2020年5月12日、京阪電気鉄道株式会社より3000系のプレミアムカーサービスが2021年1月に開始予定であることが発表されました。
https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2020-05-12_premium-car.pdf
出典:京阪電車公式サイト
今回はこの京阪3000系へのプレミアムカー投入を考察していきます。
京阪3000系とは?
京阪3000系は公式が説明されている通り、2008年に中之島線開業に合わせて投入された列車です。8両編成で6本製造されました。
そんな3000系は、2008年登場当時は中之島線に直通する快速急行として運用されていました。しかし現在は利用状況を鑑み、淀屋橋と出町柳を結ぶ特急を中心に活躍しています。
この特急という種別には、3000系以外にも8000系という車両も運用に就いています。この8000系は、3000系とは仕様がかなり異なります。
2020年現在の具体的な仕様の差を下に記載します。
| 3000系 | 8000系 | ||
| 製造年 | 2008年 | 1989年 | |
| 製造数 | 8両6編成 | 8両10編成 | |
| 1両当たりのドアの数 | 3つ | 2つ | |
| 座席 | 運転台後方 | 2+2の転換クロスシート | 2+2の転換クロスシート |
| 扉間 | 1+2の転換クロスシート | 2+2の転換クロスシート | |
| 車端部 | ロングシート | ロングシート | |
| プレミアムカーの連結 | なし | あり | |
| プレミアムカーは 改造車か、新車か | 新車(予定) | 改造車 | |
| プレミアムカーのドア | 両開き | 片開き | |
| プレミアムカーの定員 | 40名 | 40名 | |
表1.京阪3000系と8000系の仕様の違い
京阪3000系のプレミアムカー連結で期待されること
ズバリ「朝・夕ラッシュ帯へのプレミアムカーの投入・拡大」です。
京阪3000系は、同じ京阪線の特急専用車両である8000系とは違い、ドアの数が一般車と同じ3ドアです。3ドア車であれば、2ドア車と違って乗降に時間がかかるということはないので、ラッシュへの投入は可能です。
実際京阪3000系は朝ラッシュのピークには投入されていないものの、ピークを少し外した時間帯には特急として運用されています。
ラッシュへプレミアムカーが投入されれば、朝の混雑列車で日々つらい思いをしているサラリーマンの方にとって、是非利用したい車両となるでしょう。
特に昨今は新型コロナウイルスの影響で可能な限り「3密」を避ける行動が求められます。個人が感染を予防する策としてプレミアムカーは大変有効ですし、その点においても需要が見込めると思います。
またそのような風潮は、新型コロナウイルスの流行が収まった後でも続くでしょう。
もちろん京阪のプレミアムカーは、朝夕の混雑や感染症の予防等を加味しなくても、座席指定列車としてその内装・設備は大変豪華であり、サービスレベルは非常に高いです。
プレミアムカーサービスを拡大すれば、この不景気な世の中においても増収が見込めるのではないでしょうか。
プレミアムカー連結後の3000系の運用はどうなる?
結論から申し上げると、もしラッシュにもプレミアムカーサービスが提供されるのであれば、8000系と併せて特急のほぼ全運用を担うと思います。
もし全時間帯で特急を10分間間隔・毎時6本運転する場合、淀屋橋~出町柳間の往復するのに日中は120~130分かかるので12~13本、ラッシュ時は日中より時間がかかるので13~14本必要です。
3000系は全部で6本、8000系は10本あります。3000系と8000系だけで計16本ありますので、予備も含めてすべての特急の運用を充足できます。
具体的な運用の内訳としては「8000系専用の運用が8運用、3000系専用の運用が4運用、3000系と8000系どちらでも担当できる運用が2運用、予備が2運用」といったところでしょうか。
朝京橋に8:00~8:40に到着する4本の特急には3000系専用の運用が、朝ラッシュの中でもピークを外れた7:50~8:00と8:40~8:50にそれぞれ1本ずつ京橋に到着する特急には3000系と8000系どちらでも担当できる運用が、それ以外の特急は8000系専用の運用が充当されると思います。
まとめ
様々な予想・妄想を上に書き連ねましたが、なんにせよ3000系にプレミアムカーが連結されるということは、それだけ8000系に連結したプレミアムカーとそのサービスが好評だった証です。
人口減少・新型コロナウイルスの影響で鉄道による移動需要が今までのように見込めない中、サービスが充実していれば追加料金を徴収して客単価を上げる施策が有効であることを示せたことは、先行き暗い鉄道業界に差す一縷の希望の光となるのではないでしょうか。
現在では京阪だけでなく、JR西日本のAシートを始め、様々な鉄道会社が座席指定サービスの展開を行っています。私はこのサービスが全国にもっと拡大されることを期待しています。
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