JR久留里線・JR水郡線の夜間留置まとめ!2024年1月時点のデータをまとめましたので、これを基に考察をしていきたいと思います!
JR久留里線は、千葉県の木更津から上総亀山を結ぶ路線です。千葉県内のJR線では唯一の非電化路線であり、特に久留里~上総亀山間は利用者が非常に少なく、JR東日本管内で最も経営状況が悪いことから、現在廃線議論が為されるほどの路線となっています。
JR水郡線は、茨城県の水戸から福島県の安積永盛までを結ぶ本線と、上菅谷で分岐して常陸太田までを結ぶ支線で構成される路線です。福島県の安積永盛からは全列車が東北本線に乗り入れ、郡山まで直通します。
全線単線非電化で、主に茨城県内の利用者が多い傾向にあり、路線管轄も水戸支社が行っています。福島県内は運転本数が少ないですが、茨城県内は朝夕を中心に1時間に2本以上確保されています。
運行系統ごとの夜間留置状況
本記事では幕張車両センター木更津派出と水郡線統括センターに所属する列車を取り上げます。
木更津(2023年)
上総亀山3本、久留里5本、木更津1+1本
木更津に対する所感
久留里線は、2012年に導入されたキハE130形で運行されており、他地区と比べると製造年次の若い車両が使われています。新型車両を導入してなお経営状況が悪いわけですから、存廃議論が持ち出されるのも納得という所です。
夜間留置状況は、非電化路線では珍しい車庫外留置が殆どの路線となっています。1面1線の終点駅である上総亀山にも夜間留置が3両設定されており、徹底的に回送コストを削減しようとしているのが伺えます。
このような夜間留置ができるのは、久留里線が雪の少ない地域を通る路線だからでしょうか。運用状況も10本・9運用・予備1本となっており、運用コストはギリギリまで削減していることが分かります。
もし久留里~上総亀山間が廃線となった場合は、木更津のキハE130系には余剰が発生します。個人的には運用規模が小さすぎるため他線転属は無いと予想しますが、廃線後の運用状況は一鉄オタとして注目する所です。
水郡線(2023年)
水戸1本、上菅谷1本、常陸大宮1本、常陸大子6+1本、磐城棚倉1本、磐城石川1本、郡山1本
水戸2本、常陸大子6+5本
水郡線に対する所感
水郡線も、JR東日本の気動車としては新しめのキハE130形が運転されています。運用状況は2両が13本・12運用・予備1本である一方、1両は13本・8運用・予備5本と多めになっています。
この予備の多さは利用者減による運用減によるものでしょうか。あまり水郡線のダイヤには詳しくないので、もしかしたら間違っているかもしれません。
水郡線は車庫外留置が多く存在します。雪が多く降る地域であるにもかかわらず、車庫外留置が多いのは、路線長が非常に長いことと福島県内に拠点となるような駅がないことが原因と考えられます。
駅ごとの夜間留置状況
本記事ではJR久留里線・JR水郡線の留置状況を記載します。
JR久留里線
上総亀山
木更津キハE130系1両3本
久留里
木更津キハE130系1両5本
木更津(合計留置両数:1両2本+2両2本+4両2本+6両1本+10両1本=30両)
木更津キハE130系1両1+1本
幕張E131系2両2本
幕張209系4両2本
幕張209系6両1本
京葉209系10両・E233系10両1本
引き上げ線:245m12両1本
電化45m2両1本
電化105m5両1本
電化205m10両2本
電化225m11両1本
電化245m12両1本
非電化85m4両1本
非電化145m7両1本
非電化225m11両1本
非電化検査線45m2両3本(建屋は25m1両分)
非電化転削線65m3両1本
JR久留里線に対する所感
久留里線は線路設備が徹底的にスリム化されており、木更津以外で留置線は存在しません。線内の途中で列車同士の行き違いが出来る駅も横田と久留里しかなく、さらに横田は信号設備的に夜間留置が出来ないため、本記事内でも記載がありません。
正直な所、いつでも廃線に出来るような体制を整えている印象です。廃線になる前に乗っておきたいならお早めに。
JR水郡線
水戸(合計留置両数:1両2本+2両1本=4両)
水郡線キハE130系1両2本
水郡線キハE130系2両1本
鹿島線引き上げ線:165m8両1本
中線:245m12両1本、445m22両1本
非電化165m8両1本
非電化205m10両2本
非電化245m12両1本
非電化365m18両2本
電化385m19両1本
電化505m25両1本
25m1両1本
65m3両2本
85m4両2本
105m5両2本
145m7両1本
入替線165m8両1本
非電化185m9両2本
非電化205m10両1本
非電化225m11両1本
非電化入出庫待機線145m7両1本
上菅谷
水郡線キハE130系2両1本
常陸大宮
水郡線キハE130系2両1本
西金
夜間留置設定なし
常陸大子(合計留置両数:1両11本+2両7本=25両)
水郡線キハE130系2両1本(1番)
水郡線キハE130系2両5+1本(車庫)
水郡線キハE130系1両6+5本(車庫)
45m2両1本
105m5両6本
125m6両2本
検査線125m6両1本(建屋は45m2両分)
検査線165m8両1本(建屋は45m2両分)
転車台1両1基
磐城棚倉
水郡線キハE130系2両1本
磐城石川
水郡線キハE130系2両1本
安積永盛
夜間留置設定なし
郡山(合計留置両数:1両3本+2両11本+4両1本=29両)
郡山キハ110系1両・郡山キハE120系1両1+2本
郡山キハ110系2両1+2本
水郡線キハE130系2両1本
仙台E721系0代2両7本
仙台E721系1000代4両1本
JR水郡線に対する所感
水郡線は、水戸と常陸大子が拠点となっています。水戸に水郡線向けの留置線が整備されていますが、朝夕ラッシュの運用を考慮してか、水戸での夜間留置は少ないです。
水郡線は、先述の通り水戸と常陸大子にしか留置線が無いため、車庫外留置が多く存在します。常陸大子~安積永盛までの約80kmの間に留置線が1つもないため、常陸大子や郡山からの送り込みも不可能であり、やむを得ない措置であることが伺えます。
まとめ
ということでJR久留里線・JR水郡線の夜間留置状況でした。
非電化路線は、歴史的な経緯を踏まえると、利用者が少ないから非電化となっており、存廃議論にも上がりやすい傾向にあります。これから先、自動車交通の発達によって鉄道路線の縮小は続くと思いますので、乗れるうちに乗っておくのが得策です。
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