2021年春の田園都市線と大井町線の改正を考察し今後を予想する!

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東急

2021年3月13日全国の多くの路線でダイヤ改正が実施されます。

2021年春のダイヤ改正は、新型コロナウイルス感染拡大によって利用客が大きく減少し、結果多くの路線が終電繰り上げ、減便を余儀なくされました。

多くの路線は感染症拡大による利用客減少に対し、通常であればダイヤ改正をして需給バランスを整えるのですが、利用客の減少があまりに急だったために、対応が間に合わない状態となっています。

そんな中、日中のダイヤパターンを変更の上、運行本数の減量を図ったのが、東急の田園都市線と大井町線でした。

今回はその田園都市線と大井町線の2021年春のダイヤ改正について考察します。

https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20210126-1.pdf

出典:東急電鉄公式サイト

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本改正の主な内容

①日中時間帯(10時台~16時台)の急行・準急・各停の運転本数を変更。またそれに伴いダイヤパターンを15分サイクル→20分サイクルに変更
②田園都市線にて朝・夜間にて一部減便。

先に説明した通り、朝・夜の減便だけでなく日中にも手が加えられました。他の鉄道路線がダイヤ改正日までに本数の適正化することが出来なかった中、素早く対応させたところは、さすが東急といった所でしょうか。

具体的な改正内容

今回のメイントピックはこの日中20分サイクル化でしょう。予想を含みますが、以下のように運転本数が変更になります。

田園都市線

半蔵門線急行 大井町線急行 準急 各停 合計
改正前 4 2 2 8 16
改正後 3 3 3 6 15

田園都市線では、田園都市線のみで客扱いが完結する各停が削減対象になりました。各停が毎時6本に減少した代わりに準急を増発し、渋谷~二子玉川間の停車本数を毎時9本確保しています。

急行については20分サイクル化に際し、半蔵門線直通を減便した代わりに大井町線直通が増発されました。総本数で見ると減便になっていますが、優等列車の本数は増便となり、輸送力が向上しています。

今回のダイヤ改正で、東急のダイヤでは大変珍しい各駅停車よりも優等列車の方が本数が多くなるダイヤ構成となりました。

大井町線

大井町線急行 高津、二子新地通過の各停 高津、二子新地停車の各停 合計
改正前 4 6 4 14
改正後 3 6 3 12

大井町線は急行、各停共に減便となりました。

急行については毎時6本にしてもよかった気もしますが、各停のみ停車する駅の利用者の多いことや、急行を溝の口以西にも直通しつつ毎時6本運転するとなると編成数が足りないことから見送られたと考えられます。

ダイヤパターン予想

運転本数の配分

今回20分サイクルにパターンを変更するにあたり具体的なダイヤパターンを予想してみました。

ダイヤを予想するにあたり、まずは渋谷口でのダイヤを予想し、そこから全体のダイヤを構築していこうと思います。渋谷口からダイヤを考察するのは、半蔵門線が5分間隔毎時12本で分かりやすいからです。

さてその渋谷口のダイヤですが、ダイヤ改正後は1時間当たり「急行3本、準急3本、各停6本」となります。

各停は桜新町で急行を退避する各停と、退避しない各停の2種類があるので、それを加味すると1時間当たり「急行3本、準急3本、各停(退避あり)3本、各停(退避なし)3本」となると考えられます。

渋谷口での運転順序

次に渋谷口の各列車の運転順序を考察していきます。これには3種類の予想が存在すると考えられます。

(2021年2月2日追記:東急に問い合わせした所、下り渋谷駅時点の発車順序は「急行、各停(桜新町退避なし)、準急、各停(桜新町退避あり)」のようです。したがって予想②は100%採用されないと思われます)

予想①:上下とも「急行、各停(退避なし)、準急、各停(退避あり)」パターン

渋谷口で優等列車と各駅停車を交互に設定するパターンです。具体的なダイヤは以下の図のようになります。

上り

下り

ダイヤグラム

ネット上では、多くが上りにおける半蔵門線直通優等の運転間隔から無しと考えているダイヤです。

以下のようなメリットがあります。
・下りは渋谷発車時点で優等列車、各停停車共におおむね10分間隔で分かりやすい。
・大井町線各停の間隔を適正化し、さらに大井町線各停と各優等列車との二子玉川での接続も良い。
・優等列車の各駅停車の緩急接続パターンに無理が少ない。特に2重退避はこのパターンでは存在しない。
・東武線直通を優等列車に固定でき、かつ中央林間では優等列車が優等列車のまま折り返せる。
・各駅停車は中央林間で各駅停車のまま折り返せる。したがって各駅停車は東武線内には直通せず、東急・メトロ線で運用が完結する。
逆に以下のようなデメリットがあります。
・上りの場合、半蔵門線直通の優等列車が6-14分間隔となり、優等列車の運転間隔が大井町線急行ありきとなる。
・二子玉川・渋谷・押上と急行列車の時間調整が多く、所要時間が長くなる。
・桜新町で急行を退避しない各停は、梶が谷での準急退避が必須となる。宮崎台、宮前平利用者にとっては、急行を使用しない限り、渋谷までの途中駅で退避の待ち合わせ必要で、その分所要時間が延びる。
・上りでは二子玉川で大井町線急行に接続する各停が大きく混雑すると考えられる。

渋谷口で優等列車と各駅停車を交互に設定するパターンは、特に下りのダイヤ設定で優位になると思います。

しかし上りでは混雑が大井町線急行に偏ると考えられ、それを二子玉川で接続する各停はかなりの混雑になると考えられます。これが特に致命的なので、採用の線は薄いと予想します。

予想②:上下とも「急行、準急、各停(退避なし)、各停(退避あり)」パターン

渋谷口で優等列車と各駅停車を交互に設定しないパターンです。具体的なダイヤは以下の図のようになります。

上り

下り

ダイヤグラム

ダイヤ改正のプレスが発表されたとき、多くの鉄道ファンの間で予想されたパターンです。

以下のようなメリットがあります。
・上りダイヤで半蔵門線直通は8-12分間隔になる。不均等ではあるが、6-14分間隔よりはましである。
・梶が谷での緩急接続がないので、宮崎台・宮前平~渋谷間の移動時間が短くて済む。
逆に以下のようなデメリットがあります。
・下りでは優等列車の間隔が5-15分間隔となる。優等列車停車駅各駅への有効列車の運転間隔は大井町線急行ありきとなる。
・大井町線各停と各優等列車の二子玉川での接続が悪い。
・二子玉川・渋谷・押上と急行列車の時間調整が多く、所要時間が長くなる。
・長津田で各駅停車が優等列車の2重退避が必要となる。その分各駅停車の必要編成数が増える。
・下りは優等列車の混雑分散考えると鷺沼で準急と大井町線急行の2重退避が必要であり、江田での退避が出来ない。鷺沼で2重退避をしたせいで半蔵門線急行は鷺沼~長津田間で徐行運転する必要があり、所要時間が延びる。
・中央林間では、優等列車が各駅停車に、各駅停車が優等列車に折り返すことになる。東急・メトロで完結する運用は組めない。

このダイヤは特に上りダイヤで混雑の分散・運転間隔の均等化が出来ます。しかし下りでダイヤの無駄が多いため、個人的にはこのダイヤも採用の可能性は低いと思います。

予想③:上下で運行順序が異なるパターン

先のダイヤパターンの特徴を踏まえ、下りでは「急行、各停、準急、各停」、上りでは「急行、各停、各停、準急」の運転順序としたダイヤパターンです。具体的なダイヤは以下の図のようになります。

上り

下り

ダイヤグラム

以下のようなメリットがあります。
・下りは渋谷発車時点で優等列車、各停停車共におおむね10分間隔で分かりやすい。
・上りダイヤで半蔵門線直通は8-12分間隔となりおおむね均等化される。
・上りは梶が谷での緩急接続がないので、宮崎台・宮前平~渋谷間の移動時間が短くて済む。
逆に以下のようなデメリットがあります。
・二子玉川・渋谷・押上と急行列車の時間調整が多く、所要時間が長くなる。
・下りでは桜新町で急行を退避しない各停は、梶が谷での準急退避が必須となる。宮崎台、宮前平利用者にとっては、急行を使用しない限り、渋谷までの途中駅で退避の待ち合わせ必要で、その分所要時間が延びる。
・中央林間では、優等列車が各駅停車に、各駅停車が優等列車に折り返すことになる。東急・メトロで完結する運用は組めない。
先の2パターンのダイヤ予想を踏まえた上で、デメリットを相殺し、双方のメリットを享受したダイヤです。個人的には一番本命の予想ダイヤです。
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今後さらにどのような改正が見込める?

今回の減便ダイヤでは「優等列車9本、各駅停車6本」というダイヤになりました。しかし減便の仕方としては、準急を減便して2014年改正以前の「急行4本、各停8本」に戻し、15分サイクルを存置する選択肢もあったはずです。

しかし今回20分サイクルに変更し、優等列車の本数を維持するどころかむしろ本数を増やしました。すなわちこれからの田園都市線は、優等列車の本数を重視した20分サイクルで運用していくと考えられます。

2021年春のダイヤ改正以降は、この20分サイクルから「二子玉川~中央林間間の各駅停車を増やす」か「二子玉川~中央林間間の優等列車をさらに増やす」ダイヤになるでしょう。

以下の2パターンが考えられます。

予想①:各駅停車の本数を増やすパターン

田園都市線の運行本数と渋谷駅発時刻は以下のようになります。

急行:半蔵門線~中央林間・・・6本
急行:大井町~中央林間・・・3本
各停:半蔵門線~中央林間・・・6本
各停:渋谷~中央林間・・・3本

上り

下り

ダイヤグラム

半蔵門線に直通する準急を急行に格上げし、通過駅に対する補填として各停を渋谷発で設定するパターンです。二子玉川~中央林間間で優等列車と各駅停車の本数比率が1:1になるので各駅停車の運行間隔が偏ることはほとんどなくなると思います。

渋谷口で本数が増えるので、2021年春ダイヤ改正以降よりも、そして現行よりも混雑緩和につながるでしょう。休日夕方以降の下りダイヤで採用しても良いかもしれません。

予想②:優等列車の本数を増やすパターン

田園都市線の運行本数と渋谷駅発時刻は以下のようになります。

準急:半蔵門線~中央林間・・・6本
急行:大井町~中央林間・・・6本
各停:半蔵門線~中央林間・・・6本

上り

下り

ダイヤグラム

2021年春のダイヤ改正で優等列車を重視するダイヤになったことを踏まえ、その変更をさらに推し進めたパターンです。二子玉川~中央林間間で優等列車と各駅停車の比率が12:6にとなり、優等列車の運転間隔は5分間隔になります。

また渋谷~二子玉川間で全列車が各駅に停車します。渋谷口では最小限の本数で混雑の分散ができるようになると思います。

しかし、大井町線に直通する急行が毎時6本のため、このダイヤには7両編成が10編成必要になります。現行では8編成しかないため、予備も含めると4編成不足するでしょう。

また半蔵門線直通の優等列車は全て準急になるため、渋谷~中央林間間の所要時間は現行より確実に長くなります。準急の長津田~中央林間間の急行運転も必要でしょう。

まとめ

という訳で、以上田園都市線のダイヤ考察でした。今回ダイヤ改正で東急は各駅停車よりも優等列車に本数を多くしましたが、これは同社の歴史の中でも大きな転換点となるでしょう。

東急線は他の路線より沿線人口に恵まれています。そのため東急のダイヤは、田園都市線に限らず他の路線でも優等列車より、各駅停車の方が多いダイヤでした。

ゆえに鉄道ダイヤの変遷において、東急線は良くも悪くも時代の波から遅れたダイヤ構成でした。しかし、これからは各駅停車の本数は毎時6本のまま優等列車が伸張していくでしょう。

今回は田園都市線と大井町線に大きなメスが加えられました。今後は他の路線にもこの20分サイクルのダイヤが波及していくと予想します。

今後の東急のダイヤ改正が楽しみです。

参考文献(画像出典含む)

東急電鉄(2021年3月13日(土) 東急線全線でダイヤ改正を実施)
https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20210126-1.pdf

wikipedia(東急田園都市線)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%80%A5%E7%94%B0%E5%9C%92%E9%83%BD%E5%B8%82%E7%B7%9A

wikipedia(東急大井町線)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%80%A5%E5%A4%A7%E4%BA%95%E7%94%BA%E7%B7%9A

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