2023年の東武野田線系統の夜間留置まとめ!2024年1月時点のデータをまとめましたので、これを基に考察をしていきたいと思います!
東武野田線は埼玉県さいたま市の大宮から春日部・柏を経由して千葉県船橋市の船橋までを結ぶ鉄道路線です。2014年より東武アーバンパークラインの愛称がつけられています。
当路線は東京都心部から放射上に伸びる各路線と交差しており、JR武蔵野線より外郭で北部から東部までのフィーダー路線として機能しています。そのため、両方向ともに非常に利用者が多い路線であり、東武鉄道にとって伊勢崎線・東上線に次ぐ第三の主要路線となっています。
東武野田線は全線開通時はほぼ全区間で単線でしたが、利用者が増加したことから戦後少しずつ複線化が進みました。現在大宮~春日部間と運河~柏~船橋間で複線化が完了しており、残るは春日部~運河間のみとなっています。
また高架化工事も積極的であり、現在野田市駅周辺と春日部駅周辺で工事が実施されています。高架化工事により、唯一他の東武線と接続している春日部で双方の路線が一時的に分断されるからか、新車の導入が積極的に行われています。
運行系統ごとの運用状況
北春日部5+4本、館林2本、葛生1本、赤城2本、新栃木1本、下今市1本、鬼怒川温泉1本
岩槻4本、春日部6本、七光台18+3本、柏3本、高柳7本、船橋2本
所感
普通列車の運用数と在籍本数、予備の本数については、特に多い・少ないということはなく適正数かと思います。アーバンライナーで使用される500系リバティについては現在2運用存在しますが、2024年3月のダイヤ改正で廃止が予定されています。
東武野田線では2020年3月に六実~逆井間の複線化が本格稼働し、船橋~運河間での急行運用を開始しました。それに伴い、運用数が2運用増えて40運用となっており、コロナ禍により利用者が大幅に減少したものの、現在まで運用数は減少していません。
なお、野田線では新型車両導入と同時に車両の5両化が予定されています。個人的には止めて欲しい所ですが、今後の展開には要注目です。
駅ごとの夜間留置状況
大宮
夜間留置設定なし
岩槻
6両4本(1番、2番、留2、留3)
春日部
6両6本(7番、8番、引2、留1、留2、留3)
車庫:6両3本
七光台
6両18+3本
夜間留置設定なし
運河
夜間留置設定なし
柏
6両3本(1番、3番、4番)
高柳
6両7本(2番、留1、留2、留3、留4、留5、留6)
船橋
6両2本(1番、2番)
所感
野田線の夜間留置を見て特徴的なのは、まず大宮駅に夜間留置の設定がないこと。通常であれば路線の端点になりますので、始発列車の運用のために1本留置するはずです。
逆に言うと大宮駅では今すぐにでも拡張工事が出来る状況と言えます。東武野田線の大宮駅にはホームを南へ60m延伸し、1面2線構造から2面3線構造に改築する計画がありますが、工事の開始はいつになるでしょうか。
他方、春日部駅では現在高架化工事の真っ最中ですが、夜間留置の設定があります。近い将来、岩槻や七光台に留置場所の変更が行われるものと考えられます。
七光台には車両基地が併設されており、6両編成を25本留置できます。
留置線の長さはおおむね6両編成を運用する前提で整備されています。そこに近い将来5両編成を夜間留置させようとしていますので、車庫の土地利用効率は落ちることになります。
5両編成に短くした分だけ列車の本数を増やすのであれば、短編成化はむしろ歓迎する所ですが、公式からの発表を見る限りそうではないようなので、利用者がある程度戻って来た現環境では5両編成化は悪手と言えるのではないでしょうか。
最後に、柏~船橋間では車両が保守車両の邪魔をしない範囲で可能な限りの列車が夜間留置が為されています。これ以上の留置はあまり考えられません。
現行以上に列車を増発をするには、七光台方面から列車を送り込む必要があります。野田線が全線複線化しているならともかく、七光台から列車を送り込む本数が増えれば、その分ダイヤを組むのが難しくなるので、この観点からも列車の編成両数を短くするのは反対です。
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