【推しの子】第136話感想!
ニノがアイを罵倒する問題のシーンの撮影が始まりました!感想と考察をしていきます!
考察をする前に大前提として
今回の話に関して、おそらく肝になるのは、かなとルビーの演技が解釈として正しいのかという点でしょう。次回予告にて「本物?あるいは?」と書かれている以上、これに関して正しいかどうかは現段階では分かりません。
したがって、今回のシーンについて、かなもルビーも解釈を間違えている可能性があります。ここに対する議論が行われる、あるいは五反田監督が今回のルビーのアドリブを採用するという展開が次回行われるでしょう。
その上で、次に綴る個人的な見解をご覧いただければ幸いです。
既に公開済みの小説との整合性
原作132話でニノがアイを罵倒する出来事があると判明した時、一番星のスピカで描写されたアイがたかみーとめいめいに罵倒されて泣きじゃくる出来事との比較は、アイを知る上で重要であると個人的に考えていました。
同時にニノがアイを罵倒する出来事は時系列的にいつなのかというのもアイを考察する上で重要と考え、個人的に推しの子の出来事を整理していました。その内容は下記の記事でまとめています。
で、今回の話で判明したことは「アイの加入が身元引受人等々で少し遅れた」ということです。一番星のスピカにて、アイが壱護に脱退を進言したのが旧B小町結成から3か月の出来事なので、ニノが旧B小町のメンバーの中で人気だったのはおそらく1~2か月程度と考えられます。
その1~2か月はアイとニノは仲良かったと思いますし、実際結成メンバーで個人ブログを立ち上げていたことは小説「45510」で明らかになっていました。アイが活動を始めると、次第に人気がアイに集中していったのもこれまでの描写と合致する所です。
そして、小説「一番星のスピカ」にも書かれている通り、壱護がアイをセンターにすると決めたことで、他のメンバーの不満が一気に噴出し、アイに対して嫌がらせをするようになったということになります。
問題はニノがアイに対して勝手な決めつけでアイを持ち上げている点でしょうか。この会話が事実だとすると、ニノがアイの実力を認めている時点の会話ということになりますので、アイがたかみーとめいめいに罵倒されて泣きじゃくる出来事よりも後の可能性が高いです。
ただ、この出来事が小説「一番星のスピカ」のエピソードの直後ということはないでしょう。もし直後だとすると、ルビーが癇癪を起こして瓶をドアに投げつけたのは、完全に解釈を間違えていると思います。
というのも、小説「一番星のスピカ」以降、アイはすでに他のメンバーに対して「友情なんてこれっぽっちも感じていない」「アイドルが嘘で騙すのは、客だけでなく他のメンバーに対しても同じ」「あの子たちの普通に合わせるためには、こういうやり方が一番楽」と友達を作ることを諦めている節がありました。
他のメンバーが不満を抱えていることに気づいても、あえて考えず、気づかないフリをして、表面上上手くやり過ごしています。「普通」の仮面を被ることが大分上手くなったとアイは考えていました。
またアイは、「アイドルとして、日本中を推す」と標榜して、ファンはもちろん、大人も子供もお年寄りも、幸せな人もそうでない人も、そして他のメンバーも推すようになりました。目の前に見える人全てを愛する宗教上の女神様のような博愛主義者になることで、アイはアイドルとしてさらに輝きを増し、周りからの協力も手伝ってどんどん神格化していったと考えられます。
今回の撮影シーンについて、ニノの攻撃的な言葉を受けてアイは普通に傷ついていたのは間違いありません。しかしそれ以上に、アイはニノがどうしてこんなにも自分のことを嫉妬し、罵詈雑言を吐き捨てるのか知りたくて、寄り添おうとして微笑んだというのが正しい解釈だと思います。
ニノ(かな)の妄信
今話で描写された一連の会話を見て、罵詈雑言を投げつけたニノ(かな)には、アイ(ルビー)に対する勝手な決めつけ・妄信があるように思います。
まず1つ目は「ニノとアイが並んでどちらが可愛いかと言えば10人中10人アイと言う」点。人の好みなんて人それぞれなので、ニノを選ぶ人も居るでしょう。
2つ目は「アイはニノに興味がない」という点。自分に嫉妬するニノ対しても推すという意味で興味はあったと思います。
3つ目は「アイもルビーも天性の才があるから」という点。確かに元々の顔の良さはあったと思いますが、それだけでは大して売れません。
小説「一番星のスピカ」では、アイは壱護社長に努力家であることを認知されていました。「イベントの度に箱の環境をチェックして色々運営側に口を出す」「小道具とか衣装を自分で弄る」「ダンスの振り付けも、その他のメンバーの状態を見て自分でアレンジを加える」といったことをアイはしていました。
これに対して、ニノは自分が可愛く見えるために最大限努力したでしょうか。おそらくアイほど努力していなかったと考えられます。
つまり、アイの人気はルックスだけでなく、周りの人間から良い印象を得るなど、人気の裏付けがはっきり存在するということです。これはかなとルビーの関係も同様です。
ルビーも自身の人気が上昇したのは、壱護のアドバイスを受け、自分で考えて戦略的に行動するようになってからでした。炎上を利用して漆原Dを取り込んだのは道徳的な問題があったとはいえ、人気を獲得するのに大いに役立ったと考えられます。
かなが人気を獲得できないのも自明と言えるでしょう。自分のやってきたことを正しく顧みることが出来ていない点は、かなもニノも共通していると思います。
4つ目は「アイはニノにとって友達」という点。アイとニノが友達だったと考えられる期間は1~2か月だけです。2年間の積み重ねがあるかなとルビーの関係と比べると、友達だった期間が短すぎます。
アイニノのケースとルビかなのケースを同列に扱えるでしょうか。個人的には扱えないと思います。
5つ目は一連の会話を「かなは友達同士のありふれた喧嘩だった」という考察です。「アンタなんて死んじゃえば良いのに」を友だち同士のありふれた喧嘩と解釈するのは、加害者側の勝手な暴論だと思います。
「仲直りしたい」「すっと友達で居れたら」なんて到底不可能でしょう。アイの心情を読み切れていないのだから、なおのこと質が悪いです。
これらを踏まえると、今のルビーからすれば怒るのは当然でしょう。しかし、ルビーもアイの精神を完全に理解しているわけではないので、ルビーもアイに対する深堀り、特に「日本中を推す」という博愛主義の精神を知る必要があると思います。
まとめ
ということで以上第136話の感想でした。今回は既に公開された小説との違和感が正直凄くて、どこから手を付けるべきか迷い、投稿が遅れてしまいました。
まあ、でもテキトーな感想を即座にアップするより、時間がかかってもしっかり吟味した方が良いと思うので、今回はお許しください。
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