東北新幹線の福島駅改良後のダイヤはどうなる?予想してみた!

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JR東日本

現在東北新幹線では、相互直通運転を行っている北海道新幹線の札幌延伸に際して、ダイヤ作成のネックになっている福島駅の交差支障を解消するため、上りアプローチ線を新設する工事を進めています。アプローチ線完成後は利便性向上が見込まれますが、具体的にどう改善されるでしょうか?

本記事ではアプローチ線を本格活用したダイヤがどうなるか2024年7月時点で公開済みの情報から考察し、具体的なダイヤを予想します。

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東北新幹線福島駅の改良工事とは?

出典:JR東日本

東北新幹線は、東京都千代田区にある東京駅から青森県青森市にある新青森駅までを結ぶ高速鉄道路線です。新青森駅を境に先述した北海道新幹線と相互直通運転を行っており、東京都内から函館まで乗り換えなしで移動することが可能です。

大宮・仙台という大都市を始めとして、様々な都市を線で結んでおり、東北地方の大動脈と言って差し支えのない路線です。また、直通先の北海道新幹線が札幌へ延伸工事が行われており、これに際して最高速度を時速360kmに引き上げることを構想しており、現在各種技術開発が行われています。

また東北新幹線は途中の福島駅盛岡駅ミニ新幹線が分岐しています。福島駅で分岐する路線は山形新幹線として米沢・山形・新庄に至り、盛岡で分岐する路線は秋田新幹線として秋田に至ります。

複線の鉄道路線の分岐において、理想形は上下の線路が立体交差で分岐することです。立体交差構造を作らずに平面分岐させてしまうと、分岐側の路線を走る列車が分岐駅に到着する際、本線側の列車が駅を通り過ぎるまで駅の手前で待たされる等の不都合が生じます。

福島駅も盛岡駅も、新幹線の駅でありながら分岐は平面分岐となっています。盛岡駅は全列車停車駅であり、福島駅より列車本数が少ないため問題になりにくいですが、福島駅は列車本数が多く通過列車は高速で通過するため、平面交差で列車が合流・分岐することの問題が大きいです。

また東北新幹線は東京~大宮間で上越北陸新幹線の車両も合流し、東北新幹線のみ考えてダイヤを構築することが出来ないため、過密ダイヤの対策として福島駅でやまびこつばさが分割併合をしています。しかし、その分割併合作業は配線の都合で14番線でしか行うことが出来ません。

そのため、つばさの併合相手であるやまびこは、上り列車の場合は下り本線を跨いで福島駅に到着し、つばさと併結後に再び下り本線を跨いで上り本線に戻る必要があります。つまり福島駅での併合作業のために、やまびこが下り本線を2回も塞いでしまいます。

この線路支障問題は、山形新幹線開業当初は大きな問題にはなりませんでした。しかし、東北新幹線系統の路線網が少しずつ拡大すると、それに伴って需要も列車の本数も増大し、安定したダイヤを維持するのが難しくなってきます。

そして、近い将来、東北新幹線と相互直通運転をしている北海道新幹線が札幌まで延伸されると、遂にこの問題は看過することが出来なくなりました。現行の設備では満足に列車が捌けなくなる可能性が高いため、北海道新幹線の札幌延伸に備えて福島駅を改良することになりました。

福島駅の構造的な問題は、建設費を出来る限り抑えようとした結果、分岐アプローチ線が東北新幹線の下りホーム側しかないことにあります。そこでこの分岐アプローチ線を上り線側にも設け、本線と立体交差させることで問題解決することになりました。

針の穴を通すような急曲線・急勾配の構造となりましたが、これが完成すると福島駅のダイヤネックは劇的に改善されます。なぜなら福島駅で上下の列車の通過時刻を合わせながらダイヤを組む必要が無くなり、上りは上り、下りは下りでダイヤを組むことが可能になるからです。

このアプローチ線は2026年度末、つまり2027年3月までには完成予定です。完成すれば、東北新幹線だけでなく、ダイヤが一体化している上越新幹線や北陸新幹線もより利便性の高いダイヤになるでしょう。

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現在の東北新幹線のダイヤ体系は?

東北新幹線のダイヤは日中はパターン化されていますが、それ以外の時間帯ではパターンが崩れます。夏季はガーラ湯沢行きの臨時列車が設定されませんが、2024年8月時点での大宮駅を下り方面に発車する列車の本数内訳が各時間帯でどうなっているか、表にして下記に纏めます。

なお、ここで言うはやぶさは大宮~仙台間をノンストップで運転する列車、東北準速達は大宮~仙台間で通過駅があるがノンストップでは運転しない列車、東北鈍行は大宮~仙台間をほぼ各駅に停車する列車としてカウントします。

また表の「合計」欄はミニ新幹線併結便の分だけ本数を差し引いていますのでご了承ください。

はやぶさ 東北準速達 東北鈍行 こまち つばさ 上越 北陸 合計
6時 2本 2本 1本 2本 1本 2本 2本 9本
7時 4本 2本 1本 2本 2本 3本 5本 15本
8時 3本 3本 2本 1本 2本 4本 4本 16本
9時 4本 3本 1本 2本 2本 4本 5本 17本
10時 3本 4本 1本 2本 2本 3本 6本 17本
11時 3本 3本 1本 2本 2本 3本 4本 15本
12時 4本 3本 1本 2本 2本 3本 4本 16本
13時 3本 4本 1本 2本 1本 3本 3本 14本
14時 3本 3本 1本 2本 2本 3本 4本 15本
15時 3本 3本 1本 2本 2本 3本 4本 15本
16時 3本 3本 1本 2本 2本 3本 4本 15本
17時 3本 3本 1本 2本 2本 3本 4本 15本
18時 3本 2本 2本 2本 2本 4本 2本 14本
19時 3本 2本 3本 2本 2本 2本 4本 14本
20時 3本 1本 2本 1本 1本 4本 2本 13本
21時 1本 1本 2本 0本 1本 2本 3本 9本
22時 0本 1本 2本 0本 0本 2本 1本 6本
23時 0本 0本 1本 0本 0本 1本 0本 2本

2024年のダイヤ改正で、北陸新幹線の新規開業区間における駅間の所要時間が概ね把握できるようになりました。そして、それ以外にもう一つ大きく変わった点が「東京駅の4分間隔ダイヤからの脱却」です。

これまで東京駅には4分間隔でしか列車が発着せず、1時間当たりの列車の本数も15本が限界でした。これが2024年のダイヤ改正で、8時台と10時台が3分45秒間隔で列車が発車するようになりました。

3分45秒間隔になると、列車を1時間当たり16本発着させることが出来るようになります。まだ到着も発車も3分45秒間隔で出入りする時間帯はありませんが、東京駅で列車が発着する動画を見る限り、3分45秒間隔で列車を発着させることは可能なように思います。

これに加えて、現行ダイヤでは上野始発・終着の列車も設定されています。上記の表は8月の列車本数なのでガーラ湯沢行きの列車は含まれていませんが、ガーラ湯沢行きの便がない8月でも午前中は平均毎時16本の列車が発着していることが分かります。

東京駅で列車を3分45秒間隔で発着させれば、上野始発・終着の電車は全て東京発着に延長運転出来ます。3分45秒間隔で列車が運行している中で上野始発・終着の列車を恒常的に設定できるかは怪しいですが、大宮発着であれば東北新幹線向けの始発・終着列車を設定するのは容易でしょう。

さて、ここからは各新幹線の特徴を書いていきます。まず東北新幹線は1時間当たりの列車の本数が臨時列車を含めて8本運転されているのが基本であり、内訳ははやぶさ3本やまびこ3本、なすの1本、つばさ単独運転1本となっています。

先述の通り、東北新幹線では相互直通運転を行っている北海道新幹線が札幌に延伸されることによって需要が増大し、列車の増発が必要になることが見込まれます。東京駅の列車の発着枠に限りがある中で、如何に発着枠を振り分けるかが課題と言えるでしょう。

そのような状況の中で、東北新幹線のダイヤで問題とすべき点は「山形新幹線つばさ号の単独運転」だと思います。現状では全てのつばさやまびこと連結しておらず、臨時列車はミニ新幹線車両のみの単独運転となっています。

出典:配線略図.net+加筆

その理由としては、福島駅での交差支障が原因だと思います。つばさやまびこが併結運転を行わなければ、上りつばさは下り本線を支障しながら福島駅を発車しなければならないのは変わらないものの、上りやまびこは下り本線を支障することなく福島駅を発着できます。

つばさやまびこを別々に運行することで福島駅周りのダイヤの自由度が上がりますが、一方で別々に列車を運行する分だけ東京駅の発着枠を消費してしまいます。福島駅のアプローチ線が完成した暁には、つばさは福島駅で必ずやまびこと連結するようにすべきでしょう。

その山形新幹線は1時間当たり臨時列車を含めて2本運転されており、1本はやまびこ併結便、もう1本はつばさ単独便が基本となっています。また山形新幹線では、現在旧型のE3系からE8系へ置き換える車両転配が行われています。

秋田新幹線も1時間に当たり臨時列車を含めて平均2本運転されており、こまちは必ずはやぶさと併結して東京~盛岡間を運転しています。このことから福島駅より盛岡駅の方が平面交差の障害が少ないことが伺えます。

上越新幹線は1時間当たり2~4本ですが、平均すると3本程度といった所です。早朝は利用者が多いのか毎時4本の時間帯があり、ここからさらにガーラ湯沢行きの列車が冬季は追加設定されることになります。

北陸新幹線は2024年のダイヤ改正で敦賀まで延伸されましたが、運転本数は4本が基本です。下りは午前中が5本の時間帯もあり、内訳はかがやき2本はくたか1本あさま2本となっています。

また大宮駅の時刻表からは分かりませんが、北陸新幹線には関西・中部方面の在来線特急と接続するつるぎが東京方面からの列車とは別に運転されています。そのため需要の少ない昼間は、大宮~長野間だけ通過駅があるはくたか定期列車としては最速達列車となっています。

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工事完成後はどんなダイヤになる?

以下の内容は、あくまで「ダイヤが変わるとしたらどうなるか」という前提で語っていますので、あらかじめご了承ください。また本記事では、「福島駅の上りアプローチ線が完成したら」「東京駅の発着間隔が全時間帯4分⇒3分45秒間隔になったら」という前提で書いていきます。

東北新幹線系統

まずは東北新幹線から取り上げます。画像が見にくい場合は、タップまたはクリックすると拡大できるようになります。

種別ごとの停車駅設定

東北新幹線は列車名ごとで停車駅がはっきりと分かれておらず、行先ごとで名称が変わります。私案を見やすくするため、便宜上「ほくと」という列車名を新設し、列車ごとで停車駅を固定化させていますが、実際のダイヤではほくとはやぶさの名称を名乗っていても問題ありません。

ちなみにほくとはやぶさと同様に大宮~盛岡間で仙台のみ停車し、盛岡以北は各駅に停車する種別として扱います。はやぶさは、本記事では盛岡~新函館北斗間で新青森駅のみ停車します。

新青森駅停車については、盛岡以北は整備新幹線として整備されたため、最低1駅は青森県内に停車駅が必要というのもありますが、新青森駅は会社境界駅であり乗務員交代が必要というのも停車理由としてあります。

次に北海道新幹線については、現状は新函館北斗止まりのため、最速達列車の新青森駅の次の停車駅は新函館北斗駅で良いと思います。また1日の定期列車の運行本数も変わらず13往復のままで十分でしょう。

ただパターンダイヤとするために、私案では奥津軽いまべつ駅と木古内駅の停車本数を1日12往復に増停車させています。輸送需要との兼ね合いを考えれば明らかに過剰ですが、下手に新青森駅で時間調整するより利便性向上に繋がるので、停車させています。

こまちはミニ新幹線車両で運転されるため、今まで通り東京~盛岡間はフル規格の列車と併結運転する体系で良いと思います。併結相手は私案ではほくととし、大宮~盛岡間の途中停車駅も基本的に仙台のみで良いと思います。

イレギュラーな停車駅となるのは早朝下りの一番列車と深夜上りの最終列車のみであり、これらは仙台~盛岡間で各駅停車とします。この点は今まで通りであり、したがってこまち変更点はありませんが、今後の展開次第では通過運転に変更して良いと思います。

つばさもミニ新幹線車両で運転されます。今までは1時間当たり平均2本運転され、片方がフル規格列車のやまびこと併結、もう片方が単独運転でしたが、福島駅改良後は東京~福島間を全列車やまびこと併結運転する体系にすべきだと思います。

つばさが全列車やまびこと併結すれば、その分だけ東京駅の発着枠を節約でき、他の列車を増発する余地が生まれます。札幌延伸時の需要増にも対応しやすくなるでしょう。

やまびこは列車ごとで停車駅が分かれていましたが、私案では大宮~仙台間で宇都宮・郡山・福島のみ停車としています。仙台~盛岡間は各駅停車ですが、北海道新幹線の需要次第では盛岡以北も各駅停車で運転して良いと思います。

なすのは郡山駅までしか運転されない列車ですが、本記事では東京~仙台間を各駅に停車する列車として扱います。郡山駅で折り返す際は下り本線を支障しながら上り本線に転線する必要がありますので、那須塩原駅または仙台駅でのみ折り返す列車とします。

具体的な運転時刻

続いて具体的な時刻ですが、日中のパターンは以下のようになります。

はやぶさ単独便(東京~新函館北斗)毎時2本
ほくとこまち併結便(東京~新函館北斗・秋田)毎時2本
やまびこつばさ併結便(東京~盛岡・山形)毎時2本
なすの単独便(東京~仙台)毎時2本

具体的な私案の前に、まず東京駅の折り返しを3分45秒間隔にするメリットについて。3分45秒間隔にすると「東京駅を発着する列車の本数が16本に増加する」というメリットもありますが、それ以上のメリットとして「各運転系統を30分間隔に統一出来る」というメリットがあります。

北陸新幹線は輸送需要の面から完全な30分サイクルのダイヤは組めませんが、東北新幹線については、東京~福島間で宇都宮と郡山のみ停車する臨時やまびこのうち1本を各駅停車の臨時なすのに置き換えることで、完全な30分サイクルを組むことが可能になります。

東京駅の発着枠を16本とすると、その半分の8本が東北新幹線向けになります。等間隔に7分30秒間隔で列車が発着するようにすることで上り下りともにほぼ同じような列車追い越しパターンにし、各駅間の所要時間が上下で揃うように組むと予想します。

まず、東京と北海道を最速で結ぶはやぶさ単独便は東京駅毎時0分・30分発にします。そして、こまちほくと併結便は毎時15分・45分発とし、大宮~盛岡間で仙台のみ停車の列車が15分間隔で設定されると予想しました。

なぜはやぶさを15分間隔で運転するのかというと、現在開発中の時速360kmで運転可能な次世代車両のスジを東北新幹線のダイヤに組み込んだときの事を見据えた時に、この運転間隔が最適だと思うからです。

もし最速達列車を東北新幹線のダイヤに組み込んだ場合、当然遅い各駅停車との両立が必須となります。時速360kmで運転する速達列車とそれ以外の遅い列車との兼ね合いについて、15分間隔での運転が適切と言える理由を以下の表で例示します。

時速360km運転列車 各駅停車 時間差
宇都宮~新白河 12分(推定) 23分 11分
新白河~福島 13分(推定) 25分 12分
古川~一ノ関 7.5分(推定) 18分 10.5分
一ノ関~北上 7.5分(推定) 18分 10.5分
時速360km運転列車 E8系つばさ 時間差
宇都宮~郡山 18分(推定) 27分(推定) 9分
宇都宮~福島 25分(推定) 40分(推定) 15分

各駅停車が速達列車に追い越される際は、まず駅に停車後、分岐器を切り替えて進路を構成する必要があります。そして進路構成完了から最短で約2分後に列車が通過し、列車通過後約2分で分岐器が切り替わって各駅停車が発車します。

したがって、速達列車各駅停車列車との時間差は10分サイクルでは6~7分、15分サイクルであれば11~12分、20分サイクルでは16~17分が適切だと言えます。最速達列車の速達性を最大限確保するにはこの速度差を良く踏まえる必要があります。

東北新幹線でこの速度差がネックになるのは、まず古川~盛岡間が挙げられます。同区間ではくりこま高原駅・水沢江刺駅・新花巻駅に待避線がありません

時速360kmで運転する速達列車各駅停車が古川~一ノ関間や一ノ関~北上間で時間差が10.5分となっていることを考えると、まだ全ての速達列車の最高速度が時速320kmである福島駅の改良工事完了直後の段階で退避時間に余裕を持たせておくのが適切と考えます。

またE8系で運転されるつばさは、速達列車が時速320kmで運転している段階では郡山駅で後続列車の追越待ちをせず宇都宮~福島間を逃げ切ることが可能ですが、速達列車の最高速度が時速360kmになると、つばさが宇都宮~福島間で逃げ切れず郡山駅での退避が必要になります。

もちろん、つばさの速達性のために郡山駅を通過すれば良いという考えもあるでしょう。しかし、福島都市圏よりも規模が大きい郡山都市圏をスルーして良いとは思えないので、個人的にはやまびこつばさ併結列車は引き続き郡山駅に停車すべきだと思います。

したがって、最速達列車が時速360km運転を開始した際は、やまびこつばさ併結便は宇都宮駅と郡山で1回ずつ合計2本の列車に抜かれることになります。この2本抜かれることについては、どうダイヤを組んでも覆すことはできないでしょう。

余談ですが、もし最高速度が時速360kmになったら、なるべく早くE8系を360km運転できる次世代ミニ新幹線に置き換えるべきだと思います。札幌延伸後の最速達列車の需要次第ではE8系の鈍足さがダイヤを構築する上で足を引っ張る可能性があります。

置き換えられたE8系はE5系と共に上越新幹線で活躍させることが可能です。ガーラ湯沢駅の存在を考えると、上越新幹線はE7系より途中の駅で分割併合が出来るE5系E8系の方が路線環境に合っていると思います。

ということで少し話が逸れましたが、ともかく個人的には福島駅改良後は30分サイクルを軸にしてダイヤを構築すると予想します。30分サイクルで運転すれば、たとえ時速360kmでの運転が開始されても各駅停車の速達性は確保することができます

他にも30分サイクルになると予想できる理由があります。それはE8系の座席数です。

E8系という形式名の通り、秋田新幹線で使用されているE6系とはスペックが異なります。既にE6系の段階で時速320kmのミニ新幹線を実現していたのにもかかわらず、山形新幹線にはE6系を導入せず、わざわざ最高速度が低い新形式を開発して投入しました。

なぜ新形式を開発・投入したのかというと、E3系7両からE6系7両に置き換えると座席数が大きく減少してしまうからです。E8系最高速度を犠牲にしてノーズを短くし、ノーズを短くすることで客室空間を確保し、座席数を多く確保しました。

普通席 グリーン席 合計座席数
E3系7両 371席 23席 394席
E6系7両 308席 22席 330席
E8系7両 326席 26席 352席

現在山形新幹線は、臨時列車を含めて平均毎時2本運転されていますが、もしE3系7両からE6系7両に置き換えた際に座席数が大幅に減少することが問題になるのであれば、福島駅改良後にE6系を毎時3本運転するという選択肢もあったはずです。

それを選択しなかったということは、JR東日本に今後山形新幹線を毎時3本運転する意志は無く今後も毎時2本でダイヤを構築するということの表われだと思います。毎時2本運転であれば、30分サイクルで等間隔に運行すると考えるのが妥当でしょう。

ということで、冒頭で書いた通り、東北新幹線は1時間当たりはやぶさ単独便2本ほくとこまち併結便2本やまびこつばさ併結便2本なすの単独便2本の構成と予想します。時速360kmの次世代車両が登場したら別のパターンになると思いますが、福島駅改良後はこの内訳で予想します。

東北新幹線と相互直通運転している北海道新幹線は、先述の通り1日13往復です。終点の新函館北斗では、「ほくと」が在来線特急北斗に接続します。

東北新幹線のダイヤがパターン化されているため、北海道新幹線もパターン化されるようになり、「ほくと」と接続する在来線特急北斗もパターン化します。札幌口の北斗の発着時刻も概ね統一されますので、付随的に特急おおぞら・とかちのダイヤもパターン化されて分かりやすくなります。

千歳線を走る特急の運転間隔がバラバラなのは、貨物列車の存在はもちろん、東北・北海道新幹線のダイヤがパターン化されていないのも原因の一つなので、新幹線のパターン化で北海道内のダイヤのパターン化も促せると思います。

最後にこのダイヤ案を採用した際の必要編成数を記載します。必要編成数は以下のようになります。

運行系統 運行頻度 往復に掛かる時間 必要編成数
はやぶさ(東京~新青森) 2本/h 7時間 E5系・H5系14本
ほくと(東京~新函館北斗) 1本/h 10時間 E5系・H5系10本
ほくと(東京~新青森) 1本/h 8時間 E5系8本
こまち(東京~秋田) 2本/h 8時間30分 E6系17本
やまびこ(東京~盛岡) 2本/h 7時間30分 E5系15本
つばさ(東京~新庄) 1本/h 8時間 E8系8本
つばさ(東京~山形) 1本/h 6時間 E8系6本
なすの(東京~仙台) 2本/h 6時間 E5系12本

それぞれの列車の必要な編成数の合計は、E5系H5系59本E6系17本E8系14本となります。現在E6系23本E8系15本(予定)なので、この2車両は編成数が間に合いそうですし、E5系H5系は54本、E2系6本を含めても60本なので、編成数がギリギリ足ります

ただし実際は車両検査の都合がありますし、最繁忙期の大型連休期間でも全時間帯でフルに列車を走らせる必要はないため、ある程度列車を間引くことになりそうです。しかし、札幌延伸時はJR東日本側でも現行より多くの編成を用意する必要があると思います。

これを踏まえると、那須塩原駅で留置線を8本⇒26本に増築するのも良く分かりますね。現行の設備では留置線も足りないでしょうから。

上越・北陸新幹線系統

続いて上越北陸新幹線を取り上げます。画像が見にくい場合は、タップまたはクリックすると拡大できるようになります。

種別ごとの停車駅設定

上越北陸新幹線でも列車名ごとで停車駅がはっきりと分かれておらず、行先ごとで名称が変わります東北新幹線側では列車名ごとで停車駅をほぼ固定化しましたが、上越北陸新幹線側は列車ごとで停車駅がバラバラのため、列車名ごとで停車駅を固定化しません

また上記の表にははくたかつるぎがありませんが、これは「はくたか」が「はやぶさ」と、「つるぎ」が「つばさ」と1文字目が被るため使用していないだけです。長野行きのあさまが金沢または敦賀行きに延長された際ははくたかの列車名を使用して良いと思います。

さらに、私案では新潟行きをとき、ガーラ湯沢行きをたにがわとしています。ときたにがわも途中各駅に停車する便通過駅がある便が存在します。

北陸新幹線で使用するかがやきあさまも列車ごとで停車駅が異なります。ただしあさまほぼ全列車が熊谷に停車し、軽井沢~敦賀間の全駅に全列車が停車することにします。

現行ダイヤでは、昼間に高崎~長野間をノンストップで運転するはくたかがありますが、私案では全て廃止にします。定期あさまは基本的に通過駅無しで全駅停車することとし、速達列車は全てかがやきに任せた方が良いと思います。

かがやきの停車駅は、現行の東京・上野・大宮・長野・富山・金沢・福井・敦賀に加えて、ほぼ全列車が高崎駅に停車して良いと思います。またかがやきばかり運転すると利用者の多い軽井沢駅の需要に耐えられないため、一部の臨時かがやき軽井沢駅にも停車して良いと思います。

また、現在一部のかがやきが小松・加賀温泉・芦原温泉・越前たけふにも停車していますが、これは引き続き一部停車で問題ないと思います。ただし、敦賀駅で在来線特急との接続を考慮する必要があるため、停車駅数を増やし過ぎると乗換時間を確保できなくなることには注意が必要です。

具体的な運転時刻

続いて具体的な時刻ですが、日中のパターンは以下のようになります。

定期各停とき(東京~新潟)毎時1本
臨時速達とき(東京~新潟)毎時2本
定期かがやき(東京~敦賀)毎時1本
臨時かがやき(東京~敦賀)毎時2本
定期あさま(東京~敦賀)毎時1本
臨時あさま(東京~金沢)毎時1本

東北新幹線の1時間当たりの運転本数を8本と予想しましたので、上越北陸新幹線1時間当たり8本で予想します。東京近郊区間では上越北陸新幹線の列車が7分30秒間隔の等間隔で発着し、東京駅での折り返しも20番線と21番線で4本ずつ、折り返し時間は全列車12分とします。

上越北陸新幹線では、東北新幹線とは異なり、綺麗な30分サイクルではなく60分サイクルでダイヤを組みます。その理由は上越新幹線と北陸新幹線の本数比率を3:5で組むからです。

もちろん、ガーラ湯沢行きの便もこれとは別に追加設定する必要があります。したがって、冬季は北陸新幹線向けの枠をガーラ湯沢行きに振り向けたり、場合によっては東北新幹線側を東京発着ではなく、上野・大宮始発に短縮することも視野に入れる必要があるでしょう。

ともかく、冬季以外では1時間当たりとき3本・かがやき3本・あさま2本とするのが良いと思います。つまり現行と比較して、あさまを1本減らしかがやきを1本増やします。

まずダイヤの縛りが強い北陸新幹線から考えます。北陸新幹線を考える上でまず問題とすべき点は「東京発着の列車と敦賀駅で在来線特急と接続する列車が別々になっている」点です。

鉄道が他の公共交通機関と比べて優秀な点は、大量の旅客を、高速で、さらに複数の都市同士の輸送を1本の列車で賄うことができる点です。北陸地方から東京方面・大阪方面にそれぞれ向かう列車を別々に設定すれば、鉄道の強みが半減してしまいます。

例えば東京駅を出発した列車であれば、首都圏から甲信越・北陸地方へ旅客を輸送し、そのまま甲信越・北陸地方から関西地方への旅客を輸送した方が効率的です。当然これは逆方向でも同様です。

私案では、福島駅の改良工事が完了後、この効率的な輸送が出来るようにダイヤを設定する想定でダイヤを組んでいます。つまり敦賀駅でサンダーバードしらさぎと接続する列車がそのまま東京駅まで直通するようにするということです。

敦賀駅ではサンダーバード毎時2本しらさぎ毎時1本接続しています。E7・W7系の座席数としらさぎ6両サンダーバード9両の座席数がほぼ一致することから、新幹線1本でサンダーバードしらさぎ両方に接続しています。

普通席 グリーン席 グランクラス 合計座席数
しらさぎ6両 318席 36席 354席
サンダバ9両 514席 32席 546席
在来線合計 832席 68席 900席
E7系・W7系 829席 63席 18席 910席

敦賀断面で見ると、サンダーバード30分間隔で運行されていることから、敦賀駅発着時点では新幹線側も概ね30分間隔で定期列車を発着させるべきだと思います。私案でも上り下り共にかがやきあさま概ね30分間隔で発着しています。

そしてそこから東京方面に向かってスジを引くと、最初にあさまが後続の列車に抜かれるのが富山駅になります。すなわち北陸地方から関西方面で見ると富山~敦賀間で後続の列車から各駅停車便が抜かれることが無いため、速達性が確保されます。

あさまは富山駅以外では上越妙高駅軽井沢駅で抜かれます。富山~上越妙高間は2駅しか停車駅数に差がないので速達列車のかがやきが徐行運転する必要はありませんが、上越妙高~軽井沢間は途中3駅も停車駅数に差があるので徐行する必要があります。

加えて、この区間は北陸新幹線の山岳区間のため、軽井沢駅を中心にかがやきは徐行が必要になります。この徐行を活用して毎時2本ある臨時かがやきのうち片方を軽井沢に停車させることで、軽井沢駅に停車する列車本数を現行ダイヤと同じ毎時3本にします。

ちなみに、定期かがやき定期あさま上越妙高駅で接続します。私案ではかがやきが上越妙高駅に停車しないので、乗り継ぎはできません

軽井沢~東京間では、東京駅での発着時刻に合わせるための時間調整を行います。東京~敦賀間を通し運転する定期あさまが全駅各駅停車の場合、かがやきの方は全列車高崎に停車する必要があります。

もちろんあさまが本庄早稲田駅を通過すればかがやきが高崎に停車する必要はありません。しかし、東京~敦賀間で本庄早稲田駅だけ通過というのもだと思いますので、個人的には全駅停車前提でダイヤを組むのが良いと思います。

最終的に、全駅各駅に停車する定期あさまと通過運転する定期かがやき敦賀駅でも東京駅でも30分間隔になります。これで仮にサンダーバードが比良おろしの影響で迂回運転をし、30分遅れで敦賀駅に到着したとしても、北陸新幹線以外のダイヤが乱れる可能性は大幅に下がります

臨時かがやき号については、東京~敦賀間で1時間当たり2本設定しますが、敦賀駅で接続するサンダーバードに使用する車両のリソースを踏まえますと、片方は金沢止まりで良いと思います。金沢~敦賀間で毎時4本運転するのは特に利用者の多い一部の時間帯だけで良いと思います。

敦賀駅で接続するサンダーバードは、大阪方面は時刻変更がありませんが、敦賀方面は現行の京都大阪10・40分発から7分繰り上げ3・33分発にする必要があります。スジがバッティングするはるか号については、大阪駅や新大阪駅で時間調整しサンダーバードの後に走らせれば良いと思います。

しらさぎについては、2024年のGW実績で前年度より約5割減とのことなので、米原~敦賀間のシャトル便は廃止で良いと思います。シャトル便を廃止すれば、必ずしも米原駅で東海道新幹線との乗り継ぎを考慮する必要がなくなります

運転時刻も、敦賀方面は米原駅での停車時間を短くし、米原駅発を5分繰り上げます。サンダーバードが7分繰り上がるため、しらさぎも繰り上げてスジがバッティングしないようにするためです。

名古屋方面は(貨物列車との兼ね合いから無理かもしれませんが)敦賀駅発を8時台以降49分発にします。下り敦賀方面の定期あさま敦賀駅を毎時34分に到着するので、それに合わせる形です。

そして名古屋駅には毎時26分着にします。これで名古屋駅の折り返し時間が22分となり、名古屋駅で入替作業をせずに折り返すことが出来るようになります。

先述の通り米原駅での停車時間を短くしたので、米原駅での増解結作業は廃止となります。9両運転する場合は名古屋~米原~敦賀間を通しで連結運転した方が良いと思います。

あるいは名古屋~米原~敦賀間を通し運転するしらさぎの本数を増やした方が良いでしょう。通し運転する列車の本数が増えれば、付属編成3両を用意して9両運転する必要はありません

長浜駅には全列車停車とします。現行は上下6本ずつの停車ですが、名古屋~敦賀間を運転するしらさぎが1日8往復運転のため停車本数が増えますし、長浜駅と名古屋駅を乗り換えなしで移動できる列車が大幅に増加します。

以上のように在来線のダイヤも細かく弄る必要がありますが、敦賀駅での接続するのと敦賀~東京間を通し運転するのは両立可能だと思います。

最後に上越新幹線の方は、臨時列車を含めて1時間当たり3本設定を基本とします。東京駅の発車時刻は、それぞれ3分・18分・33分発ですが、全時間帯で定期列車として設定するのは、定期あさまと運転間隔が丁度良くなる33分発とし、東京~新潟間で各駅に停車させます。

また、冬季は早朝の下りと夕方の上りでガーラ湯沢発着の便を設定する必要があります。北陸新幹線の方の利用動向とよく相談しながら本数設定をしますが、場合によっては東北新幹線の臨時スジを大宮発着に短縮することで、ガーラ湯沢発着便を確保することも視野に入れます。

上越新幹線の実際にダイヤを組んでみて感じることは、ガーラ湯沢発着便を設定するために東北新幹線の列車を大宮発着に短縮する位なら、上越新幹線の車両をE7系ではなく分割併合可能な東北新幹線の車両にした方が良いだろうということです。

2030年頃に山形新幹線・秋田新幹線ともに時速360km運転可能なミニ新幹線車両に更新し、余剰となったE5系とE8系でE7系の初期車を置き換えるというのは如何でしょうか。札幌延伸後の利用動向次第では、昔の様に越後湯沢駅で分割併合した方が良いと思います。

最後にこのダイヤ案を採用した際の必要編成数を記載します。必要編成数は以下のようになります。

運行系統 運行頻度 往復に掛かる時間 必要編成数
定期かがやき(東京~敦賀) 1本/h 7.5時間 E7系4本・W7系3.5本
臨時かがやき(東京~敦賀) 2本/h 7時間30分 E7系7本・W7系8本
定期あさま(東京~敦賀) 1本/h 9.5時間 E7系5本・W7系4.5本
臨時あさま(東京~長野) 1本/h 5時間 E7系5本
定期とき(東京~新潟) 1本/h 5時間 E7系5本
臨時とき(東京~新潟) 2本/h 5時間 E7系10本

それぞれの列車の必要な編成数の合計は、長野E7系21本白山W7系16本新潟E7系15本となります。ただし白山W7系は、比良おろしの影響による遅延も考慮して、東京車両センターまたは敦賀支所に2本常駐させる必要がありますので、さらに+2本、つまり18本必要になります。

新潟E7系20本ありますので、ガーラ湯沢発着便を含めて編成数が間に合いそうです。長野E7系19本なので不足していることになり、臨時列車を一部間引く白山や新潟に所属している列車で代走する必要があります。

白山W7系の運用は22本なので、必要編成数18本と比べると余裕があります。JR西日本が多めに編成を製造しているのは、東京方面と関西方面の列車を別々に運行していること、関西方面は比良おろしの影響を考慮して金沢・富山での折り返し時間を長めに取っているのが影響しているのでしょう。

その他の考察

ここからは北海道東北山形秋田上越北陸新幹線に関するその他の考察を書いていきます。

北海道新幹線の札幌延伸後について。

北海道新幹線では、札幌延伸に向けた工事が進んでいます。東京と札幌が鉄道1本で結ばれることで、東北新幹線北海道新幹線の利用者が増加することが見込まれます。

まず新函館北斗~札幌間の整備効果について、令和5年の鉄道建設・運輸施設整備支援機構によると、路線延伸により道南道南を除く北海道各地との交流人口が21000人/日から1.1倍の23000人/日に増加すると試算されています。

さらに、札幌延伸後の新函館北斗~札幌間の需要予測は、線内最高速度が時速260kmでは16900人キロ/日km、時速320kmに高速化後では17100人キロ/日kmとのことです。この数字は既に開業済みの盛岡~八戸間とコロナ前の実績とほぼ同等であり、E5系10両換算で1日24往復に相当します。

盛岡~八戸間では、現在定期列車が1日20往復設定されています。新函館北斗~札幌間もほぼ同数の定期列車が設定され、そこから各駅停車便と速達便が振り分けられるでしょう。

また現在函館~札幌間を結ぶ特急北斗は定期列車だけで1日11往復です。使用車両はキハ261系で、4両だと定員は190席となり、8両でも約400席ですから、E5系の723席と比べると幾分少ないです。

したがって、札幌延伸後に臨時列車等で増発されたとしても特急北斗は1時間に1本まででしょう。長万部駅で接続する新幹線も最大1時間に1本、つまり1日17~18往復が最大と考えられ、仮に倶知安駅の需要が合算されたとしても、各駅停車便が容量オーバーになる可能性はかなり低いです。

これは、個人的にやるべきだと思っている東北・北海道新幹線のフル規格車両8両化の場合でも同様です。8両に短縮したとしても、フル規格は車体が大きいので定員は約530人となり、新幹線側が輸送力不足になる可能性は低いです。

ちなみにフル規格8両なら1日当たり平均32往復で十分となります。各駅停車便は最大1時間に1本、つまり1日17~18往復のままと考えられ、残りは通過駅がある速達便でしょう。

次に北海道新幹線速達便について。こちらは新青森~札幌間を各駅に停車する列車が1日11往復とすると、速達便はE5系10両換算で1日平均13往復と考えられます。

またWikipediaによると、新函館北斗駅は列車が高速で通過可能な構造となっているようです。したがって、全列車を新函館北斗に停車させる必要は必ずしも無く、札幌延伸後新函館北斗駅を通過し、新青森~札幌間がほぼノンストップの列車が設定される可能性は高いです。

道南の人口は2024年時点で30万人弱になります。この人口は東北新幹線の最速達列車が通過する八戸都市圏の約32万人とほぼ同等なので、速達便が一部新函館北斗駅に停車するとしても、停車本数は八戸駅とほぼ同等の1時間に1本・1日18往復程度でしょう。

新幹線等の函館駅乗り入れに関する調査業務調査報告書【概要版】
https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2014031800377/file_contents/gaiyou.pdf

これを踏まえると、函館市が要望している新幹線の函館駅乗り入れについても、ダイヤ面の問題が多いことが伺えます。(すでにJR北海道は「現時点で実現は不可能」との意見を出してはいますが・・・)

先述の通り、札幌延伸後に新函館北斗駅に停車する新幹線は1日最大18往復と予測されます。もし仮に函館駅乗り入れが実現した場合、分割併合を採用しない限り、函館乗り入れ便がこの18往復とは別に設定されるとは考えにくいです。

もし函館駅に乗り入れる列車を設定する場合、分割併合無しでは、東京駅または札幌駅に直通するはずだった列車の一部が新函館北斗駅で運行が分割された上で函館駅に直通するはずです。木古内や八雲・長万部の利用者からすれば、札幌や東京への直通便が減少して逆に利便性を損なうでしょう。

北陸新幹線の項でも述べた通り、鉄道が他の公共交通機関と比べて優秀な点は、複数の都市同士の輸送を1本の列車で賄うことができる点です。しかし、これは路線が一筆書きの線形だからこそ出来ることであり、函館駅乗り入れのように路線が分岐するとそのメリットが一気に激減します。

また函館市が公開した内容は、あくまで必要最低限の線路設備で実現させるものです。上下共に新幹線の本線を支障させながら駅に新出入させる想定となっており、新函館北斗駅周辺が既に平面交差を行っている福島駅と同等レベルのダイヤ構築上のネックになることは間違いありません

北海道新幹線がまず第一優先で果たすべき使命は、東京~と札幌を短絡することです。開業後の東京~札幌間の運転本数が何本になるのか分からないのに、函館駅乗り入れを行うことで東京~札幌間の速達性を損なうようでは本末転倒でしょう。

最低限、新函館北斗駅の新幹線側の発着線を2面4線化・フル規格16両対応にすること、アプローチ線を上り本線だけではなく新設した上り待避線にも接続させること、アプローチ線を上り待避線からだけでなく下り待避線からも分岐させ新幹線の本線と立体交差させることが必要になるでしょう。

函館本線側も、貨物列車のダイヤを考えれば、五稜郭~七飯間は上り線だけでなく下り線も三線軌条にすべきだと思います。さらに函館市の試算に含まれていない車両購入費や同区間にある跨線橋の改良費も合算すると、函館乗り入れに必要な費用は1000億円は最低限かかると思います。

これだけの費用をかけてまで、わざわざ函館乗り入れを実現する必要が果たしてあるでしょうか。私は無いと思います。

羽越新幹線・奥羽新幹線の実現性。

羽越新幹線は北陸新幹線の上越妙高駅から分岐して長岡駅・新潟駅・鶴岡駅・秋田駅を経由して新青森駅へ至る路線です。また奥羽新幹線福島駅から米沢駅・山形駅・新庄駅・横手駅を経て秋田駅へ至る路線です。

これらの路線の実現性ですが、個人的にはどちらも非常に低いと思います。仮に実現したとしても他の新幹線と比べて優先度は低いでしょう。

これまでの新幹線は、どれも(航空路線を含む)並行路線の需要の大きさ・実績を踏まえた上で建設されています。奥羽新幹線は並行路線であるミニ新幹線が1時間に1本しか運転されていませんし、羽越新幹線は1時間に1本すら運転されていません

既に整備計画路線として計画または建設が行われている北海道新幹線・北陸新幹線・西九州新幹線・リニア中央新幹線を除き、他に基本計画線の中で並行路線が過密ダイヤなのは阪和線・なにわ筋線の新大阪~日根野間(四国新幹線)と宇野線の岡山~茶屋町間(四国横断新幹線)だけだと思います。

羽越新幹線にしても奥羽新幹線にしても、今より輸送需要を拡大させて列車本数を拡大し、既存路線のダイヤがもっと過密化しないと、新幹線建設の必要性は見い出せないと思います。東北新幹線に対するリダンダンシーでは説得力に欠けるでしょう。

一応新潟車両センターに留置線を増線する余地があるので、特急いなほ運転区間に相当する羽越新幹線の新潟以北の新幹線化はアリだと思います。とはいえ、まずは過剰スペックのE653系7両から5両の新型車両に置き換えて、短編成高頻度運転による利便性向上から始めるべきでしょう。

北陸新幹線の大阪延伸ルートについて。

北陸新幹線は2024年3月に敦賀駅まで延伸されました。しかし、この延伸によって敦賀駅で乗換が必要になった点が大きく世間に注目され、大阪までの早期延伸が叫ばれています。

これに付随して、北陸新幹線の早期全通のために一度決定した小浜・京都ルートを米原ルートに戻すべきとの声が高まっています。しかし、現状はすでに延伸先の詳細なルートの決定を2024年度内に行うという段階に来ています。

今更これらの工程を無視してルート見直しをする可能性は低いでしょう。既に挙がっている種々の問題も何かしらの形で乗り越えていくものと考えられます。

令和5年度北陸新幹線事業推進調査について
https://www.jrtt.go.jp/project/turuhannrennrakukaigi5.pdf

私個人の意見としても、北陸新幹線は小浜・京都ルートの方が良いと思います。その理由は、すでに上記の鉄道建設・運輸施設整備支援機構から資料付きで挙げられていることに加えて、北陸新幹線の新大阪駅からさらに南進して、天王寺・日根野まで延伸すべきだと思うからです。

関西地区ではなにわ筋線の建設が進んでいます。これにより大阪環状線の過密ダイヤはいくらか解消されますが、阪和線の過密ダイヤは解消されず、むしろ悪化する可能性があります。

そこで、なにわ筋線だけでなく四国新幹線の基本計画ルートである新大阪~日根野間も建設すべきだと思います。もし建設が必要になった場合、米原駅で北陸新幹線を合流させてしまうと、米原~新大阪間は列車本数が多すぎて隘路になってしまう危険性があります。

北陸新幹線が新大阪駅からさらに南進すれば、現在は分離されている特急サンダーバードの輸送と特急はるかの輸送を1本の新幹線で統合できます。北陸地方から関西空港まで乗り換えなしで移動するのも夢ではないので、まずは北陸新幹線を東海道新幹線とは別路線で建設すべきだと思います。

今後のしらさぎの展開予想。

次に利用者が大幅に減少したしらさぎについて。私案ではしらさぎのシャトル便を廃止する前提で語りましたが、私案どうこう関係なく、しらさぎは近い将来、米原~敦賀間のシャトル便が廃止になると思います。

先述の通り、2024年GW期のしらさぎの利用状況は前年度比5割減となっており、期間中満席となった列車はないとのことです。これを踏まえるとわざわざ米原~敦賀間のシャトル便を用意する必要はなくなってきていると思います。

JRもこの状況を改善しようという動きは見られません。e5489限定かつ21日前以前からの予約で格安でしらさぎを利用できる割引きっぷが発売されましたが、お盆期間は使用できないことになっており、また適用区間も名古屋発着限定で、東京発着は発売されていません。

やはりJR西日本としては、東京駅~北陸各都市間は北陸新幹線で利用して欲しいということなのでしょう。福井駅~横浜駅ですら東海道新幹線より北陸新幹線の方が優位な状況が多く、平塚や藤沢辺りより西側でようやく完全に東海道新幹線優位という状況です。

しらさぎは今後首都圏~北陸間を輸送する使命を終え、名古屋~北陸間に特化していくと思います。9両運転もいずれ廃止となり、代わって名古屋~米原~敦賀間の臨時列車を設定して繁忙期に増発していくと予想します。

もちろん、名古屋口では特急ひだとスジが被る部分があるでしょう。そこも含めて今後ダイヤが改善されると予想します。

もししらさぎ系統の運用をらくラクびわこ運用も含めて運用数を削減できれば、その分をサンダーバードの臨時運用に回すことが出来ます。サンダーバードの方は立ち客が発生する場面があったそうなので、臨時サンダーバードの増発はアリだと思います。

そして最終的に北陸新幹線が新大阪駅まで延伸したら、しらさぎ完全廃止と予想します。新大阪駅延伸後は京都駅で東海道新幹線との乗り換えになるか、高速バスでの移動だけになるのではないでしょうか。

しらさぎが廃止になれば、東海道本線のダイヤ構築の自由度が向上します。JRとしてもしらさぎ利用より新幹線高速バスを利用してもらった方が都合がよいでしょう。

まとめ

ということで、福島駅改良後の各新幹線のダイヤ予想でした。

改良工事完了は2026年度末。まだ2年以上先ですが、2024年6月までに出た情報ではこういう予想になったということで、参考にして頂ければ幸いです。

予想ダイヤ公開

最後に福島駅改良後の予想ダイヤを全公開します。画像が見にくい場合は、タップまたはクリックすると拡大できるようになります。

また、山形新幹線と秋田新幹線のダイヤは、割愛しますのでご了承ください。

下り東京駅発車時刻表

上り大宮駅発車時刻表

東北新幹線・北海道新幹線・北斗すずらん時刻表

下り

上り

上越新幹線・北陸新幹線・サンダーバードしらさぎ時刻表

下り

上り

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