東武本線系統と東京メトロ日比谷線の2022年度夜間留置状況まとめ

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東武

2022年の東武本線(スカイツリーライン)系統東京メトロ日比谷線の夜間留置まとめ!2024年1月時点のデータをまとめましたので、これを基に考察をしていきたいと思います!

夜間留置設定については間違っている可能性があるので、当方責任は負いかねます。間違いがある場合は是非コメントください!(なお±○本と記載があるのは運用予備分の夜間留置場所の推測です)

東武本線系統とは、東武伊勢崎線を中核として東京都心から北へ放射状に伸びる鉄道路線群のことを指します。東武鉄道が東上鉄道と合併する前から保有・運行していた、いわば東武鉄道の創業路線であり、東武伊勢崎線から分岐する数々の支線に様々な歴史的経緯があります。

東武伊勢崎線は都心側のターミナルが浅草となっていますが、利用者の増大により東京メトロ日比谷線や半蔵門線と相互直通運転しています。さらに、東京メトロ日比谷線との接続駅である北千住から北越谷までは複々線化されており、平日朝ラッシュは膨大な本数の列車が運行されています。

また東武本線系統は、主に埼玉県から東京都心への通勤路線であるとともに、日光や鬼怒川温泉、赤城などの観光地へ直通する観光路線でもあります。浅草から各観光地へ、東武鉄道の特急列車が多数走行しており、多彩な豪華列車が本線系統を彩っています。

次に、東京メトロ日比谷線は北千住から中目黒までを結ぶ地下鉄路線です。輸送力が逼迫する東京メトロ銀座線の混雑を緩和するため、開業からしばらくは銀座線の両端にアクセスしている東急東横線と東武伊勢崎線と相互直通運転していました。

しかし、東急東横線の利用動向が日比谷線よりも渋谷に指向していたことから、日比谷線との相互直通運転を廃止して副都心線との相互直通運転を行うようになりました。さらに東急側の都合で長らく18m車8両での運行でしたが、ホームドア設置を見据えて20m車7両での運行に更新されました。

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運行系統ごとの運用状況

500系リバティ3両17本(13運用
北春日部5+4本、館林2本、葛生1本、赤城2本、新栃木1本、下今市1本、鬼怒川温泉1本
臨時で2本北春日部から出庫することがある。
100系スペーシア6両7本(5運用
北春日部4+2本、下今市1本
臨時で2本北春日部から出庫することがある。2024年7月1日以降スペーシアX4本が運用入りする予定。
200系りょうもう6両6本(4運用
館林2+2本、赤城2本
臨時で2本館林から出庫することがある。
JR253系6両2本(1運用
東大宮1+1本
東武10両20本(17運用
長津田2本、北越谷1本、久喜1本、南栗橋13+3本
東武8両11本(9運用
曳舟1本、北千住1本、北春日部2+2本、館林5本
東武7両18本(17運用
南千住2本、北千住2本、北越谷3本、北春日部10+1本
THライナー7両6本(4運用
北春日部4+2本
東武6両17本(14運用
とうきょうスカイツリー2本、北千住2本、北春日部7+3本、館林3本
10000系の余剰車は8両1本、6両1本、4両6本、2両13本。一部は現在津覇で改造中の模様
亀戸線・大師線向け2両5本(4運用
亀戸1本、曳舟1本、西新井1本、北春日部1+1本
20400型4両22本(18運用
南栗橋2本、新栃木10+4本、東武日光2本、東武宇都宮2本、鬼怒川温泉2本
6050型2両6本(1運用
新栃木+5本、会津高原尾瀬口1本
館林以北3両10本(8運用
館林1+2本、太田4本、伊勢崎3本
館林以北2両9本(8運用
館林2+1本、太田2本、葛生2本、赤城2本
2両運用に3両が代走することがある。
メトロ7両44本(39運用
鷺沼+2本、中目黒3本、広尾3本、霞ヶ関1本、八丁堀1本、南千住10+2本、北千住3本、竹ノ塚16+1本、北春日部2本
2022ダイヤ改正より1運用減の模様。

所感

改めて纏めてみると、東武本線系統には多種多様な列車が運行されていますね。ここにさらに東急田園都市線と東京メトロ半蔵門線の車両も走行しますから、写真撮影で暇になることはないでしょう。

それぞれの運行系統を見ていくと、どの運行系統も予備を適度に確保しています。さらにコロナ禍に伴う減便によって10000系はかなりの数が余っている状況であり、現在余剰車の一部を館林にある津覇車両工業で改造工事を行っているようです。

また現在野田線に新型車両が導入予定であり、これプラス10000系の改造が一通り完了すると、各地で走行している8000系は全列車撤退になると考えられます。撮影はお早めに。

なお10000系で使用されているチョッパ制御は現在部品調達が難しいらしく、部品取りのためか一部の10000系が廃車となっています。多くの非VVVFインバーター制御車を持つ東武鉄道ですが、部品不足を解消するためにも積極的な新車投入が必要と個人的には考えます。

東京メトロ日比谷線の方は、運用状況が44本・39運用・予備5本となっており、予備が多めの印象です。朝ラッシュピーク1時間の減便はありませんが、前後の時間帯で減便があり、その影響で運用が減少していると考えられます。

予備が多いということは、増発の余地があるということです。今後の輸送改善に期待ですね。

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駅ごとの夜間留置状況

中目黒
メトロ7両3本

引き上げ線:7両3本

恵比寿
夜間留置設定なし

広尾
メトロ7両3本

車庫:364m18両1本、157m7両1本、検査用ピット97m1本

霞ヶ関
メトロ7両1本

引き上げ線:7両1本

東銀座
夜間留置設定なし

八丁堀
メトロ7両1本

引き上げ線:7両1本

南千住
東武7両2本
メトロ7両10+2本

車庫:145m7両14本、検査線145m7両2本

浅草
夜間留置設定なし

とうきょうスカイツリー
東武6両2本(車庫)

車庫:125m6両3本
高架化工事中。下り線切り替え時は留置線ごと一気に高架化する予定。

亀戸
亀戸線・大師線向け2両1本(2番)

曳舟
東武8両1本(3番)
亀戸線・大師線向け2両1本(5番)

鐘ヶ淵
夜間留置設定なし

北千住
東武7両2本(2番、引3)
東武8両1本(3番)
メトロ7両3本(6番、メトロ引)
東武6両2本(下引、引1)

東武引き上げ線:200m10両4本
メトロ引き上げ線:155m7両2本

西新井
亀戸線・大師線向け2両1本(1番)

竹ノ塚(車庫収容力:7両×21本分、合計留置両数:7両×17本=119両
メトロ7両16+1本

引き上げ線:165m8両2本
車庫(留置線147両+検査線14両+転削線7両+入替線8両)
325m16両2本
300m15両1本
240m12両3本
215m10両1本
170m8両5本
155m7両2本
検査線155m7両2本
入替線175m8両1本
転削線145m7両1本

草加
夜間留置設定なし

引き上げ線:165m8両1本

越谷
夜間留置設定なし

北越谷
東武10両1本(1番)
東武7両3本(引上)

引き上げ線:215m10両3本

せんげん台
夜間留置設定なし

春日部
高架化工事中につき東武本線側の夜間留置設定なし

北春日部(車庫収容力:6両以上39本分、合計留置両数:6両以上41本+5両以下11本
東武7両2本(引上)

500系リバティ3両5+4本(車庫)
100系スペーシア6両4+2本(車庫)
東武8両2+2本(車庫)
東武7両8+1本(車庫)
THライナー7両4+2本(車庫)
東武6両7+3本(車庫)
亀戸線・大師線向け2両1+1本(車庫)
メトロ7両2本(車庫)

引き上げ線:205m10両1本、195m9両1本
北側車庫(留置線366両)
165m8両24本
185m9両2本
200m10両2本
215m10両1本
225m11両10本
南側車庫(留置線27両+検査線86両+転削線18両)
225m11両1本
325m16両1本
入出庫待機線165m8両2本
入出庫待機線205m10両1本
検査線245m12両5本(建屋は165m8両分)
検査線265m13両2本(建屋は45m2両分)
転削線365m18両1本(転削できるのは9両まで)
車庫の南側には夜間留置は基本無い。

東武動物公園
夜間留置設定なし

引き上げ線:245m12両2本
側線:205m10両1本、265m13両2本、他は非電化

久喜
東武10両1本(3番)

引き上げ線:125m6両1本、205m10両1本

加須
夜間留置設定なし

羽生
夜間留置設定なし

館林(車庫収容力:留置線150両+検査線6両、合計留置両数数:営業線37両+車庫60両
館林以北2両2本(1番、4番)
500系リバティ3両1本(2番)
東武6両1本(5番)
東武8両3本(下副)

500系リバティ3両1本(車庫)
200系りょうもう6両2+2本(車庫)
東武8両2本(車庫)
東武6両2本(車庫)
館林以北3両1本(車庫)
館林以北2両1本(車庫)

西側側線:165m8両以上6本(全て留置可能かは不明)
車庫(車庫収容力:留置線102両+検査線6両
65m3両1本
85m4両1本
140m7両2本
155m7両1本
185m9両3本
225m11両1本
245m12両3本
検査線125m6両1本(建屋は105m5両分)

足利市
夜間留置設定なし

側線:205m10両1本

太田
館林以北3両4本(1番、2番、3番、上引)
館林以北2両2本(6番、上引)

上り引き上げ線:125m6両2本
下り引き上げ線:165m8両1本
上り下り共に引き上げ線は205m10両分に出来そう。

伊勢崎
館林以北3両1本(1番)
館林以北3両2本(2番)2番は縦列停車

渡瀬
夜間留置設定無し

側線:285m14両1本

葛生
500系リバティ3両1本
館林以北2両2本

側線:245m12両2本

東小泉
夜間留置設定なし

西小泉
夜間留置設定なし

新桐生
夜間留置設定なし

赤城
館林以北2両2本(1番、2番)
200系りょうもう6両2本(車庫)

車庫:165m8両2本、265m13両1本

杉戸高野台
夜間留置設定なし

南栗橋(車庫収容力:留置線372両+検査線130両+転削線10両、合計留置両数188両
東武10両13+3本
東急10両2本
20400型4両2本

浅草方引き上げ線:165m8両1本
上り線と車庫の入出庫線:255m12両1本
下り線と車庫の入出庫線:215m10両2本
車庫(車庫収容力:留置線332両+検査線130両+転削線10両
205m10両31本
検査線220m11両5本
検査線315m15両5本
入替線225m11両2本
転削線10両以上1本
その他研修線と思われる設備がある。

板倉東洋大前
夜間留置設定なし

新大平下
夜間留置設定なし

栃木
夜間留置設定なし

新栃木
20400型4両3本(3番、入出庫線、側線)

500系リバティ3両1本(車庫)
20400型4両7+4本(車庫)
6050型2両+5本(車庫)

側線:285m1本、305m1本
入出庫待機線:85m1本
引き上げ線:125m1本
車庫
180m2本
240m4本
255m4本
検査線175m2本(建屋は130m分)
検査線185m2本(建屋は45m分)

東武金崎
夜間留置設定なし

新鹿沼
夜間留置設定なし

下今市
500系リバティ3両1本(4番)
100系スペーシア6両1本(側線)

側線
90m非電化1本
105m非電化1本
165m1本
205m1本
入替線45m非電化1本
入替線30m非電化1本
車庫:65m1本
転車台:1台

東武日光
20400型4両2本(1番、2番)

東武宇都宮
20400型4両2本(2番、3番)

側線(3番):1本

鬼怒川温泉
500系リバティ1本(1番)
20400型4両2本(2番、4番)

引き上げ線:125m1本

鬼怒川公園
夜間留置設定なし

引き上げ線:125m1本

新藤原
夜間留置設定なし

引き上げ線:45m電化2本、45m非電化1本

会津高原尾瀬口
6050型2両1本

所感

駅ごとで夜間留置をまとめてみて分かるのは、各地の車庫容量が非常に大きく、余裕があることでしょう。特に南栗橋車両管区は車両をまだまだ追加留置可能なので、その容量の大きさを活用して朝ラッシュに半蔵門線直通の10両を増発して欲しい所です。

また都心側で車庫外留置があるのは、亀戸、曳舟、北千住、西新井、北越谷のみとなっています。

亀戸線と大師線については、ダイヤの都合上車庫外での留置は仕方ないと思いますが、それ以外はおそらく東京スカイツリーや竹ノ塚周辺での高架化工事による都合でしょう。それぞれ高架化工事が進捗すれば、車庫外留置の設定が無くなると思います。

逆に東武動物公園より郊外のローカル区間では車庫外留置が多く設定されています。特に伊勢崎では3両編成を1つの番線に2本縦列駐車させています。太田から回送することすら面倒ということでしょうか。

ということで夜間留置設定に関する内容は以上です。しかし個人的には、本線系統の場合は設備改良できる項目が多数あると思います。

東武日光線

まずは日光線ですが、特急停車駅のホームを延長できたらと思います。

東武日光線の南栗橋以北はホームが6両分しかありません。この影響で、例えばTHライナー7両は南栗橋以北に入線できませんし、JRからの直通列車は6両までに制限されます。

終点の東武日光は、一部ホームを潰す等で全面改築しても7両までしか延長できないでしょう。しかし、他の板倉東洋大前・栃木・新栃木・新鹿沼・下今市は改良の仕方次第で10両まで延長可能だと思います。

もし改良ができれば、日比谷線からの直通でTHライナーを東武日光まで直通出来ますし、JR新宿からの列車を5両+5両の10両で運転出来ます。途中の駅で分割すれば、東武日光・鬼怒川温泉双方に1本の列車で直通させることができるのではないでしょうか。

東武宇都宮線

栃木県宇都宮市では、2023年8月に宇都宮ライトレールという新規路線が開業しました。開業後の利用動向は非常に好調で、現在JR宇都宮駅の東側へ伸びている現路線を西側にも延伸しようという動きが見られます。

現時点での計画では、JR宇都宮駅から東武宇都宮駅付近を通りつつ教育会館前まで延伸させる計画となっています。ただ将来東武宇都宮線と相互直通運転する可能性を考慮して、レールの軌間が1067mmとなっています。

もし東武宇都宮線と相互直通運転する場合、路線の複線化ホームの低床化架線電圧の降圧など複数の改良が必要になるでしょう。なぜなら、東武宇都宮線で運行されている20400型の定員が約500人に対し、宇都宮LRTのHU300形は160人3分の1しかないからです。

1編成当たりの定員が3分の1になれば、列車本数はそれに合わせて3倍にしないといけません。現在の東武宇都宮線の運行本数を踏まえると、相互直通運転開始後は朝ラッシュ毎時12本日中毎時6本夕ラッシュ毎時9本は最低限必要でしょう。

当然現行の全線単線のままでは列車を捌けませんから、全区間で複線化が必要になります。ホームの低床化も含めて全面作り直しレベルの改良内容になるでしょう。

また東武鉄道側の車両基地も必要になります。車両基地確保のため、新栃木出張所はLRT専用の車庫に転用しないといけないでしょう。

逆に言えば、既存の新栃木車庫とは別の東武日光線・鬼怒川線向けの車庫が必要になるということになります。下今市に出来る限り近い所に、下今市機関区と機能を統合できる新しい車庫を建設する必要があるでしょう。

下今市機関区を廃止出来れば、前項の下今市の10両対応化もしやすくなります。北春日部に留置している特急列車も新車両基地に移籍できますし、車両基地に併設して鉄道博物館なども建設すれば、日光市の新しい観光スポットに出来ます。

東武伊勢崎線

東武鉄道が構想している運行系統の一つとして、久喜でJR線と伊勢崎線を相互直通運転させる構想があります。JR側では、上野東京ラインの田町付近で分岐して羽田空港まで直通する羽田空港アクセス線の建設が進んでいますが、このアクセス線に東武特急を乗り入れさせようという訳です。

この直通運転について個人的に反対はしませんが、もし直通運転する場合は遅延が拡大しにくいような線路設備の改良が必要になるでしょう。具体的には、館林~太田までの複線化館林と足利市の配線改良です。

東武伊勢崎線は複線が館林までとなっており、以遠は全線単線となっています。JRからの特急が直通するとなると、列車本数が多い同区間は複線化した方が良いのではないでしょうか。

他にも館林と足利市も改良が必要です。館林では既存ホームの西側にホームを増設して3面6線化、足利市ではホームの北側にある側線を廃止してホーム延長する工事が必要だと思います。

ということで、よくSNS上で挙げられる北越谷~東武動物公園間の複々線化東武動物公園での日光線との分岐の立体化も必要な改善項目かと思いますが、上に挙げたように他にも多数改善項目があるように思います。

裏を返せばそれだけ東武線は伸びしろがあるということでもあります。この点はJR線と同様、いかに線路設備に投資が出来るかにかかっていると言えるでしょう。

まとめ

ということで、東武本線系統東京メトロ日比谷線の夜間留置設定状況でした。

東武本線系統は、東急や東京メトロと比べるとかなり設備に余裕があるのが伺えますね。東武に求められるのは、まず列車新造でしょう。

特に半蔵門線直通の10両ですね。野田線の新車導入が続く昨今ですが、野田線への新車導入完了後は早急に半蔵門線向けの10両を導入し、運用を拡大して欲しい所です。

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