、速達性は二の次なのでしょう。速達性が欲しければ特急料金を払えということですね。
将来は日中の快速も各駅停車に変更になるかもしれません。まあ、その方が20分サイクルになって武蔵野線とのかみ合わせも良くなるので、個人的には願ったりですけれども。
宇都宮線・高崎線の快速列車縮小。各駅停車化。
京葉線と同様に、宇都宮線・高崎線でも一部の快速列車が各駅停車化されます。こちらも京葉線と同様に混雑の偏りを無くすのが目的でしょう。
他社路線との競合がないのも京葉線と同様です。いずれ各駅停車と特急の2種類に収束していくでしょう。
個人的には朝夕だけでなく昼間も全列車各駅停車で良いと思うんですけどね。下手に快速列車が走るより、普通列車毎時6本・10分間隔の方が余程ありがたいのではないでしょうか。
富士回遊が1往復増発。あずさは2往復が12両化。
富士回遊は円安によるインバウンド需要で混雑していました。1往復増便して混雑緩和を図ります。
さらに、2往復のあずさが9両から12両に増強されます。これも利用者が戻って来た証拠でしょう。
これら自体は嬉しいのですが、逆に言うとこれ以外特急列車の増便はありません。大型連休には立ち客が大量発生し、遅延も発生していましたので、このダイヤ改正には100%納得できない内容です。
とにかく波動輸送用の列車が圧倒的に足りない。成田エクスプレスの車両更新、波動用列車の増備をいち早く行って欲しいです。
中央線の日中時間の大月直通が拡大
中央線で東京から大月への直通列車が5往復増発されます。高尾断面での時刻表が分からないので、断定はできませんが、富士急行へのインバウンド需要への対策と考えられます。
大型連休には大月駅は大混雑でしたので、少しでも混雑緩和を狙っているでしょう。個人的な中央本線の理想は「普通列車の運行分断駅を高尾から大月へ変更すること」ですが、これが少し近づきました。
五日市線の立川直通便の増加。
五日市線の立川直通便が増加します。利用者にとってはありがたい話ですが、個人的には五日市線は拝島~武蔵五日市間で完結させるべきだと思います。
E233系0代をもっと中央線と青梅線で使って欲しいと個人的には思います。
八高線がラッシュ終了後に1本増発。
八高線で特に列車間隔が空く時間帯に列車を1本増発します。八高線は利用者が多い印象なので、混雑緩和に役立ちそうです。
相鉄・JR直通線を早朝時間帯に1往復増発。
2019年に開通した相鉄・JR直通線を早朝時間帯に1往復増発し、両方向共に初電列車が繰り上がります。東京都心方面は5時台の列車、相鉄線方面は6時台の電車が新設されることになります。
相鉄・JR直通線は昼間の利用者が少ないものの、朝夕は利用者が多く盛況しているようです。人によっては、さらなる列車の本数増を望む人も居るほどです。
しかし、相鉄・JR直通線の列車本数が増えるほど、代わりに横須賀線か湘南新宿ラインの列車を減便する必要があります。それはつまり、品鶴線のトータルの輸送力が落ちることになります。
では相鉄・JR直通線を思い切って廃止すれば良いのかというと、これも私は違うと思います。相鉄・JR直通線は、横浜駅及び東海道線の混雑を回避するルートとして市民権を獲得してきています。
つまり、相鉄・JR直通線を増発することも減便することも最適ではありません。そんな状況で打つべき次の一手はこれらの折衷案だと思います。
その折衷案として私が提案するのは、相鉄・JR直通線を新川崎駅で打ち切り、横須賀線始発列車に対面接続させる案です。
相鉄側は普通車10両しか受け入れられず、JR側は全車15両が理想です。これを踏まえると、どこかで車両をチェンジさせる必要があります。
しかし、現行の設備では途中の駅で乗換込みで使用車両を変更することはできません。その理由は相鉄・JR直通線は羽沢横浜国大駅から武蔵小杉駅までノンストップであり、かつ両端の羽沢横浜国大駅も武蔵小杉駅も、そこで列車の運行を打ち切って乗換をさせることが出来ないからです。
したがって、羽沢横浜国大駅から武蔵小杉駅までの間のどこかで乗換が出来る駅を新設する必要があります。その駅として適当なのが新川崎駅です。
新鶴見機関区の土地を活用すれば、現状の1面2線から追加でホームを新設することは容易かと思います。追加した新ホームに横須賀線列車と相鉄線直通列車を双方向から乗り入れさせることで、階段を使わずに東京方面行の列車に対面乗換できるようになります。
上図の赤線が新設する線路設備になります。ホームの新設に加えて留置線も整備できれば、夜間留置において相鉄側に頼っている現状もある程度改善できるでしょう。
詳しい内容は下記記事にて。興味があれば是非ご覧ください。
横浜線と根岸線の直通運転を拡大。
朝夕時間帯を中心に、横浜線と根岸線の桜木町への直通が平日5往復、休日7往復増発されます。本音としては京浜東北線向けの1面2線の地下ターミナルが欲しい所ですが、とりあえず大歓迎といったところでしょうか。
湘南5号と14号の平塚~小田原間で運行廃止。
利用が見込めなかったのか、朝の上り1本、夕方の下り1本が平塚~小田原間の運行を取りやめます。特急列車になって以降、あまり利用状況は良くないようです。
踊り子が網代停車を取りやめ。
縮小傾向にあった踊り子の網代停車が遂に廃止されます。現行ダイヤでは1日2往復停車していました。
網代駅は無人駅だったので、オペレーションの面でも難があったと思います。これで乗務員の負担も軽減されるでしょう。
鶴見線、常磐線、磐越西線、只見線、奥羽本線、羽越本線でワンマン運転拡大
鶴見線、常磐線(土浦~水戸・いわき~原ノ町)、磐越西線(野沢~津川)、只見線(只見~小出)でワンマン運転開始が開始されます。奥羽本線、羽越本線ではワンマン運転が拡大されます。
乗務員の削減は人件費の削減・ダイヤ編成の柔軟化に繋がるので、個人的には歓迎です。
新幹線と在来線特急との乗継割引終了。
近年縮小傾向の乗継割引制度はJR東日本でも縮小されます。システムは分かりやすくなりますが、実質的な値上げですね。今後もこの傾向は続くでしょう。
JR東海
早朝の下りと深夜の上りに臨時のぞみを増設。
早朝の下りに臨時のぞみを1本、深夜の上りに臨時のぞみを2本増設します。輸送力が増強され、繁忙期の膨大な需要に対応する形になります。
下り臨時列車の増発は後述するこだま号の運用変更も影響しているでしょう。静岡県内出庫の列車の運用が変わったことで増発出来るようになったと推察されます。
さらに通常期でも混雑が激しく遅延が頻発していた上り最終便ののぞみ64号に救済が入りました。新大阪始発21時30分発の臨時のぞみということで、終電が6分繰り下がりました。
個人的には早朝下りと同様に、静岡と小田原にも停車する定期ひかり新横浜行きにして欲しかったですが、とりあえず増発されたことに感謝すべきですね。
新横浜始発ののぞみが連休初日や繁忙期に博多まで延長運転。
相鉄・東急直通線開業に合わせて新設された新横浜始発ののぞみが連休初日や繁忙期に博多まで延長運転されます。山陽新幹線内では基本停車駅の他に新山口に停車します。
山陽新幹線では、本列車の設定により、8時台でも速達列車が毎時9本運転となります。山陽新幹線の輸送力増強は、大型連休の混雑を考えれば当然の判断でしょう。
岡山・西明石への最終のぞみが繰り下げ。
岡山行き・姫路行きの最終のぞみの停車駅を変更し、岡山行きは西明石停車を取りやめ、姫路行きは新たに西明石に停車するようです。これで西明石と岡山への最終電車が繰り下がります。
保守の都合があるのか、姫路到着・岡山到着が繰り下がることはありませんでした。ここについては厳格に守る模様です。
山陽新幹線内から首都圏への最終電車を山陽新幹線内のみ1分繰り下げ。
その混雑ゆえ新大阪での停車時間が4分確保されていたのぞみ64号の発車時刻が1分繰り下がり、博多19時丁度発になりました。先述した臨時のぞみが設定された恩恵でしょう。
東海道・山陽新幹線の最速列車が更新され、4時間45分となりました。鉄道の技術の進化が伺えます。
それと19時30分発と20時丁度発の名古屋行きのぞみがすでに定期列車として設定済みですが、利用状況次第では、博多20時30分発・名古屋23時50分着を設定しても良いでしょう。最終電車繰り下げで利便性が向上します。
下り18時以降でひかりの停車駅増加。ひかり号の運転間隔を改善。
下り18時以降で静岡・浜松・豊橋のひかり停車が1本ずつ増加します。さらにひかり665号が定期化しひかり667号が臨時化することでひかり号の運転間隔を改善されます。
個人的にはひかり663号が20時12分から9分繰り上げ20時3分にして、ひかり665号が定期化するかと思っていました。しかし実際は、既存のひかりに停車駅を追加しただけで増便はありませんでした。
そもそもひかり663号は発車時刻が変更になっていません。米原で廃止となったしらさぎの代わりの臨時快速に接続するようで、そりゃ時刻が変わらんよなという感想です。
臨時快速が運転されることは事前情報がなかったので、予想通りになった人は誰もいないでしょう。前提が違っていたので、予測が外れても仕方がありません。
これを踏まえると、たとえインフラが劇的に変化しても、なるべくダイヤ改正前後で列車接続を変えないようにしていることが伺えます。
別に廃止になる最終しらさぎの代替なんて必要ないと思うんですけどね。しらさぎの利用者減なんて容易に予測できることかと思いますし。
米原発着の臨時快速が廃止になれば、改めてまた東海道新幹線のダイヤが改善されるでしょう。
早朝の下りこだま765号が静岡始発から三島始発に延長。
静岡県民にとって大きな改善となる項目がこちらです。今まで三島からの初電は6時51分発と非常に遅かったのですが、こだま765号が三島始発に延長となったことで、三島・新富士利用者が新横浜を除く首都圏各駅からの利用よりも早く名古屋・京都・新大阪に到着できるようになりました。
また在来線において熱海の下り米原方面の初電は5時32分発、三島には5時45分に到着するため、延長されたこだま765号に乗換出来ます。今までわざわざ小田原まで逆方向に移動するのが中部・関西への最速ルートだったのが三島乗換に変わることで、不合理な移動ルートが解消され運賃も安くなります。
熱海・三島・新富士からの出張において、大きな改善といえるでしょう。まだ熱海・三島・新富士よりも新横浜からのアクセスの方が早く中部・関西に到着する状況になってしまっていますが。
下り静岡初電のこだまが5分繰り上げ、名古屋で名古屋始発ののぞみに接続。
下り静岡の初電列車であるこだま763号が5分繰り上げ6時2分発になります。これにより名古屋で名古屋始発ののぞみ273号に乗り継ぎできるようになり、京都以西各駅への到達時刻が早まります。
私自身は過去にのぞみ273号より1本早い6時20分発に乗車したことがありますが、繁忙期にはかなりの混雑でしたので、今後名古屋始発の臨時のぞみが追加で1本設定されるようになるかもしれません。
上り朝通勤時間帯において、浜松~静岡間のこだまを増発。
上記の通り、こだま765号の始発駅が静岡から三島に変わったことで出庫駅も静岡から三島に変わりました。そのため、元々静岡に夜間留置していた列車は出庫後浜松まで回送し、浜松始発のこだま号になります。
浜松始発のこだま号は2本から3本に増加、代わりにこだま820号が静岡始発から三島始発に短縮されます。最終的に静岡県内を走行する回送列車は静岡→浜松が1本、三島→浜松が1本、三島→静岡が1本と考えられます。
新設された列車のダイヤを見ると、掛川でかなり停車時間が長いことが分かります。もしかしたら10分停車している間に後続のひかり号1本とのぞみ2本の計3本を退避している可能性があります。
東海道新幹線で初の3本退避になるかもしれません。具体的なダイヤの発表に注目です。
中央本線中津川~名古屋間の普通車の最高速度が130km/hに向上。
ここからは在来線です。中央本線では先日、運行列車が315系に統一されました。
これによって、中津川~名古屋間の普通車の最高速度が130kmに向上します。最高速度向上によって、朝夕を中心に平均3分の短縮が為されます。
315系が時速130km対応なのは公式発表で明らかになっていましたが、実際にダイヤ改正で速度が向上します。新型車両様々といった所ですね。
逆に関西本線では315系への統一は発表されませんでした。ダイヤ改正後も313系が残存するということでしょうか。
個人的には関西本線は315系4両ロングシート車に統一して欲しい所です。並行する近鉄線の値上げによって、関西本線の利用者が増えているようですし、昼過ぎの快速は2両だと立ち客が出る位には人が乗っていたので、4両化する意義はあると思います。
関西本線を315系に統一すれば、神領~名古屋間で行われている313系の送り込み回送を廃止出来ます。コスト削減も出来ますので、神領配置の普通車は木曽ローカル運用以外315系に統一すべきです。
中央本線の日中のダイヤパターン変更。
またこの最高速度向上の影響か、日中のダイヤパターンも変更になります。新たに古虎渓と定光寺のみ通過する区間快速が新設され、名古屋~高蔵寺間が概ね10分間隔・各駅停車化します。
個人的には区間快速ではなく全列車各駅停車でも良い気がしますが、折り返しの都合なのか、利用者が極端に少ない2駅を通過するダイヤになるようです。
減便に関しては元々4両や6両が混在していた2013年頃から快速3本・普通5本だったので、8両統一に伴って減便するのは理解できるところです。京葉線の普通列車廃止の件でもそうですが、他路線との競合がない路線では快速列車は設定されず、各駅停車と有料特急の2種別体制に収束していくようです。
身延線と飯田線で輸送力調整。
315系の増備により、余剰となった神領313系B400編成が静岡に転属しています。この影響か、身延線で朝1本増発する一方、その身延線と飯田線で昼間時間帯の列車本数が削減されます。
身延線の詳細な運用はまだ判明していませんが、313系B400編成の導入によって運用変更が発生するのは間違いありません。個人的には3両での運用を廃止して2両または2両+2両に統一すべきだと思いますが、特に両数に関する言及がなかったので、3両運用が残存するものと考えられます。
それと特急ふじかわの運行があるためか、列車削減後もパターンダイヤにならないようです。やはり東海道本線と相互直通運転する列車があるとパターンが乱れますね。富士~新富士間の新線建設の有効性を改めて感じた改正内容でした。
ちなみに飯田線の方ですが、飯田線には213系が運行されており、将来全列車が撤退・廃車になる予定となっています。この213系はおそらく次回ダイヤ改正では全列車引退にならないと予想します。
大垣で必要なワンマン対応車は、飯田線と美濃赤坂支線向けに27運用・武豊線の昼のワンマン運用向けに2運用の合計29運用と考えられます。予備も含めると2両ワンマン32本が必要になるので、関西本線に313系2両が残存する分、全ての運用を313系に置き換えるのは難しいと思います。
とはいえ、飯田線の213系撤退は来年度には達成されると個人的には予想しますので、撮影はお早めに。
しらさぎが全便敦賀止まりに短縮。
北陸新幹線の敦賀延伸によって、並行在来線を走行していたしらさぎは全便敦賀止まりに短縮されます。使用車両もおそらく683系に統一されると考えられますが、JR東海管内では大きな時刻変更はありません。
最後に:労組資料に書かれている内容について。
JR東海労組に書かれている内容に興味深い内容が書かれていたので考察します。
静岡地区:朝の通勤時間帯の輸送力の見直し
東海道線の静岡地区の朝の混雑率は、コロナ前の2019年で101%、コロナ後の2022年で89%です。コロナ前から混雑率が低い静岡地区で輸送力を落とすというのは仕方ない所かと思います。
元々、315系4両が静岡地区に投入されることが判明した頃から、減量は予見されていたことではありました。果たしてどの程度減量されるのか、要注目です。
静岡地区:日中パターンダイヤ見直し(熱海~浜松・興津~島田)
加えて、日中のパターンダイヤも見直しに入るとのことです。朝ラッシュ分と併せ1日当たり20本の削減が行われるようです。
毎時4本に削って15分サイクルにするということでしょうか。確かに静岡地区は夕方よりも昼間の方が1時間当たりの運行本数が多い歪な状況ではありますが、20分サイクルによる毎時6本・10分間隔を終日熱海~浜松間で通し運転することを理想と考えていた私にとっては残念なことではあります。
とはいえ、ダイヤ改正に伴って熱海~浜松間の通し運転が増えるのであれば歓迎でしょうか。三島・興津・島田での折り返しは上り本線・下り本線両方を支障して列車を進出させる必要があるため、ダイヤ乱れが発生した際に大きな足枷になっています。
熱海~浜松間が15分サイクルで分かりやすいダイヤになれば、静岡市中心部はともかく、駿東地区や遠州地区にとっては利便性向上に繋がります。貨物列車が多数走行する中でどの程度パターンダイヤが構築できるか楽しみです。
まあ、パターンダイヤを変更するならプレスにその旨を書きますよね・・・やっぱりないか。
静岡地区:JR東日本直通列車の編成の見直し
静岡地区には上野東京ラインの10両が1日9往復入線します。このうち17時~20時の2往復が廃止、1往復が5両に短縮されるとのことです。
上野東京ラインの沼津乗り入れは、静岡地区のパターンダイヤを乱す存在なので、個人的には廃止すべきだと考えています。したがって、縮小自体は歓迎なのですが、縮小対象が夕方の列車ということに違和感があります。
駿東地区のダイヤの課題の一つとして、三島→熱海への終電が早すぎるという問題があります。沼津時点で熱海行きの最終電車の発車時刻は22時10分であり、三島行きの最終電車より1時間半も早い状況です。
熱海行きの最終電車が異様に早い原因は、上野東京ラインの沼津乗り入れです。熱海から沼津への最終電車2本をJR東日本車10両が担当しているため、三島から熱海へのJR東海車の運行が設定されないという訳です。
駿東地区は高校のほとんどが熱海市ではなく三島市や沼津市にあり、熱海市の学生は電車で山越えの通学をしています。静岡出身の体験として、終電が早さゆえに塾通いの学生が授業終了後に素早く塾を発ち、駅に急ぐという光景を何度も見ました。
いくらコロナ禍で深夜帯の需要が減ったとはいえ、終電時刻が早すぎると利便性を著しく損ないます。
上野東京ラインは10両が沼津に4本夜間留置していますが、その送り込み運用は深夜帯ではなく朝夕ラッシュ時に行うべきです。その意味で、今回の改正は「縮小は歓迎だが、縮小対象がおかしい」と考えます。
最後にもう一つ気になるのは、編成両数縮小による線路使用料の調整でしょうか。そもそもJR東海とJR東日本の間で線路使用料の支払いに関するルールがどうなっているのか知りませんが、静岡県内でJR東日本車の乗り入れが縮小された分、他地域での調整の有無が気になる所です。
個人的には飯田線の3両運用や木曽ローカル(塩尻~中津川)の運用はJR東日本車が全て担当すべきだと考えます。今回のダイヤ改正で長野県内の運用が変わるか注目です。
静岡地区:令和6年度中に315系を静岡に投入・211系廃車
来年度より、JR東海の最新電車である315系の投入が開始されるようです。また来年のダイヤ改正で313系B400編成2両8本が身延線に導入される予定であり、これによって旧型の211系が廃車に持ち込まれることは間違いありません。
静岡地区では久しぶりの大きなダイヤ変更となるので、来年のダイヤ改正で静岡の車両運用がどのように変わるかすごく気になります。大垣と神領はすでに普通車運用が編成両数ごとで分ける体系の改善されましたが、静岡も編成両数ごとの体系になるでしょうか。
遅かれ早かれ静岡もそうなると思います。ただ、来年の改正で行われるかまでは不明です。
静岡地区:沼津・静岡・浜松における分割併合の削減
静岡地区でいくつか存在する列車の分割併合も削減するようです。分割併合作業には作業要員を手配する必要があるため、出来る限り削減すべきだと思いますが、個人的にはパターンダイヤを維持するための分割併合は積極的に行うべきだと思います。
要は名鉄線のような昼も夕方もパターンダイヤを維持するのが理想形ということですね。来年のダイヤ改正でどう分割併合を縮小するのか要注目です。
名古屋地区:座れなくて苦情を言われるのは現場で働く者。
名古屋地区ではダイヤ改正を踏まえ、組合と会社で議論が交わされたそうです。そのやり取りの中に、
「HC85系導入後、車両数も減となり、更に1両当たりの座席数も減っている。そのため特急
料金を頂いても立って乗車される方が増加した。」
「座れなくて苦情を言われるのは現場で働く者だ。より良いサービスを提供し利用するお客様を増やすために、特急は余裕を持った座席数にする努力を続けるべきである。」
とありました。至極尤もな意見かと思います。
コロナ禍から明けて以降、大型連休には各地で特急の輸送力不足・遅延の増大が散見されます。鉄道各社はコロナ禍による利用者数の急落で特急列車の製造両数を縮小させましたが、その歪みが各所で出始めています。
鉄道会社としても特急列車の需要予測が外れて戸惑っているということかと思います。JR東日本が代替新車を用意せず651系や255系を定期運用から引退させている点、JR東海がHC85系の新車製造が少ない点、JR西日本が273系投入完了後も381系を波動輸送で使用する予定である点などがその表れといえるでしょう。
JR西日本がしらさぎの運用計画を当初計画から変更したのも頷けますね。需要が安定するまでは681系をなるべく廃車にせず、慎重姿勢を取ると個人的には予想します。
JR西日本
北陸新幹線金沢~敦賀間開業。
2024年3月のダイヤ改正の目玉は、やはり本件でしょう。敦賀で乗換が発生するものの、北陸と関西圏、首都圏と福井県が大幅に所要時間短縮となります。
最高速度は整備新幹線のため時速260kmです。ただ今後の展開によっては、富山以西で最高速度向上があり得るかもしれません。
北陸新幹線の運行体系については、事前情報によりある程度分かっていました。サンダーバードとしらさぎとの接続はつるぎのみが行い、はくたかとかがやきは接続を行いません。
運行効率が悪いのは火を見るよりも明らかであり、今後の改善が期待という所です。
また、しらさぎは予想通り早朝の米原方面と深夜の敦賀方面が1往復廃止となりました。その他の在来線特急に廃止はありませんが、一部新幹線の運転時間等の制約により、時刻変更があります。
それが顕著に垣間見えるのが、つるぎ1号に接続するサンダーバード2号でしょう。つるぎ1号が北陸新幹線内で各駅に停車させるため敦賀到着が6時57分となり、乗換8分でサンダーバード2号の発車時刻が現行より12分遅れの7時5分発となりました。
大阪到着は8時34分となり、最終的に15分遅れとなります。このような時刻変更が出来るのは、JR京都線が複々線だから出来る芸当でしょう。
それと個人的に予想していた在来線特急の方転はありませんでした。運用予想をしていた頃は敦賀駅の2階コンコース内に中間改札があることを知らなかったので、予想が外れても仕方ない所でしょうか。無知で申し訳ありません。
在来線の方向転換がないことで、構造的にグリーン車同士を乗り換える客と、普通車同士の乗り換える客の動線は交錯しないものと考えられます。なお、普通車同士の乗換では乗換距離が長くなりますが、そこは料金格差ということで仕方ないということでしょう。
能登かがり火は臨時列車と花嫁のれんを合わせて8往復に。
七尾線特急は現行5往復ですが、これがダイヤ改正後も維持されます。さらに臨時列車として1往復が新たに新設されるようです。
花嫁のれんの運行と併せると、合計8往復となります。臨時列車新設とは大盤振る舞いですね。
使用車両はまだ発表がありません。JR西日本としてもコロナ禍からの回復で利用動向を見極めるのが難しいのでしょう。SNS上では683系2000代との見方が多いですが、改正後も変わらず681系しらさぎ編成を使う可能性もまだ残っています。
また宇野気停車が見直されるようです。パターンダイヤ構築の上では、全列車が金沢・津幡・宇野気・高松・羽咋・良川・七尾・和倉温泉に停車し、宇野気と良川で特急列車同士の列車交換をすべきですが、途中駅での下車客が少ないのか通過列車が増えるようです。
小浜線と越美北線でかがやき号との接続を考慮したダイヤとなる。
北陸新幹線の敦賀延伸によって、北陸本線に接続していた支線では時刻変更を行い、北陸新幹線のダイヤに合わせたダイヤとなります。特に小浜線では小浜~敦賀間の初電繰り上げ・終電繰り下げとなりました。
しらさぎ1往復を廃止する代わりに米原~敦賀間で臨時快速を新設。
しらさぎが夜間留置設定の都合により1往復廃止になるため、これの代替として普通車による快速列車が設定されるようです。この快速列車は臨時列車という扱いのようで、利用者が少ない場合は廃止にするそうです。
やはりJR西日本としても、しらさぎは利用者が減り、運用規模も縮小傾向と考えているようです。念のため繁忙期には3両増結して9両にするようですが、利用動向次第では将来9両運転を廃止するかもしれません。
敦賀~米原間のシャトル便も廃止するかもしれません。何にしても、今後の動向に注目です。
新横浜始発ののぞみが連休初日や繁忙期に博多まで延長運転。
JR東海の項で所感を既に語っているので割愛します。
岡山・西明石への最終のぞみが繰り下げ。
JR東海の項で所感を既に語っているので割愛します。
山陽新幹線内から首都圏への最終電車を山陽新幹線内のみ1分繰り下げ。
JR東海の項で所感を既に語っているので割愛します。
やくもに新型車両の273系が導入される。
新型車両の導入日は4月6日だそうです。導入直後は西出雲留置で3運用6往復と考えられます。
381系の夜間留置は現状、西出雲9本、岡山1本です。西出雲9本のうち3本が273系に置き換わると考えられます。
また今後の増備により6月末までには予定の273系4両11本の導入が完了します。そして国鉄色・スーパーやくも色・緑やくも色が先に引退になるとのことです。
しかし、一方でゆったりやくも色の381系が7月以降も継続使用のようです。273系4両11本では輸送力が足りず、旧型車でのフォローが必要なようです。
273系は導入を発表したのがコロナ禍だったので、今日のように需要が回復するのを予想していなかったのでしょう。あと4~5本の追加増備があり得るかもしれません。
ともかく古い電車が更新されるとのことで、新しい物好きの自分としてはとてもわくわくします。いつか乗ってみたいですね。
スーパーはくとの運行系統が大幅変更。
スーパーはくとは現在7往復ですが、ダイヤ改正で8往復に増発されます。ただし、内6往復が大阪止まりに短縮された上での増発となります。
残った2往復は向日町夜間留置分でしょう。新大阪止まりでも良かったと思いますが、京都まで運転されるようです。
ダイヤ改正前後で夜間留置は変更無しでしょう。向日町2本、鳥取4本と考えられます。
第三セクターの智頭急行を通る列車ゆえ、運行形態の変更で鳥取県とかなり揉めました。当初は姫路止まりにするつもりだったようですが、結局大阪止まりで妥協することになりました。
初めから大阪止まりにするつもりで、あえて姫路止まりにすると最初に宣言していたとしたら、JR西日本はかなりの策士ですね。今回のダイヤ改正に至るまでの顛末は個人的に感動しました。
静岡県の川勝知事もこれ位の交渉をする気があれば、良いんですけどね。妨害しかせず交渉しないので、静岡出身の自分でも賛同しかねる状況です。
話を戻して、結局スーパーはくとは姫路止まりに出来ませんでした。さらにはまかぜも、今回のダイヤ改正で姫路止まりに短縮されると予想しましたが、変更はありませんでした。姫路止まりに短縮するには、新快速Aシートが今以上に展開され、両列車が乗り継げる状況でないと難しいということかもしれません。
逆にスーパーはくとが大阪止まりとなったことで、新大阪で新幹線接続が出来なくなりました。プレスでは姫路でのアクセス改善が強調されていますが、これは長期的には姫路短縮を目指すことの表われでしょうか。
確かに、西明石~姫路間は複線の状態で、線路容量にも限りがあります。貨物・特急・新快速・普通の4種類が共存する現状で、さらに新快速の増発が必要となれば、間違いなく特急の存在が邪魔になってきます。
西明石~姫路間の在来線特急が残るかどうか、今後の利用動向がカギを握っています。
通勤特急らくラクやまと1往復新設。
大和路線に通勤特急が新設されます。平日の朝大阪方面に1本、夕方奈良方面に1本運転されます。
注目すべき点は天王寺を経由している点でしょうか。天王寺への停車が無ければ、おおさか東線経由でも良かったはずです。
設定意図としては、やはり大和路線への座席指定車両の需要を見極めるためでしょう。大和路線にはすでにうれシートが展開されていますが、ここにさらに補強される形になります。
使用車両は、写真の通りであれば287系です。基本編成はくろしおの運用で手一杯なので、おそらく運用面で余剰となっている付属編成3両が担当すると考えられます。
夜間留置は奈良基地か天理のどちらでしょうか。なんとなく奈良基地の方が可能性が高いと思いますが、もしかしたら桜井線で287系が見られるかもしれません。
快速うれシートが平日4本→8本、土休日7本に拡大。
らくラクやまとと併せて、快速うれシートが平日4本から8本に、土休日0本から7本に拡大されます。10月末よりスタートした同サービスですが、概ね利用状況は好調のようで、次回改正でさらに拡大されます。
うれシートは、財政力の弱いJR西日本が低コストで座席指定車両を導入するのに画期的な施策だと個人的に思います。物理的コストは暖簾一つだけで、221系への改造は一切ないですからね。
現状では、乗務員配置の都合で奈良寄りの一番後ろの車両の半室のみの設定となっており、大阪方面でしかサービスを展開できていません。しかし、今後奈良方面の列車にもうれシートが展開されるかもしれません。
もし奈良方面にも展開される場合は、大阪寄りの一番後ろの半室への設定になりますね。そこが今後のうれシートの注目点でしょうか。
それと、このうれシートサービスが他の路線にも展開されるかも注目です。暖簾一つだけで済むので、他の路線にも導入しやすいです。
Aシートのような座席指定車両は京阪神区間ですら満足に導入できていませんので、他の路線への展開はもっと後になるでしょう。暖簾を掛けて様子を見るというのも、とても有効な施策かと思います。
通勤特急らくラクはりまが網干~京都に延長運転。
通勤特急らくラクはりまの運行範囲が網干~京都に拡がります。元々らくラクはりま運用に就く289系は網干で夜間留置していたので、回送部分の旅客営業化といえるでしょう。
ただ、京都への営業運転は京都~向日町間の延長運転ですね。京都への乗り入れはリスクが大きいので、この改正には驚きました。
京都到着は7時54分着でラッシュピークど真ん中となります。西明石以東では主要駅にしか停車しないので、どれだけ集客できるか疑問が残りますが、今後は高槻や尼崎に停車するかどうかが注目点でしょうか。
びわこエクスプレスをらくラクびわこに名称変更し、運行時間も変更。
公式発表通り名称を変更し、大阪の発車時刻も21時36分発を廃止して19時20分発に変更されます。改正後は使用車両も変更するでしょう。
びわこエクスプレスは北陸新幹線開業後、特急しらさぎで使用される683系を向日町に送り込むのに必要な旅客列車となると考えられます。北陸新幹線敦賀延伸によって、運用が大きく変化したことが今回の時刻変更に至ったと推察されます。
それと、編成両数は9両のままでしょうか。6両に減車する可能性もあるので、改正後の運用に注目です。
夕方時間帯のくろしおの和泉府中停車が拡大。
くろしおの利用者が少ないのか、夕ラッシュのくろしおの和泉府中停車が拡大されます。天王寺を17時35分~21時35分に発車する6本が対象になります。
現行ダイヤだと、付属編成3両に定期運用がありません。日常的に利用していないのでよくわかりませんが、6両でも空席があるということでしょうか。
こうなると、将来287系・289系が置き換わる時は4両編成に短縮されるかもしれませんね。4両編成の方が基本編成と付属編成の2種類を用意する必要がないので、運用が効率化します。
嵯峨野線普通列車を昼間毎時1本増発。15分サイクル化。
円安によるインバウンド需要で混雑が激化していた嵯峨野線の普通列車が増便されます。コロナ禍で減便されていたので復便という形ですね。
嵐山は今、利用者が多すぎてオーバーツーリズム状態となっています。あまりの混雑ゆえ、SNS上でも度々話題になり、テレビのニュースにもなっていました。
復便は当然といった所でしょうか。ただ増便した影響からか、未だ6両の運行が残るようです。
今の関西アーバンネットワークでは、減便によって各所で予備車が多くなっています。これらを嵯峨野線に転用して4両または4両+4両の運行に統一して欲しい所です。
ゆめ咲線の平日朝ラッシュ2往復増発。
森ノ宮の323系は22本19運用で予備が3本ありました。この予備を1本削って増便すると考えられます。
これを見ると、福知山の事故があったJR西日本でも予備の割合は他社と同様で良いということでしょうね。他の支所でも予備は多いので、混雑率が低い所は他地区のフォローにまわすべきだと思います。
奈良線奈良方面で19時台1本を宇治行き→城陽行きに延長。
複線化工事の好影響が出ています。夕ラッシュ時間帯の宇治行きの普通列車が1本城陽行きに変更されます。
奈良線の課題は205系4ドア4両が残っていることでしょうか。円安によるインバウンド需要で混雑が増しているそうなので、221系6両に統一できるよう新型車両の新製をして欲しい所です。
おおさか東線の直通快速が城北公園通駅に新規停車。
大阪へのバスが多数走行している地域に存在する駅、城北公園通に直通快速が新規停車します。バスへの対抗なのか、おおさか東線自体の混雑の偏りに対する対策なのか、個人的には直通快速も大概混雑していた印象ですが、どうでしょうか。
直通快速の増停車が必要なくらい普通列車が混雑しているということかもしれません。額面上の混雑は大したことの無いおおさか東線ですが、普通列車の増発・増結と運転間隔の適正化が必要かもしれません。
はるかが全列車定期列車化。
コロナ禍で利用者が急減していたはるか号が、円安によるインバウンド需要の復活に伴い全列車定期列車に昇格します。すでに毎日運転となっていましたが、正式に復活ですね。
せっかく新造した271系が無駄にならず良かったという所でしょうか。今後の活躍に期待です。
南紀のJR西日本区間を始め、各所ワンマン化。
ワンマン運転が新たに始まるのは、特急南紀のJR西日本区間・山陰線鳥取~米子間・松江~宍道間・木次線です。特に南紀のワンマン化が驚きでしょうか。
人件費を削減しないと、路線の維持も儘ならなくなるかもしれないので、ここは仕方ないという所でしょうか。
JR四国・土佐くろしお鉄道
パターンダイヤを各所で導入。
土讃線の高知~伊野間、高徳線の高松~引田間、徳島線全線でパターンダイヤを導入します。パターン化に際して、特に土讃線では2本、徳島線では3本普通列車を増発します。
JR四国と接続する宇野線が単線ゆえにパターンダイヤを敷いているからこそ、JR四国管内でもパターンダイヤを導入しやすいと言えるでしょう。現在は昼間のパターン化がほとんどですが、今後は徳島線のように夕方もパターン化することに期待です。
さらに、徳島県内ではパターンダイヤの進展によって徳島を中心にタクトダイヤが実現しました。利用者にとってはとても使いやすいダイヤだと思いますので、今後このダイヤが他地区にも展開されることを期待したいです。
土讃線の南風の自由席を一部指定席に変更。
JR四国は自由席ばかりで指定席が少ない印象ですが、ダイヤ改正によって指定席が増加します。自由席の縮小・指定席の拡大は、鉄道会社の収入拡大の意味を含めても今後継続されるでしょう。
特急しまんと8号を宿毛始発に変更。
夕方の宿毛発の特急の時刻が繰り上がるようです。それにより、宿毛→高知の運転と高知→高松の運転が一本化されます。
この一本化によって岡山から宿毛への滞在時間が拡大されます。宿毛から1本で坂出まで移動し、坂出からマリンライナーに乗ることで、日を跨ぐ前に岡山に到着できるようになります。
時刻繰り上げは基本的に利便性低下の内容ですが、利便性拡大による利用者増を狙った改正といえるでしょう。
一方であしずりは1往復減便となり、高知~中村間の特急列車は1日8往復となるようです。
JR九州
みずほ603号が新たに久留米に停車。
新幹線の改正点はこれだけです。博多~鹿児島の特急輸送は新幹線に切り替わりましたが、8両での運転が過剰となる日はまだまだ多いです。
とりあえずは利用者動向を静観するという所でしょうか。
夕方通勤時間帯の博多方面ソニックが停車駅追加。最終繰り上げ。
夜間の博多方面ソニックの3本が新たに福間に停車します。さらに最終電車が繰り上げになるようです。
筑前前原行きの列車への接続改善が目的のようですが、利用者を少しでも増やすための施策と思われます。
長崎本線の特急列車の運行形態見直し。
朝時間帯で輸送力を縮小し、10時台に輸送力を増強するようです。
朝は7時29分発を廃止して7時37分発は6両→8両へに変更、これで通勤特急が概ね20分間隔になります。
逆に10時台は、みどり14号の混雑を緩和する目的でリレーかもめが1本増発されるようです。西九州新幹線の恩恵が出ているということでしょうか。
ひゅうがを1往復廃止。
延岡~宮崎空港を走行するひゅうがが1往復廃止されます。対象は延岡を6時台に発車する下り便とと宮崎を23時台に発車する上り便です。
単純な利用者減が原因でしょう。宮崎県内は鉄道利用が芳しくない印象です。
鹿児島本線の快速運転区間が延長。
毎時2本ある快速列車のうち、1本の快速運転区間が折尾~羽犬塚に延長されます。それに伴い普通列車が毎時1本折尾~海老津間で延長されます。
列車増発なので、その点は歓迎ですね。個人的には羽犬塚ではなく佐賀や大牟田まで頑張って欲しい所ですが、需要が少なくて実現しないのがもどかしいですね。
博多近郊区間で朝ラッシュに増発。
鹿児島本線と福北ゆたか線で朝ラッシュに1本ずつ増発が行われます。SNSでも度々混雑が指摘されていたので、それに対するガス抜きでしょうか。
額面上の混雑はコロナ前から100%前後で大したことはありませんでした。車内が圧迫されている原因は専らクロスシートだからだと思います。
そう考えると813系のロングシート化改造は理にかなっていますね。鉄道ファンからは反発を喰らいますが、重要なのは日常的に使ってくれる人たちですから、この判断は正解でしょう。
博多近郊区間の最終電車の両数増結
鹿児島本線の福間行きと福北ゆたか線の新飯塚行き最終列車の編成両数が増強されます。一度利用したことがありますが、混雑していた印象があったので良改変です。
江北で特急からの乗り継ぎで肥前鹿島に接続する普通列車の増発。
博多方面・武雄温泉方面からの特急に乗り継ぐ形で肥前鹿島行きの普通列車が22時台で増発します。これは単純な増発なので、利用する人はありがたいですね。
A列車で行こうを1往復減便し、2往復に。所要時間延長。
A列車で行こうが減便になります。三角→宇土で一度乗ったことがありますが、繁忙期でも利用者が少なかったので減便は妥当という所でしょうか。
代わりに所要時間が伸びて、列車を楽しむ時間が伸びます。列車自体は魅力いっぱいなのでオススメです。
海幸山幸が2往復から1往復に減便し、飫肥での停車時間拡大。
宮崎県の日南線を走行する海幸山幸が減便になるそうです。さらに飫肥での停車時間が拡大されます。観光列車では途中停車駅で地元の人がおもてなしをしてくれるので、こういうのはありがたいですね。
指宿のたまて箱の喜入停車取りやめ。
指宿のたまて箱で唯一の途中停車駅である喜入の停車が無くなります。まあ、観光列車で途中の駅に降りる人は稀なので、妥当な所でしょうか。
指宿のたまて箱も乗ったことがありますが、すごく良い列車なので是非乗ってみてください!
道南いさりび鉄道
道南いさりび鉄道では時刻変更のみ。
道南いさりび鉄道では一部列車の時刻変更のみとのことです。時刻変更は18時以降の夜間が中心のようです。
IGRいわて銀河鉄道
新幹線接続に合わせ下り普通列車を10分繰り下げ・毎日運転に変更。
はやぶさ・こまち45号に合わせる形で下り普通列車滝沢行きを10分繰り下げます。さらに当該の列車を土休日運休から毎日運転に変更します。
コロナ禍から利用者が回復していることが理由だそうです。増便はありがたいですね。
三陸鉄道
仙台空港アクセス
10時台の上り仙台空港行きの運転時刻変更。運転間隔が20分間隔に統一。
こちらは時刻変更のみですが、運転間隔が綺麗な20分間隔となり、使いやすくなります。小幅ですが利用者に使いやすい変更です。
新京成電鉄
平日朝6時台でくぬぎ山~新津田沼間を1往復増発。
平日朝6時台でくぬぎ山始発新津田沼行きを新設し、くぬぎ山始発松戸行きの列車の1本が新津田沼発に延長されます。利便性向上と混雑平準化が見込まれます。
夜間22時以降の運転間隔が減便。
22時以降で列車本数が減少し、運転間隔が広がります。やはり夜間は利用者が少ないということでしょう。コロナによる生活方式の変化が遠因と考えられます。
東武鉄道・会津鉄道
スペーシアXを2編成追加投入・増発
既報通り、N100系が2編成増備され、スペーシアXが増発されます。浅草~東武日光4往復、浅草~鬼怒川温泉2往復の毎日運転です。
またダイヤ改正と共に特別座席の料金値上げがある模様です。観光向けの豪華列車を安く楽しめるの今のうちなので、早めに一杯乗って楽しみましょう。
ちなみに、この投入で既存車が置き換えられるかは不明です。今後の展開に注目です。
スカイツリーライナーとリバティ増発。
春日部駅6時55発の浅草行きスカイツリーライナーを新設、土休日運転だった浅草~鬼怒川温泉間の特急リバティ1往復を毎日運転になります。
需要が回復していることの表われですね。とても良い傾向だと思います。
3両編成の一部特急列車を6両編成に増車。
3両編成で運転されていた特急リバティ2往復を6両編成の特急スペーシアで運転されます。こちらも需要の回復の表われということで、歓迎したい所です。
草加始終着の普通列車が新規設定。
竹ノ塚周辺の高架化工事のために新設された草加のY字折り返し線を使って、草加始発・終着の列車が新たに設定されます。これまで竹ノ塚の高架化工事のために新設されたものであって、高架化工事終了後は撤去する算段だったはずですが、草加の魅力向上のため遂に始発列車が設定されます。
ただ朝時間帯に始発列車の設定がありません。そこが一番肝心な気がしますが、これは今後の展開に期待という所でしょうか。
アーバンパークライナーを全面的に廃止。
表題の通り、アーバンパークライナーが全列車廃止となります。浅草始発の1号はスカイツリーライナーとして春日部止まりとなります。
浅草始発については、ほとんどの利用客が途中のせんげん台や春日部で下車してしまうということでしょうか。唐木田行きの特急ロマンスカーと同じ失敗ですね。
支線へ着席サービスを展開する際は、京王ライナーのように支線までノンストップ運転するのが正解なのかもしれません。他社もこの失敗をよく理解した上で座席指定車両を導入すべきでしょう。
他の列車は、やはりターゲット層が始発列車が多数設定されている駅の利用者のみというのが問題だったでしょうか。待てば確実に座れるのであれば、追加料金を払う意味がないのは当然ですよね。
他にも春日部駅の高架化工事で一時的に直通運転ができなくなるのも理由かもしれません。とはいえこのタイミングで廃止というのは、やはり利用者が少ないのが一番の原因でしょう。
廃止となった列車は春日部止まりに変更ということで、東武動物公園や久喜・南栗橋までの運転はありません。今後の利用動向次第で延長運転といったところでしょうか。
西武鉄道
朝方上りの特急むさしと拝島ライナーを1本ずつ増発。
特急むさしについては、まず池袋を9時33分に到着する便が増発されます。池袋を9時46分に到着する特急ちちぶが存在しますので、これの救済でしょうか。
さらに現行で池袋を8時39分に到着する特急むさし14号のスジが繰り上がり、池袋8時14分着に変更されます。ラッシュのど真ん中に運行されるということで、朝ラッシュの利用者減で一般列車が減便される一方で、空いたスジに特急列車を運転して客単価を上げようという算段かと思います。
日本の鉄道会社というのは所詮営利企業であり、家畜同然に利用者を一般列車に詰め込んで旅客輸送ができれば、それが最も利益率が高くなります。特に関東においては鉄道会社も利用者も混雑に対する感性が一段階狂っていると思いますので、こういう朝ラッシュの混雑を軽視するような改正を見るとなるべく鉄道を利用しないことが令和の時代の適切な鉄道利用だと感じさせられます。
拝島ライナーについては、現行では西武秩父を7時20分に到着する列車が2号として運行されていますが、その電車を繰り上げて7時2分着にするとともに、7時26分着の便を増便して輸送力を向上します。
少し前に玉川上水に訪れたとき拝島ライナーが満席となっていたので、増便は妥当といった所でしょうか。朝ラッシュのピークに運行されるわけでもないため、増発対応は妥当かと思います。
そのほか、土休日に飯能を15時35分に発車する特急むさしが西武秩父発の特急ちちぶに変更されます。また新宿線では平日朝、西武新宿発9時台と10時台の特急列車が1本ずつ取りやめとなり、夕方も南入曽車両基地~本川越間の送り込みを取りやめ、直接所沢まで回送して所沢始発の特急列車となります。
新宿線日中の1時間当たりの運転本数が特急1本・急行6本・各停6本に回復。
西武新宿線では、他社路線と相互直通運転していない特性を活かし、新型コロナウイルスによる利用者減に合わせて、日中の運行本数を削減していました。これが利用者の回復を受けて減便前の急行6本・各停6本に回復します。
概ね10分間隔となることで、発車時刻の1の位が概ね統一されますので、利用者にとって分かりやすいダイヤとなります。これは良改正といえるでしょう。
山口線で2往復増発し、20分間隔運転の時間帯を拡大。
西武山口線で列車の増発が行われ、18時~20時で20分間隔に増発されます。おそらく平日夕ラッシュの利用者増に合わせた増発かと思いますが、逆に今までなぜ毎時2本だったのか疑問になる内容ですね。
池袋線で21時台の優等列車、23時台の各駅停車の運転取りやめ。
池袋線の一般列車で下り夜間の列車が減便になります。減便というのは非常に悲しいですが、新型コロナウイルスの影響で夜間の利用が特に減少しているので、致し方なしという所でしょうか。
京王電鉄
京王ライナーを増発。
京王電鉄は、2023年度にデュアルシートの最新車両である京王5000系を1編成新製しました。その編成数増を反映するのか、平日朝の上りで京王多摩センター始発新宿行きの京王ライナーが1本設定されます。
平日夕方は橋本行きが17時20分発と21時40分発の2本が増発されます。これにより橋本行きは17時台から21時台まで毎時2本となり、京王八王子行きと合わせると16時40分から22時20分まで20分間隔で運行されることになります。
平日で残る増発列車は、16時20分以前あるいは22時40分発・23時40分発・0時丁度発になります。今回の改正で増発した列車が好調であれば、さらに列車が増発されるでしょう。
土休日は橋本を11時台に発車する列車が1本増発します。さらになんと新宿を10時15分に発車する便が新設されます。これは新しい試みかと思いますので、利用動向に注目が集まります。
平日夕ラッシュ帯の各駅停車を10両化。
17時20分から19時丁度までの各駅停車が10両に増強されます。列車本数が限界まで設定されている京王線において数少ない輸送力増強策が、コロナ禍からの利用者回復により、実施されるという所でしょう。
これ以上の変更は、運行される列車種別の本数比率を弄らないと不可能と考えられます。利用動向を見ながら改めてダイヤ変更となるでしょう。
ちなみに、当方で仮に15分サイクルダイヤにしてみたらどんなダイヤになるか検証した記事をアップしているので、興味があれば是非ご覧ください!
その他、新宿を22時27分に発車する区間急行が22時26分発に繰り上げし、10両化されるとのことです。さらに新線新宿を19時台に発車する笹塚行きが2本増発されます。
高幡不動以西から各駅停車になる特急の運行が21時30分以降に拡大。
新宿22時46分発から運行されている高幡不動での特急から各駅停車への種別変更処置が新宿21時30分発からに拡大されます。運行効率の向上が目的かと思われます。
井の頭線は時刻変更と番線変更のみ。
井の頭線は特に大きな変更はない模様です。ただ減便もあるかもしれないので、実際のダイヤに注目です。
小田急電鉄
小田急電鉄はダイヤ修正のみ。
小田急電鉄のダイヤ改正は、直通先の東京メトロ・JR東日本のダイヤ改正に伴う行先変更・時刻変更のみとのことです。個人的には快速急行をもう毎時3本追加設定して欲しかったのですが、叶わずということだそうです。
現行のダイヤは、複々線化以降様々な変遷を経て、ようやく日中の準急を廃絶できたという状況です。やはり複々線区間の急行非停車駅(特に喜多見・狛江・和泉多摩川)の利便は中々改善するのが難しいと思います。
過去にダイヤ私案を考えたことがあるので、興味のある方は是非読んでみてください!
下北沢駅において深夜帯の急行の停車ホームを変更。
上りは0時3分から、下りは0時8分から急行が緩行線ホームに停車するようになります。保守時間を拡大するためなのか、下北沢駅の運用コスト削減のためなのか、とりあえず列車本数が少ない時間帯に現行より浅い所のホームで乗り降りできるというのは、利用者に優しい改正だと思います。
ホームドア設置予定の特急停車駅で、ゆとりを持ったダイヤに変更。
小田急ではホームドア設置に支障する列車を営業運転を全て終了したため、少しずつホームドアの設置が進んでいます。小田急の財政力次第ですが、少しずつ設置を進めて欲しいですね。
東急電鉄
新横浜線日中時間帯に毎時2本増発。
東急新横浜線において、列車を毎時2本ずつ増発するとのことです。目黒線の日吉止まりの列車を新横浜行きに延長運転するそうですが、対象の列車がいまいち分かりません。
もしかしたら既存の直通列車に大幅な時刻変更がある可能性があります。具体的な時刻表に要注目です。
その他、列車を一部増発・種別変更。
まず、目黒線では早朝に日吉~新横浜間を1往復増発し、早朝時間帯の新横浜へのアクセスが向上します。東海道新幹線の臨時列車増発に対応するという所でしょうか。
東横線では、まず渋谷18時31分発の各駅停車が増発されます。同時間帯は平日夕ラッシュの中でも特に混雑する時間帯であり、おそらく後続の列車の混雑を緩和するための増発と考えられます。
また平日20時台で渋谷駅を発車する武蔵小杉行きの急行が各駅停車に格下げとなります。終点まで各駅に停車することで、今まで通過していた代官山・祐天寺・都立大学・新丸子利用者の利便性が向上します。
相模鉄道
平日朝ラッシュに西谷→横浜の列車を増発。
2023年の新横浜線開業に伴い、横浜方面の優等列車が減便されたことで混雑が激化していましたが、これに対して優等列車2本の増発が行われます。なおピーク帯に増発されるのは1本だけですので、2023年ダイヤ改正では3本減便されたことを考えると、まだ2本少ないです。
朝ラッシュの増発に関しては、予備を削って増発するにしても限りがあります。個人的にはJR・東急それぞれの直通対応列車を増備すべきだと思いますが、どこまで増発出来るか要注目です。
ちなみに西谷以遠は既存の各駅停車を優等列車に格上げしたので、増発はありません。西谷~横浜間の各停の本数については、各停を優等列車に格上げした分だけ西谷始発の各停が新たに設定されます。
JR直通列車の運行時間繰り上げ。
JR東日本側での発表で明らかになっていたように、現行最も早いJR直通列車である海老名5時43分発よりもさらに早い5時23分発の特急が新設されます。JR直通は利用者が多く人気らしいので、これを反映させるという所でしょうか。
逆に上り21時台と下り23時台を1本ずつ減便して、1日当たりの運転本数を調整するようです。ここはJRとの線路使用料の調整が理由でしょう。
夕ラッシュ帯の運行を調整。
夕ラッシュは平日土休日ともに大きく分けて3項目の変更があります。
まず快速の一部が特急に格上げされます。平日・土休日共に5本の快速が格上げとなり、さらに西谷で接続するJR線からの列車が特急から各駅停車に格下げとなるようです。
個人的には相鉄JR直通列車程度の小規模な直通運転であれば、直通列車は特急で快速運転させて相鉄線完結列車が各駅に停車すべきだと思うのですが、今回真逆の改正内容となりました。
正直横浜口の特急は、快速を10分間隔・毎時6本が確保できた上で追加設定する列車だと思うのですが、違うということでしょうか。星川利用者からしてみれば特急の存在によって優等列車の運行間隔が20分に開いてしまうわけで、そこに関する不満というのは無いのでしょうか。
次にいずみ野線において、22時以降の二俣川発車時点の運転間隔が均等になるように調整が行われるようです。これに加えて同時間帯で運転間隔が20分に開いている所に列車を1本増発するようです。
最後に新横浜線からの西谷行きの列車について、21時30分以降の一部列車を西谷止まりから以遠へ延長運転が行われるとのことです。ここは新規開業路線に対する利便性向上が目的でしょう。
ということで細かい調整が行われるものの、2023年ダイヤ改正で減便となった優等列車の再増発はありませんでした。コロナ禍から脱して利用者が増えているにも関わらず、優等列車の本数を減らしたままなので、混雑が激しくなっていると思うのですが、利用者はどう感じているのでしょうか。
個人的には快速毎時12本・5分間隔化して良いと考えています。普段利用している人の肌感覚を是非知りたいので、良ければコメントください!
東京メトロ
日比谷線・東西線・千代田線・有楽町線・南北線・副都心線で行先と時刻変更。
日比谷線・東西線・千代田線はともかく、有楽町線・南北線・副都心線は直通先の会社線のダイヤ改正内容が公開されていないので、今後発表がある感じでしょうか。今後発表があれば、本記事に掲載したいと思います。
千代田線で平日夕方綾瀬行きの一部便を北綾瀬まで延長運転。
平日16時台~18時台で綾瀬行きの一部便が北綾瀬まで延長運転されます。プレスを見る限り、北綾瀬支線の3両運用は残るようなので、これは綾瀬~北綾瀬間で純粋な増発になるでしょう。
北綾瀬ではホームの10両対応化の他、環七通りを跨ぐ跨道橋の整備、空き地の再開発など、利用者が増加する要素が多数あります。北綾瀬への増発は納得がいく所です。
いずれは3両運用の全廃が理想でしょう。予備を削って10両運用に統一する日はいつになるでしょうか。
都営交通局
都営新宿線で急行を増発。
一時は絶滅寸前まで減便していた都営新宿線の急行が増発されます。平日は共に1日4往復、土休日は新宿方面4本・本八幡方面5本ということで、おおよその運行本数が揃えられます。
また全ての急行が大島で各駅停車に接続するとのことです。急行の利用増が狙いでしょう。
日中時間帯の運転本数の適正化。
おそらく新線新宿始終着列車を削減するものと考えられます。1時間当たりの本数が毎時9本になるのか、毎時10本になるのかは不明です。
まあ、少し前に都営新宿線を利用したら利用者が少なかったので、減便は妥当と考えます。早めに都営の借金を償還して欲しいので、ここは致し方なしという所でしょうか。
鹿島臨海鉄道
銚子電気鉄道
埼玉高速鉄道
東葉高速鉄道
流鉄
つくばエクスプレス
快速が八潮に新規停車。
つくばエクスプレスの最上位種別が八潮に新規停車するようです。しかも秋葉原~つくば間で最速45分の運転にも変更はないそうです。
もしかしたら日中パターンで運転される列車は鈍足化があるかもしれません。その点は実際の時刻表を見ないと分からないでしょう。
ともかく八潮を利用する人にとっては朗報ですね。八潮は快速通過駅としては最も利用者が多かったので全列車停車駅に昇格するのは妥当という所でしょう。
平日朝ラッシュ時間帯の増発。
新型コロナウイルスの影響で減便となっていた朝ラッシュピーク1時間あたりの列車運転本数がコロナ前の25本に回復します。増発列車は八潮発秋葉原行きの普通列車となり、加えて混雑ピーク後1時間にも設定されますので、合わせて2本の普通列車が増発となります。
つくばエクスプレスは利用者が回復する中で減便してしまったので、2022年度の混雑率が138%となり、全国の鉄道路線の中で上位の混雑率となっていました。今後も利用者が増加すると予想されますので、やはり使用編成の8両化を早期に達成して欲しい所です。
平日つくば発17時台の区間快速を1本増発。
区間快速の増発により、17時台が普通・区間快速を合わせて概ね10分間隔となります。
前列車の運転間隔が大きく開くつくば17時50分発の区間快速の混雑が激しかったのでしょうか。増発により改善となります。
その他
その他、徐行運転終了に伴う所要時間の短縮、運転間隔の均等化、運転順序・運転時刻の見直しがあるとのことです。詳細な時刻は後日発表とのことなので、よく利用される方は確認しておきましょう。
東京モノレール
終電の繰り下げ!
コロナ禍で深夜帯の利用者減少で珍しくなった終電の繰り下げが行われます。下りで約15分、上りは約20分繰り下げが行われるようで、京急と比べると14分ほど遅く終電が発車することになります。
終電付近の需要がどれだけあるかは個人的には不明ですが、京急側もこれに刺激されて終電を繰り下げるということが今後あるかもしれません。
各時間帯で列車増発。
まず、平日土休日ともに上り夜間帯21時~23時で合計4本増発されます。そして平日下り6時台で区間快速が2本増発されます。うち1本は普通列車からの種別変更ということで、普通列車の本数が1本減便となります。
早朝深夜は利用者が少ないのか日中ほどの運転本数がありませんが、コロナ禍からの利用者回復もあって利便性と輸送力が向上します。さらなる増発に期待です。
さらに平日上り18時台で普通列車が増発されます。ここもコロナ禍からの利用者回復によって通勤客が増えている影響でしょう。
土休日で空港快速と普通の本数比率を日中と同等に変更。
土休日の下り6時台~8時台と上り16時台後半~17時台で、空港快速を増発して普通を減便します。ダイヤパターンが日中と同等になり、空港利用者にとって使いやすくなります。
一方で普通列車で減便となっているのは、普通列車停車駅を利用する通勤客が減少しているということでしょうか。確かに働き方改革で土休日に仕事がある人は減っていそうですけれども。
ダイヤ改正と同時に運賃値上げ。
プレスの内容とは逆転していますが、最後の変更内容として運賃の値上げが実施されます。
東京モノレールは2021年に保有資産の減損を行っており、利益剰余金を全て吹き飛ばして累積欠損金が約450億円となっています。現在少しずつ利用者が回復している状況ですが、値上げによってその償還ペースを速めようということでしょうか。
しかし競合する京急とはさらに運賃格差が広がるので、これによって収益が落ちないかが心配です。
いすみ鉄道
キハ52-125が定期運行を終了。
いすみ鉄道で13年活躍していた観光列車、キハ52-125が定期運行を終了するようです。私は当該の列車に乗車したことはありませんが、愛着がある方も多いでしょう。長い間お疲れ様でした。
小湊鉄道
千葉都市モノレール
横浜シーサイドライン
岳南電車
しなの鉄道
時刻変更による鉄道利用のしやすさと他路線との接続を改善。
しなの鉄道は列車の時刻変更のみです。より使いやすい時間に変更するのみとなります。
新型車両3編成6両を導入。
新型車両SR1系2両3本が導入され、旧型車両が置き換わります。これでSR1系は16編成となります。
新型車両はあと7編成となります。全車投入完了まで、まだ数年かかりそうです。
えちごトキめき鉄道
妙高はねうまラインで土休日に運転する臨時快速を各駅停車に変更。
1日1往復だけ存在した、線内で北新井のみ通過する快速電車がその北新井に停車するようになります。これで特急・雪月花・Shukuraを除く全ての普通車が線内各駅停車になります。
特異な列車を排除して分かりやすいダイヤにするのが目的でしょうか。とりあえず改善になります。
その他、上越妙高での新幹線接続を考慮して一部列車の時刻を変更。
その他の列車は上越妙高での新幹線接続を考慮したダイヤ変更に留まるようです。
あいの風とやま鉄道
富山~高岡間で30分間隔のパターンダイヤを構築。
北陸新幹線の延伸で北陸地方の在来線は大きく変わります。直接的な影響がない富山県内でも石川県側の変化により、間接的に影響を受けます。
富山県内では昼間のパターン化が実施されます。30分サイクルかつ5の倍数の発車時刻となり、非常に分かりやすくなります。
各種列車増発・増結。
まず9時台に高岡発富山行きの列車が1本増発されます。朝の通勤・通学に対応とのことです。
次に列車延長。富山始発泊行きの列車2本が呉羽始発に延長されます。
最後に列車増結。通勤通学時間帯と休日にそれぞれ2本ずつ2両から4両に増結されます。
利用者の増加を感じ取れます。富山県は鉄道施策に積極的な県なので、今後とも積極策を打っていくでしょう。
線内を走行する列車のワンマン運転を拡大。
ラッシュ前後と夜間の列車にワンマン運転が拡大します。ワンマン化による人件費削減は鉄道施策の基本なので、当然といった所でしょう。
IRいしかわ鉄道
北陸新幹線敦賀延伸により、金沢~大聖寺間を経営移管。
北陸新幹線の開業により、並行在来線が第三セクターに移管します。2015年より発足した第三セクターの路線網は、いよいよ路線網が全線に拡がります。
今まで北陸特急が大量に運行されていた金沢~大聖寺間は線路容量が大幅に空きます。不要になった線路設備が大量に存在し、今後はそれの整理が行われるでしょう。
線路設備の縮小が行われると考えられるのは、金沢総合車両所と松任ですね。すでに松任については、工場が閉所となり、線路が分断されて道路上の踏切も撤去が進められているようです。
金沢総合車両所については、県道200号線より東側のエリアは全て撤去し、再開発エリアとしてしまって良いと思います。敦賀延伸によって金沢総合車両所に留置する車両は203両→73両になる思いますので、約200両を留置線に留置できる西側のエリアだけで運用を賄うことが出来ると思います。
北陸新幹線敦賀延伸前の夜間留置状況は下記に記載しているので、興味のある方は是非ご覧ください。
松任~加賀笠間間で新駅「西松任」開業。
北陸本線から在来線特急が撤退することにより、貨物列車と普通列車のみとなったことから、石川県では早速インフラ増強に打って出ます。松任~加賀笠間間に新駅が誕生します。
北陸本線は駅間距離が長いため、有効な場所に積極的に新駅を設置していくべきだと思います。積極的な投資が利用者を増やすことに繋がることは間違いありません。
朝夕の通勤通学時間帯で現行ダイヤより8本列車を増発。
朝夕通勤時間帯に8本列車が増発します。在来線特急が撤退した恩恵といえるでしょう。
北陸新幹線との接続を考慮したダイヤに変更。
新幹線停車駅の金沢・小松・加賀温泉でそれぞれ新幹線との接続を踏まえた列車の増発と時刻変更を行います。金沢では津幡行きが増発されることで、終電が繰り下がります。
北陸新幹線の効果を在来線に少しでも波及させたい狙いでしょう。相互で連携して利用者増を狙う考えだと思います。
福井方面、七尾方面、富山方面ともにパターンダイヤを編成。
在来線特急が撤退したことで、金沢から3方向全てにパターンダイヤが展開できるようになるようです。小松・福井方面のみ30分間隔、七尾方面・富山方面が1時間間隔になります。
今後は朝夕のラッシュ時もパターン化できるかでしょうか。ここが出来ないと効率的な運用にはならないので、分かりやすいダイヤを期待したいです。
金沢~福井間を通し運転する普通列車が最大25分短縮。
特急の撤退の恩恵はまだまだあります。金沢~福井間の途中駅で退避することが無くなったことで、普通列車が速達化します。
福井~金沢間の平均所要時間は下りで2分、上りで9分短縮されます。所要時間の短縮により、ダイヤ編成によっては稼働数を節約することが出来ます。
金沢駅での同一ホーム乗換回数を拡大。
在来線特急が今まで占有していた金沢の駅のホームの滞在時間が全て無くなるため、これを活かして乗換の利便性を向上させるようです。敦賀・福井・金沢・富山ではどうしても運用の都合で乗換が必要になる場面があるため、この不便を少しでも緩和しようとしてくれるのはありがたいですね。
16時台に富山発金沢行きの列車1本を2両→4両に増結。
富山側が車両増結を行うため、金沢側も直通列車が車両増結になるようです。特急列車が撤退した複線区間では、できる限り短編成高頻度運転をすべきだと思いますが、人員配置等を踏まえながら出来る限り利便性向上を目指すという所でしょうか。
線内で運行される全ての普通列車をワンマン運転化。
あいの風とやま鉄道とは異なり、IRいしかわ鉄道では全ての列車がワンマン化するようです。効率化は最大限行うということでしょうか。
ハピラインふくい
北陸新幹線敦賀延伸により、大聖寺~敦賀間を経営移管し、鉄道運行開始。
福井県内で、初の新幹線が運行します。県民にとっては悲願の鉄道路線でしょう。
加えて第三セクターのハピラインふくいがダイヤ改正でいよいよ鉄道運行を開始します。他県と線路が繋がっているため、100%自由なダイヤは組めませんが今後の手腕に期待です。
芦原温泉~福井間、福井~武生間を中心に普通列車を20本増便。
特急撤退の恩恵で、福井駅を中心に普通列車が20本増発されます。隣の石川県に比べるとかなりの大盤振る舞いでしょうか。
福井~敦賀間で朝4本、夕方4本快速列車新設。
そして増発列車の中で目玉となるのが、朝夕に4本ずつ設定される快速列車でしょう。特急が撤退することで鯖江と武生の利便性が大幅に低下するため、快速電車を設定することで、可能な限り利便性を確保する狙いです。
米原から敦賀・福井方面の最終しらさぎの代替をする快速を1本設定。
さらに米原から敦賀・福井方面の最終しらさぎが新幹線の運行時間の都合で廃止になるため、JR西日本とハピラインふくいで1本ずつ快速列車を設定し、最終しらさぎの代走をします。先述の通り、東京20時12分発のひかり663号に乗車し、米原と敦賀で快速列車を乗り継ぐことで、北陸新幹線の最終列車であるかがやき517号の19時56分発より遅く首都圏を発つことが出来ます。
この最終電車の差が快速電車の利用状況にどの程度及ぼすかは不明です。しかし、基本的には首都圏~北陸三県の需要は北陸新幹線に担わせたいのがJR西日本としての本音のはずです。
福島県のアプローチ線が完成次第、最終電車の繰り下げをするでしょう。その方が、JR西日本とJR東日本にとって利益になります。
個人的には、ハピラインふくいに設定された快速電車は将来的に全て廃止になると思います。ほくほく線の超快速と同じ運命を辿るでしょう。
あくまで、快速電車は北陸新幹線延伸前後で利便性が大きく落ちないために配慮と考えられます。これから少しずつ新幹線+自家用車の交通状況に移り変わっていくでしょうし、それに合わせて鉄道ダイヤも快速→各駅停車に変わっていくと予想します。
日中9時~15時でパターンダイヤを導入。おおよそ30分間隔。
表題の通り、9時~15時でパターンダイヤが導入されます。富山県・石川県と同様、特急が撤退した恩恵でしょう。
さらに敦賀でのサンダーバード・しらさぎへの乗り継ぎ、福井での北陸新幹線への乗り継ぎを考慮してダイヤを編成されます。ダイヤを組む上で普通列車のスジをある程度優先して組むことが出来るので、上手く調整したと考えられます。
福井駅からの最終列車を両方向とも繰り下げ。
最終電車のつるぎ61号に合わせて、在来線でも最終電車が繰り下がります。福井県内の夜間留置が福井と敦賀しかないため、繰り下げにも限りがありますが、それでも少しでも下げてくれるのはありがたいです。
これがハピラインふくいができる限界でしょうか。北陸新幹線側も最終電車を繰り下げるとしたら20分程度が限界かもしれません。
福井~金沢間を通し運転する普通列車が最大26分短縮。
石川県内と同様、福井~敦賀間の途中駅で退避することが無くなったことで、普通列車が速達化します。最大26分短縮し、ダイヤ編成によっては稼働数を節約することが出来ますので、今後のダイヤ編成に期待という所でしょうか。
ちなみに福井・石川県境をまたぐ運用は、敦賀延伸後も継続されます。石動と同様、大聖寺にも運行系統を分断する設備がないため、止む無く直通運転が継続します。
越美北線は移管後も大きな変更はなし。福井乗り入れ継続。
越美北線は時刻変更以外大きな変更はありません。福井乗り入れも継続されるようです。
名古屋鉄道
昼間・夕方の名古屋地下鉄線への直通運行を縮小。
まず、犬山線と地下鉄鶴舞線の相互直通運転について朝ラッシュ以降毎時1~2本運行されていましたが、これが昼間は完全に廃止され、夕方は岩倉~栢森間の運行が廃止されます。
犬山線は、名鉄名古屋直通の普通列車が昼間は2両で運転される程度しか需要がなく、6両固定編成で運用される鶴舞線直通列車は明らかに過剰輸送の列車でした。1時間に1本しか運転されていなかった直通列車は利便性の面でも難があったことから、遂に昼間の直通運転が廃止されます。
夕方でも岩倉~栢森間の運行が廃止されます。栢森での折り返しは名古屋方面へ進出する時、犬山方面の下り本線を支障しながら進出するため、ダイヤ乱れ発生時の遅延波及を減らすことが出来るでしょう。
正直なことを言えば、ホームドア整備のために犬山線と鶴舞線の相互直通運転は廃止すべきだと思いますが、朝ラッシュは犬山線の利用状況を考えるとまだまだ直通運転が必要なため、今後も直通運転が継続されると予想します。
小牧線の方は朝ラッシュと夕方に直通列車が縮小します。相互直通運転開始以降、利用者が増加していましたが、残念ながら減便となってしまうようです。
広見線と犬山線の相互直通運転廃止。ワンマン化。
広見線と犬山線は準急が両線を相互直通運転し、特急料金なしではこの準急が中部国際空港まで先着していましたが、この相互直通運転が廃止されます。さらに広見線の犬山~新可児間でワンマン運転が開始されます。
使用車両は各務原線と同じ3000系や9500系でしょうか。個人的には車両性能の低い6R車を使用して欲しいのですが、おそらく各務原線と同じ列車が使用されるでしょう。
河和線の高横須賀~南加木屋間に新駅「加木屋中ノ池」駅が開業。
河和線にて建設が進められていた加木屋中ノ池駅が遂に開業します!新駅の設置により、利便性向上と鉄道利用者の増加が予想されます。
新駅の設置は今回以外にも他の箇所で出来る限りやって欲しいですね。中々新駅の設置は難しいかもしれませんが。
三河線 「三河知立」駅を猿投寄りへ約900m移設。
知立駅の連続立体交差区間の途中にある三河知立駅が、工事の進捗に伴い猿投寄りへ900m移設されます。歴史的経緯もあり、三河知立駅は知立駅にかなり近く利用者も少ないため、高架駅として建設するには費用対効果が低く、移設することで集客力を高めます。
国道1号線より西側にあった駅が東側の方に移設されるため、「移設」という言葉が使われているものの、実質は新駅の設置に等しい変更と言えます。移設によって新しい客層の獲得に繋がりますし、よい改正と言えるでしょう。
当日は移設により、線路の切り替えも行われます。当日見学される方はお気をつけて見学ください。
早朝・深夜の中部国際空港への直通列車を増発。
朝時間帯に金山始発の急行が名鉄名古屋始発に変更されます。深夜帯では23時5分発の快速急行が新設され、利便性向上と混雑緩和が図られます。
また名鉄名古屋発東岡崎行きの最終列車が繰り下がることで、神宮前で中部国際空港発の特急からの乗り換えができるようになります。
朝夕の一部列車の輸送力増強。
平日朝は西尾6時56分発の弥富行き急行が2両→4両に増強され、新安城~須ヶ口間は6両→8両に増強されます。平日夕方は名鉄一宮発着の急行が4両→6両に、犬山行き普通が2両から4両になるそうです。
休日夕方は豊橋~名鉄岐阜間の快速特急・特急が6両→8両に、犬山線直通の普通が2両→4両に増結されます。
これからは新型コロナウイルスの影響からの回復でしょう。特急は特に混雑していたので有難いです。
河和線「上ゲ」駅を快速急行停車駅に変更。
河和線の上ゲ駅が快速急行停車駅に変更されます。名鉄では種別ごとで千鳥停車のようなことは基本行わないので、急行も上ゲに停車することになると考えられます。
ちなみに上ゲは6両分しかホームがないので、8両の場合はドアカットが必要になります。河和線に8両の運行はあったでしょうか。知っている方がいればコメントください。
京都市営交通局
大阪メトロ・北大阪急行
北大阪急行南北線の千里中央~箕面萱野間が新規開業!
箕面市にとって悲願となる北大阪急行南北線の延伸が遂に2024年3月に達成されます。大阪モノレールとの乗り換え地点である千里中央から2駅先の箕面萱野まで路線が延伸されます。
この延伸によって、箕面萱野から新大阪まで最速19分、梅田まで最速25分、なんばまで最速34分で結ばれるようになります。大阪都心へのアクセスでこれ程利便性が高い路線はほぼないでしょうから、延伸開業によって利用者が増えるでしょう。
一方並行して近隣を走行する阪急箕面線と阪急千里線は利用者が減少すると予想されます。北大阪急行は阪急グループの会社なので、利用者の逸走は特に問題ないと思われますが、既存の阪急両線は朝ラッシュを中心に運転本数の削減が今後あるかもしれません。
なお初電列車の時刻については、なかもず方面は千里中央始発が1本のみ5時4分発として残り、箕面萱野始発の列車は5時19分となります。おそらく千里中央に夜間留置する列車が発生すると見られ、その都合によるものと考えられます。
個人的には千里中央5時4分発を5時6分発に繰り下げて箕面萱野始発に延長しても良さそうですが、この点については直通先の大阪メトロ側の都合があるので、仕方ないという所でしょうか。
御堂筋線平日朝ラッシュ増発。
北大阪急行南北線と直通運転する大阪メトロ御堂筋線では、直通先の路線が延伸して利用者が増加すると見込まれることから、平日朝ラッシュの列車を増発します。最小運転間隔(2分15秒)で運行する時間帯が1時間から2時間まで拡大されます。
利用者が増えるとはいえ、再ピーク1時間での増発は不可能という所でしょうか。通勤に丁度良い時間帯は、利用者が増加した分だけ混雑が増すでしょう。
四つ橋線の休日昼間時間帯列車運転間隔調整。
四つ橋線の休日昼間は7分30秒間隔で運転していましたが、これを8分間隔に減便し、大国町で箕面萱野発着の列車に接続させます。四つ橋線全駅で進められている可動式ホーム柵設置との絡みもあると思われますが、両路線の利便性向上が今回の改正で図られます。
ニュートラムの住之江公園発の終電繰り下げ。
ニュートラムでは住之江公園発で終電の繰り下げが行われます。
23時46分発中ふ頭行きは23時47分発のコスモスクエア行きに延長運転されます。また24時6分発の中ふ頭行きは2分繰り下げられて24時8分発となります。
ニュートラムは、コロナ前よりもコロナ後の方が利用者が多く混雑率が高いため、利便性向上のための改正は至極妥当という所でしょうか。通勤の穴場のようなエリアなので、今後の利用者増に期待です。
近畿日本鉄道
昼間の京都線急行を増発。
平日11時~14時は急行の本数が毎時3本と、他の時間帯より1本少なかったのですが、ダイヤ改正で他の時間帯と同じ毎時4本となります。増発とはなるものの、20分サイクルベースのダイヤであることに変わりないので、急行の運転間隔が20分に開いたままのようです。
奈良線大和西大寺からの初電列車繰り上げ。
大和西大寺5時丁度発の大阪難波行き区間準急が新設され、大和西大寺からの初電が16分繰り上がります。
利用者にとっては有難い一方、部外者からの目線で見ると今までが遅すぎだったという印象です。近鉄の他の主要駅だと5時ごろから列車が出発しているので、ようやく一般的な初電時刻となったという所でしょうか。
大阪線の快速急行の10両運転廃止。
近鉄の10両運転は、バブル景気頃の近鉄路線が阿鼻叫喚の大混雑だったことを象徴するような列車であり、かつて多くの通勤客を輸送してきました。バブル崩壊から20年以上一切利用者数が増加することなく減少の一途を辿っていた近鉄線は、京阪線と同様に、利用者数が全盛期の半分近くまで落ち込み、過剰輸送が目に見えて分かるレベルとなっていました。
近鉄大阪線から遂に10両運転が取りやめとなり、全列車8両での運転となります。この減車を救済する目的なのか、五位堂まで普通・五位堂から大阪上本町行きの急行となる列車が1本増発されます。
逆に近鉄奈良線の方は減量がありません。ただ2022年の混雑率実績は114%ですし、コロナ前の2019年でも135%しかありませんから注意する必要があります。
鈴鹿線夕ラッシュを増発。
鈴鹿線では、名古屋線の急行列車の運行本数に合わせるような形で、列車の増発が行われます。列車増発によって混雑緩和と共に、混雑の平準化が見込まれます。
狭軌路線で各列車増車を実施。
南大阪線では夜間帯で一部の4~5両の準急を6~7両に増車します。長野線では初電列車が5時29分発から5時24分発に繰り上がります。
特急列車は18時40分発が橿原神宮前止まりに短縮される一方、19時10分発が4両に増車されます。
この他、列車の運転本数、運転区間、列車種別、発着時刻など変更アリ。
近鉄ではこの文言から、過去大きな変更がありました。鉄道会社は自社に都合の悪い内容は書かないことが多く、近鉄も例外ではないので、この項目には十分注意する必要があります。
京都丹後鉄道
智頭急行
スーパーはくとの運行系統が大幅変更。
JR西日本の項で所感を既に語っているので割愛します。
岡山発のスーパーいなばの時刻変更。広島での滞在時間拡大。
スーパーいなばの時刻変更により、鳥取から広島での滞在時間が拡大します。JR西日本のプレスにはなかった内容です。
普通列車が行先と時刻を変更。
スーパーはくとの運行体系変更により、普通列車もそれに合わせて運行体系を変更します。ここら辺はスーパーはくとによる利便性向上なのか、低下なのか見極めなければいけませんね。
特急が全列車全席指定となり、料金も530円から830円に値上げ。
スーパーはくとは私自身一度だけ利用したことがありますが、自由席がパノラマ席という破格の車両でした。その列車が全車全席指定となり、料金も300円値上げして830円となります。
値上げは鉄道会社だけでなく世界的な流れなので、仕方ないという所でしょうか。私たちも生きるために今以上に稼がなければいけませんね。
阿佐海岸鉄道
平日は曜日を問わず、8往復に統一。
阿佐海岸鉄道ではDMVの運行開始から2年が経過し、利用動向が把握できて来たことからダイヤ改正が実施されるとのことです。平日では月・木・金で13往復、火・水で8往復の運転でしたが、これが曜日を問わず8往復に統一されます。
筆者も開業ブームが落ち着いたころに早朝便を利用したことがありますが、道の駅宍喰温泉~宍喰間では利用者が自分しかいないような状況でした。他の時間帯も利用者がそれほど多くないと思いますので、減便は妥当な所かと思います。
土休日限定のむろと便の運転時刻を変更。
土休日に1日1往復だけ運転されている海の駅とろむ発着便の運転時刻が変更になります。加えて、宍喰駅で5分停車するようになり、鉄道モードでの撮影をしたり、駅1階改札口で鉄印の購入ができるようになります。
この便は1日1本だけの運用ということで観光客が多いということでしょうか。よりDMVを楽しめるような運用体系に変更となりました。
その他、夕方の道の駅宍喰温泉~阿波海南文化村間の1往復が需要の多い昼間の便に振替するとのことです。DMVは面白いので、是非多くの人に乗って欲しいです。
アストラムライン
平日朝時間帯の下り2本が大町行きから長楽寺行きに延長。
一部の列車の運用を調整し、朝時間帯の列車のうち2本が区間延長されます。下り方面への通学需要に対応ということで、利便性が向上します。
平日夕ラッシュにおいて、上下各1本増発。
夕ラッシュの混雑緩和のため上下1本が増発されます。2021年のダイヤ改正では減便改正だったので、そこから少し回復したということでしょうか。
休日ダイヤは一部時間見直しのみ。
休日ダイヤは一部時間の見直しのみとのことです。長楽寺発本通方面の初電も繰り上がるとのことです。
一畑電車
西日本鉄道
平日昼間時間帯の特急復活。
新型コロナウイルスの影響で運転を取りやめていた平日昼間時間帯の特急が復活致します。1時間当たり特急2本・急行4本・普通6本とのことなので、おそらく休日と同じダイヤになるでしょう。
平日朝ラッシュのみ急行が西鉄平尾と高宮に停車。
平日朝ラッシュの混雑緩和のため、西鉄福岡方面の急行10本が西鉄平尾と高宮に停車するとのことです。
両駅の停車により、おそらく大橋での緩急接続が廃止になると考えられます。薬院断面における急行の混雑が緩和され、各停の混雑が増しますので、これにより混雑が平準化するでしょう。
春日原駅へ特急が新規停車。
特急の停車駅に春日原が追加されます。これで博多都心部で特急が通過する急行停車駅は下大利だけとなります。
特急は単線区間も絡むため新規停車駅の追加が難しいと思っていましたが、案外簡単に追加されましたね。もしかしたら行き違いパターンが変わっているかもしれませんけど。
THE RAIL KITCHEN CHIKUGOの新コース開始。
西鉄の観光列車として運行されているTHE RAIL KITCHEN CHIKUGOの運行が変更となり、平日2便の運行が1便へ変更されるとのことです。加えて大宰府での観光や花畑で新しい施策が打てるよう停車時間を長めに確保するとのことです。
私も一度乗ったことがありますが、幸せな時間が乗車している間ずっと流れていきますので、非常にオススメです。
福岡市交通局
福岡市交通局のダイヤ改正は七隈線のみです。
平日朝ラッシュに3往復、夕方に1往復増便。
平日朝ラッシュに列車が3往復も増発されます。七隈線の運用については把握していませんが、2023年度に列車の増備が行われていないため、おそらく予備を削減して増発するものと思われます。
七隈線は路線が博多まで延伸して以降、利用者が激増しています。今回の増発もその一環ですが、今後2027年度までにさらに4編成増備し、増発を行う予定とのことです。
土休日朝時間帯に4往復、昼間に5往復、夕方の3往復増便。
土休日については、全時間帯で本数が増便されるとのことです。特に昼間は増発によって7分30秒間隔から7分間隔になるとのことで、少し発車時刻が分かりにくくなります。
20分サイクル教信者の自分としては、さらに増発して6分40秒間隔で運行して欲しい所ですが、これについては、もう少し利用者が増えないと実現できないでしょうね。
七隈線では博多から先、さらに福岡空港国際線ターミナルへの延伸が鉄道ファンの間で期待されています。もし延伸したら利用者がさらに増えるでしょうし、自分も延伸して欲しいので、今後の展開に期待です。
松浦鉄道
まとめ
ということで2024年ダイヤ改正内容でした。
目玉である北陸新幹線は、おそらく宇都宮LRT開業時と同様、お祭り騒ぎになるでしょう。これだから新しいインフラにはワクワクさせられます。
コメント