コロナショックで鉄道業界大打撃!将来の鉄道はどう変わっていく?

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鉄道業界全体

2019年に中国湖北省武漢市で初めて発生が確認された新型コロナウイルス。2020年に世界中で猛威を振るい、世間は外出自粛を強いられています。

そしてこの自粛ムードが様々な業界で大きな打撃を与えています。業界に打撃を与えている要因となっているのは、「他人と接触することがリスクになる」ことです。

鉄道業界も人の行き来を支える産業として壊滅的な影響を受けています。

鉄道は多くの人が車両という狭い空間に密集し、車内が混雑することで人と人がより密接し、ドアが閉まることで人が密閉されます。まさに「3密」が全て揃った感染リスクの玉手箱のような空間といえます。

今回のパンデミックによって、たとえそれを乗り越え景気が回復しても、業界は元通りにはならず大きな爪痕を残すでしょう。鉄道ダイヤ・車両にも大きな影響を与えると思います。

今回は、新型コロナウイルスによって激動の時代として幕を開けた2020年代の鉄道の将来について予想します。

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2020年代の鉄道業界はどう変化していくか

当方では、2020年代の鉄道の将来について、以下のように予想します。

・通勤輸送、都市間輸送の需要が減少する。
・座席指定列車が拡大される。
・普通列車の本数が減り、優等列車の本数が増える。
・地方では路線廃線が急速に進む。

通勤輸送、都市間輸送の需要が減少する。

鉄道輸送には、通勤輸送都市間輸送観光輸送の3つの輸送が存在します。それぞれの需要の変化を考察します。

通勤輸送

通勤輸送は、朝夕を中心に発生する住宅とオフィスの間の移動需要を満たす輸送です。データ上では定期利用客に相当し、沿線の人口に依存します。

通勤需要は、リーマンショック・東日本大震災後は多くの鉄道会社が増加していました。しかし、コロナショック後は減少すると思います。

これは人と接触する事のリスクを鑑みて、各企業に在宅勤務が急速に浸透し始めており、その後も働き方改革や業務効率向上のために継続されると考えられるからです。

日本の電車通勤は、長い時間人と人が密着し、身動きが取れない状態が続くストレス性の高いものです。それから開放されることを願っている人は多いでしょう。

また勤務する日数が減少するので、定期券を購入する人も減少するのではないでしょうか。通勤手当の制度も定期券の値段ではなく、出社した日数によって決められる会社が増えると思います。

朝夕ラッシュの混雑率は、利用者が減少するため低下すると思います。また混雑率上昇に伴い発生する人的要因によって、5~30分の列車遅延が日常的に起こっていましたが、これも小さくなるでしょう。

定時性が上がることでダイヤ上の輸送力と列車遅延も加味した実際の輸送力との差も小さくなります。これにより、混雑率はさらに減少します。

輸送需要の減少に伴い、列車の本数を減らす会社も出てくるでしょう。これにより、混雑の悪化が懸念されるかもしれません。

しかし、列車の本数が減れば遅延は発生しにくくなり、定時性が上がるため、実際の輸送力の低下は小さくなります。輸送需要の減少も相まってそこまで問題にならないでしょう。

鉄道会社にとっては、今回のコロナショックは利用者減少という大きな打撃を被り、今後も大きな影響が出てくると考えられます。

都市間輸送

都市間輸送は、その名の通り都市と都市の間を移動する需要を満たす輸送です。データ上では定期外利用客に相当し、実質GDPに依存します。

都市間輸送の典型的な例は、飛行機や新幹線があります。これらは主にビジネスマンの出張などで利用されており、例えば東海道・山陽新幹線の場合、約6~7割がビジネス需要となります。

ビジネス需要は、人口に直接的には依存しません。経済活動が活発なほど出張などが多くなり、利用者が増加します

しかし今回のコロナショックにより、出張の目的である「人と直接会うこと」が抑制され、経済活動が停滞しました。それどころか景気がもし回復したとしても、今まで通り景気に沿って利用者が推移するとは限らないでしょう。

なぜなら、今回のコロナショックによってテレビ会議等の代替手段が急速に普及されたため、コロナショック収束後も引き続きテレビ会議を使用して無駄な出張を抑制すると考えられるからです。

すでに経費削減ためテレビ会議などで無駄な出張が抑制されており、経済活動が復活すれば、無駄な出張を抑制しつつ再び利用者が増えるといった向きもあります。しかしそれでもなお、今後人と接触する事のリスクを踏まえた新しいサービスを模索し、提供していく必要があるでしょう。

観光輸送

観光輸送は、観光地での移動需要を満たす輸送です。小田急のロマンスカーのように都市と観光地の間の移動もありますが、箱根登山鉄道のように路線そのものが観光の一要素になることもあります。

観光輸送も今回のコロナショックで壊滅的な打撃を受けました。2020年4月現在観光地はどこも外出自粛によって閑古鳥が鳴いており、ホテルなどでは訪日観光客が激減から経営が立ち行かなくなった所も存在します。

しかし、景気・経済が回復すれば、以前のように観光客がやってくると思います

なぜなら、観光輸送はその需要が観光地そのものの魅力から成り立っており、観光地に出向いて肌で感じないと価値を享受することが出来ないからです。箱根登山鉄道のような観光路線も、その路線で移動することそのものに価値があるため、こちらも魅力を損なわない限り利用者が戻ってくると思います。

もちろん人が集まるリスクの回避方法として、youtubeの動画視聴で済ませたり、VRを活用するといった方法が考えられますが、どれも観光地に直接赴くのとは一歩見劣りするでしょう。

座席指定サービスが拡大される。

鉄道各社は、コロナショックが発生する前から沿線人口減少に備えて様々な取り組みが行われていました。その一つが座席指定サービスです。

元々は座席を事前に予約することで、ストレスの溜まる痛勤地獄から開放された快適な移動が出来ます。小田急のロマンスカーや東武東上線のTJライナーなど、各社が専用車両を製造しダイヤ上に設定していました。

この座席指定サービスがコロナウイルス感染のリスクを下げる上で有効といえます。

なぜなら座席指定であるがゆえに、座席の数分しか利用客を乗せることがなく、1両あたりの乗車人数が少ないため、人が密集しないからです。仕事の都合でどうしても通勤せざるをえない時に、少しでもリスクを低減するために追加料金を支払ってでも利用する価値があるでしょう。

さらにリスクを下げるサービスとしては、個室サービスの拡大があると思います。

近鉄のひのとりが登場したときも、全座席にバックシェルがついたことで、他人を気にすることなく座席を後ろに倒すことができるようになりました。今後は他人を気にすることなく、さらには他人と隔離することができる個室サービスが拡大するのではないでしょうか。

これらサービスは、鉄道会社にとってもメリットがあります。

先ほども申し上げた通り、座席指定列車を利用するためには追加料金を支払う必要があるため、鉄道会社からすると客単価が上昇することになります。客単価が上昇すれば、たとえ利用者が減ったとしても収入が増えます。

今後は鉄道各社が何らかの形で客単価を上げるサービスを導入していくでしょう。

このようにメリットが多く存在する座席指定サービスですが、一つ大きな問題が発生します。それはこのサービスの拡大によって座席を変える人と買えない人の間で通勤の格差が生じることです。

今まで鉄道利用者はほぼ普通車利用のみで、通勤時の車内環境はみな同じでした。しかし今後は、ぎゅうぎゅう詰めの車内で何も出来ないままオフィスまで移動し時間を潰してしまう人と、追加料金を支払ってでも快適な座席を獲得して時間を有効活用する人の2種類に分かれていくと思います。

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普通列車の本数が減り、優等列車の本数が増える。

鉄道のダイヤで、ダイヤサイクルパターンが変わるほどの大きな改正が行われた時、タイトルにもある通り普通列車の本数が減り、優等列車の本数が増える予想します。

線区によって普通列車を優等列車の利用率が変わると思いますが、基本的に優等列車のほうが混雑していて、普通列車のほうが空いています。また普通列車は短編成である事が多いので、ホームを伸ばす工事をすることで長編成低頻度化しやすいと思います。

逆に優等列車は速達性の高いため、人気が高く混雑しやすいです。加えて座席指定サービスのように様々なサービスが実装されており、客単価も高い傾向にあります。

鉄道会社が沿線人口減少の状況においても収益を上げていくことを考えると、今後も優等列車の拡充が図られていくでしょう。

地方では路線廃線が急速に進む。

パーソナルスペースを確保できる自家用車は、今回のコロナウイルスによって、バスや鉄道といった公共交通機関よりもさらに優位な移動手段となるでしょう。

地方では自家用車の台数が増えたところで、特段渋滞が発生するということもないですし、もし渋滞が発生しても渋滞解消のためにバイパスや高速道路を建設することは難しくないです。

今後社会人はもちろん、学生も感染リスクを下げるために車で送り迎えさせて貰う人が増えるのではないでしょうか。そうなれば、地方路線はますます利用者が減少し、維持していくことが難しくなると思います。

鉄道路線が維持されていくためには、他の交通機関にはない価値が確立されていることが必要でしょう。

まとめ

冒頭でも書いたとおり、今回のコロナショックは鉄道業界に多大な影響を与えると思います。

しかし、だからと言って鉄道業界が今後稼げることのない成長しない業界ということはなく、様々なアイデアが創出されて乗り越えていくと思います。

現状に満足せず日々進化を続けることが、業界が生き残るために必要なのです。

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