小田急線の大混雑!本数増やすとしたらどんなダイヤはどうなる?

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小田急

夜間留置の状況を確認したら、次は将来のダイヤがどうなるか予想しましょう。個人的な感情も含まれた私案となりますので、あくまで参考程度と考えて頂ければ幸いです。

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優等列車の停車駅設定私案

まず優等列車の停車駅設定について、変更点は3つです。ラッシュ時に使う種別に変更点が多いです。

通勤急行について向ケ丘遊園を通過し、登戸停車へ。

最初の変更点は通勤急行について、向ケ丘遊園を通過し登戸に停車させます。

小田急の朝ラッシュは、特に列車の運行本数が多い発着線で千鳥停車を採用することで、遅延を出来るだけ防止するダイヤとなっています。その千鳥停車を実現する一端として、通勤急行という種別を用意し、向ケ丘遊園に停車させる代わりに登戸を通過させています。

この通勤急行は同時に多摩線のみからの直通となっており、多摩線の朝の主力種別となっています。しかし、多摩線沿線から南武線に乗り換える利用者が多い中で、通勤急行が登戸に停車しない故に余計な乗換が発生しており、それが京王線への逸走を招いている部分があるかと思います。

これを是正するため、通勤急行に千鳥停車の役割を与えず、快速急行の停車駅に成城学園前を追加するシンプルな停車駅設定に変更します。これにより朝ラッシュ以外にも通勤急行を設定できるようになります。

正直な所、向ケ丘遊園の4番ホームを通過し、緩行線を走行して登戸に発着できる快速急行を設定できれば、千鳥停車を設定する必要はないと思います。

通勤準急を千代田線直通列車から新宿駅直通列車へ。

通勤準急の停車駅から経堂を外し、千代田線直通から新宿駅直通に転換します。代々木上原~新宿間は各駅停車になります。

現行の小田急線で快速急行に混雑が偏る原因の一つに有効本数の少なさがあります。

複々線化前のダイヤでは、朝ラッシュの相模大野・町田から新宿への有効本数は12本/h、新百合ヶ丘からの有効本数は18本/hでした。これが複々線になってどう変わったかというと、実は有効本数全く変わっていません

複々線化によって下北沢・代々木上原に乗り入れる列車の本数は36本/hに増えましたが、有効本数が変わっていないために、遠方からの利用者ほど複々線化による混雑緩和の恩恵を受けていないということです。なぜ有効本数が増えていないのでしょうか?

その理由が通勤準急の存在です。この列車は向ケ丘遊園以西から各駅に停車してきた後、優等列車でありながら、登戸~成城学園前間で緩行線を走行、成城学園前の手前で急行線に転線し、成城学園前~経堂間では急行線を走行、経堂駅~代々木上原間は緩行線を走行して、そのまま千代田線に直通します。

緩行線と急行線の両方を走るため、両方の線路容量を食いつぶしてしまう列車であり、この列車が走り続ける限り抜本的な普通車の増発が不可能と考えられます。これを解決するため、通勤準急を登戸~代々木上原間でずっと急行線を走行する列車に変更し、そのまま新宿に直通する列車に変更すべきだと思います。

代々木上原~新宿間は各駅に停車して現行の各駅停車の補完を行います。交差支障をなるべく無くすため、ラッシュ時に新宿直通の各駅停車は運行しないからです。

相武台前と鶴川で後続の快速急行に抜かれるのは、現行ダイヤと同じです。鶴川からは一切後続に抜かれることなく新宿まで先着させることで、登戸や新百合ヶ丘での乗り換え客を減らし、快速急行の混雑を少なからず緩和させることが出来ます。

ちなみに私案の通勤準急でさらに利用者が増えたら、成城学園前も通過にして良いでしょう。多摩線からの通勤急行も快速急行に格上げして成城学園前を通過すれば、登戸発車時点の混雑のまま下北沢にアクセスできます。

快速急行が開成に、準急が喜多見と和泉多摩川に停車。

快速急行については早朝の海老名発小田原行きの快速急行しか開成を通過せず、その他の列車は新松田以西で急行に種別変更していますので、快速急行自体を開成に停車させて良いと思います。

そもそも新松田~小田原間は、小田原駅の折り返しキャパシティが小さいこともあり、普通列車は全列車各駅停車で良いと思います。

準急については、2022年のダイヤ改正で大幅に縮小しています。私案ではこれにさらに一歩踏み込んで喜多見と和泉多摩川に停車させ、成城学園前~登戸間を各駅停車させます

理由は夕方のダイヤで準急を使用しないからなのですが、詳細はダイヤ私案で説明します。

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1時間あたりの列車本数私案

1時間あたりの列車本数は下記の通りになります。需要や車両運用は無視していますので、あらかじめご了承ください。

朝ラッシュ(過去実績から限界まで列車を増発させた場合)

・特急(小田原~新宿)毎時3本
・特急(新松田~北綾瀬)毎時3本
・快速急行(小田原~新宿)毎時6本
・快速急行(藤沢~新宿)毎時6本
・通勤急行(小田急多摩センター~新宿)毎時6本
・通勤準急(海老名以西~新宿)毎時6本
・各停(海老名~千代田線)毎時6本
・各停(向ケ丘遊園~千代田線)毎時6本
・各停(成城学園前~千代田線)毎時12本
・各停(新松田~小田原)毎時6本
・各停(片瀬江ノ島~藤沢)毎時6本
・各停(藤沢~相模大野)毎時6本
・各停(唐木田~新百合ヶ丘)毎時6本
複々線の設備を限界まで使い切る場合、過去の実績から緩行線27本/h、急行線27本/hのダイヤが組めるかと思います。ただし、下北沢駅周辺で信号設備の一部を撤去してしまっているので、再整備する必要があります。
さて、まず特急から。新宿駅の折り返しキャパシティを踏まえると、新宿に直通できるのは既に設定済みの3本のモーニングウェイ号が限界と考えられます。
さらに特急列車を増発するなら、千代田線に直通させるしかないでしょう。そもそも新百合ヶ丘~向ケ丘遊園間の複線区間で現行よりもさらに列車を増発出来るのかという問題もありますが、もし列車を設定できた場合は、向ケ丘遊園か経堂から緩行線を走行してそのまま千代田線の乗り入れる流れになるかと思います。
無料優等列車については現行のダイヤをほぼ踏襲します。ただし、通勤急行と通勤準急の停車駅を変更し千鳥停車を解消しています。
先述の通り、向ケ丘遊園の4番ホームを通過し、緩行線を走行して登戸に発着できる快速急行を設定できれば、千鳥停車を設定する必要はないと思います。登戸はJR南武線と乗換が出来る駅なので、全ての普通車を停車させるべきでしょう。
各駅停車については、全ての列車を千代田線直通に変更します。先述の通り、代々木上原~新宿間の停車本数確保については、通勤準急を各駅に停車させて各駅停車の補完を行います。これは代々木上原手前での交差支障を無くすためです。
直通列車は各駅から段階的に投入していきます。海老名の車庫から毎時6本、向ケ丘遊園の引き上げ線から毎時6本、喜多見の車庫から毎時12本設定できるかと思います。
さらに千代田線直通のロマンスカーが毎時3本あるので、千代田線に流入する列車の本数は合計毎時27本となります。ちなみに代々木上原からの始発列車はありません。
既に現行ダイヤで登戸以西から毎時12本の千代田線直通が設定されているので、現行ダイヤから追加されるのは成城学園前始発の列車となります。小田急4000形の在籍本数を考えれば、大々的に成城学園前始発の列車を設定することは不可能ですが、一応現行の線路設備で追加できる電車として提示させていただきます。

昼間(快速急行を毎時9本に増発させた場合)

・特急(新宿~箱根湯本)毎時3本
・快速急行(新宿~小田原)毎時3本
・快速急行(新宿~藤沢)毎時3本
・快速急行(新宿~唐木田)毎時3本
・急行(新宿~新松田)毎時3本
・急行(千代田線~向ケ丘遊園)毎時3本
・準急(千代田線~成城学園前)毎時3本
・各停(新宿~本厚木)毎時6本
・各停(新松田~小田原)毎時3本
・各停(相模大野~藤沢)毎時6本
・各停(藤沢~片瀬江ノ島)毎時6本
・各停(新百合ヶ丘~唐木田)毎時6本
SNS上で小田急電鉄の混雑が激しくなっていることが指摘されています。あえて混雑させることで、座席指定列車であるロマンスカーの価値を相対的に高めている意図もあるので、鉄道会社からすれば増発する必要はないかもしれませんが、仮に列車を増発させたらどうなるかを想定してみました。
結論から申し上げますと「新宿~唐木田の快速急行を毎時3本追加設定する」のが最適解かと思います。
上記画像の通り、快速急行が6-7分間隔でほぼ均等に新宿を発着させます。さらに多摩線直通の快速急行はなるべく速く運転し、新宿~小田急多摩センター間を33分で走行します。
京王側が笹塚と千歳烏山に停車するようになり、下り30分、上り32分で走行していることを考えると、十分対抗できるレベルになっていると思います。
多摩線直通の快速急行の設定と共に、既存の多摩線直通の急行は唐木田発着から新松田発着に切り替えます。町田~小田原間を走行する急行は消滅し、相模大野~本厚木間で走行する無料優等列車は全て10両編成に戻ります
2022年までは昼間に準急が走行していたため、このようなダイヤの構築は考えられませんでした。しかし、2022年のダイヤ改正で、千代田線直通の優等列車が準急→急行に格上げされたため、このような快速急行を増発するダイヤの構築が可能になりました。
正直なことを言えば、準急という種別は千代田線直通の列車を毎時3本より多く設定したい場合に限られると思います。私案では急行の運行間隔が7-13分間隔と歪なため、この歪な間隔が急行の混雑を悪化させる場合に設定して良いかと思います。
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夕方(快速急行毎時12本5分間隔パターン)

・特急(新宿~小田原)毎時3本
・特急(新宿~片瀬江ノ島)毎時1本
・特急(新宿~唐木田)毎時1本
・特急(千代田線~本厚木or秦野)毎時1本
・快速急行(新宿~小田原)毎時3本
・快速急行(新宿~新松田)毎時3本 町田以西は各駅停車に種別変更
・快速急行(新宿~藤沢)毎時3本
・快速急行(新宿~唐木田)毎時3本
・通勤準急(新宿~本厚木or伊勢原)毎時6本
・各停(千代田線~向ケ丘遊園)毎時6本
・各停(千代田線~成城学園前)毎時6本
・各停(新松田~小田原)毎時3本
・各停(相模大野~藤沢)毎時6本
・各停(藤沢~片瀬江ノ島)毎時6本
・各停(新百合ヶ丘~唐木田)毎時6本
平日の夕ラッシュも混雑が激しいです。ロマンスカーの収益を考えれば、現行のダイヤのままの方が良いのかもしれませんが、今回は無料優等列車の増発による混雑緩和策を提示したいと思います。
まず千代田線からの直通列車を毎時6本→毎時12本に増発し、全列車各駅停車に格下げします。それによって新宿発の無料優等列車を全て快速急行に格上げし、さらに新宿~代々木上原を各駅に停車する列車は通勤準急に格上げします。
これにより、新宿から登戸までの有効本数を毎時18本まで増やします。小田急線の構造上、新宿を発着する無料優等列車は毎時12本が基本的に限界のため、さらに無料優等列車を増やすとなると、新宿~代々木上原間を各駅に停車する列車まで手を加える必要があります
そもそも急行などという列車を夕ラッシュに設定し、下北沢に近い経堂に新宿からの優等列車を停車させているのが間違いですし、利用動向次第では成城学園前に停車するのも間違いでしょう。その意味で急行を快速急行に格上げしています。
快速急行の毎時12本化により、新宿・代々木上原・下北沢の3駅からの快速急行の発車時刻がほぼ5分間隔になります。そのまま新百合ヶ丘まで先着し、内3本が多摩線に直通、さらに3本が相模大野から江ノ島線に直通します。
本厚木方面の快速急行は毎時6本直通しますが、内3本は町田から各駅停車に種別変更します。これは種別変更により、新百合ヶ丘で多摩線直通の快速急行に接続した通勤準急を終点の本厚木まで先着させるためです。
また代々木上原~登戸間の優等列車が毎時18本に増えたことで、千代田線からの列車の本数も増やしやすくなります。千代田線の混雑次第では線内の列車を毎時18本まで増やして良いでしょう。

まとめ

以上20分サイクルによる列車増発案でした。

小田急線が複々線化してもなお満足に列車を供給できないほど混雑しているため、どこまで利便性よりも輸送効率に重点を置けるか、どこまで非情になれるかが今後のダイヤの注目点でしょう。

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