2025年3月のダイヤ改正内容まとめ!個人的所感と感想を語る!

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ダイヤ改正など

2024年12月13日、JRグループおよび私鉄会社のダイヤ改正内容が遂に発表されました!本記事でプレス記事をまとめると共に、個人的な所感も書いていきたいと思います。

内容が発表され次第、順次埋めて所感も書いていきます。2025年3月以外の1月や2月にダイヤ改正される宇都宮ライトレール・大阪メトロ近鉄南海阪急阪神山陽電鉄・熊本電鉄についても記載しています。
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JR北海道

特急「大雪」キハ283系3両を特別快速「大雪」H100形2両に変更。

既報どおり、大雪が特急から特別快速に格下げとなります。使用車両についても、キハ283系からH100形に変更となるようです。

使用車両の変更については、車両運用の都合が大きいと感じます。北海道新幹線の札幌延伸により特急北斗の運転区間が短縮され、函館キハ261系の運用数が減少するまでキハ283系を使い続ける必要があるため、車両の走行キロを減らし車両の寿命を延ばす狙いがあると個人的には考えます。

両数については3両から2両に減少します。1両辺りの座席数もキハ283系からH100形では大きく減少するため、1列車当たりの座席数はかなり減少すると考えられます。

一方、特急から特別快速に格下げすることで特急券が不要になり、札幌~北見・網走への料金が値下げとなります。値下げによって高速バスと料金面での格差が縮小します。

今回の変更で高速バスとの競争力強化が期待できますが、高速バスとの優劣が逆転することは無いでしょう。札幌~北見間の場合、高速バスは5490円~6190円ですが、鉄道は運賃だけで6490円かかるためです。

特急の運用変更に合わせ、その他の石北本線列車も運用を調整。

特急大雪にメスが加えられるのと同時に、その他の列車にメスが加えられ合理化が進みます。まず旭川~北見間で運行される特別快速きたみが大雪との差別化のために快速に格下げされ、運転区間が網走まで延長されます。

延長区間については各駅に停車し、すでに運行されている旭川~北見間では停車駅に変更はありません。きたみは上川~網走間で瀬戸瀬と西留辺蘂のみ通過となっていますので、これらを停車駅に加えても良いと思うのですが、この2駅への停車はないようです。

その他、一連の特急や特別快速の変更により、白滝~網走間の一部列車の運行を取りやめるようです。おそらく特別快速大雪や快速きたみとスジが近い列車の運行が廃止されて合理化すると考えられます。

また、運行取りやめ区間に上川~白滝間が含まれていないため、同区間を走行する普通列車1往復の運行取りやめは無いようです。個人的には旭川から遠軽以遠への送り込みを担うこの列車を廃止しても良かったと思います。

運用面については、まずオホーツクと大雪は運用変更に伴って午後の便の運行順序が入れ替えられるようです。オホーツクの運用は3運用から2運用に減少することになりそうです。

特急大雪については、8時に網走を出発して網走~旭川間を1.5往復する運用と旭川を19時5分に出発して網走に向かう運用の2運用体制になると思います。快速きたみは網走~旭川を1往復する1運用体制になるか、車両入替により別々の運用になるかのどちらかでしょう。

特急ライラック・カムイ運行列車調整。

石北本線特急の運用変更に合わせ、運行区間が重複する特急ライラックと特急カムイの運用にも変更が加えられます。特に大きな変更は、同特急の札幌方面初電と旭川方面終電が利用者低迷により廃止になる点でしょう。

この2列車は北海道内を走行する列車の中でも特に朝早い時間または夜遅い時間に走行していましたので、限界旅行をよく行う私には非常に影響が大きいです。個人的には廃止は非常に残念です。

一方臨時列車だった札幌16時30分発が定期列車化し、オホーツク4号の運行時刻が前倒しになった補填として旭川21時丁度発が新設されます。この点はコロナ禍からの利用者の回復と共に、利便性確保の意図があると考えられます。

特急おおぞらの停車駅調整。

石勝・根室線特急である特急おおぞらと特急とかちの停車駅が見直されます。一番の目玉はおおぞら7号が追分・新夕張・池田・白糠の4駅を通過し、札幌~釧路間の所要時間が現行より31分短縮された3時間54分で運転される点です。

おおぞら7号が追分と新夕張を通過するようになるため、代わりにおおぞら5号が追分と新夕張に追加停車します。追分と新夕張の特急の停車本数に増減はありません。

個人的に一番驚いたのは池田を通過する点です。これで池田が全列車停車駅ではなくなりました

一方でトマムには停車します。トマムについては、本改正で夜間に運行されるとかち9号とおおぞら12号が通過になるので、おおぞら7号の停車駅設定の意図がよく分かりません。

色々と思う所はありますが、とりあえず一連の停車駅変更には道東自動車道の全通が関係していると思います。特急おおぞらの速達性を高めることで、競争力を持とうという事でしょう。

とはいえ、道東方面特急の利用者減少は免れないと思います。道東自動車道が延伸されるたびに利用者が大きく減少しているため、今後減便の可能性も含めて注視していく必要があります

特急北斗2号停車駅削減。

特急北斗2号の停車駅について、伊達紋別・大沼公園・五稜郭の3駅が通過になります。伊達紋別と五稜郭は全列車停車駅ではなくなります

停車駅削減の意図としては、3時間半以内に運行される特急北斗を設定するためだと思います。この列車の存在を以て、対外的に最速3時間29分をアピールするのでしょう。

札幌~道南の移動については、北海道新幹線の札幌延伸まで大きな変化はないと思います。輸送需要に合わせて連結両数を増減させて対応を続けると考えられます。

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H100形運用区間拡大。

2018年以降増備が続いているH100形ですが、新たに石勝線にH100形が運行されるとのことです。2024年度はH100形が4両増備され全車釧路所属となりましたが、釧路運転所の運行範囲とは関係ない線区で運用が拡大されるようです。

H100形はキハ40系やキハ54形の置き換えを目的として導入された車両です。2025年3月にはキハ40系がJR北海道管内から撤退されるという報道がありましたが、プレスの内容を踏まえるとキハ40系運用を全運用置き換えることは不可能と考えられます。

H100形の運用は、どの運転所でも運用にかなり余裕があります苗穂所属については2024年改正で札幌~旭川間のキハ40系運用がH100形に置き換えられましたが、それでも15本・10運用・予備5本となっており、予備車が多めとなっています。

旭川は苫小牧から6本転属してきたこともあり、42本・33運用・予備9本です。転属して来た6本のH100形のシステム改修が完了し、滝川~富良野間の4運用をキハ40系からH100形に置き換えると思いましたが、この変更は行われないようです。

釧路は先述の通り今年度4両の増備が行われましたが、花咲線の運用に新たに就くことは無いようです。現状の釧路H100形の運用は30本・21運用・予備9本となっており、花咲線の全5運用を置き換えることが可能だったはずです。

苫小牧12本・7運用・予備5本で日高本線の全3運用をキハ40系からH100形に置き換え可能でしたが、日高本線よりも石勝線に優先して投入されるそうです。特急が運行される石勝線に性能の良い列車を投入するのは理解できますが、これで苫小牧の普通運用がどうなるか読めなくなりました

ちなみに石勝線は普通運用の整理が進んで終日1運用で賄われています。石勝線にH100形が投入されると、苫小牧H100形は12本・8運用・予備4本になるでしょう。

函館には旭川所属のキハ150形が運用に就くと思われましたが、2024年12月現在、転属したのは10本のみで、残り7本は未だ転属されていません。函館についてもキハ40系が引退となるかは不透明です。

一連の運用状況を踏まえると、宗谷本線の名寄~稚内間以外は全てH100形とキハ150形の運用に統一できたはずです。今回の改正でそうならないのはコロナ禍からの需要の回復特急大雪の特別快速化が影響しているでしょうか。

H100形は当初127両製造するはずでしたが、計画変更により製造数が99両に留まり、かつ今年度までの製造に変更されています。来年度はH100形の増備予定は無く、733系4000代など交流電車の増備が予定されているため、H100形がさらに増備されるかは不透明です。

富良野線日中の列車増結。

富良野線について、日中時間帯を中心に富良野発着計8本が1両から2両に増結されるとのことです。富良野線は訪日外国人の増加で混雑が悪化しており、増結によって混雑を緩和する意図があると考えられます。

一部線区で早朝・夜間の運転取りやめ。

花咲線・釧網本線・函館本線(函館~森)において、早朝・夜間の一部列車の運転を取りやめるとのことです。具体的な減便列車についてはプレスからは分かりません。

北海道に限らず、地方であれば(早朝はともかく)夜間はどこも利用者が少ない印象です。特急ライラック・カムイの減便もそうですが、今後夜間は列車がどんどん減便されると思われます。

ご利用の少ない駅の廃駅を含む見直し。

今年も利用者が少ない駅が廃駅となります。廃駅となるのは東滝川・東根室・雄信内・南幌延・抜海の5駅とのことです。

東根室は日本最東端の駅として有名でしたが、これが廃止されることで最東端の駅が根室に移ります。また同駅は学生利用が多いとのことですが、この学生利用がバスに転換されることが決まったため、駅を存続する必要が無くなったようです。

宗谷本線は2025年3月に3駅廃止予定となっていますが、JR北海道はかつて特急停車駅と智恵文・勇知を除く全駅の廃駅を検討していると発表がありました。今回3駅廃駅となると、残る廃駅検討の駅は10駅となります。

智恵文と勇知の廃駅が検討されていないため確実とは言えませんが、宗谷本線の名寄~稚内間は普通列車での運行を廃止するかもしれません。同区間の普通運用が廃止されれば、キハ54形に代わる新型車両を製造する必要が無くなります

報道:快速エアポートが733系に統一。

鉄道ジャーナルという商業誌による発表内容になりますが、今年度中に快速エアポートが733系に統一されるとのことです。

現在uシート連結の733系6両は15本ありますが、予備車を確保しなければいけないことを考えると、これだけでエアポート運用を担っている14運用全てを賄うことは不可能です。今年度中に733系がさらに増備されれば運用が間に合うと思いますが、今の段階では誤報の可能性があります。

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JR東日本

横浜支社
プレス無し

大宮支社
プレスなし

東北新幹線の運用を一部変更。

東北新幹線の大規模な改正は、福島駅のアプローチ線が完成した後になると考えられます。今回の改正までにアプローチ線が完成しないため、改正内容は小幅となるようです。

定期はやぶさ1往復増発。

東京~新青森間ではやぶさが1往復増発され、東京駅を発着する定期はやぶさの1日あたりの往復数が現行の26往復から27往復に増発されます。コロナ禍からの利用者の回復が要因となっているでしょう。

E8系追加投入及びやまびこ・つばさの所要時間短縮。

現在山形新幹線の運用車両がE3系からE8系に更新されていますが、今回の改正で新たに9編成導入され、E8系で運行される列車の本数が増加します。また一部のやまびこ・つばさの所要時間が短縮されるとのことです。

北陸新幹線・上越新幹線の運用を一部変更。

2024年3月の北陸新幹線の金沢~敦賀間が新規開業しましたが、2025年は変更点が非常に少ないです。今年度の利用状況を見て再来年2026年のダイヤ改正で反映させるという所でしょうか。

本年度の改正では15時台のあさま号の運転時刻を変更し、長野~軽井沢間を各駅に停車する便の運転間隔を改善するとのことです。おそらく軽井沢からの帰宅客の混雑平準化が狙いでしょう。

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中央線快速・青梅線でグリーン車サービス開始。

中央線快速と青梅線で遂にグリーン車サービスが開始されます。これで首都圏から伸びる5方面の路線全てにグリーン車が導入されます。

グリーン車導入に伴ってダイヤも大幅に変更になるかと思われましたが、プレスリリースを見る限りホリデー快速おくたま以外の変更はない模様です。特に平日朝に変化が見られないため、運用数についても大きな変化は無いと考えられます。

今回の改正までにグリーン車が連結されなかった編成は、ダイヤ改正を機に運用を離脱し他地区へ転属することが考えられます。個人的には全編成グリーン車を連結して、主に高尾~大月間で運用を拡大して欲しかったのですが、設備投資をケチられてしまったようです。

また、豊田所属のE233系には青梅線のみで営業運転を行う青編成10両の運用が3運用存在しますが、この3運用はおそらくグリーン車への改造がないまま残存すると考えられます。グリーン車連結を機に青編成10両の運用が整理されることは無さそうです。

はっきり言って青梅線でしか運転できない運用はダイヤ制作の足枷にしかならないのですが、今回の改革で変化がないとすると、今後のダイヤ改正でも運用の整理はあまり期待できないでしょう。

とりあえず今回のグリーン車導入によって心配されるのは東京駅での折り返しです。現在でもグリーン車の導入によってオペレーションがどうなっているかというのが現場から明らかになっていると思いますが、今後座席の転換等で時間がかかり、遅れが発生する可能性があります。

また今回のグリーン車導入開始以降、ホームドア設置の観点からも必要なTASC制御の使用を開始しています。今後中央快速線にはホームドアが急ピッチで進むと考えられます。

このホームドア設置に伴って、グリーン車連結のE233系や特急列車のE353系とドア位置が明確に異なる長野所属の211系の高尾以東への乗り入れ武蔵野線むさしの号の八王子乗り入れは難しくなってきます。今回の改正では廃止されませんでしたが、今後そうなる可能性が高いでしょう。

ホリデー快速おくたまが下り列車も東京発着に。

プレスリリースにあった豊田車の運用変更は2点あり、まずホリデー快速おくたま号が夕方上りだけでなく、朝の下り列車も東京発に変更されます。これで新宿だけでなく東京や四ツ谷などからも乗車が可能となります。

立川発着五日市線直通の列車を1往復増発。

年々列車の設定が増加している立川発着五日市線直通の列車ですが、今回も1往復増発するようです。青梅線の運用の都合で朝夕にしか設定されませんが、少しずつ直通列車が運行される時間帯が拡大しています。

立川発着の五日市線直通列車をさらに拡大することを考えると、青梅線内でしか運用できない列車はダイヤ編成上のネックになると思います。今後どのように整合性を持たせるか、個人的に要注目です。

中央線特急の運用を見直し。

今回の中央線のダイヤ改正では、普通列車よりも特急列車の方が変更点が多くなっていました。プレスを見る限り、かなりの改正となっている印象です。

新宿断面で16時30分以降全列車東京始発へ。

まず新宿発車時点で16時30分以降の下り特急列車が全て東京始発に変更されます。夕方の一部の便が新宿始発だった要因には運用の都合が大きいかと思いますが、後述の特急はちおうじ・おうめの廃止により実現可能になったと考えられます。

逆に東京始発に延長されたこと以外に特急あずさと特急かいじに変更点は無く、列車が増発されるということもありません。特に夜間帯は後述の特急はちおうじ・おうめの廃止の影響で減便となっています。

平日朝ラッシュピーク前に新宿・東京に到着する特急かいじを新設。

平日限定ですが、甲府から朝ラッシュピーク前に新宿や東京に到着できる特急かいじが臨時列車ながら新設されます。

今まで冬季の雪害の影響による特急の遅れが中央線の朝ラッシュのダイヤを乱して混雑を悪化させる可能性を考慮して特急列車の設定をしてこなかったと思われますが、今回新しい試みが為されます。この特急の設定により、甲府に夜間留置されるE353系9両の本数が増加する可能性があります。

一応甲府は車庫容量に余裕があり、E353系の留置本数増にも耐えられると思います。今回の臨時特急の設定は、車庫容量が逼迫し早急に留置本数を減らす必要がある三鷹車両センターへの救済の意味合いも含まれるかもしれません。

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特急はちおうじ・おうめの運転取りやめ。

2019年のダイヤ改正以降、E353系による運転のため中央ライナーや青梅ライナーから格上げされて運行されていた特急はちおうじ・おうめが運転取りやめとなるようです。グリーン車の運行開始により、普通列車より先に特急列車の方の運用を整理するということかと思います。

しかし、夕ラッシュは中央線から青梅線への直通列車が快速のみのため、特急おうめの廃止により速達性が大幅に失われます。八王子方面はともかく、青梅線直通の利用は芳しくないと予想します。

中央線の混雑バランスはイマイチ把握していませんが、少なくとも快速より通勤快速の方が混雑していると思います。青梅線方面の速達性を向上させるのであれば、既存の快速を通勤快速に格上げした上で青梅線に直通させる必要があるでしょう。

今回特急はちおうじ・おうめの廃止により、E353系9両の夜間留置場所は大幅に変更されることが予想されます。少なくとも拝島留置は廃止、三鷹留置についても縮小が予想されます。

特急あずさの白馬~南小谷間を取りやめ。

大糸線に直通する特急あずさの運行区間が縮小されます。具体的には白馬~南小谷間の運行が廃止となり、白馬~南小谷間については普通列車が接続するとのことです。

東京方面については運転時刻も白馬15時台発から13時台発に変更となるようです。この13時台の発車ははくば2号がこれまで運行されていた時間帯であり、利用状況を踏まえて前倒ししたと考えられます。

またあずさのスジ変更により、3両で運行される臨時特急はくばも運行時間が変更されるようです。これまで新宿を7時丁度に発車するあずさ1号に接続する形ではくば1号が設定されていましたが、時刻変更により松本13時台発に変更となります。

折り返しはくば2号は白馬15時台発にとなります。これはかつて走行していたあずさのスジに入るものと考えられます。

特急信州を全車指定席化・チケットレスサービス開始。

大型連休を除く平日に運転されている特急信州が全席指定席化し、えきねっとによるチケットレスサービスが開始されます。チケットレスサービスについては、JR東日本管内完結利用限定で特急しなのにも展開されるとのことです。

特急信州については、動画内でのみ利用状況を確認しましたが、あまり利用者が多くない印象です。利用者が定着するか今後の展開が注目されます。

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常磐線特急が全列車品川発着に。

常磐線特急の中で唯一上野始発・終着となっていた特急ときわ54号とときわ53号が、品川発着に延長されます。これにより、全ての常磐線特急が品川発着となります

上野東京ライン開業以降、平日朝ラッシュのみ上野始発・終着が残っていた背景には、東海道線の朝ラッシュは普通列車だけで線路容量がMAXだったためです。新型コロナウイルスの影響により利用者が減少したことで列車本数が減少し、空いたスジに常磐線特急を挿し込んだのでしょう。

逆に言えば、品川止まりの列車を設定しない限り東海道線の朝ラッシュの運行本数が元に戻らないとも言えます。常磐線特急は新橋通過のため、1本程度であれば東京直通が増便出来るかもしれませんが、今後の改正で東京直通の列車がコロナ前の本数に戻ることは無くなったと思います。

国交省の発表によると、東海道線の朝ラッシュの混雑は151%となっています。首都圏はともかく、それ以外の地域で150%はかなり高い数値となります。

首都圏だから混雑が高くても仕方ないというのは、個人的には甘えだと考えます。首都圏でも他の地域でも分け隔てなく混雑率が150%に抑えるよう、増発が可能な路線は可能な限り増発すべきだと思います。

成田エクスプレスの千葉停車拡大。

表題の通り、成田エクスプレスの千葉停車が拡大されます。対象の列車は夕方17時台の下り便1本夜間20時台と21時台の上り便2本の計3本です。

成田エクスプレスは、高額な特急料金の影響もあって空港アクセスの利用率が芳しくない印象です。停車駅を増やし、空港アクセス以外の利用者の増加を狙うということでしょう。

特急あかぎの平日の運行区間短縮・土休日は廃止。

上野・新宿と高崎線内各駅を結ぶ特急あかぎですが、平日の1往復が運転区間を縮小し、土休日は全列車運転を取りやめます。特急草津や特急踊り子の間合い運用として着席需要に応えた列車だったかと思いますが、利用者の減少によって規模縮小となった形でしょうか。

今回のダイヤ改正でE257系5両の夜間留置場所も変更になるかもしれません。新前橋や高崎留置のE257系5両のうち1本が東大宮留置に変更される可能性があります。

今回運行区間が縮小となる特急あかぎ4号と特急あかぎ5号は同一運用内の列車です。新前橋を出庫した後、あかぎ4号で高崎から上野まで営業運転し、一旦東大宮まで回送して一休みした後、再び上野から高崎まであかぎ5号で営業運転して高崎に入庫しています。

今回の変更で出庫場所が東大宮に変わり、鴻巣まで回送した後、折り返し上野まであかぎ4号で営業運転、東大宮で一休みした後、上野から本庄まであかぎ5号で営業運転して、折り返し東大宮まで戻る運用になる可能性があります。

特急しらゆき時刻変更。

特急しらゆきの運転時刻が変更になります。上下ともに時刻が変更されますが、一番の目玉は新潟を16時台に発車する便の新設でしょうか。

土休日に新潟で買い物をした後に帰宅する際に便利な列車が設定されるようになります。一方で新潟方面の朝の便と夜の上越妙高方面の便が廃止されますので、北陸地方から新潟へ出張する際は不便になりそうです。

また上越妙高方面の列車が概ね3時間間隔になります。北陸新幹線のダイヤがパターン化されていないため、上下とも完全な等間隔運転は出来ていませんが、今後福島駅のアプローチ線完成の際にパターン化・等間隔化して欲しい所です。

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越後線白山~新潟間に「上所」駅が新規開業。

越後線の白山~新潟間に上所駅が新規開業します。新潟駅の1駅隣ということで、同駅から新潟駅への通勤・通学需要よりも、新潟南高校を始めとする同駅への通学需要が主な利用になりそうです。

八高線HB-E220系投入に伴う輸送体系見直し。

八高線の非電化区間である高麗川~高崎間(以下、八高北線)の輸送体系が、新型車両HB-E220系の投入に伴って見直されます。八高北線に投入されるHB-E220系が2両固定編成であるため、今回の改正で全列車2両で運転されるようになります。

八高北線は3両で運転される列車が3本存在しますが、これらは2両に減車されます。特に3両で運転されている小川町6時26分発・高崎7時24分着と高崎18時57分発・高麗川20時20分着は、明確に混雑が悪化するでしょう。

また全列車2両化により、八高北線で稼働する車両数についても減車が予想されます。現在はキハ110系が1日当たり15両稼働していますが、ダイヤ改正後は14両稼働に減車されるでしょう。

HB-E220系の投入数は2両8本の予定です。列車投入後は8本・7運用・予備1本の運行体制になると考えられます。

南武線ワンマン運転開始。夕夜間に列車増発。

以前よりSNS上では、南武線がワンマン運転可能なように駅にホームドアを設置し、車両をワンマン運転対応に改造している目撃状況が上がっていました。今回の改正から遂に南武線でワンマン運転を開始します。

またワンマン運転の開始と同時に、利用者の多い夕方時間帯に稲城長沼~立川間で2往復増発されるとのことです。これについては利用状況に応じた変更ということでしょう。

しかし、南武線でワンマン運転を開始するということは、ワンマン運転対応改造をしていない編成は今後南武線の運用に就くことが出来ないことになります。南武線には豊田から転属して来た編成が1本あり、これがワンマン運転対応しないまま南武線から撤退すると考えられます。

ダイヤ改正後の南武線は、予備車が1本減少して35本・33運用・予備2本の体制になると考えられます。国交省の発表によると、2023年度の南武線の混雑率は146%とのことなので、世間一般的に増発が必要となるラインである150%は超えていませんが、来年度は超えるかもしれない状態です。

南武線の混雑が心配ではありますが、今後平日朝ラッシュの運行本数が戻ることはなく、利用者が増えればその分混雑が悪化するという状況になりそうです。南武線を利用する際は注意が必要ですね。

なお南武線から離脱した編成ですが、今後どの線区で活躍するかは不明です。個人的には豊田に戻って五日市線と立川を直通する運用に就くと予想しますが、どうでしょうか。

常磐緩行線でワンマン運転開始。

2025年3月のダイヤ改正から常磐緩行線もワンマン運転を開始します。相互直通運転を行っている東京メトロ千代田線も含めて、こちらも各種改良工事が進められていました。

逆にワンマン化すること以外の変更点はプレスには書かれていません。そのため、ダイヤも大きく変更されずそのままと考えられます。

常磐緩行線のE233系10両の運用は、現在19本・16運用・予備3本となっています。この19本のうち2本がワンマン運転対応改造していません

国交省の発表によると、2023年度は前年度と比較して輸送人員が約7000人も増加し、混雑率も一気に27ポイント悪化して133%になりました。全国的に輸送力増強を検討する分岐点である140%~150%にはなっていませんが、2024年度は2023年度より混雑が悪化していることが予想されます。

SNS上ではワンマン運転改造が行われていないE233系10両2本が他線区に転属すると予想されていますが、個人的には他線区への転属は悪手と考えます。予備が少ない分車両運用の余裕も小さくなりますので、多少非効率でもE233系2000代は全列車ワンマン運転対応改造をして欲しい所です。

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在来線普通列車一部見直し。

その他、各線区で小幅ではありますが、列車の増減が行われるようです。

東北本線で増発。

まず、東北本線では朝ラッシュの郡山~本宮間夜間の盛岡~日詰間で増発が行われます。この点については、車両運用の効率化単純な利用者の増加が関係していると思います。

津軽線・奥羽本線・羽越本線一部変更。

津軽線では、蟹田以北の非電化区間のために青森~蟹田間でGV-E400系による送り込み運用が1往復存在していました。これが蟹田以北の定期旅客運用が廃線によって消滅したことで、使用車両がGV-E400系から701系に変更となり、運転時刻も変更となるようです。

津軽線は廃線によって全区間電化路線となります。また同線を運行される列車も全列車電車になります。

また奥羽本線の弘前~青森間についても、送り込み運用となっているGV-E400系の1往復が701系に置き換えられるようです。これにより、GV-E400系の運用が一旦五能線と秋田からの送り込みのみとなります。

そして、豪雨災害を受けた奥羽本線の新庄~院内間が復旧すれば、同区間がGV-E400系での運転になることが公式に発表されています。GV-E400系の稼働数については最終的には変わらないと考えられます。

その他秋田エリアでは列車の連結両数の見直しが行われるとのことです。朝方についても変更が行われるとのことなので、秋田701系の1日当たりの稼働数に変動があるかもしれません。

山田線・大船渡線・田沢湖線一部変更。

山田線は主に盛岡から宮古まで通しで運転する便が1往復削減される模様です。朝の宮古6時45分発盛岡行きが上米内始発に短縮され、夜間盛岡17時46分発が上米内止まりに短縮されるようです。

盛岡17時46分発の廃止については、宮古行き列車の最終列車が13時12分発に繰り上がることを意味しています。盛岡~宮古間はバス路線も並行しているとはいえ、最終列車が余りにも早いです。

山間部の区界と松草には上下合わせて1日5本から1日3本に停車本数が減少します。利用者も居るか居ないかのレベルなので、近いうちに廃駅になるかもしれません。

宮古発についても盛岡行きの最終電車が繰り上げられ、18時8分発から新設された17時14分発になります。ダイヤ改正前にあった18時8分発は茂市行きとなり、折り返し宮古に戻るようです。

大船渡線は、一ノ関~気仙沼間を通し運転する1日当たりの運行本数が1往復減少して1日8往復になります。これに合わせて運転時刻も変更され、最終電車が一ノ関発・気仙沼発とも繰り上がるとのことです。

また大船渡線は使用車両がキハ100形からキハ110系に置き換えられるようです。一ノ関所属の車両はキハ100形しか所属していないため、小牛田や盛岡辺りから車両を引っ張ってくるということでしょうか。

確かに小牛田や一ノ関については東日本大震災や陸羽西線沿線の道路工事に伴う運休で車両が余り気味ではありました。しかし、余っている車両が一ノ関に転属となると、豪雨災害で運休中の陸羽西線や陸羽東線の運転再開は遠のいた気がします。

田沢湖線は4本の列車が4両から2両に減車されます。特に朝の田沢湖発大曲行きが減車となりますので、1日の運用数も削減が予想されます。

午後の米坂線の普通列車と代行バスの運行時刻変更。

米坂線は代行バスも含めて午後を中心に運行時刻が変更になるとのことです。運転間隔が是正されると共に、昼間に列車による運行が無くなります

午前の便の時刻が分かりませんが、列車が運行されない時間が長くなると、昼間に線路保守が出来るようになります。今回の改正はその布石の可能性があります。

日中の信越本線をパターンダイヤ化。

日中時間帯の信越本線の新潟~新津間にて運転間隔が20分間隔で発車時刻が揃えられます。越後線も20分サイクルで発車時刻が揃えられているので、乗換時間も日中は統一されてタクトダイヤとなります。

新潟には信越本線と越後線の他に白新線も乗り入れます。白新線は特急いなほの発車時刻が揃えられていない影響で、パターン化されていません

特急いなほの発車時刻を揃えるためには、上越新幹線をパターン化する必要があります。福島駅のアプローチ線完成時に新幹線のダイヤがパターン化されることを祈ります。

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高崎線一部変更。

高崎線は土休日に変更があるようです。高崎6時43分発が廃止され、9時6分発が新設されるとのことです。

これで高崎の大宮方面の発車間隔において、8時44分発から9時12分発まで28分も空いていた部分が是正されます。高崎線の高崎側は20分間隔程度が適正ということでしょうか。

水戸線・常磐線・水郡線一部変更。

常磐線の朝の運用について、我孫子から出庫して北へ向かう列車と上野から出庫して北へ向かう列車の水戸以遠での運転区間が入れ替えられ、所要時間が短縮されます。この2運用については、どちらも勝田入庫の運用なので調整がしやすかったということでしょう。

また高萩6時3分発品川行き10両の運転が小山行き5両の運転に減車されるようです。元々の品川行きの列車は始発駅が勝田に短縮され、水戸で先述の小山行き5両の待ち合わせをするようです。

高萩での夜間留置車両が変更される煽りを受けて、上野17時54分発高萩行きも勝田止まりに短縮され、勝田から先の区間については水戸20時15分発高萩行きが新設されるようです。この水戸始発の列車は5両で運行されるでしょう。

水郡線では、上下5本の連結両数が変更になるとのことです。この変更はプレスにもある通り利用状況に応じた変更でしょう。

また水戸13時15分発の郡山行きが車両基地がある常陸大子で列車運用が分割されます。これは車両運用の都合と考えられます。

労組資料:E501系運用削減・水郡線一部駅の設備スリム化。

労組資料になりますが、勝田所属のE501系が今回のダイヤ改正によって1運用削減するようです。現行では勝田E501系10両は4本・4運用・予備0本でしたが、改正後は4本・3運用・予備1本になります。

なお、E501系10両から使用車両が変更となる列車については、改正後E531系5両を2本繋いだ10両になるとのことです。E531系5両は、改正後(0代・3000代全て纏めると)40本・38運用・予備2本になると考えられます。

また水郡線では東舘と下小川の行き違い設備を撤去し、棒線化するとのことです。利用者の減少・列車本数の減少に併せ、過剰となった設備のスリム化が進みます。

山手線・武蔵野線・日光線で列車増発。

プレスによると、上記の南武線の他に山手線・武蔵野線・日光線で列車を増発するとのことです。具体的な増発内容はプレスには書かれていませんでしたが、各種報道によって内容が明らかになっています。

まず山手線については、1日10本の増発となるようです。内訳は朝の通勤時間帯に内回りと外回りに3本ずつ夕方に内回りと外回りともに2本ずつで計10本とのことです。

朝ラッシュピークには1時間当たり内回りは20本から21本に、外回りは16本から17本に増発されます。国交省から発表されている2023年度実績によれば内回り131%・外回り125%増発の必要性は薄いですが、JR東日本としては増発に値するようです。

武蔵野線では夜間帯である20時台に西船橋発東所沢行きが増発されるようです。夜間帯の混雑が緩和されるのは良いことですね。

ただ朝ラッシュは改善されません。武蔵野線は45本・43運用・予備2本で車両面で増発余力がありませんから、仕方ないことではありますが。

とはいえダイヤ面では増発する余地が残っています。武蔵野線は2023年度実績で混雑率が150%を超えているため、他線区から余っている車両をかき集めて増発をして欲しい所です。

日光線は、朝の通勤時間帯に鹿沼発宇都宮行きが1本新設されるようです。十中八九E131系で運行されると思いますが、小山E131系は15本・14運用・予備1本となっており、どの運用も朝は運用に入っているため、日光線を増発した分、他の線区で減量ないし他の車両で補填が必要になります。

総武快速線夕方の列車本数調整。

総武快速線において、夕方18時台の下り列車を1本津田沼行きで増発し、逆に20時台は1本削減されます。プレスにある通り、利用状況に応じた変更と考えられます。

横須賀線東京~品川間の初電・終電列車を見直し。

横須賀線にて、東京~品川間のトンネル設備の維持管理を目的とした夜間作業時間の拡大のため、早朝の下り初電と夜中の上り終電の東京~品川間の運行が取りやめとなります。東京~品川間は並行して山手線や京浜東北線が運行されているため、列車を廃止しても特に問題は無いと思います。

夜間留置場所も東京留置から品川留置に変更になるでしょう。品川は車庫容量に余裕があるので、今後他路線のダイヤに大きな影響を与えることは無いと思います。

京葉線列車増発・一部普通列車を快速に置き換え。

2024年のダイヤ改正において、SNS上で大きな話題となった京葉線ですが、今年は小幅な改正となりました。通勤快速の復活も無く、京葉線に快速や通勤快速は不要と考える自分としては、世間の声に負けず通勤快速廃止を堅持できたことは好印象です。

一方、下りの普通列車2本が快速に格上げされます。平日の16時台の格上げは日中パターンの延長と捉えることも可能です。

西船橋直通については、海浜幕張方面で2往復増発されます。海浜幕張での折り返しに制約がある中で可能な限りの増発という事でしょうか。

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篠ノ井線・大糸線一部変更。

篠ノ井線では、塩尻~松本間で運転間隔が空いている時間帯に普通列車が2往復増発されるようです。利便性向上が目的でしょう。

大糸線では、信濃大町~南小谷間で夕方以降の便の運行本数が6往復から5往復に削減されるようです。個人的に地方は夜間の利用者が絶望的なまでに少ない印象ですので、大糸線も例外ではないということでしょう。

気仙沼線BRT・大船渡線BRTを一部変更。

東北地方のBRTは一部便が削減され、全体的に時間調整が行われます。鉄路の大船渡線の方でも減便及び時刻変更があるため、接続するバスのダイヤの調整という意味合いも含まれるようです。

報道:東海道線の沼津直通の往復数を削減。

のりものニュースの報道内容になりますが、JR東日本管内から沼津まで直通する列車の本数が現行の7往復から5.5往復に削減されるようです。削減対象となった列車は熱海で系統分割することを想定しているとのことです。

記事にもある通り、2024年のダイヤ改正で沼津直通の列車は9往復から7往復に減便されました。今回の直通本数減少は、前回改正と同様に乗り入れ列車が5両に減車されると個人的には考えます。

直通列車の本数が上下で異なるのは、国府津始発で出発した後、熱海~沼津間を往復する5両運用が2運用に増え、増加した1運用が熱海駅の東京方にある留置線に留置されて1日の運用を終えるからだと予想します。

前年度のダイヤ改正まとめ記事でも書いた通り、JR東日本車による沼津への乗り入れは縮小・廃止されるべきだと思います。JR東海管内の静岡地区のパターンダイヤ化や終電の繰り下げという観点では日に数本しか入線しないJR東日本車両は邪魔な存在でしかありません

線路使用料の調整は直通運転の廃止が困難な松本地区で行われるべきです。木曽ローカル区間(塩尻~中津川)の運用は全列車JR東日本所属の松本車が担当すべきだと考えます。

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JR東海・愛知環状鉄道

東京を6時台に発車するのぞみを臨時で1本増発。毎時12本化。

東海道新幹線は7時台から20時台までのぞみの本数が臨時分も含めて毎時12本設定されています。これまで6時台にはのぞみが11本設定されていましたが、今回の改正から6時台ものぞみの運行本数が12本運転されるようになります。

プレスでは6時台の首都圏発ののぞみが14本運転されると仰々しく書かれていますが、これは既存の品川始発や新横浜始発が含まれており、東京発ののぞみが毎時14本になる訳ではありません。この点は注意が必要です。

昨今の東海道新幹線は、ビジネス需要の割合が高い平日の利用がコロナ前の9割前後となっている一方、観光利用の割合が高くなる土休日は利用者数がコロナ禍を上回る状況となっています。

今後も利用者が伸び続けることが予想されますので、その程度次第ではのぞみが12本では足りなくなる可能性もあります。現行がのぞみ12本・ひかり2本・こだま3本の計17本に対し、東京駅の1時間当たりの折り返し本数の限界が18本なので、まだのぞみを増発する余地がありますね。

場合によってはひかりの運転を取りやめてでものぞみの増発を行うかもしれません。北陸新幹線の敦賀延伸により岐阜羽島と米原に停車するひかりの利用者が減少し、米原での在来線との乗り換えを考慮する必要が無くなってきているので、例えばのぞみ15本・こだま3本ダイヤとか十分あり得ると思います。

最終列車の時間帯に東京発新大阪行および博多行きの臨時「のぞみ」を増設。

のぞみ号の増発は東京6時台発だけではありません。増発余力が残っている21時台も増発されます。

2024年3月の改正で新大阪発東京行きの最終のぞみの後に臨時のぞみが新規設定されましたが、今回の改正で東京発新大阪行きについても最終のぞみの後に臨時のぞみが設定されます。これで21時台ののぞみは合計6本運行されるようになります。

なお、新しく設定される臨時のぞみは東京を21時30分に発車して新大阪を23時54分に到着します。そのため、東京~新大阪間の最速所要時間の2時間21分より3分遅いです。

これについては先行のこだまを熱海で追い越すことが出来ないことが影響しているでしょう。逆に言えば、深夜の終電付近ののぞみを必ずしも2時間21分で運行する必要は無いとも言えます。

東京発・新大阪発とも最速運転に拘らなければ、20時台や21時台には列車を増発する余力があります。利用状況によっては速達性を犠牲にしてでも列車本数を増発すべきでしょう。

山陽新幹線直通の臨時のぞみを増発。

JR西日本の項で所感を語りますので、割愛します。

のぞみの普通車指定席を拡大。

以前から報道されていた通り、のぞみの3号車が自由席から指定席に変更されます。これで普通車指定席が1列車当たり85席増加します。

昨今は指定席予約アプリとそれに伴う値下げサービスが普及したことで指定席の利用者が増加しています。今回の変更はその利用実態を反映したものと考えられ、今後のぞみから自由席が消滅すると考えられます。

なお、ひかりやこだまについては自由席が設定されていることが前提のきっぷが一部発売されているため、これらきっぷの取り扱いが変わらない限り、自由席の完全廃止とはならないでしょう。個人的にはリニア開通後で良いので、自由席を完全廃止した方が良いと思います。

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豊橋駅で名古屋方面の快速と浜松方面の普通が同一ホームで乗り換え可能に。

予てより渡り線の増設が行われていた豊橋ですが、本改正よりその渡り線が本格稼働し、名古屋方面の快速列車が東海道線下り本線の7番線で折り返すようになります。これにより、8番線に発着する浜松方面の普通列車と階段を使わず、同じホームで乗り換えできるようになります

しかし一方で、快速列車が7番線で折り返すことにより、快速列車停車中は下り貨物列車が豊橋駅を通過できなくなります。豊橋は東京~神戸間の東海道線の駅の中でも特にダイヤネックとなっている駅ですが、今回の改正でそのネック具合がさらに増しそうです。

豊橋については、東海道線だけでなく飯田線・名古屋本線側も設備上の課題が存在します。この課題を解消するために、上図のように現行の8番線よりさらに西側にホームを増設し、下り本線を新設ホームより西側に移設して交差支障を解消するのが理想です。

しかし、豊橋には留置線に列車をほぼ満杯に夜間留置するようにダイヤ設定されており、周辺の西小坂井や岡崎にも多くの車両が夜間留置されています。そのため、既存の留置線を撤去してホームを増設するスペースを確保するのが困難です。

今回渡り線設置のみに留めたのは、現状のダイヤを踏まえた苦肉の策と言えそうです。今後大規模投資によって在来線の問題を抜本的に解決してくれることを願います。

在来線はその他運転時刻の変更や編成両数の変更有り。

今回発表されたプレスの内容以外にも列車の運転時刻や行先・編成両数などの変更があるとのことです。労組資料になりますが、豊橋を跨ぐ直通列車は1日14本から1日3本に減少することが明らかになっています。

大垣車の豊橋以遠の夜間留置は、313系4両静岡と菊川で1本ずつ313系8両浜松で1本計3本あります。これらの列車の送り込みは残し、それ以外は全て廃止という事かもしれません。

JR東海管内については、315系の導入により一部線区でワンマン運転が開始予定です。労組資料によると、令和8年(2026年)3月から令和10年(2028年)3月までの3回のダイヤ改正で順次ワンマン運転を開始するようなので、そのタイミングで静岡地区の運用が大きく変更になると予想します。

愛知環状鉄道は時刻変更のみ。

愛知環状鉄道は一部列車の時刻変更のみに留まります。列車本数や編成両数の変更はないとのことです。

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JR西日本

特急「まほろば」の定期運行化について
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241213_00_press_mahoroba_unkou.pdf

大阪万博開催に伴う列車の増発。

2025年は大阪の夢洲で大阪万博が開催されます。多くの利用者が見込まれるため、今回のダイヤ改正で最寄り駅である桜島駅への利便性と輸送力を向上させるようです。

具体的な内容として、大阪環状線やゆめ咲線で何本か列車を増発すると同時に、(鉄オタ的に目玉列車として)新大阪~桜島間を直通するエキスポライナーが設定されます。これにより、新幹線各駅から桜島へ乗り換え1回で移動出来るようになります。

ダイヤを見ると、1時間に1本の設定されており、基本的に1編成で運用できるようにダイヤが設定されているようです。桜島方面は特急くろしおのスジが流用されていますが、新大阪方面は特急はるかの直前を走行します。

1時間に1本しか設定できていない点が凄く残念ですが、これについては西九条で両方向の列車を行き違いが出来ないことが影響していそうです。この列車に狙って乗ろうとして大混雑にならないか少し心配です。

山陽新幹線の臨時のぞみを増発。

東京発7時台と8時台、東京着18時台と19時台に山陽新幹線直通ののぞみの最大運転本数が7本から8本に増発されます。これに九州新幹線直通列車と合わせると、速達列車の1時間当たりの本数は合計毎時10本となります。

速達列車を毎時10本からさらに増発することは、山陽新幹線のこだまの速達性や運行本数を犠牲にすれば可能でしょう。ただし新神戸駅の発着線が1本かつ全列車停車駅となっているため、東海道新幹線ほど過密なダイヤを設定することはできません

今後山陽新幹線の輸送力が逼迫し増発余力が無くなった場合は、リニア中央新幹線を新大阪以西に延伸する必要があるでしょう。その時まで我々が生きているかは不明ですが。

また、東京・新大阪発博多行きの最終列車ですが、現行の東京18時51分発よりさらに後の便として東京19時丁度発も臨時で博多行きに設定されます。終電付近の混雑については東海道新幹線だけでなく山陽新幹線でも同様のようです。

新大阪を9時台に到着する鹿児島中央始発の列車を設定。

鹿児島中央6時丁度発のさくら574号が臨時列車で新設され、10時になる前に新大阪に到着できるようになります。現行のダイヤでは、鹿児島中央から山陽新幹線内の各主要都市への初電列車は6時35分発のみずほ600号でした。

大阪と鹿児島の移動については航空機の方がシェアが上回っているため、最速達種別であるみずほの方が良いと思いますが、新大阪駅周辺の過密ダイヤを考えるとさくらで途中停車駅を増やすのが妥当という所でしょうか。

この他、毎日運転している臨時みずほが全て定期列車化します。コロナ禍から脱して利用者が定着してきたということでしょう。

北陸新幹線を含め、北陸地方のダイヤを一部変更。

2024年に金沢~敦賀間が開業した北陸新幹線ですが、今回は様子見という事で、変更点は東京~金沢間が主となります。

臨時かがやきを増発。

臨時かがやきが2往復新設されます。下りは早朝と夕方、上りは夕方と深夜になります。

特に上りに新設されるかがやき546号は、現行の東京行き最終列車の直後に運転されます。東海道新幹線で最近設定されている最終のぞみの直後に新設される臨時のぞみのようなものでしょうか。

つるぎ11号を富山始発に延長。

金沢を8時台に発車するつるぎ11号ですが、運転区間が富山始発に延長されます。正直つるぎについては、敢えて金沢始発・終着にする意味もないと思いますので、他の列車についても富山始発・終着にして欲しい所です。

城端線・高山本線・大糸線一部変更。

北陸エリアにある飛び地路線である城端線・高山本線・大糸線のダイヤがそれぞれ変更されます。城端線は北陸新幹線との接続改善運転間隔の改善を目的として、各列車の時刻変更が行われます。

高山本線は夕方の越中八尾行きが通学客に都合の良い列車に時刻変更されます。今後も他の列車に大きな影響が無い範囲で調整が進むでしょう。

大糸線もその調整が主であり、午後の列車が調整されて北陸新幹線との乗り換えが改善されます。大糸線は路線バスも並行して設定されているため、利用状況次第では廃線・バス転換もあり得ると思います。

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有料座席サービス「快速うれシート」拡大。

JR西日本管内で最近ブームとなっている「うれシート」サービスが今回の改正でさらに拡大されます。暖簾一つ用意するだけでサービスを拡張でき、売れ行きが悪ければ撤退するのも簡単ということで、経営的にこれほど都合の良いサービスも無いでしょう。

一方で指定席の質があまり良くないというのが難点でしょうか。やはり理想はAシートを拡大することなので、早くAシート連結の225系を増備して欲しい所です。

今回は既存の線区の他に新規に導入される線区が存在します。対象路線は宝塚線・嵯峨野線・京都線・琵琶湖線です。

既に導入済みの神戸線・奈良線は設定本数が拡大されます。特に奈良線については全ての快速系統の列車に導入ということで、力の入れ具合と規模の拡大具合に驚かされます。

JR奈良線は近鉄線と競合しており、サービスを拡充して競争力を高めたいという所でしょうか。近鉄が京奈間に専用車両を使った特急を走らせているのに対し、JRは古くて全車自由席車両の221系でまだまだ戦わなくてはならない状況ですから、この判断になるのも当然ということかもしれません。

らくラクはりま1往復増発。

JR神戸線を座席指定特急であるらくラクはりまが1往復増発されます。夕方の便は利用が芳しくない印象がありましたが、朝は利用者が多いという事でしょうか。

しかも新しく設定されるらくラクはりま4号は、朝ラッシュピークに少し食い込む形で設定されます。昨今の着席需要を考えると、Aシートの拡大を是非ともして欲しいですが、今年度は225系の増備は無しなので、ラクらくはりまで代用するということでしょうか。

なお今回らくラクはりまが1往復増発されるという事で、くろしお編成の特急列車の夜間留置は今回も変更が加えられそうです。プレスには289系の写真がありますが、運用を調整して余っている車両を捻出するということかと思います。

一部の特急こうのとりが新たに中山寺と川西池田に停車。

特急こうのとりが新たに中山寺川西池田に停車するようです。特急こうのとりは尼崎~宝塚間がノンストップの列車だったのですが、この2駅に停車するのは座席指定車両が連結されていない阪急宝塚本線への対抗として有効と考えたからでしょうか。

単純に特急こうのとりの乗車率が良くないという可能性もあります。ここら辺は同線を頻繁に利用していないので分かりませんが・・・。

今回のJRの動きを見ると、阪急京都本線だけでなく阪急宝塚本線にも座席指定車両を連結した車両を新造した方が良いかもしれませんね。2023年度の阪急宝塚本線の混雑率は126%しかありませんので、8両のうち1両をプライベース車両に置き換える余裕はあります

らくラクやまとが新たに柏原と八尾に停車。

2024年から運行を開始したらくラクやまとですが、新たに柏原と八尾にも停車するようになるようです。SNSでは3両の運転でも利用率が芳しくないことが明らかになっていましたが、少しでも利用者を増やしたいということでしょうか。

しかしこうなると、らくラクやまとの存在意義が怪しくなってきました。ヘタに特急列車を投入するより、既存の快速電車に「うれシート」を設定した方が効果的な気がします。

今回の改正で奈良線の全ての快速に「うれシート」が設定されますが、大和路線やおおさか東線の方も全ての快速に「うれシート」を設定した方が良いと思います。

平日朝ラッシュの阪和線の快速を1本増発。

阪和線の平日朝ラッシュの快速列車が1本増発されます。天王寺止まりの列車ですが、これで混雑率が緩和されるでしょう。

阪和線は2022年に朝ラッシュのダイヤをパターン化し、それに伴って快速・普通共に大幅に減便したため、コロナ前よりも混雑が悪化しています。とはいえ、2023年度の混雑率が120%しかないので、あまり増発する必要はない気がしますが。

ピーク中のピークには列車を増発する必要性があるくらい混雑しているという事かもしれません。そう考えるとJR西日本は利用者に優しいと言えますね。

特急まほろばを土休日定期運行化。

ダイヤ改正のプレスリリースとは別の記事に掲載されていましたが、大阪と奈良をおおさか東線経由で運行している特急まほろばが土休日に定期化するようです。しかも特急まほろば向けに専用列車が仕立てられるとのことです。

報道によると、使用される編成は683系2000代2本を改造するとのこと。今まで野洲で疎開留置され続けていた同編成の使い道がようやく判明した形です。

逆に言うと、特急サンダーバードは付属編成を他の線区に転用しても問題ない程度の輸送需要しかないとも言えます。今後輸送力不足にならないか心配です。
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昼間時間帯の岡山地区で普通列車を2往復増発。

岡山エリアのダイヤ変更は小幅です。土休日の昼間時間帯に岡山~金光間で2往復が増発されるのみとなります。

ダイヤの変更が小幅な一方で、今年度227系が当初の予定通り全て投入が完了したため、227系で運用される列車が大幅に増加すると考えられます。来年度227系がどのような運用になっているか楽しみです。

姫新線の末端区間で終電を繰り上げ。

存廃問題が取り上げられる姫新線の中国勝山~新見間で、終電列車が約1時間繰り上げられます。終電列車の繰り上げについては、地方ローカル線はもちろん、三大都市圏以外の地方都市を通る路線でも夜間の利用者は少ない印象ですので、この変更は仕方ないと思います。

今回の改正で前列車との間隔が縮まります。よって、今後の利用動向次第では前列車の運行が今後取り止められると思います。

広島駅の新ビル開業に合わせた列車の増発・運転間隔調整。

現在大規模な改良工事が行われている広島駅ですが、来年の3月24日より遂に駅ビル「minamoa(ミナモア)」がグランドオープンします。これに合わせ、先述の「うれシート」の拡大の他に列車の増発運転間隔の整理・パターン化が行われます。

特にダイヤのパターン化については、非常に分かりやすくなります。今後の利用動向次第で調整が行われることはあるでしょうが、今後このパターンが大きく崩れることは無いでしょう。

スーパーおき・スーパーまつかぜの一部区間でワンマン運転化。

鳥取・米子~益田・新山口間を結ぶ特急であるスーパーおき・スーパーまつかぜが鳥取~米子間でワンマン運転化します。有料特急のワンマン化はJR九州などで既に行われていますが、これがJR西日本にも波及します。

山口エリアの山陽本線と山陰本線の一部変更。

山口エリアについては、一部列車の時刻変更と、それによる運転列車の統合・直通化が行われます。朝時間帯の列車にも時刻変更が行われており、利用者が減少が伺える改正となっています。

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智頭急行

2023年度に増発した臨時スーパーはくとの定期化。

智頭急行線を経由するスーパーはくとは2024年のダイヤ改正で1日8往復に増加しましたが、増発された1往復が今回の改正から毎日運転の定期列車となります。大型連休の利用状況を見ると、増発を行った効果は大きく、非常に好調だったようなので、この変更は妥当という所でしょう。

スーパーはくとの運用に就くHOT7000系は、初期車が1994年に製造されており、そろそろ車両が寿命を迎えるかと思います。車両の置き換えと同時に運行体系も変更になると思いますので、個人的にはそれを機に運行区間を米子まで延長してもらいたいです。

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JR四国・土佐くろしお鉄道

各所でパターンダイヤを拡大。

今年もJR四国はパターンダイヤを拡大させます。この変更により、一部の列車は運行を取りやめます。

前年のダイヤ改正まとめ記事でも書きましたが、JR四国管内は路線が繋がっている宇野線がパターンダイヤを採用していることと、貨物列車の運行が小規模なため、パターンダイヤを組みやすいのだと考えられます。

時刻表を見ると、予讃線の高松~松山間には多少のばらつきがあるものの、その他の路線は1の位までかなり揃うようになります。さらにこの変更によって、特急宇和海が伊予大洲と八幡浜駅で跨線橋を渡らずに利用できるようになるということで、この点も大きな改善になります。

個人的には、利用者に分かりやすいパターンダイヤは大歓迎です。朝や深夜帯は様々な都合があるとは思いますが、もっと適用時間帯を拡大して欲しいですね。

一部特急列車の運転取りやめ。

パターンダイヤ構築による普通列車の運行取りやめの他に、特急列車についても運行取りやめがあります。この運行取りやめに伴って、様々な特殊な運行が廃止されます。

特急しまんと減便・特急南風との併合運転廃止。

まず特急しまんとが減便され、特急南風との併合運転が廃止されます。併合運転の廃止については、繁忙期の特急南風の輸送力確保の観点から考えると仕方ないと考えます。

特急南風と異なりますが、特急しおかぜ・いしづちでは宇多津~岡山間の輸送力を確保するため、繁忙期は宇多津での分割併合を行わず、宇多津~高松間利用のために別列車を用意しています。特急南風としまんとの併結廃止により、宇多津での分割・併合作業も無くなり、コストカットになります。

特急むろと廃止。

特急むろとの廃止については、高松キハ185系の運用整理が目的でしょう。一度だけ乗ったことがありますが、あまり乗車率は良くなかったと記憶しています。

特急むろとの廃止により牟岐線はパターンダイヤが拡大していますので、利用者にとって必ずしも悪いことばかりではありません。今後牟岐線は地域輸送に特化していくでしょう。

特急うずしお岡山~高松間の運行廃止。

特急うずしおは岡山~高松間の運行が廃止されます。これにより特急南風との併結運転も廃止されます。

うずしおについても特急南風との分割・併合作業廃止によるコストカット特急南風の繁忙期の輸送力確保が目的と考えられます。そもそも徳島と岡山を直通する需要が小さいというのもあるでしょう。

うずしおの岡山直通が廃止されることにより、昼間のうずしお号は停車駅が統一されます。利用者にとっては、高松でマリンライナーとの乗り換えがあったとしても特急うずしおの停車駅が統一されている方が有難いということかと思います。

特急剣山2往復減便。

最後に特急剣山は2往復減便となります。この2往復減便も高松キハ185系の運用数の削減に繋がると考えられます。

特急剣山も一度乗車したことがありますが、指定席が観光客によってほぼ埋まる中、自由席は利用者の少なさ故にガラガラの状態でした。利用者が少なければ減便されるというのは当たり前のことなので、仕方ないかなと思います。

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JR九州

九州新幹線の運用を一部変更。

九州新幹線では博多~熊本間で1往復増発されます。既存の鹿児島中央始発・終着のつばめが熊本始発・終着に短縮され、代わりに博多~鹿児島中央間を走行するさくら号が1往復増発されます。

九州新幹線は午後の列車のパターン化が進んでいます。今回の改正もその一環であり、下り博多発の15時台はさくらの増発によって16時以降のパターンダイヤに揃えられます。

またJR西日本の項でも書いた通り、鹿児島中央を早朝6時に発車する臨時さくらが新設され、10時になる前に新大阪駅に到着できるようになります。

そして、臨時列車ながら毎日運転している上下8本のみずほが定期列車化し、新大阪発熊本行き最終のみずほ615号は熊本止まりから鹿児島中央止まりに延長運転されるようになります。鹿児島中央への到着時刻は23時36分ということで、殆ど限界レベルまで終電が繰り下げられます。

西九州新幹線かもめ1号が嬉野温泉に新規停車。

西九州新幹線はかもめ1号の停車駅に嬉野温泉が追加されます。個人的には全列車各駅停車でも良い気がしますが、博多~長崎間の速達性のために嬉野温泉と新大村の一部通過が継続します。

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各種特急列車の運用を変更。

特急列車は、豊肥本線系統を除いて細かく変更されます。

まず博多から小倉方面に特急きらめきが増発されます。プレスによると、小倉方面への特急列車の混雑緩和と通勤通学の利便性向上が目的とのことです。

次にかささぎ101号は使用車両が787系から885系に変更され座席定員が拡大されます。これでより多くの人が特急列車を利用できるようになります。

鳥栖から博多方面の特急については、利用促進のためか、朝時間帯の3本のかかさぎ号が新たに二日市に停車するようになります。これにより、同区間の通勤ピーク時間帯に二日市から特急に乗車できるようになります。

日豊本線は午前中に行橋始発で特急列車が増発されます。特急ソニックは小倉~博多間で山陽新幹線と並行していますが、それでも利用者が多いという事でしょうか。

一方夕方は利用率向上のためか、小倉18時台発のソニック46号が赤間・福間・香椎に停車します。これにより18時台は黒崎~博多間ノンストップの列車が消滅します。

ソニックについては、その他一部列車の両数増が書かれています。しかし、JR九州の特急列車は予備車が少ないので、プレスに書かれている列車以外の列車は一部両数減になっている可能性が高いです。

最後に延岡を7時丁度に発車する特急ひゅうが5号のダイヤが少し繰り上がり、宮崎に8時前に到着するようになるとのことです。

豊肥本線特急の運行体系を大幅見直し。

JR九州の特急の中で最も変化が大きかったのが、豊肥本線を走行する特急列車です。

まず、熊本~大分間を直通する九州横断特急が現行の1日2往復から3往復に増発され、輸送力向上・利便性向上が為されます。一方、同じく豊肥本線を走行する特急あそぼーい!は運行区間を熊本~宮地間に短縮し、往復数が2往復に増発されます。

九州横断特急については、下記の動画の通り一度乗車したことがありますが、コロナ禍にもかかわらず乗車率はかなり高かったです。九州横断特急の増発は自然な流れだと思います。

九州横断特急の運用については、特急あそぼーい!の運行の都合も含めて、1日当たり2編成から3編成で運用されていました。今回の改正により、熊本~大分間直通の特急の運用は全車両大分所属のキハ185系に統一され、熊本または大分での車両入替も消滅し、終日2運用になると考えられます。

そして熊本所属の特急あそぼーい!編成は熊本出庫固定となり、運行行路も1行路で固定されます。今回の改正は、運用数を削減しつつ増便するという効率化の面もある改正となっており、ダイヤ鉄としては非常に面白い改正となりました。

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在来線普通列車一部見直し。

普通列車についても、いくつか変更点があります。

鹿児島本線の普通列車を増発。

鹿児島本線では、朝ラッシュに小倉発の区間快速が1本増発されます。海老津始発の普通列車が9両から6両に減車される一方で、この区間快速が8両で新設されることで、朝ラッシュの輸送力は5両増強されます。

国交省の発表によると、鹿児島本線の下り方面の混雑は2023年度実績で102%となっており、特段増発の必要性はないと思います。しかし、車両の内装がクロスシートを採用しているため、圧迫感があるということでしょうか。

今回の輸送力増強で、鹿児島本線の混雑率は単純計算で96%ほどに軽減します。JR九州では813系のロングシート化改造が行われているため、混雑感は相当下がると思います。

その他、午前中に福間始発の普通列車が1本増発され、昼間小倉始発の区間快速は門司港始発に延長されます。快速列車は終日全列車海老津に停車するようになります。

関門トンネル区間の列車本数を減便。

鹿児島本線が増発される一方、関門トンネル区間である下関~門司間はメンテナンスに必要な作業時間を確保するため、2往復減便されます。関門トンネル区間は何度か乗車しましたが、あまり利用者が多くない印象でしたので、減便しても問題はないかと思います。

福北ゆたか線の運転区間延長と両数増。

福北ゆたか線は一部列車の両数が増強され、夜間の列車の行先が延長されます。プレスにある通り、利用状況を踏まえた変更でしょう。

長崎本線で列車増発。

長崎本線では朝ラッシュピークの少し前に鳥栖始発佐賀行きの列車が増発され、輸送力増強・混雑緩和されます。プレスにある通り、こちらも利用状況を踏まえた変更と考えられます。

唐津駅の方面別ののりばを統一。

唐津駅は筑肥線唐津線が乗り入れ、山本駅を介して4方向に路線が伸びています。唐津駅周辺のダイヤはパターンかされておらず、特に西唐津方面はアクセスに難がありましたが、今回の改正で博多方面・佐賀方面・伊万里方面で発車番線が統一されます。

これにより、旅客案内において分かりやすくなります。そして到着番線も統一出来れば、1番線と2番線の電化設備を撤去することができるかと思います。

プレスでは西唐津~唐津間でダイヤの見直しも行われますので、これによりパターンダイヤに近づくようになると良いですね。

豊肥本線を始めとする熊本エリアの輸送力増強。

TSMCによって利用者が急激に増加している豊肥本線において、朝時間帯の普通列車の運転区間が延長され、光の森~肥後大津間が1往復増発されます。さらに熊本駅周辺の路線において、一部列車の連結両数が増やされ、混雑緩和が図られます。

国交省の発表によると、豊肥本線は朝ラッシュピーク1時間の利用者がコロナ前から3倍近く増加しており、輸送力の増強が急務となっています。先の特急列車の増発はもちろん、肥後大津から分岐して熊本空港に鉄路を延伸する構想もあるため、熊本~肥後大津間の複線化を是非して欲しい所です。

シーサイドライナー1本が大村車両基地に新規停車。

佐世保と長崎を大村線経由でおおよそ1時間に1本運転される快速シーサイドライナーにおいて、夕方佐世保発の1本が大村車両基地に新規停車します。快速については殆どの列車が大村車両基地駅停車しませんが、需要喚起のために停車しても良いのではないかと思います。

久大本線・豊肥本線の大分エリアの輸送力増強。

久大本線は、朝時間帯に大分発庄内行きで1本増発されます。豊肥本線は、昼間に豊後竹田発大分行きで1本増発され、運転間隔が是正されます。

鹿児島本線(鹿児島エリア)で運転区間延長。

鹿児島エリアでは、夕方に鹿児島本線において川内~串木野が1往復既存列車の運行区間を延長する形で増発されます。串木野折り返しは全体の列車の中でも少数派なので、利便性向上の他に混雑の平準化も意図しているかもしれません。

日田彦山線BRT時間調整。

日田彦山線BRTは一部便の時間調整が行われます。プレスには夜明駅での乗り換えの改善や日田駅での特急ゆふ4号からの乗り換えの改善が記載されています。

JR九州の鉄道路線を全路線4日で乗り潰す旅を経験したことがある私からすると、添田を11時27分発の便を繰り上げて、終点の日田で博多行きの特急ゆふいんの森2号に乗り継ぎできるようにして欲しいですね。この列車に乗り換えできないので、夜明で降りて通過を見送るハメになります。

日豊本線に「仙巌園」駅が新規開業。

日豊本線の竜ヶ水~鹿児島間に「仙巌園」駅が新規開業します。駅名の通り、仙巌園の最寄駅となります。

路線の利用者を増やすために新駅の設置は大変有効です。この新駅設置で利用者が増加することを祈ります。

その他:813系を50編成ロングシート化改造見込み。

最後にダイヤ改正と関係のない話ですが、813系車両の内装をロングシートに改装する工事が現在進められています。プレスによると2024年度末までに32編成が改装工事を完了する予定で、2025年度以降残り50編成についてもロングシートに改装する工事を行うとのことです。

個人的には、少しでも効率良い輸送を行うという意味で、都市部を走行する通勤電車は全てロングシートにすべきだと思います。都市部において、ロングシートとの相対的な差別化という意味でクロスシートは追加料金を徴収して良いと思うからです。

JR東日本のように、ロングシートの一般車両とクロスシートの座席指定車両が混結された編成がどんどん拡大していって欲しいと思います。一般車両も座席指定車両もクロスシートというのは、安くクロスシートを提供できますが、混雑対策としては不向きなので、都市部では止めて欲しいですね。

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青い森鉄道

出典:Wikipedia

八戸→青森間の列車を見直し。

まず八戸始発青森行きの普通列車について、午前中の列車のうち1本が運行取りやめ、代わりに夕方の便が1本増発されます。おそらく需要を踏まえた変更と考えられます。

浅虫温泉~青森間の列車を見直し。

浅虫温泉~青森間午前中の便が1往復増便される一方、早朝の上り1本夕方の2往復削減されます。その他、夕方の1往復が土休日運休となり、平日のみの運転となるようです。

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IGRいわて銀河鉄道

出典:Wikipedia

夕方時間帯に盛岡~滝沢間で1往復増発。

JR線の盛岡地区では日詰~盛岡間で列車の増発が行われますが、IGRいわて銀河鉄道線の方でも夕方時間帯に盛岡~滝沢間で列車が増発されます。こちらもプレスにある通り利用者の増加による混雑緩和が目的でしょう。

その他、運転時刻の変更や一部列車を減便。

それ以外の変更点としては、夜間帯における新幹線やJR在来線からの乗り継ぎの改善運転順序と運転時刻の見直し、そして日中時間帯の列車の行先や運転本数の見直し・減便が行われます。減便については盛岡~滝沢間で行われているので、昼間の便が夕方に移されたと考えるのが妥当でしょう。

乗務員の手配の問題を考えると、列車の本数に限りがあるということかもしれません。必要な所に列車を投入し、不要な所はスリム化させるというのは当たり前のことですが、増発をする裏で何かしら犠牲は付き物であるというのは鉄道業界では常識と言えますね。

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仙台空港アクセス

出典:Wikipedia

プレスリリース(時刻変更のみ)
https://www.senat.co.jp/wp-content/uploads/2024/12/2025.3_kaisei.pdf

仙台空港アクセス線でもダイヤ改正が実施されますが、今回は一部列車の時刻変更のみとのことです。1日1往復だけ快速列車が残存するというのも継続されます。

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宇都宮ライトレール

出典:Wikipedia

宇都宮ライトレールは2025年1月11日にダイヤ改正されます。内容は、土休日において全線の走破する所要時間が約48分から約46分に短縮されるとのことです。

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東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道

東武では東上線を中心にダイヤ改正が行われ、本線系統は鬼怒川線で僅かに変更となります。東武東上線のダイヤ改正は朝ラッシュよりも日中の方が変化が大きいですが、まず平日朝ラッシュの改正内容から書きます。

東武東上線のラッシュ時の準急列車を増発。

東武東上線の平日ダイヤについて、朝ラッシュピーク帯に準急を1本、夕ラッシュに準急を2本増発します。休日ダイヤでは夜間帯の22時台に準急を1本増発します。

列車増発によって混雑緩和が見込まれますが、具体的にどのようにダイヤに組み込まれるかは不明です。現在東上線の優等列車は成増断面でおおよそ5分間隔で運行されていますが、どのような接続パターンで池袋に到着するか、プレスからだけでは分からないからです。

列車増発によって、どれほど混雑緩和するか注視する必要があります。

日中時間帯のダイヤパターンを変更・毎時2本の準急を急行に格上げ。

さて、東武東上線のダイヤ改正で最も注目すべき点は、日中時間帯のダイヤパターン変更ですね。今回の改正で、和光市でFライナー快速急行に接続しない準急が急行に格上げされます。

この変更によって急行が毎時6本となるため、併せて運転間隔を利用者に分かりやすい10分間隔に揃え、さらに普通の運行時刻についても調整が為されました。毎時2本の準急を急行に変更しただけなので、志木~川越市間を各駅に停車する列車は運行本数が毎時8本から毎時6本に減便となります。

急行が増便された一方で各駅に停車する列車が削減されたことに賛否両論あるかと思いますが、個人的には良改正であると考えます。理由はこの改正で両列車の本数が1:1対応になるからです。

現行のダイヤでは急行が毎時4本設定されていますが、10-20分間隔で偏っています。一応大きく間隔が開いている部分に準急や快速急行が設定・補填されていますが、利用者からすれば乗り換え無しかつ最速達で池袋を発着する急行に(特に上りは)狙って乗車するでしょう。

今回の改正は、そうした利用者の動向を反映したものと考えられます。川越市以遠では変わらず乗車する電車を選ぶ必要がありますが、少なくとも池袋~川越市間において、利用者は電車に乗車する時刻を選ばなくて済むようになりました。

また、ダイヤ面では副都心線に直通するFライナー快速急行が完全におまけの列車になりました。したがって、改正以降Fライナーの利用率は大きく減少すると考えられます。

個人的には、改正以降のダイヤがFライナーが30分サイクル・毎時2本でダイヤを組むという制約の中で最適のダイヤと考えます。今後は朝夕ラッシュ時のパターンの改善が主な改正内容になっていって欲しいですね。

土休日早朝の湘南台行き東上線内急行1本を快速急行に格上げ。

小幅な改正になりますが、土休日早朝に設定されている湘南台行き東上線内急行1本が快速急行に格上げされます。ふじみ野など一部の駅を通過することにより速達性が向上します。

特急スペーシア及び特急リバティの一部列車を新高徳に新規停車。

本線系統については、新高徳に停車する特急が増加することのみ記載されています。ダイヤ改正の内容としては、非常に非常に小幅な内容となりますが、これにより首都圏から新高徳付近の観光地へのアクセスがしやすくなります。

ダイヤ編成の無理のない範囲で特急列車の停車駅を増やすのは大歓迎なので、もっと多くの列車を停車させて欲しいですね。

会津鉄道にて会津高原尾瀬口~会津田島間で2往復増発。

(プレスの内容が分かりにくいので誤解があるかもしれませんが)野岩鉄道の列車の運行区間を延長する形で、会津鉄道線内の会津高原尾瀬口~会津田島間が2往復増発されます。

対象の列車は、まず新藤原8時17分発会津高原尾瀬口行きが新藤原8時10分発に繰り上げた上で会津田島行きに延長し、折り返し会津田島9時8分発の発鬼怒川温泉行きになります。プレスにはありませんが、会津高原尾瀬口9時59分発鬼怒川温泉行きは廃止になると考えられます。

もう1本が鬼怒川温泉を14時35分に発車する会津高原尾瀬口行きで、こちらも会津田島行きに延長され、折り返し会津田島を15時42分に発車する新藤原行きになります。これで会津高原尾瀬口を16時丁度に発車する始発列車は、会津田島始発に延長されます。

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西武鉄道

Sトレインの運転時刻変更。

平日夕ラッシュに運行されるSトレインが全列車運行時刻を30分繰り上げます。夕ラッシュが早い時間帯に推移していることを踏まえたもので、これにより、Sトレインを利用しやすくなると考えられます。

その他、池袋線の一般列車については変更が小幅なようです。東武鉄道の発表の段階で、直通先には大きな変更がないことが明らかになっていたので、「まあそんなもんだろう」といった印象です。

特急川越の運行時刻を変更。

西武新宿線の特急小江戸の西武新宿駅発車時刻が10分繰り上がり毎時30分発となります。現行のダイヤでは、利用者が多い時間帯は毎時0,30分発となっていましたので、それに昼間のダイヤも合わせたと考えられます。

プレスによると一般列車の行先については変更されていないため、小平以北のダイヤパターンも一部変更になっていると考えられます。特急は東村山駅で先行列車を追い越していますが、その追い越す列車が急行から各駅停車になると考えられます。

新宿線についても、一般列車の変更は小幅です。本川越発の列車については、23時31分発の各駅停車所沢行きが新規設定されるため、最終電車が19分繰り下がることになるとのことです。

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小田急電鉄

小田急では2024年3月のダイヤ改正は一部調整のみでしたが、2025年は大きくダイヤを変更するようです。

ロマンスカーの運用を一部変更。

ロマンスカーは大きく三つの変更点があります。

平日22時台のロマンスカーを1本増発・20分サイクル化。

まず平日22時台で新宿発本厚木行きのホームウェイ号が1本増発され、同時間帯の発車本数が毎時3本になります。発車間隔についても20分間隔になります。

プレスによると、21時台・23時台に比べて満席率が高く、提供座席数増加混雑緩和のために列車増発となるようです。21時台で既に満席になるとなると、それ以前の時間帯は間違いなく満席でしょう。

新宿発のロマンスカーは増発すれば確実に増収になります。車両運用が間に合うのであれば、10分間隔でロマンスカーが運行して欲しいです。

土休日夕方のロマンスカーを1往復小田原発着から箱根湯本発着に延長。

土休日の夕方において、新宿15時40分発小田原行きの下りロマンスカー1本が箱根湯本行きに延長されます。そして、折り返し箱根湯本始発新宿行きの上りロマンスカーが、小田原始発のロマンスカーを箱根湯本始発に延長する形で新設されます。

現行のダイヤでは箱根湯本始発のロマンスカーが16時56分発の後17時54分発まで1時間以上運転間隔が空きます。これが増発によって是正され輸送力が向上します。

新設される上りロマンスカーは、新宿には18時45分着ということで日が暮れてから都心部に到着します。箱根からの帰宅需要の大きさを考えれば、夜到着の列車を設定しても需要があるということでしょうか。

何にせよ、増発によって利便性が向上することは間違いありません。利用者からすれば有難いですね。

平日・土休日とも伊勢原・秦野への停車本数増加。

平日・土休日共に、伊勢原・秦野に停車するロマンスカーの本数が増加します。プレスを見ると、秦野は平日1本・土休日4本の増停車で小幅ですが、伊勢原は平日6本・土休日12本増停車となり、大幅に停車本数が増加します。

ロマンスカーは新宿~小田原間で何駅か停車するのが当たり前になっていますが、ダイヤの都合上同区間である程度徐行しなければいけないことと、そもそものロマンスカーの利用率拡大を考えると、停車駅が増加するのは自然な流れと言えます。

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列車種別ごとに停車駅をそれぞれ変更。

一般車両の方では、列車種別の停車駅が変更になる大きな改正が行われます。

準急が成城学園前~登戸間が各停化。

まず準急は停車駅に喜多見和泉多摩川が追加され、成城学園前~登戸間で各駅に停車するようになります。現行のダイヤでは、特に下り列車が経堂や成城学園前で時間調整が行われていたので、この無駄をなくす狙いがあるでしょうか。

とはいえ、これで準急の通過駅は東北沢・世田谷代田・梅ヶ丘・豪徳寺の4駅だけになります。こうなると準急の存在意義そのものが問われる状況と言えるでしょう。

小田急線の線路配線構造を踏まえると、準急が設定される理由は殆どダイヤ編成上の都合以外無くなってきていると思います。特に成城学園前始終着の準急は各駅停車に格下げした方が良いのではないでしょうか。

準急に夕ラッシュの混雑緩和の役割を持たせるのであれば、千歳船橋と祖師ヶ谷大蔵を通過した方が良いです。そして準急は新宿~代々木上原間各駅停車・代々木上原~成城学園前間は下北沢と経堂のみ停車・成城学園前以遠は各駅停車の方が良いと思います。

この停車駅設定なら、新宿~代々木上原間の各駅の停車本数を確保しつつ、代々木上原~成城学園前間で急行線を走行できます。千代田線直通成城学園前始終着の列車との交差支障を避けることもできるでしょう。

急行が多摩線内各駅停車化。

急行は、五月台・黒川・はるひ野へ停車し多摩線内各駅停車になります。昼間時間帯の新宿発着の急行は、新百合ヶ丘で各停に種別変更して多摩線内を各駅に停車していましたが、今後はこの種別変更が無くなります

多摩線のダイヤについては、これまで同じ多摩市と新宿を結ぶ京王電鉄と競合していました。しかし、速達性や運賃等の面で優位性を覆すことが出来ず現在に至るという所かと思います。

速達性については、多摩線直通の快速急行を設定すればある程度対抗出来そうですが、運賃面で後塵を拝すようでは、速達性を高めてもあまり意味は無さそうです。逆に急行を多摩線内各駅に停車させ、京王と競合のない駅からの利用者を拾うというのは理にかなっています。

多摩線については、後述するダイヤパターンの変更もあって日中のダイヤが大きく変わります。速達性は損なわれるかもしれませんが、急行の運行頻度が増すことで利便性が向上するでしょう。

逆に急行が多摩線内各駅停車になることで、近接する列車の一部が廃止・減便になるかもしれない点は注意が必要です。この点は、実際のダイヤが公開されないと判断は不可能です。

快速急行が終日開成に停車。

新宿を発着し小田原まで直通する快速急行は、現行では海老名始発の下り1本を除いて新松田で急行に種別変更し、開成に停車していました。それが今回の改正で快速急行の停車駅に開成が追加され、終日全列車快速急行が開成に停車するようになります。

早朝の下りで1本だけ残る開成通過の快速急行はダイヤの都合で設定されていたので、これの調整がついたということかと思います。これで新松田での快速急行と急行の種別変更が消滅し、案内が分かりやすくなります。

新松田~小田原間については、開成だけでなく全駅10両対応にして、普通車を本厚木~小田原間各駅停車にして欲しい所です。町田~小田原間で6両の急行が運行されているのは、同区間のホームが6両分しか対応していないからなので、是非改良して欲しいです。

平日夕方の千代田線からの準急を伊勢原行き急行に格上げ。

コロナ禍の利用減に合わせて減便や急行の停車駅増加などのダイヤの調整をしてきた小田急線の夕ラッシュですが、利用者数の回復により混雑が悪化しています。これを踏まえ、千代田線から直通して来る準急の一部が急行に格上げされ混雑緩和を図られます。

対象となる準急列車は18時台から20時にかけての5本で、行先は伊勢原になるとのことです。小田急線は、運用の都合で千代田線直通対応列車を一部相模大野海老名に夜間留置していますので、これらに夜間留置する運用が急行伊勢原行きを担うと考えられます。

今回の改正で、一部の優等列車の混雑が緩和するかと思いますが、おそらく特急の直後を走る快速急行は相変わらず混雑すると考えられます。準急を急行に格上げしたのは結構ですが、今度は急行の本数が過剰だと思いますので、次は新宿発の急行を快速急行に格上げして欲しいですね。

最終的には、過去に下記記事で私が提案したように、新宿発の優等列車を全列車快速急行に格上げし5分間隔で運転すること。これが理想かと思いますので、是非今後も改良を重ねて欲しい所です。

小田急線の大混雑!本数増やすとしたらどんなダイヤはどうなる?
夜間留置の状況を確認したら、次は将来のダイヤがどうなるか予想しましょう。個人的な感情も含まれた私案となりますので、あくまで参考程度と考えて頂ければ幸いです。優等列車の停車駅設定私案まず優等列車の停車駅設定について、変更点は3つです。ラッシュ...

平日・土休日とも千代田線直通向ケ丘遊園始終着の急行を唐木田まで延長。

平日・土休日とも現在は千代田線直通の列車は向ケ丘遊園始終着となっていますが、この列車の運行区間が唐木田まで延長されます。これにより千代田線と多摩線を直通する列車が復活します。

プレスの内容を踏まえてダイヤパターンを予想すると、上り下りとも急行と快速急行は新百合ヶ丘で接続しない可能性があります。今回の改正は、多摩線利用者を快速急行に乗せないようにすることで、快速急行の混雑を緩和する狙いがあるかもしれません。

ただ快速急行の混雑緩和を徹底するなら、急行は全て新宿発着にすべきだと思います。千代田線直通は成城学園前発着の各停にするか、あるいはそもそも日中は相互直通運転しないというのが混雑バランスとしては丁度良いと思います。

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東急電鉄

出典:Wikipedia

東急は一部列車の時刻変更と行先変更のみ。

東急電鉄でダイヤの変更があるのは、東横線・目黒線・東急新横浜線・池上線・東急多摩川線・世田谷線のみとなるようです。改正内容も一部列車の時刻変更行先変更のみとなります。

逆に田園都市線・大井町線・こどもの国線ではダイヤ改正はないとのことです。コロナ禍から脱して利用者が回復しているとはいえ、現行以上に増発は難しいと思いますから、今後の混雑状況が気になる所です。

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相模鉄道

出典:Wikipedia

相鉄も2025年3月にダイヤ改正予定。

相鉄は、ダイヤ改正を行うことだけが公式より発表されています。このことから、相鉄はもちろん、直通先の東急や東京メトロもダイヤ改正を行うことがほぼ確定していると思いますので、詳細な改正内容が判明する2025年2月を待ちましょう。

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東京メトロ

東西線・千代田線プレスリリース
https://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews241213_1.pdf

東西線・千代田線は一部列車の時刻変更のみ。

東京メトロ東西線は一部列車の行先及び運転時刻変更のみで、特段プレスに載せるほどの内容は無いようです。細かい時刻はダイヤ改正直前になってから判明するでしょう。

千代田線は、先述の通り小田急線直通列車の行先が向ケ丘遊園始終着から唐木田始終着に延長されます。その他は一部列車の運転時刻変更のみに留まるようです。

先述の通り、直通先の常磐緩行線でワンマン運転が開始されます。千代田線についてはまだアナウンスがありませんが、近いうちにワンマン運転が開始されると考えられます。

東京メトロ所属の車両の運用について、ワンマン運転を行うための設備を装備するための改造を行うために、今まで予備を多めにして運用を続けて来ました。今年度中に改造が完了するため、多めに予備を確保していた状況を解消し、綾瀬~北綾瀬間のみ運行する3両運用を廃止するかもしれません。

千代田線の3両運用に就いている05系も新製から相当年数経っているため、経年劣化という意味でも撤退は近いと考えます。

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都営交通局

出典:Wikipedia

ダイヤ改正プレスリリース

(公式からの発表があり次第追記予定)

(公式からの発表があり次第追記予定)

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埼玉高速鉄道

出典:Wikipedia

おしらせページ

(公式からの発表があり次第追記予定)

(公式からの発表があり次第追記予定)

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東葉高速鉄道

東葉高速鉄道は一部列車の時刻変更のみ。

東葉高速鉄道は、東京メトロ東西線と同様に一部列車の行先及び運転時刻変更のみです。細かい時刻はダイヤ改正直前になってから判明するでしょう。

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しなの鉄道

出典:Wikipedia

朝方の列車増発。新型車両投入よる両数の変更。

しなの鉄道では朝方の列車が増発されます。といっても長野から離れる方向の列車が増発されるだけで、長野に向かう方向の列車が増発される訳ではありません

むしろ旧型車両から新型車両に置き換わるのに伴って、全時間帯で運行両数が削減されます。利用者の減少を考慮しての変更といった所でしょうか。

一方で、平日は運行し土休日に運休する列車が一部毎日運転に変更されたり、一部の列車が運用の変更によって増車されます。そして、新幹線との接続を考慮して一部時刻変更が行われるようです。

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北越急行

各列車時刻変更・他路線との接続を改善。

北越急行は一部列車の時刻変更のみです。列車本数の増減は無さそうです。

まず直江津15時7分に発車する列車が六日町での時間調整がなくなり、現行より越後湯沢に19分早く到着するようになります。これにより現行より1本早い新潟行きの新幹線ときに乗車できるようになります。

次に、早朝の直江津5時32分発が4分繰り上がって5時28分発となり、十日町で飯山線との乗り換えがスムーズに行えるようになります。ここは特に利便性が向上しそうです。

最後に越後湯沢20時6分発の列車が終点の直江津で接続する列車が、特急しらゆき8号から普通列車に変更になります。この点はJR東日本やえちごトキめき鉄道側の都合に北越急行が影響を受ける形になります。

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えちごトキめき鉄道

特急しらゆきの設定時刻変更・空いたスジに普通列車挿入。

JR東日本の項目でも書いた通り、特急しらゆきの運行時刻が変更されます。これによって空いたスジに普通列車が挿入され利便性が保たれます。

増発区間は特急しらゆきの乗り入れ区間と同じ直江津~新井間です。朝の新井発直江津行きは通勤通学で便利な列車になるでしょう。

一部の普通列車の運行を調整。

その他は一部列車の統合による減便が行われたり、一方で早朝に直江津発新井行きの列車が増発されるなどの変更が行われます。増発に関しては、折り返しの新井発直江津行きの列車を運行するための送り込みとして新設されます。

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あいの風とやま鉄道

昼間時間帯のパターンダイヤ拡大。列車増発。

まず富山から東方の区間においてパターンダイヤが拡大されます。パターンダイヤの適用範囲は11時~14時の小規模となっており、これには貨物列車の存在や、そもそもの輸送需要の問題があると考えられます。

ただ、パターンダイヤ導入に伴って列車を1往復増発しています。またパターン化により泊における日本海ひすいラインの列車との乗り継ぎが改善されるようです。

一部列車をワンマン化。

パターンダイヤ拡大の対象区間と同区間で2往復ワンマン運転化されます。これにより列車を運行する際の人件費が削減されます。

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IRいしかわ鉄道

出典:Wikipedia

大聖寺~金沢間で快速を新設。

IRいしかわ鉄道のダイヤ改正で目玉となるのは、改正内容発表前から明らかになっていた快速列車の新設です。IRいしかわ鉄道線内で完結する大聖寺~金沢間で設定されます。

停車駅は大聖寺~小松間の各駅と能美根上・松任・金沢です。金沢に近い利用者も列車本数も多い区間で快速運転し、金沢から離れた利用者も列車本数も少ない区間は各駅に停車します。

運行種別は「区間快速」となります。快速運転する区間では、既存の普通列車より最大16分速く走破し、新幹線との強力なライバルとなります。

一方既存の普通列車を区間快速に格上げして設定されるため、区間快速が停車しない駅ではラッシュピークの停車本数が1本減少します。一応松任で緩急接続が行われるとのことですが、能美根上以外の小松~松任間の普通列車停車駅の利用者からすると、少し早く家を出る必要がありそうです。

通勤時間帯に普通列車を増発。

区間快速の設定によって小松~金沢間の停車本数が減少することを受けて、朝に普通列車を上下各1本増発されます。増発列車についてはプレスに既に書かれており、既存の富山発金沢行きを小松まで延長運転し、折り返し金沢行きとすることで列車が増発されます。

増発される列車は金沢を9時丁度に到着するため、通勤通学のピークからは少し外れています。しかしそれでも(おそらく4両で運転される)この列車を使えば、かなり快適に移動できるでしょう。

また、夕方に金沢→松任で1本増発されます。運行区間が短いため、恩恵を受ける人は少数と考えられます。

日中時間帯の運転間隔が広い時間帯に普通列車を増発。

現行のダイヤでは日中時間帯はパターンダイヤが組まれていますが、平日は午前中の金沢~小松間の1往復が運休となっています。これがダイヤ改正によって平日も運行されます。

パターンダイヤは分かりやすく利便性の高いダイヤである一方、多少過剰輸送でも利便性のために列車を運行しなければならないため、コストが掛かります。設定したパターンダイヤに見合う輸送需要になることを祈ります。

金曜日の夜に金沢発小松行きを1本増発。

他の地方鉄道などでも行われていることですが、出張や飲み会などで夜間の利用が増加する金曜日に金沢→小松で列車が1本増発されます。増発される列車は21時45分発で、直後を走る21時58分発をフォローする形となります。

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ハピラインふくい

日中の福井~武生間のみ運行の区間便を敦賀まで延長運転。

今回の改正は、敦賀~福井間が主な改正となります。まず日中時間帯の9時~16時台において武生始終着の普通列車が(多客期の臨時運転を含めて)敦賀まで延長運転され、福井~敦賀間の運転本数が毎時2本になります。

さらに、上下とも運転時刻が少しずらされます。この時刻変更は効率の良い運用をするためと言う意味もあると思いますが、これによって敦賀駅での特急サンダーバード・特急しらさぎ・JR線普通列車との乗り継ぎが改善されます。

敦賀駅での乗り継ぎの悪さは、北陸新幹線敦賀延伸後のダイヤが施行された時から課題となっていました。現行のダイヤでは敦賀行きの新快速が毎時15分に到着するのに対してハピラインふくいの列車の敦賀の発車時刻が毎時13分だったので、敦賀駅でかなり待たされるダイヤになっていました。

朝通勤時間帯の敦賀⇒福井の運転間隔を調整。

現行ダイヤでは普通列車の運行間隔が歪になっている朝時間帯において、列車の統合も含めて改善が為されます。これにより、特に快速通過駅から乗車する利用者にとって朝通勤時間帯に乗車する列車の選択肢が増加します。

まず、現行では快速のスジを通すために普通列車の運行間隔が犠牲になっていますが、この快速のスジが敦賀7時45分発から8時4分発に約20分後ろ倒しされます。これにより、大阪から敦賀への最初のサンダーバードから快速に乗り継げるようになります。

快速は福井到着時点ではラッシュピークから少し外れることになりますが、大阪から武生や鯖江への朝のアクセスが大幅に改善されます。朝方は特に1分1秒が重要になるので選択肢に入らないかもしれませんが、敦賀→福井への移動がハピラインふくいの快速に転移することもあり得るでしょう。

快速のスジがずらされた後は普通列車の改善が行われます。まず敦賀7時1分の発車から僅か8分後に発車する7時9分発の列車ですが、7時20分発に11分後ろに倒して武生7時50分発の列車と統合され、連結両数が2両+2両で4両になります。

また、8時4分発の鯖江行き普通列車が快速に変更された代わりに、7時45分に発車していた快速列車は7時44分発の普通列車に変更され、福井には8時36分に到着します。これにより福井8時11分着の後にもう1本普通列車が設定され、混雑の分散が期待されます。

敦賀~福井間の運転間隔には、まだ改善の余地があるように思います。貨物列車が走行する線区のため、調整は難しいかもしれませんが、是非分かりやすいダイヤに調整してくれることを祈ります。

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大阪メトロ

谷町線で可動式ホーム柵設置に伴う時間調整。

大阪メトロ谷町線では2024年12月21日にダイヤ改正が実施されます。谷町線は大阪メトロの路線としては最後に可動式ホーム柵が設置される路線となっており、今回はその可動式ホーム柵設置に伴うダイヤ改正となります。

可動式ホーム柵の設置により、一部の駅の停車時間が5秒または10秒延長されるとのことです。谷町線は途中駅は24駅ありますので、全線走破の所要時間が約2分延長され、55~56分かかるようになると考えられます。

併せて、平日ダイヤの朝ラッシュと夕ラッシュにおいて末端区間の運転間隔が短縮されます。そして、1日の運行本数が平日・土休日ともに1往復減少するとのことです。

中央線のコスモスクエア~夢洲間が1月19日に開業!

大阪メトロ中央線は、コスモスクエア~夢洲間の新規開業に伴って、2025年1月11日1月19日2回に分けてダイヤ改正が行われます。ダイヤ面の変更は1月11日のうちに行い、1月19日は新規開業区間が一般客にも利用できるようになるだけとなります。

大阪港~コスモスクエア間の最高速度向上。

まず、大阪港~コスモスクエア間の最高速度が70km/hから95km/hに向上します。大阪メトロ中央線は、元々近鉄けいはんな線が最高速度95km/hであることから、車両面では速度向上の対応が出来ていましたが、これが中央線でも実施されます。

記事にも書かれている通り、中央線は大阪港を境に信号システムが切り替わるようになります。この新しいシステムが最高速度95km/hでの運転に対応していると考えられます。

今回の最高速度向上により、大阪港~コスモスクエア間は現行約3分から約2分30秒に30秒縮まります。この短縮分は、信号システムの切り替え時間や後述するホームドア設置に伴う停車時間増に充てられるようです。

可動式ホーム柵設置に伴う中央線全駅での停車時間を変更。

中央線では既に一部の駅で可動式ホーム柵が導入されていますが、このホームドアが中央線の全駅で稼働するようになることに伴い、停車時間を5秒から10秒拡大されます。これにより、全線走破の時間は1分~2分ほど伸びると考えられます。

この所要時間増により、特に初電・終電は時間の繰り上げ・繰り下げが行われるようです。

平日朝ラッシュの下り学研奈良登美ヶ丘方面の運行本数を増発。

平日朝ラッシュのコスモスクエアから学研奈良登美ヶ丘方面の運行本数が1本増発されるとのことです。これに伴い、運転間隔も調整されます。

その他平日・土休日ともに列車を増発。

その他、平日・土休日とも1日当たりの列車の運行本数が増加します。大阪万博開催時は臨時列車が運行され、本数がさらに増加するでしょう。

近畿日本鉄道

近鉄ではけいはんな線が大阪メトロ中央線のダイヤ改正に合わせて1月11日に、その他の路線は阪急・阪神・山陽に併せて2月22日にダイヤ改正が行われるようです。

けいはんな線の初電列車を繰り上げ・列車増発。

けいはんな線は、早朝の生駒始発の初電列車とその次の列車が学研奈良登美ヶ丘始発に延長されます。これで学研奈良登美ヶ丘から6時前後にはコスモスクエアに到着できるようになり、5時台の運行本数が増発されます。

これ以外に利用者動向に応じて列車の運転区間や発着時刻が見直されるとのことで、具体的なことはプレスには書かれず、時刻表が発表されてから明らかになります近鉄は不便になることは基本的にプレスに書かない傾向があるので、この点には注意が必要です。

近鉄特急が一部変更

今回のダイヤ改正における特急関連の変更は小幅になっています。

まず名阪特急が平日で3本・土休日で7本増発されます。増発される列車は基本的にであり、昼間の列車は増発されません。

増発される列車の前後の列車の混雑緩和や、単純な利便性向上のためと考えられます。近鉄特急が使いやすくなりますね。

次に多客期のみ運行されている土休日の阪伊特急が1往復定期列車化します。コロナ禍から利用者が回復しているという事でしょうか。

奈良線では平日朝の大和西大寺始発の特急が近鉄奈良始発に延長運転されます。阪奈特急は途中の大和西大寺がダイヤ編成上のネックになっていますが、調整が出来たということでしょう。

最後に平日・土休日ともに近鉄名古屋22時25分発の松阪行きが22時20分発の名張行きに変更されます。車両運用の都合かと思われますが、これにより名張への最終電車が繰り下がります。

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一般列車関係

一般列車の方は変更点が多かったです。順番に考察していきます。

昼間時間帯の新田辺~橿原神宮前間と天理線の普通を増発。

まず京都線・橿原線・天理線において、昼間時間帯の各駅に停車する列車の本数が増加します。現行では大和西大寺を発着する普通列車が毎時3本しか運行されていない時間帯がありますが、これが全時間帯毎時4本になります。

利用者が回復しているのが理由でしょうか。京都線・橿原線とも大和西大寺周辺は普通列車のみ停車する駅のホーム有効長が4両分しかないため、混雑しやすいのかもしれません。

その他、平日ダイヤにおいて新田辺7時40分発京都行きの準急が増発されます。竹田・京都の到着時刻がラッシュピークとなりますので、通勤通学時間帯の混雑が緩和します。

難波線・奈良線の快速急行・急行が3本ずつに変更。

難波線・奈良線は平日昼間時間帯の快速急行と急行の本数が毎時3本ずつに戻り、阪神線と直通する快速急行の本数も毎時3本に戻ります。プレスには近鉄奈良駅の快速急行と急行の時刻表がありますが、同線を走行する区間準急が毎時3本に戻るかは記載されていません

近鉄は減便などの利用者にとって改悪となる部分を記載しないことがあります。現在平日は区間準急が毎時2本運行されていますが、これが廃止され、東花園~大和西大寺間の1時間当たりの運行本数が快速急行3本・急行3本・普通6本になるかもしれません。

その他:一部列車の増発など。

その他、早朝・深夜を中心に細かな変更が幾つかあります。まず、深夜帯0時を過ぎた後に大阪難波発近鉄奈良行きの快速急行が新設され、大阪都心部から奈良方面への最終時刻が繰り下がります。

大阪線でも大阪上本町始発大和八木行きの急行が1本増発され、河内国分~五位堂・大和高田・大和八木への最終時刻が繰り下がります。名古屋線では近鉄名古屋発近鉄四日市行きの急行が1本増発され、近鉄蟹江~近鉄四日市間の急行停車駅への最終時刻が繰り下がります。

さらに大阪線で大阪上本町を10時丁度に発車する普通高安行きが新設されます。これはおそらく同線沿線の大学生向けの列車と考えられます。

南大阪線では初電列車の繰り上げが行われ、大阪都心部により早く到着できるようになります。南大阪線は他の路線と異なり狭軌の路線ですが、このことから狭軌路線でもダイヤ改正が行われることが伺えます。

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南海電気鉄道

南海は大阪メトロ谷町線ダイヤ改正日と同日の2024年12月21日に本線系統のダイヤ改正が行われます。

特急ラピートβをαに変更し、停車駅削減。

新型コロナウイルスの影響で利用者が激減した関西空港利用ですが、その後リムジンバスや旅客船が利用者回復に苦戦する一方で、南海の鉄道利用は過去最高を更新する状況となっています。また2025年には大阪万博が開催予定です。

この状況を踏まえ、空港アクセスを担う特急ラピートの停車駅を削減し、より空港アクセスを優先するようになります。列車本数については増減はありません

プレスに併記されている時刻表を見ますと、平日・土休日共にαとβの本数設定の傾向は同じになるようです。朝の下りと夜の上りは全列車、昼は上下とも半数が天下茶屋~泉佐野間ノンストップとなり、通勤通学需要が見込める朝の上りと夕方以降の下りは全列車堺と岸和田に停車するようです。

南海の特急ラピートについては、個人的には昼間全席埋まるほどの利用者が居る印象はありません今後の利用者増に期待しての停車駅削減ということでしょうか。

特急ラピートについては、そもそも使用車両が6両固定の50000系となっていますので、車両を更新して連結両数を増やすことが必要だと思います。最低8両、できれば9両ないし10両まで増結できると良いと思います。

空港急行増発及び8両運転増加。

空港アクセス強化の一環として、一般車である空港急行についても増発されます。平日で3本、土休日に1本増発するとのことです。

また各種列車種別や行先が変更されることにより、空港急行の8両運転が増加します。平日は約90%が、土休日は約88%が8両での運転となります。

南海本線は急行停車駅以外はほぼ全ての駅でホームの長さが6両分しかありません。普通電車はもちろん、一部区間で各駅停車となる準急や区間急行も6両が限界となります。

今後なにわ筋線が開業し、空港急行を基本8両で乗り入れることを考えると、準急は廃止、区間急行も羽倉崎を始発・終着以外は全列車廃止にするのが良いと思います。朝夕に準急や区間急行が残存していますので、これを修正するのが今後の課題になるでしょう。

その他支線の改正。

本線以外の支線の変更は、まず加太線で列車が一部増発・減便が行われ、汐見橋線で減便による終電の繰り上げが行われます。加太線は利用者が一定数いるからともかく、それ以外の路線は利用者が著しく少ないため、減便は止むを得ないでしょう。

汐見橋線については今回の改正で昼間1時間に1本へ減便とはなりませんでした。多奈川線が1時間に1本になったのに対し、汐見橋線が1時間に2本で残った理由が気になります。

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京阪電気鉄道

京阪電気鉄道は、JRグループのダイヤ改正から1週間後の2025年3月22日にダイヤ改正が行われます。

昼間・夜間時間帯の萱島始終着の普通列車を4両に変更。

今回のダイヤ改正で最も大きな変化は、昼間・夜間帯において、淀屋橋・中之島~萱島間の普通列車が4両編成を主体とした運行に切り替わる点です。京阪本線で初めて4両での運行が始まることになります。

大阪口の京阪本線の各駅停車については過去に私も乗ったことがありますが、昼間は利用者が殆ど居らずガラガラの状態でした。プレスリリースを見たときは4両運転の開始に驚きましたが、利用状況を踏まえると妥当な変更と感じます。

車両運用面で気になるのは「4両を2本繋いだ8両運転が今後あり得るのか」という点です。おそらくダイヤ改正直後は連結運転は無いかと思いますが、今後の展開として併結運転するかどうかは気になる所です。

というのも、京阪は全ての普通車8両運用が昼間の運行がありません。一方4両は朝方に運用に就かない可能性があります。

朝夕に4両を2本連結した8両運転を行い、寝屋川車庫で分割併合が出来ると、運用効率が向上すると思います。京阪は基本的に貫通編成でしか運行しない会社のため、併結運転に関するノウハウが無い可能性がありますが、今後は併結運転が必要になるかもしれません。

昼間時間帯のダイヤパターンを12分サイクルに変更。

昼間のダイヤパターンがまた変更になります。京阪は全路線全区間複線以上かつ他の会社の相互直通運転していないため、このように柔軟にダイヤパターンを変更できるのは明らかな強みですね。

今回の改正では10~14時代の運転パターンについて、12分サイクルに変更されます。これにより運行される列車の本数が種別毎に5の倍数に統一されます。

まず特急と快速急行は、すべて特急に統合されて毎時5本になります。現行のダイヤは特急がおおよそ15分間隔で運行し、淀屋橋では特急が発車したすぐ後に快速急行が発車していましたが、今回の改正で間隔が揃えられます

中間の駅から京都・大阪双方に向かう場合でも、特急停車駅の利用者は快速急行の利用を避け、特急を選択して乗車する人が一定数居たでしょう。今回特急が毎時4本から毎時5本に増発されるので、特急の混雑緩和に繋がると思います。

一方特急が毎時6本にならなかった背景としては、特急で使用される3000系や8000系の運用に余裕を持たせるためと考えられます。京阪の特急は両端の折り返しの余裕が少ないため、12分サイクルにすることでダイヤに余裕を持たせるのではないかと考えます。

今回の改正で折り返しに余裕を持たせた場合、今後特急の停車駅が増加する可能性があります。個人的には東福寺を停車駅に加えてほしいですが、3000系や8000系が8両であることを踏まえると、停車駅に追加されるのは香里園が現実的な所でしょうか。

寝屋川市や守口市も停車駅に加わるとなると、いよいよ特急ではなく快速急行で十分ということになります。流石にそこまで停車駅を増やすことはないかと思いますが・・・

出町柳~萱島間で各駅に停車する準急は毎時4本から毎時5本に増発されます。特に京都口では観光客の増加によって東福寺の利用者が増加していましたので、今回の増発は嬉しいですね。

また12分間隔は10分間隔とは異なり、特急が準急に追いついて徐行運転を強いられることも無いでしょうから、出町柳~淀屋橋間の速達運転の面でも都合が良いです。

ただ、理想は何度も言うように特急が東福寺に停車するようになることだと思います。8両で運行するよりも一般車6両+特別車1両の計7両に変更し、特急の停車駅に東福寺を追加した上で、短編成高頻度運転すべきだと思います。

最後に、萱島~中之島間を各駅に停車する普通は、萱島から枚方市への延長運転を全廃止した上で毎時5本に増発されます。車両は7両から4両に減車となるので1時間当たりの総輸送力は落ちることになりますが、より高頻度に運行される点は肯定的に受け取れるという所でしょうか。

個人的に一番進歩したと感じるのは、普通が萱島より北へ直通運転されなくなった点です。これにより萱島以北と西三荘~大和田間の各駅への移動において萱島での乗り換えが必須となり、大阪モノレールへ利用しにくくなりましたが、この変更は良かったと思います。

この変更で萱島での交差支障が無くなりました。全ての普通が本線を支障せずに寝屋川車庫に引き上げる形になりましたので、ダイヤが組みやすくなった上に、車庫で使用車両の入れ替えもしやすくなったと思います。

京阪本線から分岐する支線である交野線と宇治線は、毎時4本から5本に増発されます。両線は毎時4本でも十分な程度しか利用者が居ませんでしたが、この点は特急の運行本数に合わせたということでしょうね。

最終結論を言うと、今回の改正は3000系・8000系が運行される状況下において最適解のダイヤパターンになったという印象です。願わくばなにわ筋線が開業するまでの間、このダイヤパターンを堅持してほしい所です。

平日朝ラッシュの区間急行・普通を増発、守口市停車時間帯拡大。

平日朝ラッシュの区間急行と普通が5本増発されます。コロナ禍からの利用者の回復あるいは一部列車の4両化が影響していると考えられます。

一方区間急行以外の優等列車が守口市に停車する時間帯が拡大されます。これは通勤ラッシュ時の萱島以北の利用者数が減少したことが原因でしょうか。

朝ラッシュのダイヤについては、昼間と同様に12分サイクルに整理するのが良いと思います。発着線が1本しかない寝屋川市に普通が割り込んでくるのは非合理的だと思いますので、普通は萱島始発に短縮した上で通勤準急や通勤快急を増発してほしい所です。

平日夕ラッシュで一部増発。

平日夕ラッシュは、まず大阪口では区間急行と普通が合計5本増発されます。京都口では特急の混雑緩和のため、快速急行の増発・急行の運転区間延長・準急の快速急行化が行われます。

増発理由は、平日朝ラッシュと同様に、コロナ禍からの利用者の回復あるいは一部列車の4両化が影響しているでしょう。増発をするのであれば、夕ラッシュも12分サイクルで整理しても良いと思うのですが、厳しいでしょうか。

土休日も昼間を12分サイクル化。快速特急は1時間間隔に。

土休日についても12分サイクル化が行われます。昼間時間帯のみとのことなので、朝夕はパターンが変わりそうです。

また快速特急は淀屋橋発出町柳行きが8時丁度から11時丁度まで1時間間隔・4本運転に切り替わります。午後の出町柳発淀屋橋行きは1日5本から4本に減便されます。

どういうダイヤになるか具体的なパターンは不明ですが、出来る限りシンプルなダイヤにしてほしいというのが個人的な希望です。どのようなダイヤになるか要注目ですね。

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阪急電鉄・能勢電鉄

阪急電鉄のダイヤ改正はJRのダイヤ改正よりも少し前の2月22日に実施されます。

神戸線朝ラッシュ時10両運転終了・運行パターン変更。

阪急電鉄線内で神戸線のみ唯一10両運転が残っていましたが、今回の改正で遂に神戸線でも廃止されます。個人的には10両運転を増発して欲しかったのですが、運用合理化のために8両に減車するようです。

国交省が発表している混雑率を踏まえますと、2023年度の混雑率が143%であるのに対し、ダイヤ改正後は単純計算でおおよそ148%になります。神戸線は改正前でも混雑率が関西の鉄道路線の中で最も高いにも関わらず、さらに混雑率が上がることになります。

家賃などの問題はありますが、少なくともヘタに郊外に住むより大阪メトロ沿線に住む方が快適な通勤が出来ます。阪急沿線というブランドだけで神戸線を通勤通学路線に選ぶと窮屈な移動を強いられるということですね。

話を戻しまして、今回の10両運転の廃止に併せて朝ラッシュの運行パターンも変更されるとのことです。具体的な変更としては、まず通勤急行を廃止し快速を新設、さらに快速は春日野道~武庫之荘間の各駅から十三・大阪梅田まで先着するようになるとのことです。

快速は、停車駅を現行の通勤急行から塚口を外した新開地~武庫之荘・十三・大阪梅田となっています。これは快速が西宮北口で通勤特急・特急に追い越されなくなったため、混雑を悪化させないために停車駅を減らしたと考えられます。

通勤急行が快速となり塚口に停車しなくなったことで、(おそらく遅延防止のために設定していた)特急が通勤特急に変更となり、塚口に停車するようになります。そして通勤特急が全列車8両になったため、全列車が新開地又は高速神戸始発に変更になるとのことです。

さらに神戸三宮発大阪梅田行きの快速を現行の通勤急行と比較して2本増発して合計7本運転し、宝塚始発今津線経由の準急1本増発して合計7本運転になります。これら一連の変更により、阪急としては混雑平準化を図るとしています。

混雑については阪急社内でかなりシミュレートしているとは思います。しかし、基本的には全体的に混雑が悪化すると個人的に考えます。

結局朝ラッシュピーク1時間当たりの運転本数が増加しない限り、抜本的な混雑緩和にならないでしょう。現行ダイヤで23本運転されている所を25本まで増発出来るのが理想かと思いますが、十三が全列車停車かつ発着線が1本しかないことを考えると、現行以上の増発は期待できません

最後になりますが、平日朝ラッシュでは上りだけでなく下りも増発されるようです。大阪梅田発西宮北口行きの急行を13本新設するとのことです。

こちらについては、既存の回送運用を旅客化するという所でしょうか。おそらく大阪梅田で発生する遅延を軽減する意図があると考えられます。

神戸線平日夕ラッシュ運行パターン変更。

今回の改正で朝ラッシュだけでなく夕ラッシュも変更されます。現行ダイヤでは普通は西宮北口まで逃げ切るダイヤとなっていますが、改正後は園田で準特急に抜かれるダイヤとなるようです。

また夕ラッシュに10分間隔で運行される通勤急行が塚口通過の快速に置き換えられます。一方で特急が準特急になり塚口と六甲に新たに停車します。

混雑バランスとしては、今まで普通が中津~武庫之荘間で有効区間となっていたので、これが園田まで短縮されることにより混雑が軽減されると考えられます。快速についても有効となる駅が武庫之荘・西宮北口・芦屋川・御影・王子公園・春日野道の6駅のみなので、混雑が軽減しそうです。

準特急は西宮北口で各駅停車相当の列車と接続することが無くなる一方で、塚口と六甲に停車しますので、混雑が悪化すると思います。特に塚口への有効列車が準特急のみになりますので、伊丹線への乗り換えも含めて旅客が準特急に集中するのではないでしょうか。

宝塚線・能勢電鉄線平日朝ラッシュ運行パターン変更。

宝塚線では、池田始発の普通と豊中始発の普通の出発順を入れ替え、混雑の平準化を図るようです。混雑の変動については微々たるものかと思いますが、これにより急行や準急の混雑が緩和すると考えられます。

能勢電鉄では川西能勢口での能勢電普通と宝塚線急行・準急との接続が改善されます。基本的には時刻変更のみで大きな変更は無いと考えられます。

宝塚線平日夕ラッシュ運行パターン変更。

宝塚線も平日朝ラッシュだけでなく夕ラッシュのダイヤが変更となります。

まず全体的に発車時刻が3分ずれ、特急日生エクスプレスの発車時刻が0・20・40分発に、雲雀丘花屋敷行きの急行が10・30・50分発となり、1の位が0に揃えられます。この時刻変更により、箕面線列車との接続列車が宝塚行き急行から先の2列車に変更になるとのことです。

宝塚行き急行が箕面線列車への接続列車ではなくなったことで、列車種別が曽根と岡町を停車駅に加えた通勤急行に変更されるとのことです。宝塚行き急行は改正前より曽根で普通を追い越さず徐行運転をしていましたが、この徐行分を活用して曽根と岡町に停車すると考えられます。

一方雲雀丘花屋敷行きの普通は、大阪梅田・十三からの有効区間において曽根と岡町がほぼ外れるようになります。今後の普通列車の利用状況によっては、普通列車の運行区間が川西能勢口・雲雀丘花屋敷発着から曽根発着に短縮されるかもしれません。

普通列車が曽根発着に短縮されれば、現行の川西能勢口周りの綱渡りなダイヤが解消されます。遅延防止ダイヤ乱れ時の回復力向上に繋がりますので、利用状況次第では普通列車の曽根止まりはアリだと思います。

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阪神電気鉄道

平日昼間の快速急行を20分間隔に増発。

阪神の今回の改正の一番の目玉は近鉄線直通の快速急行の増発です。コロナ禍の利用者減少により快速急行は毎時2本・30分間隔に減便していましたが、これが20分サイクルに戻ります

そして、1時間に4本運行されていた西宮発着の急行は3本に戻ります武庫川・今津への停車本数は変わらないとのことです。

なんば線昼間~夕方時間帯の普通の運転間隔を概ね10分間隔に統一。

阪神なんば線は普通列車が毎時6本運転されていますが、この普通列車の運転間隔が概ね10分間隔に統一されるとのことです。「概ね」と書かれているので9-11分間隔に揃えられるという所でしょうか。

本線深夜の運行パターン変更・特急1本増発。

深夜帯は新型コロナウイルスの影響により他の時間帯と比べて特に利用者の落ち込みが激しかったのですが、その中で特急を1本増発し一部列車の運転時刻を変更をすることで終電の繰り下げが行われるとのことです。

現在大阪梅田から神戸三宮へは23時45分発が最終となっていますが、これが0時15分に30分繰り下げられ、大阪難波からも最終の23時55分発が尼崎で新設した特急に接続するようになることで、実質的な終電の繰り下げになるようです。

なんば線からの列車については、最終列車が桜川で7分・西九条で3分停車して時間調整していますので、この長時間停車が短縮されて運行時刻が繰り上がると考えられます。これにより、関西空港からの最終の関空・紀州路快速や大阪環状線内回り最終列車からの接続は出来なくなるでしょう。

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山陽電気鉄道

直通特急および特急の停車駅に別府を追加。

ダイヤ改正のプレスリリースが発表される前から報道されていた特急の別府停車が今回の改正で行われます。特急停車に当たっては、ホームを6両分に延長する工事が行われました。

別府は山陽電気鉄道の駅としては6番目に利用者が多く、特急停車駅の東二見や高砂、飾磨よりも利用者が多い状況でした。加古川市内では直通特急が停車する駅がなかったため、これらが一挙に改善されることになります。

今後は加古川市の山陽電鉄側の中心駅が別府となっていくでしょう。そして特急の停車駅追加により、普通列車の利用者は大幅に減少することが予想されます。

平日早朝東二見始発山陽姫路行きの特急を西代始発に延長。

東二見から最初に発車する山陽姫路行き特急が、始発駅を東二見から西代に変更されます。西代始発なので西代の大阪梅田側にある渡り線を使って折り返すと考えられますが、この列車の出庫場所が東二見なのか東須磨なのかは不明です。

平日朝ラッシュ下りと夕ラッシュ上りのS特急の運転時刻変更。

東須磨から高砂へ運転されるS特急の運転時刻が全列車13分繰り上がります。この3列車は全列車東須磨から出庫し、午前中に東二見に入庫する運用なので、需要に合わせた時刻変更が容易だったという所でしょうか。

夕ラッシュの高砂始発神戸方面行については、始発を山陽姫路に変更の上、運転時刻が繰り下がります。こちらも需要に応じた変更でしょう。

その他深夜帯の運行パターン変更。

最後に、深夜帯で列車の増発や時刻変更が行われるとのことです。これらは上記の一連の運用変更に伴う調整の意味合いも含まれるでしょう。

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熊本電鉄

乗務員不足にともなう減便。

熊本電鉄はJRより一足早い2月3日にダイヤ改正が実施されます。改正の理由は運転士の退職によって現行のダイヤの維持が困難になったことによるとのことです。

減便は終日にわたって行われ、ラッシュ時は15分間隔から20分間隔に、昼間は30分間隔から40分間隔に運行間隔が広がるとのことです。この減便により、月曜から木曜のダイヤと金曜のダイヤが同じになるほか、土曜と日曜で運行本数の差が小さくなります。

今回の改正は慢性的な遅延を軽減する狙いもあるとのことですが、確かに以前1度熊本電鉄に乗車したときも遅れが発生していました。熊本電鉄は北熊本・堀川・黒石でしか行き違いが出来ず、かなりきつめのネットダイヤになっていたので、これでゆとりが生まれるという所でしょうか。

ちなみに熊本電鉄は2023年度実績で混雑率が91%でした。今回の改正で毎時4本から毎時3本に減便となって場合、単純計算で混雑率は121%となります。

混雑率が150%を超えていないため、日本全国を見渡して特に混雑が高いわけではありませんが、日々通勤・通学で利用している人には辛い改正となりそうです。

まとめ

ということで2025年ダイヤ改正内容でした。

今回は新規路線の開業として大阪メトロ中央線が控えています。鉄路が拡がり、ダイヤが改善される度に進化が続いていることを実感できるので、今後の改正にも期待大ですね。

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