【推しの子】第159話「共振」の感想を語る！

【推しの子】第159話感想！

凶刃に襲われたルビーはどうなったのか！？感想と考察をしていきます！

答え合わせ

今回は流石に場転とはなりませんでしたね。今までの展開を考えると有り得るかなと思いましたが、ちゃんと続きを書いてくれました。

で、その話の中身ですが、まずナイフで刺突したのはニノであり、刺突されたのはルビーに変装したあかねでした。そして、あかねは予め防刃スーツを着ていたので、致命傷にはならずに済み、ニノを取り押さえることに成功したと。

SNS上では様々な予想が為されていましたが、大方の予想通り「誰かがルビーの身代わりになる」という展開でしたね。それは良いとして、身代わりになったのがあかねだったという事で、やはり予想されていた通りの意見・感想が上がっていました。

まず、あかねについては囮役を完遂したということで、これであかねがルビーの命を救ったのは原作147話に続いて2回目ですね。素直に「お疲れ様」と称賛と労いの言葉を掛けたい所です。

これに加えて、あかねはアイを死に追いやった黒幕であるカミキに一番最初に辿り着きましたし、アクアの内情を一番最初に知って最初にアクアに寄り添ったのもあかねです。あかねの星野家に対する貢献度が計り知れません。

しかしこれだけの活躍をしていても、あかねに対しては何の見返りも報いも救いもないんですよね。これだけの展開でもなおアクアと結ばれるのはかなの方みたいですし、いやはや、これまでの積み重ねを考えたら原作150話の内容は本当に否定されて欲しいですが・・・現実は残酷ですね。

さて、今回もツッコミ所はあります。まず、刺突された現場に壱護が居る点ですね。

壱護が居るということは、あかねが独断で囮役をやったのではなく（アクアはもちろん）苺プロも承知の上で今回のトラップを張ったことになります。囮役を立てること自体が倫理的に問題があるだけでなく、他の事務所の売れっ子女優に囮役をさせるというのは明らかな問題です。

アイ殺害のリフレインとして腹部を刺される可能性が高かったとはいえ、腹部以外を狙われたり酸を顔にかけられたら女優生命を絶たれていたはずです。苺プロはその点についてちゃんと責任を取れるのでしょうか。

加えて、壱護はあかねが刺突される前にニノを取り押さえるのではなく、刺突されてから取り押さえていました。ここは刺突される前に取り押さえても立件は可能かと思いますので、この点でも違和感があります。

さらに今回の一件に関して、警察を使わずに身内だけで解決させようとしたのは、自分の事務所の不祥事を外部に漏らさないためですよね。散々芸能界の闇を描いてきておいて、一番芸能界の闇なのは苺プロなのではないでしょうか。

最後にニノとリョースケが恋人関係だったことについて。リョースケはアイを刺殺した時に「ファンを裏切るふしだら」とか「ファンを蔑ろにして裏ではずっとバカにしてたんだろ」とか言っていたのに、お前もニノを裏切っとるやないかと思いました。

殺人を犯すような狂った人間の精神構造を理解すること自体無理があるのかもしれませんが、思考ロジックに合理性がまるで感じられませんでした。ニノと恋人関係になっただけで満足できず、アイに推し変し、ニノとは交際を続け、最終的にアイ殺害に至るとかダブスタ野郎どころでは済まされないレベルです。

加えて、壱護がニノとリョースケの関係を把握していたというのも驚きですね。それが分かっていたなら、そこからカミキを辿ることも壱護や警察なら出来たのではないでしょうか。

そもそもアクアも「旧B小町のメンバー間は仲が悪い」とかいう理由で黒幕から除外していましたよね。ニノとリョースケに関係があるのであれば、当然この関係性には注目すべきだったと思うのですが、この点でも最初期の展開と整合性が合わないです。

やっぱりダイジェストなんだ・・・

さて、ニノとあかねやり取りから場転してツッコミ所も終わる・・・かと思いきやそうではありません。B小町のライブシーンも指摘する所があります。

前回に引き続きにはなりますが、やはり屋根の形を見る限り国立競技場でライブをしていますよね。ドーム公演が目標だったはずなのに国立競技場でライブしているのは飛躍し過ぎだと思います。

次にB小町にとって非常に大事であるはずの国立競技場でのライブがダイジェストになっている点。今までもダイジェストで描かれることは何度かありましたが、4ページというのは国立競技場のハコの大きさも考慮すると、あまりにも少なすぎる印象です。

そして、かなの表情を見る限り、おそらくB小町を卒業するに当たって最後の言葉を発していますよね。B小町にとってかなの卒業は重要な転換点であるはずなのに、そこを省略して良いのかと思いました。

最後にルビーがアイのポーズをしていた点。もちろん今の段階でアイを超える必要はありませんが、アイの真似事をしてもアイを超えることができるとは思えませんし、アイを超えるにはアイとは違うルビーだけの個性を出すべきでしょう。

ここでアイのポーズを披露されても何のカタルシスもないどころか、むしろ内情を知ってなおルビーを応援する側としては残念と言わざるを得ません。

ということで、前回まで作中描写がかな優先でルビーの扱いが悪いと感じていましたが、いよいよB小町全体の扱いが悪くなってきましたね。B小町の躍進も【推しの子】において重要な物語のパートだと思っていたのですが、こんな雑な描写で大丈夫なのでしょうか。

結局戻るんかい！！

場面はさらに転換します。この物語の主人公であるアクアは何をしているのかと思ったら、B小町のライブには参加せずにカミキと再び対峙していました。

「ツアー最終日の引退ライブに見に来て」というかなの要望は反故にされた形ですね。かなよりも復讐の決着を付けるというのは、アクアの心情を考えれば妥当かと思いますが、かなにとっては残酷な結果になったと思います。

次回はカミキと話をするかと思いますが、その話を終えてアクアがライブに間に合うかどうかは非常に怪しい所です。そんなあっさりと決着が付くとは到底思えない状況ですからね。

本題に移りましょう。黒幕のポジションがカミキに戻ってきましたね。

そもそも前話で自首したかと思いきや、自首してませんでした。ニノに嘘を吐いたという事ですね。

そして、カミキの表情を見る限り、これまでの話にも幾らか嘘が含まれているようです。そうなると、問題はどこからどこまでが嘘かということですね。

それ如何によっては、ニノを黒幕とするよりも整合性のある所に落とし込めると思います。個人的には、正直性的被害を受けたお労しキャラという所から嘘ということで否定して欲しいのですが、それは流石に厳しいでしょうか。

とりあえず次回更新は来週とのことなので、下手に考察をするより次回更新を素直に待とうかなと思います。これまでの話に嘘が混じっているということで、時系列などが読者に分かりづらくなると思いますので、次回綺麗に整理してもらえると作劇としては良いかなと思います。

とまあ、ここまで良い風に取り繕いましたが、黒幕が回を進めるごとに二転三転している印象は拭えないです。原作154話で時系列の矛盾が多くの読者に指摘されて以降、156話・157話で時間稼ぎをして今軌道修正をしているという所でしょうか。

既に当初想定していた話を展開できなくなっている可能性が高いので、納得できる結末を迎えられるのか見物ですね。

まとめ

ということで、以上第159話の感想でした。たった1話でこれだけのツッコミ所を詰め込むことができるなんて赤坂アカ先生さすがですね。

最後にアニメの感想について。前々回の感想記事で感想を書いてからアニメが3話進みまして、原作67話まで消化されました。

そして、9月4日は総集編が放映されました。正直総集編を放映するというのは予想外でした。

OPの映像を見る限り、アニメ2期は宮崎編まで描かれるかと思います。宮崎編を全編アニメ化するとなると原作80話までアニメ化することになりますので、あと原作13話分を消化しないといけない計算になります。

アマゾンのサイトからは「2期はアニメ13話放送予定」となっていましたが、総集編を挟んだとなると、残りがアニメ4話分で放送されるか怪しい所です。もし原作13話分をアニメ3話分で消化する場合、回によっては原作5話分消化しないといけないことになります。

そうなったら、2.5次元舞台編でアニメ9話分も使ったのは「尺取り過ぎでアンバランス」という事になりますね。これまで放映されている内容だけでも、原作65話がアニメ1話のラストにならず非常に纏まりが悪いシリーズ構成になっていました。

毎回続きが気になる終わり方にするためにこういう構成にした可能性はありますが、もし私がシリーズ構成担当者ならこんな構成にはしないと思いました。まあ、原作未読のアニメ初見勢からすると、あかねとアイが重なって復活したように見えた所は十分泣けるシーンになっていたみたいですけど。

来週のアニメの内容はどうなるでしょうか。