芸能内幕物・サスペンス・ラブコメの3要素が入り混じる【推しの子】では、それぞれの出来事がいつ起きたのか把握することはとても重要です。本記事では【推しの子】の作中で起きた出来事がいつ起きたのか、最終巻発売後・アニメ24話時点で分かっていることを時系列順にまとめていきます。
- 考察する前に
- 1967年(アクア生誕より40年前)
- 1978年(アクア生誕より約29年前)
- 1988年(アクア生誕より19年前)
- 1989年(アクア生誕より18年前)
- 1990年(アクア生誕より17年前)
- 1991年(アクア生誕より16年前)
- 1994年(アクア生誕より13年前)
- 1995年(アクア生誕より12年前)
- 1998年(アクア生誕より9年前)
- 1999年(アクア生誕より8年前)
- 2000年(アクア生誕より7年前)
- 2001年(アクア生誕より6年前)
- 2002年(アクア生誕より5年前)
- 2003年(アクア生誕より4年前)
- 2004年(アクア生誕より3年前)
- 2005年(アクア生誕より2年前)
- 2006年(アクア生誕の前年)
- 2007年(アクルビ生誕年)
- 2008年(アクア0歳)
- 2009年(アクア1歳)
- 2010年(アクア2歳)
- 2011年(アクア3歳)
- 2013年(アクア5歳)
- 2014年(アクア6歳)
- 2016年(アクア8歳)
- 2019年(アクア11歳)
- 2020年(アクア12歳)
- 2021年(アクア13歳)
- 2022年(アクア14歳)
- 2023年(アクア15歳)
- 2024年(アクア16歳)
- 2025年(アクア17歳)
- アクアが壱護に会い、もう一つの可能性に気づかされる。(1~2月)
- あかね新人女優賞受賞。容疑者特定。
- アクアとあかねが破局する。
- 有馬かながスキャンダルに巻き込まれる。
- アイとアクルビの関係が世間に公表される。
- 片寄ゆら死亡。享年25歳。
- 有馬かなと黒川あかねが高校を卒業。(3月)
- ルビー・あかね・フリルで個人間オーディションを行う。(4月以降)
- 映画製作開始。
- 斉藤壱護が苺プロの社長に復帰する。
- 映画の撮影を開始。(~8月第3週)
- 映画の初号試写上映と関係者へのインタビューが行われる。(11月)
- ニノが昔旧B小町初期メンバーで作成したブログを削除する。
- B小町のライブツアー(11月21日~12月25日)
- ニノがルビー殺害を謀り、失敗する。(12月25日)
- カミキとアクアが心中する。(12月25日)
- アクアの葬式が行われる。
- 2026年(アクア18歳)
- アクアの葬式を終えた2026年以降。
- まとめ
考察する前に
本記事では星野アクア、星野ルビーが生まれた年である2007年を基準として、それより何年前・何年後という形で記載していきます。アクアとルビーが2007年生まれと推定される理由は2つあります。
一つ目はアニメ11話で描写された8月の予定表です。ジャパンアイドルフェスティバル(JIF)の日程が8月4日~6日となっているため、モデルとなったTOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)が例年金曜日~日曜日に行われていることを踏まえると、8月4~6日が金~日曜日である2017年、2023年、2028年のどれかに絞られます。
次にアニメ6話における上記のMEMちょの発言を踏まえると、恋愛リアリティショーが行われている段階でTikTokの広告収益プログラムが既に実装されていると判断されます。そしてMEMちょが配信活動を始めたのがこの時より2年前のため、MEMちょが配信活動を開始した時はTikiTokに広告収益プログラムや投げ銭機能は付いていなかったと分かります。
TikTokに広告収益プログラムが付いたのは2022年5月なので、これらの描写と一致するのは2023年だけとなります。2023年からアクアの年齢分、つまり16年巻き戻すと、アクアとルビーは2007年生まれと結論付けることが出来るという訳です。
とはいえ我々視聴者・読者側の史実では、TikTokに投げ銭システムが実装されたのは2020年です。その頃MEMちょは22歳なので、まだ配信活動を始めていません。MEMちょが配信活動を始めた段階では既にTikTokに投げ銭機能が付いていますので、視聴者・読者側の史実とMEMちょの発言が矛盾しています。
したがって、本記事で書かれている西暦に関しては参考程度にお考えください。少なくとも、我々視聴者・読者側の史実と【推しの子】世界の史実は若干異なるということは予め留意する必要があります。(というより、そもそも現実世界に転生などというものは存在しない)
なお本記事では登場キャラクターの発言には嘘が混じる可能性があることを考慮し、各人の発言よりも各人の行動描写や背景描写の方をなるべく優先してまとめます。また漫画よりもアニメの方が世界観設定が煮詰まっていると考えられることから、既にアニメ化した部分については漫画よりもアニメの描写を優先して考察します。
1967年(アクア生誕より40年前)
金田一敏郎が生誕。
金田一敏郎は2023年11月頃の東京ブレイドの舞台役者の顔合わせ時点で56歳のため、逆算すると1967年生まれとなります。作中で年齢が判明している登場人物の中では最も年齢が高いです。
1978年(アクア生誕より約29年前)
雨宮吾郎、五反田泰志、ヒムラが生誕。
まず、雨宮吾郎と五反田泰志の生年月日は、二人とも1970年後半ごろ生まれたと考えられます。つまり二人はほぼ同年代です。
五反田泰志はアクアとアイが出演した映画「それが始まり」を撮影した時に三十路(30歳)でした。アクアの生誕年が2007年とすると、そこから逆算して1978年と考えられます。
ちなみにアクア生誕年の2007年から16年進めると、五反田泰志の年齢は44~45歳となり、原作13話でアクアが指摘している「40半ば」と合致します。
対する雨宮吾郎は、アイが16歳のときにアクアとルビーを儲けたこと、さりなとアイがほぼ同じ年齢であること、さりなが12歳のときゴローが最低でも24歳であることを考慮すると、アクア生誕より29年以上前の1977年~1978年生まれと考えられます。本記事では五反田泰志と同じ1978年生まれとして考察を進めます。
また、ゴローの出身地は宮崎県高千穂町でしょう。理由はゴローは大学進学時の東京の医大に進学したものの、研修医になる際に高千穂の病院を選んでおり、かつ高千穂にある古い家に住んでいて、研修終了後も高千穂の病院に勤務していたからです。
ヒムラは、アニメでは2023年12月時点で45歳となっているため、逆算すると1978年生まれとなります。
1988年(アクア生誕より19年前)
菅野良介、雷田澄彰、きゅんぱんが生誕。
原作第10話より、リョースケがアイを殺害した2010年時点で22歳の大学生であることが分かっています。ここから22年巻き戻すと、リョースケは1987~1988年生まれであると考えられます。
雷田澄彰は2023年11月頃の東京ブレイドの舞台役者の顔合わせ時点で35歳のため、逆算すると1988年生まれとなります。原作では年齢の表記がありましたが、アニメではこの表記はありません。
小説「視点B」にて、きゅんぱんが当時のアイドル時代を語ったのは、アイが亡くなった2010年より15年後と明記されています。そのため、アイを想起しながらコンビニに買いに行ったのは2026年の出来事と考えられます。
この時きゅんぱんは37歳となっているため、きゅんぱんは1988~1989年生まれで、アイより1つ年上と考えられます。本記事では1988年生まれとして、ここに記載します。
1989年(アクア生誕より18年前)
吉祥寺頼子が生誕。
吉祥寺頼子は原作では年齢が分かりませんでしたが、アニメ12話にて34歳であることが明らかになりました。2023年11月頃の舞台東京ブレイドの稽古の時点から逆算すると、1989年生まれとなります。
1990年(アクア生誕より17年前)
星野アイが生誕。(12月25日)
アクア生誕より16年3~6か月前、1990年12月25日にアクアとルビーの母親であるアイが生まれたと考えられます。クリスマスに生まれたとする理由は、アイがファンに殺害されて亡くなったドーム公演の日がクリスマスと考えられるからです。
原作158話では、新生B小町のライブツアーの最終日が12月25日・クリスマスになっています。ニノは、この日にアイを超え得る存在であるルビーをアイ殺害になぞらえて襲ったため、メタ読みするとアイの誕生日は12月25日と考えられます。
またアイが亡くなってから数日後に例年より少し早い雪が降っています。東京では、平年であれば1月3日に初雪となりますので、そこから少し早いという観点からも12月25日と考えるのが妥当でしょう。
1991年(アクア生誕より16年前)
天童寺さりなが生誕。
誕生日は1月~7月頃と考えられます。理由は小説「一番星のスピカ」より、ゴローとさりなが初めて出会った夏ごろ時点で12歳であり、さりなが亡くなったのが1月で享年12歳だからです。
これまでに公開されたさりなの会話の内容や小説「一番星のスピカ」の描写を踏まえると、アイよりさりなの方が年下の可能性が高いと思いますが、正確な所は分かりません。アイよりさりなの方が年上の可能性もあります。
またアニメ1話における背景描写よりも、アニメ1話におけるゴローの発言の方が正しいとすると、あり得る誕生日の範囲はさらに狭まり、1月または2月と考えられます。
カミキヒカルが神奈川で生誕。(7月27日)
アイの妊娠当時、カミキヒカルが中学生だったことを踏まえると、アイ生誕から約8か月後にカミキヒカルが生誕したと考えられます。カミキはアイより1学年下です。
アイよりカミキの方が年下であることは原作140話でも示されています。
カミキが7月27日生まれであることは第97話で示されており、確定です。
1994年(アクア生誕より13年前)
GOAが生誕。
GOAは2023年11月頃の東京ブレイドの舞台稽古の時点で29歳のため、逆算すると1994年生まれとなります。後述する鮫島アビ子とは7歳差となります。
1995年(アクア生誕より12年前)
さりなに重い病気(退形成性星細胞腫)が見つかる。
原作121話より、さりなが4歳の時に重い病気が見つかったことが分かっています。これがさりなの運命を決めてしまいました。
作中通り母親の心は壊れてしまい、それを見た父親は母親と娘を引き離し、母親の心の回復を優先しました。作中描写を見る限り、両親はさりなに一切寄り添わず、両親共々ほとんど育児放棄という状態になったと考えられます。
1998年(アクア生誕より9年前)
MEMちょが生誕。
アクアが16歳のとき、MEMちょは25歳であることがアニメ9話で明らかになっています。MEMちょの誕生日が春頃であること、アクアが4~6月ごろが誕生日であることを考えると、ほぼ9歳差と判断されます。
1999年(アクア生誕より8年前)
片寄ゆら、鈴城まな生誕。
原作109話より、2025年4月頃に片寄ゆらは25歳であることが明らかになっています。したがってアクア生誕より7~8年前の1999~2000年生まれと考えられます。
鈴城まなは2023年8月のジャパンアイドルフェスの時点で24歳のため、逆算すると1999年生まれとなります。したがって片寄ゆらと鈴城まなは同い年と考えられます。
アイの母あゆみと付き合っていた男がアイに色目を使い始める。
原作131話より、アイが8歳か9歳くらいの頃、当時アイの母あゆみが付き合っていて結婚も考えていた男が、アイに色目を使い始めたとのことです。しかし、ダ・ヴィンチ1月号に掲載されたアイの生前のインタビューでは、子供の頃の記憶で楽しかった思い出に父親のことよく思い出すことが明かされています。
アイが父親とコンビニに行くと納豆巻きをよく買ってくれたそうなのですが、そのときフィルムを剥がして海苔を巻くのをアイにやらせてくれたとのこと。アイが海苔を巻くと父親は「上手だな」って言ってくれたそうで、それがアイにとって嬉しかったそうです。
問題はその父親がいつの間にかアイの前から居なくなっていることです。アイが嘘を吐いている可能性もありますが、何故父親がアイの前から居なくなってしまったのかは原作が完結した後も不明です。
2000年(アクア生誕より7年前)
アイの母あゆみが窃盗で捕まる。
アイの幼少期は母親からの虐待もあった壮絶なものであることが分かっており、白米の中にガラスの破片が入っていたこともありました。その後アイの母あゆみが窃盗で捕まり、アイは社会福祉法人「花ぞの園」に入れられます。
アイの母は釈放されてもアイを迎えには来ませんでした。原作131話によると、娘に嫉妬して家庭崩壊に繋がり、アイに暴力を振るった自分からアイを遠ざけたかったからだそうです。
2001年(アクア生誕より6年前)
鴨志田朔夜と鮫島アビ子生誕。
鴨志田朔夜と鮫島アビ子は2023年9月頃の時点で22歳のため、逆算すると2001年生まれとなります。先述の通り、GOAとは7歳差となります。
7歳差ということは、GOAとアビ子が結婚するには十分アリな年齢差ですね。東京ブレイドの舞台脚本の際に、これ以上無いほど意気投合していたので、個人的には結婚まで突き進んで頂いちゃってもよろしいと思うのですが、いかがでしょうか。
当サイトではGOAアビを全力で推す所存です。来たれ!GOAアビガチ勢よ!熱く語り合おうではないか!
2002年(アクア生誕より5年前)
カミキヒカル10歳で劇団ララライに入団。

出典:推しの子/赤坂アカ/横槍メンゴ/集英社
97話より明らかになっている事項です。2001年に入団している可能性もありますが、とりあえず2002年に入団したこととして記載します。
11歳のアイが社長からスカウトを受ける。
アイが壱護社長からスカウトを受けたのは秋頃と考えられます。理由はアイがパーカーを着ていたからです。
壱護社長はこの後アイの身元引受人等々で、色々と片付けることになります。
旧B小町のアイドル活動がスタートする。
旧B小町のアイドル活動がスタートします。結成メンバーはアイ・たかみー・ニノ・めいめいの4人ですが、原作136話によると、アイは身元引受人等々でメンバー加入が少し遅れたとのことです。
結成時、アイはメンバーの中で唯一小学生であると考えられ、他のメンバーは苺プロに所属する中学生モデルでした。そのため結成メンバーの中でアイは最年少であり、だからこそ壱護社長からアイをセンターにするよう指示された時は、他のメンバーから不満が一気に噴出したでしょう。
この点については、センターをメンバー間で決めた新生B小町とは明確に異なる点と言えます。新生B小町では有馬かなをセンターとすることを他のメンバーも納得の上で活動していました。
ちなみに原作162話時点では旧B小町の結成が何月なのか正確には分かりませんが、アニメ1話の段階でゴローが結成から「結成から4年」と言っていることから2002年10月~12月ごろに結成したと考えられます。
2003年(アクア生誕より4年前)
ニノがアイに罵詈雑言を投げつける。
原作132話より、ニノがアイに罵詈雑言を浴びせる出来事があったことが判明しています。この出来事がセレクトショップでアイがメンバーの二人に罵詈雑言を浴びせられた出来事より前か後かは不明です。
別に前か後かで大筋に影響はないのですが、今回はセレクトショップでの出来事よりニノの罵詈雑言の方が前に罵詈雑言を浴びせたという想定で、ここにこの項目を置きます。
結成3か月後、アイが壱護に脱退を宣言する。
旧B小町結成から3か月後、第一弾小説「一番星のスピカ」のエピソードがスタートします。この時点でメンバーは7人であり、皆ローティーンであることが示されています。
アイは、結成して間もなく他のメンバーから嫌がらせを受けるようになります。それによって、自分が居ない方が旧B小町は平和に活動できるのではないかと考え、壱護社長に脱退を進言しました。
この進言はアイが12年ちょっとの人生から学んで至った結論とのことです。このことから、この話はおおよそ1月~2月頃と考えられます。
アイの様子を見た社長は、アイを大規模複合セレクトショップに誘います。同じメンバーからの嫌がらせで八つ裂きにされてしまったパーカーの埋め合わせとして、新しい服をアイに買い与えるのですが、そこで同じメンバーの二人と出くわしてしまいます。
アイへの不満が溜まっていた二人はアイに罵詈雑言を浴びせます。そしてアイはその心無い言葉に遂に普通の女の子らしく泣きじゃくってしまいました。
それを見た壱護社長はすぐに三人に駆け寄り、アイに罵詈雑言を浴びせた二人を咎めました。社長に怒られた二人はその場をそそくさと立ち去り、その後負い目を感じて謝罪めいたことを発言しています。
姫川愛梨が上原大輝を妊娠。(3月頃)
後述するように、上原大輝が生まれたのが12月頃と考えられるため、妊娠は3月頃と考えられます。この時カミキヒカルは11歳ということになりますが、11歳で精通はあり得るため矛盾はありません。
原作140話では、姫川愛梨が児童性愛者であることが判明しており、芸能界で行われていた負の連鎖を止めることが出来ず、カミキヒカルに対する性暴力の末に上原大輝を妊娠したことが分かっています。
愛梨は生前この事実を夫・清十郎に隠し、上原大輝を清十郎と愛梨の息子と偽って過ごしていました。
さりなが旧B小町のライブに行く(6月下旬)
原作75話や原作121話で言及されている、さりながSAGAアリーナで行われた旧B小町のライブに行ったのは6月の終わり頃であることが小説「一番星のスピカ」で示されています。この時は会場に辿り着くことができたものの、途中で具合が悪くなって参加することが出来なかったとのことです。
結局ライブに行った収穫は、物販のガチャを回してアイのキーホルダーを手に入れたことだけでした。そのキーホルダーこそ、後にアクアとルビーの前世バレに繋がる「アイ無限恒久永遠推し!!!」と書かれたキーホルダーです。
このキーホルダーは壱護社長が何週間もかけて、四苦八苦しながら作り上げたことが判明しています。旧B小町デビュー当初の壱護社長はビジネスマンとしてのマナーがない只のロマンチストでした。
ちなみにSAGAアリーナは2023年5月13日に開業したため、2003年当時は当然存在しません。そのため我々視聴者・読者側の史実とは異なっていることがこの描写から分かります。
さりなとゴローが出会う(夏頃)
さりなとゴローが出会ったのは、さりなが12歳の時であることが小説「一番星のスピカ」で示されています。対するゴローは研修医のため、この時点で24歳以上であることは間違いありません。
細かい年齢が不明のため、ゴローが五反田泰志と同じ1970年代生まれであることは間違いないですが、正確な生年月日が分からないままとなっています。
さりなとゴローがカラスを救う
原作145話にて、ツクヨミの前世と思われるカラスがさりなとゴローに救われていたことが判明しています。時期は不明ですが、小説「一番星のスピカ」の内容を踏まえると夏頃~1月の出来事と考えられます。
なお、原作145話では桜が咲く春にもゴローとさりなが一緒に過ごす描写がありますが、これは小説「一番星のスピカ」の内容からはさりなとゴローが一緒に過ごした期間が夏頃~1月の半年程度と考えられるため、矛盾が生じています。
上原大輝生誕(12月頃)
上原大輝が12月頃に生まれたと推察される理由は2つあります。まずアニメ20話にて東京ブレイドの打ち上げを行った時点で20歳になったばかりであることが分かります。
続いてアニメ21話より東京ブレイドが千秋楽を迎えた際、カレンダーが1月を示していました。舞台は基本的に1週間~2か月程度の期間で上演されることが多いため、これらを総合すると姫川大輝は12月頃に生まれたと考えられます。
ちなみにこの時、カミキヒカルは7月の誕生日を迎えて12歳と考えられます。原作97話であかねが「姫川さんは彼が11歳の時の子供」と発言していますが、正確には間違いと考えられます。
ありぴゃんときゅんぱんが加入する。
第1話にて、さりながありぴゃんときゅんぱんについて言及していることから、途中加入組のありぴゃんときゅんぱんはデビュー1年目の段階で加入していることが分かります。
ちなみにこのシーンは、外で雪が降っていることから12月か1月の話であることが分かります。小説「一番星のスピカ」によると、さりなは来年1月に亡くなるため、ゴローはさりなの病状が日を追うごとに悪化していくのを感じながら会話をしていたと考えられます。
それを踏まえてこのシーンを見直すと湧き上がってくる感情がまた変わってきます。ゴローが浮かない顔をしていたのも、今見ると納得できますね。
2004年(アクア生誕より3年前)
さりなが亡くなる。享年12歳(1月)
小説「一番星のスピカ」より、さりなが1月に亡くなったことが明確に示されています。この出来事は小説だけでなく原作75話でも描写されており、小説ではこの出来事がより詳細に書かれています。
この時にさりなが大切にしていたアイのキーホルダーがゴローの手に渡ります。以後このキーホルダーが作中で重要なアイテムとなります。
ゴローが旧B小町の宮崎ライブに参加。(5月23日)
さりなのために購入した旧B小町の宮崎ライブのチケットは、結局ゴロー一人で使うことになりました。表題通り、5月23日にゴローは旧B小町の宮崎でのライブに参加します。
このライブの特典会でアイとゴローは初めて会い、会話もしたと考えられます。したがって原作第1話が初めての出会いではありません。
またこの会話で、ゴローは自身が産婦人科医を目指す研修医で、天童寺さりなというアイのファンが居たことをアイに伝えていた可能性があります。アイが高千穂に産婦人科医かつ自身のファンが居るというのを知っていて高千穂に向かっていたとしたら、アニメ1話での邂逅は偶然ではないことになります。
アイへの嫌がらせでメンバーの一人が脱退させられる。
小説「45510」と小説「視点B」を踏まえると、結成してから4年目の2006年までに7人が加入し、5人が脱退したとされています。この途中加入組の中にありぴゃんときゅんぱんが含まれます。きゅんぱんはオーディションを経て旧B小町に加入しました。
ちなみに脱退したメンバーの中には、アイに嫌がらせをして脱退させられたメンバーもいました。
結成3か月程度では、壱護社長はアイを罵倒して泣かせる現場を目撃しても、その行為を咎めるだけでクビまではしませんでしたが、しばらくするとアイへの嫌がらせに対して迅速に対処して、嫌がらせをしたメンバーを即刻クビにするようになりました。
他のメンバーは、社長の容赦のなさと露骨な贔屓に覚悟を決めるしかなかったとのことです。旧B小町が活動を続けていくうちに、メンバーのアイの信者化が始まります。
2005年(アクア生誕より2年前)
まりなが娘と息子を儲ける。
天童寺さりなの母まりなが娘と息子を儲けます。二人の年齢が不明なため2005年生まれとは限りませんが、少なくともさりなが亡くなった後に二人を儲けたと考えられます。
カミキヒカルとアイが劇団ララライのワークショップで出会う。
原作139話より、アイは中学3年生の時(2005年4月~2006年3月)に劇団ララライのワークショップに入ったことが明らかになっています。そしてそこでアイとカミキは初めて出会いました。
アニメ7話では、あかねが「15歳辺りから破滅的行動に改善が見られる」と考察しています。カミキヒカルとの出会いによってアイの思考に変化が生じたことが伺えます。
また、この時アイが上原清十郎や姫川愛梨、上原大輝とも出会っていたことが明らかになりました。アイと彼らは面識があることが判明しています。
森本ケンゴが生誕。
森本ケンゴは2023年6月頃の今ガチ出演時に高校三年生かつ17歳のため、2005年7月~2006年3月生まれと考えられます。
2006年(アクア生誕の前年)
アイが児童保護施設を退所。(3月)
中学生から高校生へ進学するに当たり、アイは児童保護施設を退所する必要がありました。母親の親戚が引き取りを断ったため、壱護社長が後見人となります。
黒川あかね・有馬かな・熊野ノブユキが生誕。(4~6月)
有馬かなと黒川あかねは、アクア生誕から約1年前の4月~6月と考えられます。その理由はアニメ7話・アニメ14話の段階で両人とも17歳、そしてアニメ8話で高校二年生と明言されているからです。
恋愛リアリティショーは5月ごろから撮影がスタートしていることがアニメ5話で判明しています。そこから少し経ってあかねがSNSで叩かれて炎上する訳ですが、その時点で17歳ということは誕生日は4~6月と考えられます。
対する有馬かなは年齢を判別できる描写がアニメ14話しかありませんが、あかねとライバル関係であることを踏まえると、あかねと誕生日も大きく変わらないと考えられます。その方が、映画「それが始まり」を撮影した時のかなの年齢が2歳半ほどとなり、より現実味のある年齢となります。
熊野ノブユキは2023年6月頃の今ガチ出演時に高校二年生かつ17歳のため、2006年4月~5月生まれと考えられます。
アイときゅんぱんが公園でばったり会う。
小説「視点B」は旧B小町のメンバーが6人の時のエピソードが回想されています。アニメ1話の時点でメンバーが7人いたことを踏まえると、メンバー数が7人になっていない結成4年以内のエピソードと考えられます。
アイときゅんぱんが公園でばったり会い、成り行きで曲を作るという約束をしました。作詞アイ、作曲きゅんぱんで曲が作成され、それが「嘘吐きの私」という曲名になっています。
ちなみに小説「視点B」では旧B小町結成から4年の時点の話とされていますが、結成から4年といえばアイがアクアとルビーを出産した年ですので、原作者のミスの可能性があります。ここについては、アニメ化の際に修正されるかもしれません。
そもそも同じアイドルグループのメンバー同士とはいえ、双子を産んでおきながら、養育を放棄して公園でファストフード店のハンバーガーを食べるのは母親らしい行動とは言えません。とはいえ、アイの性格を考えると有り得ない話ではないですが・・・
旧B小町に7人目のメンバーが追加される。
小説「視点B」より、旧B小町は紆余曲折を経て結成4年までに5人が脱退、メンバー数が6人になったと推察されます。そこから7人目の新メンバーが追加され、アニメ1話の描写に繋がると考えられます。
これ以降、旧B小町のメンバーはほぼ固定化され、アイが亡くなるまで7人で活動することになります。メンバーの詳細を知りたい方は、下記URLにまとめているので、是非ご覧ください。

アイが妊娠する。(8~9月?)
アイの妊娠は8~9月頃と考えられます。後述するアイが妊娠20週の時のアニメ1話の背景描写の方を優先すると、アイが妊娠したのはアイが15歳のときで、カミキヒカルが14歳のときの7月上旬になりますが、原作1話のゴローの発言や原作96話のあかねの発言の方を優先すると8~9月と考えられます。
なおその原作96話では、あかねは「アイ妊娠当時、カミキヒカルは15歳」とされていますが、これが正しいとするとアニメ1話の背景描写はあまり正しくありません。ここについてはアニメスタッフ側のミスの可能性があります。
アイは妊娠から約4か月の間、壱護社長に妊娠したことを内緒にしていました。そして妊娠が社長にばれ、東京からかなり離れた宮崎県高千穂町という山奥の病院に向かいます。
2007年(アクルビ生誕年)
ゴローとアイが再び出会う。
さて先述のアニメ1話の背景描写ですが、ゴローと看護師の女性が屋上で話していた際、背景の山々が紅葉しています。
2023年の宮崎県高千穂町の紅葉時期は11/20ごろで、色付き始めるのは中旬頃です。したがって妊娠20週のアイと産婦人科医のゴローが屋上で話し合うシーンは、11月中旬ごろと考えるのが妥当です。
ここから20週巻き戻すと7月上旬、20週進めると4月上旬となります。したがって、妊娠したのが7月上旬とすれば、7月21日生まれのカミキヒカルは14歳であるはずです。
また、アニメ1話ではゴローが「今でも生きていたらアイと同じ16歳」と語っています。これもアニメ1話の背景描写の方が正しいとすると、アイがまだ16歳の誕生日を迎えていないため、15歳の間違いとなります。
もし背景描写の方が間違いで、かつゴローの証言が正しいとすると、アイとゴローの邂逅は2007年1月~2月となり、アクルビの誕生日は5~6月になります。アクアとルビーが双子であることを踏まえると、アクルビの誕生日はふたご座生まれの5月21日~6月21日とメタ読みするのが妥当でしょうか。
5~6月頃であれば、原作96話における「アイ妊娠当時、カミキヒカルは15歳」発言とも矛盾は生じません。またアニメ1話の段階で「さりながもし生きていたらアイと同じ16歳」でなければいけないため、さりなの誕生日は1月または2月と考えられます。
雨宮吾郎が貝原亮介に殺害される。(4月上旬?)
アニメ1話の背景描写が正しいとすると4月上旬に、ゴローやあかねの発言の方が正しいとすると5~6月にアイの担当医であった雨宮吾郎を殺害されたと考えられます。本記事では享年を28歳とします。
そして、この時2人の不審人物が居たことがツクヨミの証言で明らかになっています。アニメ24話では容姿まで明らかになっており、不審人物がリョースケとカミキであることはほぼ確定と考えられます。
当時カミキヒカルは15歳で高校生、菅野良介は18歳で大学生です。アニメ24話でツクヨミは不審人物の特徴を「中学生位の男の子」と証言していますが、実際は高校上がりたてと考えられます。
さらに原作160話ではリョースケとニノがゴローの遺体に立ち会う回想がありますが、これはツクヨミの証言と合わないため、カミキの嘘と考えられます。ただ、もしカミキが嘘を吐いていたとすると、どこからどこまでが本当なのかが原作が完結した現在でも分からないままです。
アイ16歳3か月でアクアとルビーを出産(4月上旬?)
雨宮吾郎の死亡直後にアイはアクアとルビーを出産します。アクアは雨宮吾郎の転生体、ルビーは天童寺さりなの転生体となります。
アニメ1話の背景描写が正しいとするとアクルビの誕生日は4月上旬、ゴローやあかねの発言が正しいとするとアクルビの誕生日が5~6月頃となるため、正確な誕生日は原作完結時点・アニメ24話時点では不明となっています。
鳴嶋メルト・寿みなみ・不知火フリル・鷲見ゆきが生誕。
鳴嶋メルトは、秋ごろにアクアと同い年であることが原作47話で明らかになっているため、メルトが生まれたのは2006年10月~2007年9月ごろと推定されます。本記事ではアクルビよりも後に生まれたものとして、ここに記載します。
寿みなみと不知火フリルは星野ルビーと同級生のため、留年していなければ2007年4月~2008年3月生まれと考えられます。
鷲見ゆきも2023年6月頃の今ガチ出演時に高校一年生かつ15歳のため、2007年7月~2008年3月生まれと考えられます。
アクアとルビーがお互いを転生者だと知る。(秋~冬)
アクアとルビーがお互い転生者であることを知り合ったのは、2007年の夏以降と考えられます。すでにアクアとルビーの首が既にすわっていることから、アクルビが生まれてから3~4か月後と考えられます。
ちなみにこの時、アニメ1話でルビーがスマホを弄っている描写がありましたが、初代iphoneの発売日が2007年6月29日となっているため、スマホが存在していることには矛盾がありません。しかし、初代iphoneはクワッドバンドGSM端末のため、日本など通信方式にGSMを採用していない国・地域では使用できないはずです。
作中では、ゴローがスマホを持っていたり、ルビーがスマホを使ってレスバトルをしていますが、このことから【推しの子】世界は我々視聴者・読者側の史実とは異なっていることが分かります。
双子のオタ芸とアイの笑顔がバズる。(秋~冬)
アクアとルビーはミヤコに自分たちは神の使いであると思わせ、ライブに行きたいと言って、旧B小町のライブにやってきました。そこでミヤコに「推さない・駆けない・喋らない」と言われるものの、我慢できずにオタ芸をかましてしまいます。
その様子が同じライブに参加したファンの人に撮られ、SNSにアップされてバズりました。同時にアイの笑顔も撮影され、この笑顔がファンに喜ばれる顔としてアイが意識してこの顔をするようになったと考えられます。
2008年(アクア0歳)
五反田監督と出会い、映画「それが始まり」の撮影をする。
双子のオタ芸から1年後、アイは初のドラマ出演を果たし、その撮影に行きます。そこで五反田泰志監督と出会い、アクアが五反田監督に気に入られます。
そしてドラマで出番を減らされた代わりとして、アイとアクアが映画「それが始まり」に出演することになり、さらにここで初めてアクアと有馬かなが出会います。この映画が撮影された時、アクアは1歳半、有馬かなは2歳半と考えられます。
この映画は最終的にアイが全部持っていったとのことです。そしてアニメ20話にて、この映画の完成試写会でアイがアクアの演技を褒めていたことが分かっています。
また原作110話にて、アイはドキュメント映画の撮影を五反田監督に頼んでいたことも分かっています。(ちなみにこの時点で監督が三十路であることも判明している)
監督は結局映画の撮影を承諾し、旧B小町のドキュメント映画をちまちま撮っていました。上映のスケジュールも本決まりし、あとはドームライブの撮影を残すのみとなっていましたが、その最中にあの事件が起こって全てが無駄になりました。
監督はアイに対し「いつもの調子で嘘で塗り固めるのではなく、本物を見せろ」と言いましたが、原作135話では結局アイの奥底は撮れなかったと語っています。
ちなみに、アニメ10話でかなが「アクアが3つか4つの頃に現場で会った」という発言がありますが、これはかなの記憶違いと考えられます。アクアが3歳~4歳といえば、アイがドーム公演をするほどのトップアイドルとなり、アイが菅野良介に殺害される頃です。
カミキヒカルが劇団ララライを脱退する。
原作97話より、カミキヒカルが16歳で劇団ララライを脱退したことが分かっています。脱退した理由は原作完結時点・アニメ24話時点で不明となっており、以降の活動も不明となっています。
2009年(アクア1歳)
上原清十郎と姫川愛梨が心中する。
心中事件はアイと壱護がドーム公演に関する打ち合わせとほぼ同時であることが原作95話で明らかになっています。ドーム公演は予約を1年半~2年前に行う必要があるので、遅くても2009年6月までに予約を行う必要があります。
ちなみにこれは、アニメ21話にて上原大輝が語っていた「5歳とかの時に心中事件が起きた」という証言と一致します。上原大輝に多少の記憶違いはあるかもしれませんが、これらの情報から、少なくともアクルビが生まれた後に上原夫妻の心中事件が起こったのは間違いないでしょう。
アイとカミキが決別する。
原作153・154話にて、上原夫妻が心中した後にアイの妊娠し、さらにその後アイとカミキが別れた事とされています。これは「上原大輝が5歳、アクルビがが1~2歳の時」かつ「アイと壱護がドーム公演の打ち合わせをしている時」に心中事件が起きたことと時系列的な矛盾が生じています。
この点については、カミキヒカルが嘘を吐いている可能性が高いです。カミキとアイが決別した時の真相については、原作内では明かされておらず、一切不明のままです。
2010年(アクア2歳)
カミキヒカルが理学部大学に進学。
原作97話より、カミキヒカルが理学部大学に進学したことが分かっています。現役合格であれば、この年に進学したことになります。
アクルビが幼稚園の未就園児クラスに入園。
アクアとルビーが誕生日を迎え満3歳となったため、幼稚園に入園します。4~6月に誕生日を迎え、二人は幼稚園の未就園児クラスに入園したと考えられます。
ちなみにアクアは、幼稚園内で京極夏彦が執筆した百鬼夜行シリーズ「絡新婦の理」を読んで、園内の職員にドン引きされています。
アイが五反田にDVDを2枚残す。
原作112話にて、アイは亡くなる直前に2枚のDVDを五反田泰志に託しています。亡くなる直前の出来事と考えられるため、2010年の秋ごろと考えられます。
DVDはアクア宛てとルビー宛ての2枚に分かれていました。このうち、アクア宛てのDVDは原作で明らかになった一方で、ルビー宛てのDVDは最終話までに明らかになりませんでした。
なおアクア宛てのDVDは、アクア曰く「アイからの時を超えたラブレター」となっています。しかし、ラブレターと言う形で遺したことが諸々の悲劇の発端となり、さらにアクルビに大きな面倒事を背負わせることになってしまいました。
星野家が引っ越す。
ドーム公演の直前、星野家は引っ越しを行ったことがアニメ1話で分かっています。この引っ越しで幼稚園を転園していないことから、転居前の家と転居後の家との距離はそれほど離れていないと考えられます。
なお、引っ越しをした理由は原作完結時点・アニメ24話時点では不明となっています。この後アイは亡くなる訳ですが、事件と引っ越しに因果関係があるかも不明となっています。
さらにこの後、アイは夫と電話で連絡を取っていたことが分かっています。これによってアイの夫に引っ越し後の住所が知られることとなりました。
アイが菅野良介にナイフで刺されて亡くなる。享年20歳(12月下旬)
物語のターニングポイントとなるこの出来事は、アイの誕生日である12月25日と考えられます。ドーム公演当日に事件が発生し、かつこの日がアイの20歳の誕生日であるためです。
先述の通り、この事件の数日後少し早い雪が降りました。東京の初雪が平年であれば1月3日なので、ここについては矛盾はありません。
またこの時、貝原亮介は22歳であることがニュース記事で明らかになっています。黒幕と目されるカミキヒカルは当時19歳、旧B小町は結成から8年を迎えていたと考えられます。
ちなみにダ・ヴィンチ1月号には生前のアイへのインタビューが掲載されました。このインタビューはこの出来事より少し前と考えられます。
インタビューでは「ついにドーム公演という大きな場所に辿り着くことが出来た」「B小町は本当にいいグループになって来たので、これで私が居なくなってもきっと上手くやってくれる」「これからもずっとずっと彼女たちのことを応援してあげて欲しい」ということを語っています。
なおインタビュー内で「この年に新メンバーが入って来た」という発言もしていましたが、これはアニメ1話の描写と矛盾するため、おそらく原作者のミスと考えられます。
アクアが五反田泰志の下に弟子入りする。
葬儀の最中、アクアは復讐のため五反田泰志の下に弟子入りします。その理由は、黒幕が父親かつ芸能界に居ると推理したからです。
以降アクアは五反田監督の下で役者を目指していましたが、自身に才能が無いと悟り、高校進学まで監督の助手として動画編集などのお手伝いをしていました。
2011年(アクア3歳)
アクルビが幼稚園を転園。
原作7話で、アクアとルビーが満3歳で入園した幼稚園を転園したことが分かっています。おそらく事件が起こってしまったことで、もう一度引っ越しを行い幼稚園も転園しなければならなくなったと考えられます。
斉藤壱護が失踪し、ミヤコが苺プロを引き継ぐ。
アニメ2話で判明している内容です。原作95話では、失踪の理由が「アイを殺害した黒幕を殺害し復讐を果たすため」であったことが判明しています。
壱護にとって、アイは娘のような存在だったとのことで、相当アイに入れ込んでいたと考えられます。
2013年(アクア5歳)
旧B小町が解散。
アニメ2話より、旧B小町がアイ死去から2年後のグループ結成10年の段階で解散となったことが分かっています。アイというスターを失ったことで人気が大きく落ちてしまったことが原因とのことです。
ちなみにこの解散シーンでは残った6人のうち4人(ニノ・めいめい・たかみー・名前不明の子)が頭を下げており、残り2人(ありぴゃん・きゅんぱん)はどうなっていたかは不明となっています。
ただ小説「視点B」では、きゅんぱんは24歳の時にグループから抜けたとされています。そのため、きゅんぱんは旧B小町が解散する前に脱退した可能性があります。
その後苺プロはアイドル部門を閉鎖し、ネットタレントのマネジメントに手を広げて運営を成り立たせました。時期は不明ですが、これによってピエよんが苺プロ所属となっています。
2014年(アクア6歳)
カミキヒカル22歳理学部大学卒業。
原作97話より、カミキヒカルが理学部大学に進学し、卒業したことが分かっています。現役合格であれば、この年に卒業したことになります。
アクアとルビーが小学校に進学。
アクアとルビーが幼稚園を卒園して小学校に入学します。アクアはアイの携帯電話のパスワードを解くのに4年かかったと発言しているため、パスワードを解いたのは来年2015年で8歳の時と考えられます。
2016年(アクア8歳)
MEMちょが高校3年生の時、MEMちょの母が過労で入院する。
アニメ第9話で判明している内容です。MEMちょは元々アイのファンであり、アイがファンに殺害されるというショッキングな出来事の後もアイドルになる夢を持っていました。
MEMちょの家庭は母子家庭で弟も二人居たため、MEMちょ自身は働きに出た方が良いと考え、中学卒業後は就職するつもりでいました。しかし、母が夢を追うように勧められたことから高校在学中(2014~2016年)にアイドルのオーディションに応募します。
大手の最終審査に残るようなこともありましたが、高校3年生の時に母が過労で倒れ入院。お金を稼ぐため、MEMちょはアイドルのオーディションを辞退し、高校を休学して色んなバイトをすることになります。
カミキヒカルが25歳で神木プロダクションを設立する。
原作97話より、カミキヒカルが25歳で神木プロダクションを設立したことが分かっています。カミキは7月27日生まれのため2017年に設立した可能性もありますが、とりあえず本記事では2016年に設立したものとして、ここに記載します。
原作153話では、カミキヒカルが株式会社メディアEYESの代表取締役であることも明らかとなりました。この会社と神木プロダクションの関係は不明です。
2019年(アクア11歳)
虹野修吾監督の新作舞台のヒロインオーディションが行われる。
第二弾小説「二人のエチュード」の過去回想の内容は、有馬かなと黒川あかねが12歳の時の2月~3月の話になります。
小説の過去回想では、虹野修吾監督の新作舞台のヒロインオーディションに有馬かなと黒川あかねが受ける話が展開されました。オーディションは紆余曲折を経て一次審査と二次審査が行われ、最終的にあかねがヒロインとして選ばれました。
かなは積極的な演技を控えてしまったことで、虹野監督の期待通りの演技が出来ず落選となります。結果として、かなは母親から見限られ、その後母親の方が実家に引っ込んだことで別居状態となりました。
2020年(アクア12歳)
メルトが中学に入学してすぐに3年の先輩に食われる。
原作57話より判明している内容です。メルトはこれを機に自分がモテることを理解しました。以降何となくテキトーに過ごしていても大体のことが上手くいったそうです。
しかし、そうやって世間を舐めて過ごしてきたことを、メルトは後々の出来事で気づかされます。
2021年(アクア13歳)
MEMちょがTikTokやYouTubeで配信活動を始める。(春以降)
MEMちょが必死にバイトした甲斐あって、弟たちが大学に進学し母も元気になりました。しかし、MEMちょはこの時23歳となっており、アイドルになるという夢を追える年齢ではなくなっていました。
そして行き場を失った情熱で配信活動を始めたのが、この年になります。この時高校休学中の身だったことから現役JK(笑)という感じで活動していたら、思いの外ヒットすることになりました。
ちなみに、2021年時点で既にTikTokの投げ銭機能が開始しています。MEMちょの誕生日が1998年の春頃であることを踏まえると、23歳の段階でTikTokの投げ銭機能が既に実装されていることとなり、視聴者側の現実社会と事実関係が若干異なっていることが分かります。
2022年(アクア14歳)
苺プロで新規アイドルグループが発足される。(10月)
アイがこの世を去ってから11年10か月後、アクアとルビーが中学3年生の時からアニメ2話がスタートします。
アニメ2話では、ホワイトボードに10月の文字が書かれているため、9月ごろに某大型アイドルグループの追加メンバーオーディションがあり、その選考にルビーが応募していたと分かります。時系列的に高校入学前年の2022年の出来事である可能性が高いため、本項目を2022年の項に記載します。
なお、オーディションは第1審査の書類選考を通過したものの、第2審査の面接以降アクアによって自主的に辞退したことにされました。アイの悲劇があったことから、アクアはルビーがアイドルになることを反対していたからです。
ミヤコもアクアと同様、ルビーがアイドルになることに賛成していませんでした。しかし、後に地下アイドルとしてスカウトされたことから、そのアイドルグループの身辺調査をした上で、最終的にミヤコ自身が抱える芸能事務所・苺プロに所属させることとなります。

出典:推しの子/赤坂アカ/横槍メンゴ/集英社
2023年(アクア15歳)
アクアとルビーが有馬かなと再会する。(1月~2月)
年が明けて1月下旬~2月上旬ごろに高校入試が行われ、アクアとルビーが陽東高校で面接を行います。そこで二人は映画「それが始まり」にてアクアと共演した有馬かなと再会します。
各々のやり取りを踏まえると、映画の撮影以降14年半もの間、両者の接点はなかったと考えられ、その間ずっと有馬かなはアクアのことを意識していたことが分かります。
ちなみにアニメ版では、有馬かなが「重曹ちゃん」の愛称で呼ばれる理由となっている「10秒で泣ける天才子役」という肩書が14年半の時を経て「9秒で泣ける天才子役」となっており、役者として成長していることが分かる改変が為されています。
漫画原作ドラマ「今日は甘口で」撮影。(2月)
有馬かなは長年意識していたアクアとの再会し、校外へ出た後もアクアの後を付いて行きます。アクアと話がしたいかなは、最終的に五反田監督の家に赴き、そこでアクアに漫画原作ドラマ「今日は甘口で」への出演を提案します。
アクアは最初出演を断っていましたが、プロデューサーがアイの携帯電話のアドレス帳の中に登録されていた鏑木勝也であったことから、出演へと舵を転換。そして、アクアは最終話に出てくる「ヒロインに付きまとうストーカー役」として出演することになります。
映画撮影に臨むアクアですが、かながスタッフに体よく使われていることを知り、復讐とは関係なくアクアが有馬かなを救うために行動します。ここでかなはアクアに救われたことから恋に落ち、以降かなの頭からアクアのことが離れなくなります。
さらに、この行動やアクアの容姿が鏑木Pの目に留まり、アクアはアイの情報と引き換えに恋愛リアリティショーへの出演を提示され、これを承諾します。これが後の恋愛リアリティショー編に繋がります。
ちなみに、この撮影でアクアは鳴嶋メルトに初めて出会います。メルトは、この撮影を通じて自分が世間を舐めて過ごしてきたことを理解し、以降演技力を高めるため努力するようになります。
これが東京ブレイドの2.5次元舞台での話に繋がります。
アクアとルビーが陽東高校に入学する。(4月)
今日あまの撮影後、アクアとルビーは中学校を卒業して陽東高校に進学します。そして、かなとは同じ生徒として再会します。
またルビーは同級生の寿みなみと出会い、仲が良くなり、以降よく行動を共にするようになります。さらに同時に売れっ子タレントの不知火フリルとも出会い、アクアとみなみがフリルに認知されていることも判明しました。
有馬かなを新生B小町に引き入れる。(5月)
アクアとみなみがフリルに認知されている一方、ルビーは活動実績がないため認知されていませんでした。実績を何とかして作りたいと焦ったルビーはミヤコ・・・もといミヤえもんに助けを求めます。
しかし、アイドル活動を始めるにはまずメンバーを集めることが必要とされました。そこで兄妹共に面識があり、アイドルに向いていそうで、顔が可愛い有馬かなをスカウトします。
最初は加入に否定的だった有馬かなでしたが、アクアの一押しによって加入を決断。そして、アイドル活動の一環としてYouTube活動からまず始め、同時にミヤコの斡旋でぴえヨンとコラボをすることになります。
そしてこのコラボ動画の撮影後、ぴえヨンにユニット名を聞かれたルビーは、ユニット名を「B小町」とすることに決めました。なお、ルビーがユニット名をB小町にしたのは、「アイが叶えるはずだった願いを引き継ぐため」「いつの間にか失踪してしまった想い人・雨宮吾郎を探し出すため」であることがアニメ21話で明らかになっています。
ちなみに、この時コラボとして何の動画を議論する場面がありますが、この時の後ろのホワイトボードには予定表に5月と書かれています。したがって、ぴえヨンとがブートダンスでコラボしたのは5月と考えられます。
恋愛リアリティショー(5月~7月)
ぴえヨンと新生B小町がコラボ動画を撮影しているのとほぼ同時に、アクアは「今からガチ恋♡始めます」という恋愛リアリティショーへ出演します。ここで共演者として鷲見ゆき・黒川あかね・熊野ノブユキ・森本ケンゴ・MEMちょと出会います。
ショーは、序盤は鷲見ゆきと熊野ノブユキのカップリングが番組の中心になっていき、そこに嫉妬心を見せるケンゴという、ゆきを巡る三角関係で展開されました。ゆきというゲームメーカーが機能し、その小悪魔っぷりが番組を盛り上げ、中高生を中心に人気を獲得していきました。
この番組の展開に転機が訪れたのが、上手く目立つことが出来ないでいた黒川あかねです。せっかく人気が出ているリアリティショーに出演しているにもかかわらず、当の本人が目立つことが出来ないために、あかねは周りからも圧力もあって焦るようになります。
そして焦って目立とうとした結果、モデルである鷲見ゆきの顔をネイルで傷つけてしまい、それがきっかけで炎上騒ぎになってしまいます。炎上による罵詈雑言で精神的に追い詰められてしまったあかねは、歩道橋の高欄から自殺を図ります。
しかし、結果はアクアとMEMちょのおかげで未遂に終わりました。とはいえ、これによりあかねは一時的に活動を休止。
出典:推しの子/赤坂アカ/横槍メンゴ/集英社アクアはあかねが女優として諦めずに続けていく意思があることを見て、有馬かなを漫画原作ドラマの撮影で救った時と同様、またもや他人を救う行動に出ます。その具体的な方法は、視聴者向けに「共演者目線の恋愛リアリティショー」を見せるべく動画の作成を行うこと。
この動画は無事バズることに成功。アクアはあかねの命だけでなく、あかねの女優としてのキャリアも救うことになりました。
仲間の助けもあって、あかねは無事番組に復帰します。そしてこれまでの反省として、MEMちょはあかねにキャラ付けすることをアドバイスしました。
そのキャラ付け先として参考にしたのが、伝説的アイドルである星野アイです。
ちなみにこの時、ホワイトボードの予定表には6月が記されています。恋愛リアリティショーは何か月かに渡って撮影と放送が為されますが、この段階で6月であることが分かります。
あかねはアイに関する資料を徹底的に集め、役者活動の中で培ったプロファイリング能力でアイを完璧に演じ切ります。そのアイと瓜二つの姿にアクアは驚きを隠せない状況でした。
アクアは感情を整理するため、あかねに対する感情が恋愛感情かを有馬かなとのキャッチボールで確かめます。しかし、その後あかねは「アイには実は隠し子が居る」という核心を突いた発言をし、さらにアクアを驚かせました。
自身の復讐に使えると思ったアクアは、あかねを自身の所に引き込むため、恋愛リアリティショー内でカップリングを成立させます。以降二人は偽のビジネスカップルとしてアリバイ作りをすることとなります。
またこの出来事の結果、あかねはアイの精神性を獲得し、さらに役者として覚醒していきます。
今回の話をまとめると、才能のある役者が恋愛リアリティショーに出演することは大きなリスクを伴っていたことが分かります。実際これについては、あかねが所属する事務所の社長もマネージャーにきつく指摘していますね。
そして一時は立ち回りに失敗し、炎上して自殺未遂するほど窮地に追い込まれました。しかし、窮地に追い込まれても役者を続けたいという強い心を示したことで、仲間の助けを借りることができ、結果そのリスクを撥ね退けて大きなリターンを得ることができました。
MEMが新生B小町に加入。(7月)
恋愛リアリティショーの打ち上げ後、MEMちょの口からアイドル志望だったことを聞いたアクアは、MEMちょを新生B小町のメンバーに勧誘します。MEMちょがB小町に加入することに事務所間の問題がないことを確認し、彼女の生い立ちを聞いた後、ルビーとかなはMEMちょを新メンバーとして受け入れます。
このMEMちょ加入をもって、新生B小町は正式なスタートを迎え、同時にセンターをメンバー間の相談でかなに決定します。グループのセンターを芸能事務所の社長が決めた旧B小町とは、この点が決定的に異なることが分かります。
ちなみにこの時ホワイトボードに7月の文字があることから、この出来事は7月のことだと分かります。
ジャパンアイドルフェス(JIF)に新生B小町が参加する。(8月6日)
恋愛リアリティショーの打ち上げ時、アクアと鏑木Pは寿司を食べに行く約束をし、そこで鏑木Pが持っているアイの情報を手に入れました。同時にアクアとMEMちょは恋愛リアリティショーの成功に大きく貢献したということで、その見返りを貰うこととなります。
まず最初にMEMちょへの見返りとして、鏑木Pは新生B小町をジャパンアイドルフェスティバル(JIF)に参加出来るよう取り付けました。このJIFは十中八九TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)がモデルと考えられます。
そのTIFは毎年8月に開催され、2023年は8月4日~6日に開催されました。これがホワイトボードに書かれている4日~6日と一致するため、新生B小町の初ライブは2023年8月6日に行われたと考えられます。
先述の通り、これを西暦の基準として各々の出来事がいつ行われたかを定めています。間違いがあれば是非一番下のコメント欄からご指摘ください。
話を戻しまして、JIFの参加を決めた新生B小町は、1か月という僅かな期間でフェスに向けた練習・準備を進めていきます。その間アクアは、かなの間に亀裂が生じてしまったことを踏まえ、ぴえヨンのマスクを被って新生B小町のサポートをします。
アクアがぴえヨンのマスクを被ってサポートしていたことは、ライブの前日にバレます。それによってかなは眠れなくなり、寝不足になります。
寝不足と相まって、かなは自身の過去を思い出し気持ちが沈んでしまいます。しかし、ルビーとアクアがかなの精神を引き上げたことで回復し、アクアに対して「アンタの推しの子になってやる」と心に決めてライブを成功させます。
そしてライブを経てアクアとかなは仲直りし、話は東京ブレイドの舞台公演へ繋がります。ちなみに、この時のアクアのかなに対する目線はほぼ対等であることが、ルビーの口から語られています。
東京ブレイド2.5次元舞台編(11月~1月)
東京ブレイド2.5次元舞台編は、役者同士の顔合わせは恋愛リアリティショーやJIF出場と同年の11月頃の話と考えられます。なぜなら、顔合わせの時メルトが「今日あまから9か月と発言している」ためです。
稽古は1か月程度を要し、舞台は基本的に1週間~2か月程度の期間で上演されることが多いです。アニメでは原作と異なり、舞台公演は12月~1月の間で行われました。
これにより、原作と比べると今日あまのドラマ撮影以降のスケジュールに無理が少なくなっています。本記事では、冒頭で書いた通りアニメの方の時系列を優先します。
(なお上記画像では2025年1月のカレンダーとなっているが、これはアニメ開発スタッフのミスであり、正しくは2024年1月であると考えられる)
また繰り返しにはなりますが、舞台初公演からしばらくしてメンバー間で打ち上げをし、その時に上原大輝が20歳を迎えたことが判明したので、上原大輝は12月頃に生まれたと解釈できます。
さて東京ブレイド2.5次元舞台編では、顔合わせが完了し舞台の稽古がスタートしたものの、舞台向けに設定変更した脚本が原作者の鮫島アビ子の意向にそぐわず、脚本家のGOAとモメる所から話が動き始めます。
原作者からの許諾が下りないことで稽古が中止になったアクアは、あかねの紹介でGOAが脚本した2.5次元舞台を鑑賞します。そしてアクアは舞台に感動し、その感動代としてトラブルを解決するべく、アビ子に説得が出来そうな吉祥寺頼子の下を訪れました。
この説得交渉でアクア・かな・あかね・メルトの4人が頼子の仕事部屋に訪れますが、この時4人の年齢が判明しています。アクアとメルトが16歳、かなとあかねが17歳とのことです。
アクアは頼子にアビ子宛ての封筒を渡し、頼子はアビ子との論争の末に封筒を渡します。そしてGOA脚本の2.5次元舞台を見て感動したアビ子は、雷田Pの仲介でGOAと直接脚本会議を行い、結果滅茶苦茶尖った脚本が完成して問題が解決します。
役者の演技に全投げのトンデモ脚本が振られた役者陣のほとんどは、この挑戦的な脚本を好意的に受け止め、意気揚々と臨みます。しかし、役者としての実力が低いメルトとアクアはこの脚本での演技に苦労することとなりました。
アクアは感情演技が出来ず、特に見せ場での泣き演技で金田一のダメ出しを喰らいます。これを受けてアクアはかなにアドバイスを求めますが、この時のかなのアドバイスによって意図せずアクアの過去のトラウマ(罪悪感)を抉られてしまい、PTSDで倒れてしまいます。
看病に当たったあかねは成り行きで五反田監督の家を訪問し、そこでアクアが被った凄惨な過去を推理します。あかねは自分の命とキャリアを救ってくれたビジネス彼氏に全力で寄り添い、助けになることを決意します。
ちなみにこの時あかねは「アイは14年前に亡くなったアイドル」と語っていますが、正確には12年11か月前の出来事です。このミスはアニメ化した際にも修正されていません。
あかねの献身的な姿勢に今まで感じたことの無かった優しさを感じたアクアは、心境の変化であかねに過去演じた作品を見せます。そしてアクアはあかねに演劇をやる理由を聞かれ、「自身の復讐のため」という反対されそうなことを話してあかねを牽制。
しかし、あかねは「一緒に殺してあげる」と逆にアクアの想定の上回る返しをします。アクアに全力で寄り添おうとするこの発言を前に、アクアはさらに復讐に対する負い目を感じるようになります。
そしてアクアは、あかねの「姫川・有馬コンビに負けたくない」という言葉に応えるため、自身の苦手な感情演技の特訓をするようになるのでした。
一方メルトは自身が一番演技が下手なのを鴨志田に指摘され、言葉を返すことが出来ず苦悩します。
「今日あま」のドラマ撮影以降、自分の実力不足を痛感していたメルトは役者としての実力をつけるべく必死に努力します。しかし役者の道というのは甘くはなく、舞台本番までに満足のいくレベルにまで到達できませんでした。
そんなメルトに対し、アクアは「演じる役の一番の見せ所に一点集中しろ」というアドバイスを与えます。これを受けてメルトは原作再現の刀捌きを徹底練習し、これを舞台本番で披露、観客の心を惹き付けました。
メルトの一番の見せ所で迫真の演技を見せたメルトは鴨志田にも認められ、演じることの面白さを知ることとなります。以後、メルトは芸能人としてのキャリアを着実に積んでいくこととなります。
舞台本番では、続いてかなとあかねの因縁が描かれました。とあるキャスティングオーディションであかねに図星を突かれたかなは、あかねにきつい言葉を浴びせてしまいます。
それに深く傷ついたあかねは、その言動の理由を知るために心理学の本などを沢山読み、警察顔負けのプロファイリング能力を手に入れます。そして、その能力でかなのことを解釈し、かなに太陽の様に輝く演技をするべきだと全力で演技でぶつかります。
この姿勢は最初かなに躱されてしまいますが、アクアはあかねの考えに賛同します。アクアが「受け」に回ることで、かなの太陽のような輝きを引き出すことに成功し、鏑木Pに再評価されました。(ちなみにこの再評価は後の展開に反映されず、かなはスキャンダルを起こしてしまう)
そして最後は、演技指導の際にアクアが躓いた、重傷を負った鞘姫が奇跡的に目覚めてうれし泣きをするシーンでした。このシーンで強い感情を引き出すべく、アクアは過去のトラウマ「アイを助けられなかったことに対する罪悪感」を引き出します。
そして、鞘姫とアイを重ね、鞘姫が奇跡的に目覚めるシーンにアイが重傷を負っても復活する妄想を重ねることで、大きな感情演技をすることが出来たのでした。ちなみにこの時、あかねは鞘姫の演技にアイの演技を重ねることでアクアの感情演技を引き出しています。
アクアと上原大輝が異母兄弟であることが発覚する。
初回の舞台が終了し、メインスタッフたちは打ち上げで飲みに行きます。
舞台の稽古が始まってからずっと、アクアはスタッフたちの毛髪などからDNA検査を行っていました。そして、アクアと上原大輝が異母兄弟であることに辿り着きます。
しかし、上原から告げられたことは「アクアと上原大輝の父親である上原清十郎は、姫川愛梨と共に心中して亡くなっている」ということでした。復讐相手がすでに故人であると勘違いしたアクアは、自身が突き進んでいた復讐の道が無くなったことで一気に腑抜けるようになり、右目の☆のカットも消滅します。
ちなみに原作131話であかねは、アクアが勘違いをしていた理由を「真犯人の人間性や本質を既に知っていたから」と考察しています。
話を戻しまして、アクアは復讐のために交際関係を始めたあかねを解放するべく、別れることを考えます。しかし、またしてもあかねに心の内を見抜かれたアクアは、宮崎旅行に誘うのと同時に復讐の道が無くなったことをあかねに告げます。
しかし、あかねはアクアの解釈とは別の可能性にロジックで気づきます。あかねはアクアがそのことに気づいていない様子を見て、もう一つの可能性を告げず、別れ話も先送りにしてその場を去るのでした。
2024年(アクア16歳)
ルビーが母アイの墓参りをした際、カミキヒカルとニアミスをする。(1月)
アニメでは2.5次元舞台の千秋楽が1月中旬だったため、アニメ12話の墓参りのシーンとアニメ22話の墓参りのシーンは別日であると考えられます。このルビーとカミキのすれ違いが、カミキヒカルの初登場シーンとなりました。
MV撮影のため宮崎へ旅行に行く。(2月)
東京ブレイド2.5次元編の最中も新生B小町はアイドル活動を続けていました。YouTubeのチャンネル登録者数もまもなく2万人という所まで到達したものの、更なるテコ入れのためMV撮影とオリジナル楽曲の作成を行います。
そしてMV撮影のため、映像クリエイターのアネモネ・モネモネが居る宮崎県高千穂町に向かうことになります。この遠征はかなの思惑により2.5次元舞台の慰安旅行を兼ねることになったので、新生B小町のメンバーだけでなく、アクアとあかねも同行することになりました。
MVの撮影は、学生であるアクアとあかねも旅行に同行していたことや、旅行先の高千穂町で雪が積もっていたから、両人の学業に支障をきたさない2月10日~12日と考えられます。
一行は高千穂町に到着し、アネモネとも合流します。そして、早速新生B小町の面々はMVの撮影に入るのでした。
MVの撮影は順調に進んでいきます。ルビーは撮影が一旦終了した後あかねと一緒に宿に帰りますが、その道中でルームキーをカラスに取られてしまいます。
そして、追いかけた先で前世の想い人であった雨宮吾郎の遺体を見つけてしまいました。ルビーは激しく絶望し、ふとゴローが身に着けていたアイのキーホルダーを回収します。
その後ルビーはツクヨミと出会い、アイ出産時に「大学生くらいの男(リョースケ)と中学生くらいの男の子(カミキヒカル)」という二人の不審者が居たことを教えられ、片方は今も生きていることを教えられました。
この事実を知ったルビーは、激しい復讐心を抱くようになり、ゴローとアイを殺害した犯人を捜すべく復讐を誓います。そして同時に、その復讐心を抱いたままMV撮影をした結果、その姿がアネモネの心に深く刺さり、それを元に作成したMVがB小町の飛躍に大きく繋がることになるのでした。
一方アクアは、深夜の公園であかねと話し合いをします。ここで、ここまでのアクアを振り返りましょう。
上原大輝から自身が今まで追い続けていた復讐相手が既に故人であることを知らされたアクアは、今後何をすれば良いか分からずにいました。やることが無くなったアクアは、かなからの提案でB小町のMV撮影に同行することにし、同時にかなとキャリーケースを新しく買いに行くことにします。
一通りの用事を終えた後、二人はブラジリアンバーベキューで夕食を取りますが、会話の最中にあかねとの関係が話題に挙がります。アクアは自身の過去に対する罪悪感などから「自分なんかが恋愛などして良いのか」と迷っていました。
そのことをかなに告白しますが、かなは「恋愛の自由は基本的人権」とあっさりと返答。この言葉を聞いたアクアには笑顔を浮かべました。
後日、アクアはあかねとデートをします。復讐の道が無くなり、あかねをビジネス彼氏として手元に置いておく必要が無くなったことを踏まえ、あかねとの今後を考えていました。
しかし、アクアはあかねに寄り添われたことが忘れられません。とはいえ、あかねが優秀かつ自分に全力で寄り添ってくれる良い人だからこそ、あかねを自分のエゴでいつまでも縛り付けるべきではないと考えました。
アクアは宮崎旅行の最中に別れ話を切り出そうとしますが、先述の通りあかねに看破されて宮崎旅行の前に話し合いをすることになります。二人は話を進めていきますが、その最中であかねがもう一つの可能性を見つけてしまい、話し合いが途中で中断。
宮崎旅行で高千穂町に行ったアクアは、新生B小町の面々がPV撮影を行う中、あかねと共にゴロー時代に働いていた病院やゴローの自宅を訪れます。ここでアクアは、前世ゴローが他人に流されて産婦人科医になったこと、ゴローが本当は外科医になりたかったことをあかねに伝えました。
そしてその後、雨宮吾郎の遺体をルビーとあかねが見つけ、深夜の公園での会話に至ります。アクアはあかねにゴローの遺体を見つけさせようと情報を撒いていたことを謝罪し、あかねの事をずっと利用していたことも謝罪しました。
それを聞いたあかねは、アクアを「優しくて全部背負い込もうとする」と評し、その罪悪感ごと寄り添いたいと思っていたことを伝えます。そして、自身と一緒に過ごすことにアクアが罪悪感を感じていたを理解し、自分から別れようとします。
いよいよ別れることに涙を流すあかね。しかしアクアは復讐の道が完全に終わったとして、今度はあかねを守る道へ乗り換え、その証明に口づけを交わします。
これをもって恋愛リアリティショーから続いた偽物のビジネスカップルとしての関係が終了し、本当のカップルへと昇格したのでした。
そして宮崎旅行を終えて半年が経過。アクアとルビーが2年生に進級し、かなとあかねが3年に進級しました。
2024年8月時点の各人の状況。
宮崎でのMV撮影から半年後、作成したオリジナル楽曲MVが2000万再生と大きくバズり、新生B小町のチャンネル登録者数も36万人まで増えました。ルビーの闇落ちが多くの人を惹きつけたとのことです。
あかねは初の主演映画の収録を行い、ドラマの撮影も何本も始まるとのことで、実力派女優として着実に表舞台へのし上がっていました。アクアはネットTVのバラエティ番組のレギュラーを獲得、一方でドラマの脇役をやったり、ファッション誌のモデルをやったりと、順調にマルチタレントの道を進んでいました。
これらに対し、有馬かなは個人としての分かりやすい実績を積めていませんでした。東京ブレイド2.5次元舞台編で鏑木Pに再評価されていたにもかかわらず、失恋の影響か、あるいは元々の性格の悪さが祟ったか、あるいは物語の都合か、B小町のセンターにも関わらず仕事が少なくなって、MEMちょやルビーの影に隠れるようになっていきます。
宮崎旅行をする前、先述の通りアクアはかなと約束してキャリーケースを買いに行っていました。用事を済ませ、2人で肉料理を食べたりしていましたが、顔を隠すような身なりをしない等、かなはアイドルであるという意識が足りておらず、そのことをあかねに指摘されていました。
これを踏まえ、アクアは宮崎旅行以降かなと距離を取るようになります。その際に、あかねと正式に付き合うことにしたこともあって、ケジメとしてそのことをかなにも伝えましたが、これに加えてかなが事務所に行くと部屋に引っ込むなど、過度な対応をしていました。
もちろん、過激なファンによってアイを失うという凄惨な事件を経験したアクアにとっては、至極自然な行動かと思います。しかしこれが、かなのパフォーマンスを大きく落とすことになってしまいました。
ちなみにアクアはこの状況を重く見たMEMちょに誘われますが、(おそらく)事務所ではなくMEMちょの自宅に上がっており、反省しているのか分からないことをしてます。さらに物語の都合か、MEMちょはアクアの内心を知ったにも関わらず、その後かなのケアをする描写がありません。
ルビーが壱護の所へ接触し始める。
宮崎旅行から半年後、ルビーは芸能活動を続けつつ、アイとゴローを殺害した黒幕を見つけ出すため、その手掛かりと踏んだ苺プロの元社長・斎藤壱護を見つけ出します。そして壱護から、アイと関わりがある人の連絡先を教えてもらう代わりに、芸能界で上にのし上がるためのアドバイスを受けるようになります。
ルビーはそれを受けて、アクアが出演しているネット番組「深堀れ☆ワンチャン!!」に双子タレントとして出演するようになります。そして今までのルビーらしからぬ要点を突いた行動で、人気を獲得していきました。
ネットTV「深堀れ☆ワンチャン!!」で炎上(8月中旬)
番組が回を重ねていく中、ルビーが優しくしていたADの吉住シュンが所属する漆原班で、コスプレイヤーをネタにしたコーナーをやることになります。シュンは来週夏コミが開催されるにも関わらず、出演してもらえる人を集められず焦っていました。
そこでシュンはルビーにコスプレを頼みました。さらに妹の未実に対しても、妹の弱みを掴んだ上でコスプレ取材への参加を取り付けます。
一方シュンの頼みに了承したルビーは、みなみにコスプレをしないか誘います。そしてメイヤというYouTubeの企画で一緒になったレイヤーも誘いました。
こうして夏コミ本番を迎えるわけですが、その直前、漆原Dが東京ブレイドのコスプレをすることに対して版権元の許諾を取っていなかったことが発覚。急遽東ブレから少しずらした衣装での参加を依頼することになります。
加えて漆原Dがメイヤにセクハラ紛いの質問をしたことで、メイヤの怒りは頂点に達し、ファンネル扇動とも言える投稿をSNSに投下。これによって番組は大炎上することとなりました。
メイヤと番組で対立が発生し解決の目途が立たない中、ルビーは事態の解決に繋がる企画を提案します。その企画とは炎上させたメイヤと炎上を招いた番組側の両方を立てて徹底討論させることでした。
番組は様々な人物を巻き込んだ上で、番組側でやらかした漆原Dがコスプレ衣装を作成・実際に衣装を着た上で謝罪することで炎上は鎮火。しかし、一連の流れを重く見たアクアはルビーにどこから仕組んでいたのか問いただしました。
ルビーが番組の取材体制に問題があることを利用して、ほぼ最初から最後まで関与していたことが分かったアクアは、ルビーに行動を改めさせようとします。しかし、アクアの忠告は届かずルビーはその道を突き進んでいきました。
結果、ルビーは至る所で亀裂を作りながら急激に仕事を増やし、芸能界をのし上がっていきます。そして、年末には女性アイドルアワードにて新星賞を受賞。
チャンネル登録者はさらに増え、半年経った2025年2月の段階で97万人まで伸ばしました。そして、その頃にはルビーなしでB小町の企画が成立しないレベルまでルビー一強状態になりました。
2025年(アクア17歳)
アクアが壱護に会い、もう一つの可能性に気づかされる。(1~2月)
原作94話以降は、夏コミから半年が経過しているということで2月末~3月と考えられます。
アクアはルビーが誰かの意志を感じる位に都合良くのし上がっている様子を見て、ルビーの後を付けることにします。そして、その先に苺プロの元社長である壱護がいることに辿り着きました。
アクアは、壱護が苺プロから離れた理由が他人を巻き込まずアイを殺害した黒幕に復讐を果たすためであることとを知ります。そして、アクアは、復讐相手と見做していた上原清十郎がすでに故人であることを伝えました。
しかし、壱護はすぐに矛盾に気づきアクアを看破。アクアもあかねが以前推理していたもう一つの可能性に気づき、激しく動揺、雨の中途方に暮れます。
さらに間が悪いことに、意図せずかなを突き飛ばしてしまい、かなとアクアの関係にさらに亀裂が生じることとなってしまうのでした。
あかね新人女優賞受賞。容疑者特定。
アクアがもう一つの可能性に気づき激しく動揺する中、あかねは日本映画賞で新人俳優賞を受賞します。
そこでアクアと似た人とすれ違い、さらにララライのOBより10本の白い薔薇が送られました。ちなみに、10本の白い薔薇の意味は「あなたは完璧」だそうです。
授賞式の後、主催の金田一や事務所の社長と食事をする中で、あかねは白い薔薇を送ったOBのことを教えてもらいます。ララライの稽古確認用のフォルダにそのOBの映像があることを教えてもらったあかねは、その映像を見てそのOBと星野アイの演技スタイルが似ていることに気が付きます。
あかねは、最初に推理した「母親の姫川愛梨が夫である上原清十郎とは別の男と子供を作り、上原大輝が生まれた」可能性と併せ、さらにアクアとOBの顔つきが似ていることから、そのOBこそが黒幕であると確信しました。その黒幕の名前は、先述の通りカミキヒカルです。
アクアとあかねが破局する。
あかねは早速黒幕と目されるカミキヒカルの情報を集めます。そんな中アクアから電話がかかります。
アクアは上原大輝と同じ父親である理由のもう一つの可能性を前に大きく消耗していました。アクアはこれまで何度もあかねに救われ、肯定され、寄り添ってくれていたことから、復讐の道に戻るべきなのか、あるいは新しい道を歩んで良いのか自身の選択をあかねに委ねようとします。
しかし、あかねは自分のことは自分で決めないと依存する関係になってしまうとアクアを諭します。その上で、アクアが決めたことならいくらでも力を貸し、アクアが抱えているものを「一緒に」背負いたいと発言しました。
またしてもあかねに諭されたアクアは、あかねに感謝を述べるのでした。
あかねは電話の後、カミキヒカルに直接接触するべく、6本の白い薔薇の花束を持って外出。しかし歩道橋の上で通りすがりの男とぶつかり、階段から落とされてしまいます。
あかねは歩道橋から落とされる命の危険に晒されますが、間一髪のところでアクアが救出。アクアはあかねが「誰かに突き落とされたのかと思った」という言葉から、黒幕に接触しようとしていたことに気づき、「危ないことをするな」と忠告します。
しかし、この言葉とアクアが都合よく現れたことに疑問を持ち、キーホルダーにGPSがつけられていることに辿り着きます。対等な関係を構築出来ていなかったことに強く嘆くあかねでしたが、あかねの方もナイフを持っていました。
あかねは「話し合いをするためナイフを持った」と弁護しますが、結局アクアはあかねに危ない真似をさせないため破局しました。これにより、アクアは黒幕の父親に辿り着き、一人で復讐の道へと戻っていきます。
有馬かながスキャンダルに巻き込まれる。
同じ頃、B小町ではルビーの躍進の影で、有馬かなの方が仕事が取れなくなり不振状態でした。加えて、想い人であるアクアにも突き飛ばされたことでパフォーマンスは最底辺まで落ちていました。
そんな中、かつての役者仲間であるアザミマコに誘われ、会員制のバーに行きます。そこで映画賞を受賞したことのある島正則と出会い、役者としての仕事ができないか模索します。
島監督と連絡先を交換したかなは、個人的に監督と食事をします。そこで島は、年齢・コネ・事務所の力に踊らされる日本の俳優業界に不満を漏らしていたにも関わらず、「かなのことをもっと知りたい」と今までと矛盾する発言をして、かなを自身のスタジオに連れ込みます。
しかし、その様子が週刊誌の記者に写真を撮られ、スキャンダルに発展。後日かなは週刊誌記者の突撃取材を受けますが、これに応えず、無言で立ち去ってしまいました。
追い込まれたかなは、どうすれば良いか分からず途方にくれます。誰かに救いを求めようと考えたかなは、その相手先として真っ先にアクアを思い起こしました。
しかし、そのことに自己嫌悪したかなは、アクアの助けを借りることなく自力で復活。内情を事務所に伝え、今後の対策を検討することになりました。
ミヤコはこの一件に関して、かなは悪くないと弁護します。しかし、かなは島監督がそういう人だと分かっていて付いて行ってしまったことを明かし謝罪。ミヤコは何も言いませんでしたが、MEMちょはかなの心のケアをしました。
結局、対策会議をしたものの事態を見守り、正直に話すしかないという結論に至ったものの、アクアは有馬かなのスキャンダルをもみ消すべく週刊誌記者に交渉しに行きます。
アイとアクルビの関係が世間に公表される。
アクアはあかねとの破局以降、仲間を巻き込まないために自分一人で復讐を果たそうとしていました。そして復讐の一手として、まずアクアは世間に「アイに隠し子がおり、その隠し子が今芸能界で大活躍している双子の兄妹である」ことを公表することにします。
そこに、かなのスキャンダル発生が重なりました。MEMちょから予てより「向き合って欲しい」と言われていたアクアは、スキャンダルで追い込まれているであろうかなの様子を見にいき、その先で自身が居なくても自己回復する姿を確認。
とはいえ、端から世間に衝撃的事実を公表するつもりだったアクアは、アイの秘密を暴露することでかなのスキャンダルも揉み消せると考え、週刊誌記者に直接会い、アイの秘密を暴露します。
これをもって、アイ死去から14年と2~3か月後、世間にアイが死んでも隠していた事実が世間に知れ渡りました。
この衝撃的なスクープは世間の話題を攫い、大きな議論を巻き起こしました。最終的な結論としては、母の想いに応えるために活動する子供たちという絶対的真実が、このスクープを美談として決着させたとのことです。
しかし、この一件をきっかけにアクアとルビーの仲が完全に決裂。呼び方も「お兄ちゃん」から「アクア」に変わってしまいました。
かなとは話し合いをし、かなから「あーくん」とあだ名で呼ばれるほど仲直りしました。しかし、それはアクアからすると復讐のためにかなを利用するための行動でした。
かなはアクアのちょっとした一言で動揺してしまい、完全にアクアの掌の上で転がされるようになってしまいました。アクアはかなを良い様に操ることに愉悦を覚えるも、一方で「人を疑う事を覚えるべき」とか「じゃないとずっと搾取される」等、有馬を心配するような言葉も発しています。
片寄ゆら死亡。享年25歳。
アクアが本格的な復讐のため壱護の協力を仰いでいた頃、女優の片寄ゆらはカミキヒカルと一緒に飲んでいました。しかし片寄ゆらは25歳という若さで亡くなってしまいました。
アニメでは24話(2024年2月頃)の段階でこの展開が為されていますが、本記事ではとりあえずここに記載します。
有馬かなと黒川あかねが高校を卒業。(3月)
表題の通り、3月を迎えて、有馬かなと黒川あかねが高校を卒業しました。かなの方は大学受験していなかったということで、高卒ということになり、女優として芸能界で骨を埋めるとのことです。
一方黒川あかねの方は大学に行ったかは不明です。ただ偏差値78でしたから、女優活動があったとしてもおそらく旧帝大程度には進学したと考えられます。
ルビー・あかね・フリルで個人間オーディションを行う。(4月以降)
アクアが世間にアイの秘密を暴露して以降、アクアと五反田監督はアイのドキュメンタリー映画「15年の嘘」の製作に乗り出しました。製作委員会方式として多くの出資者を募り、出演者のキャスティングを開始します。
そして、主役のアイ役に関して誰にするかで議論になります。鏑木Pは不知火フリルを推していましたが、五反田監督はルビーを推していました。
一方、オファー第一候補のフリルは、自分よりもルビーが演じた方が良いと考えていました。そこで、ルビーと第二候補であるあかねを誘って個人間オーディションを行います。
即興のエチュードをする中で、あかねはフリルの真意に気づきます。またルビーも是が非でもアイ役をやると意思表明をしました。
深夜にも及ぶ勝負の末、ルビーがアイ役をやることに決定します。
オーディション終了後、あかねは待ち伏せていたアクアと破局以来初めて会います。そして、復讐の道に突き進むアクアに対して「アクアくんの企みは私が止める」と宣言するのでした。
そしてアクアは「やれるもんならやってみろ」と言います。これは後にアクアが復讐の道に進むのが辛いというSOSサインであることが判明しました。
映画製作開始。
映画のキャスティングが無事完了し、映画撮影に必要な諸々が確定して、遂に映画の製作が開始されます。
しかし、脚本を読んだルビーは演技初心者というだけでなく、「子供から逃げた母親の気持ちを理解するシーン」を理解できず、苦しみます。加えて、予てより人気絶頂のアイドルとして多忙を極めていたため、精神的だけでなく体力的にもかなり疲労が蓄積されていました。
そのような状況で、ルビーは前世である天童寺さりな時代の自宅に向かいますが、そこで娘と息子を産み、幸せに暮らす母を見て絶望のどん底に叩き落されました。
絶望に泣き崩れるルビーと自身が持っていたアイのキーホルダーを見て、さらにルビーがアイドル活動をする動機が「アイとゴローを殺害した黒幕を見つけ出すため」ということを聞いたアクアは、ルビーの前世が天童寺さりなであることを確信します。
そしてアクアは、自身の状況を顧みず、ルビーに復讐を止めるように告げます。しかし、アクアがアイの秘密を暴露した一件があって以降両者が絶縁状態だったため、ルビーにアクアの願いは届きません。
そこでアクアは自身の前世が雨宮吾郎であることを告白しました。そしてルビーの前世が天童寺さりなだと気づいたことを告げ、お互いがお互いの前世を知ることで、前世から関係があった雨宮吾郎と天童寺さりなの感動の再会が果たされました。
これと同時に、アクアは今までアイの復讐を果たすために今まで活動してきたこと、ルビーに他人を利用するやり方は向いていないこと、アイの幻影は追わずルビーとしての人生を生きること、そして病室の中でまっすぐ夢を見ていたさりなはアイよりもずっと眩しかったことを告げました。
これによりルビーは両目黒星から左目白星に戻り、精神的にも全回復してアクアに恋をするようになりました。ちなみにこの出来事はルビーが18歳の時の出来事であり、法律上年齢の壁は既にクリアしています。(とはいえ近親婚は認められていない)
一方アクアは、ルビーの心を救ったことにより、さらに復讐がしずらい状況に追い込まれることになりました。このことはツクヨミも指摘しており、ルビーの精神を救ったことはアクアにとって悪手であると語っています。
斉藤壱護が苺プロの社長に復帰する。
前世からの関係値で仲を取り戻したアクルビの一方で、苺プロ現社長のミヤコは増え続ける仕事量と考えることの多さにてんてこ舞いな状態でした。そんな中、深夜に行きつけのBAR「さみだれ」で壱護と再会します。
ミヤコに出くわすや否や即座に反転して逃げ出す壱護ですが、後を追うミヤコのヒールが見事にクリーンヒットし逃走に失敗。ミヤコは「この世界で一番煌めく景色を見せてやる」と言ったのに復讐のために逃げた壱護を一喝し、さらに一発殴って苺プロのバイトとして引き戻しました。
バイト君が復帰したおかげで苺プロは大幅な配置換えを敢行。以下のように変更となります。
映画の撮影を開始。(~8月第3週)
ミヤコが壱護を引き戻した後は、遂に映画の撮影に移ります。撮影の終了は8月3週の予定で、予備日として1週間確保しているとのことです。
映画の撮影に当たり、五反田監督は幼少期のアクアとルビーを演じることが可能な子役が見つからずに困っていました。そのような状況で、アクアは子役としてツクヨミを捕まえて来ます。
そして子役が決まったことで、顔合わせと本読みの段階に移ります。出演キャストと役は以下の通りです。
映画の撮影は、まずアイが所属していた旧B小町の様子から撮影されました。演技が上手いあかねやかな、そこまで重要な役どころではないMEMちょは順調に撮影が進んでいきますが、映画の主役でかつ演技力がそこまで高くないルビーは中々OKがもらえず、アイの演技に苦戦していました。
これに対し、五反田監督は「アイはもっと馬鹿」「何も考えていない女なんだからテキトーにやれ」と言ってルビーを煽り、良い演技を引き出します。それによってアイは心の内に怒りがあったことが読者側に分かるようになりました。
映画の撮影が進むごとに、アイの人物像が明らかになっていきます。アイが施設に入れられた後そこから脱走したこと、脱走した先で斉藤壱護と会ったこと、アイがアイドルになるために壱護が身を削ったことなどが明らかになりました。
アイの母親である星野あゆみは、娘のアイを愛していました。刑務所から釈放された後、施設に入所したアイを迎えに行くつもりでしたが、8,9歳の段階で既に魅力的な女性に育っていたために、アイを守る目的で、アイから自分を遠ざけていました。
映画の撮影現場には、モデルである旧B小町のメンバーも見学に来ていました。たかみーは相変わらずお節介焼きで、ニノは少し気弱でした。
ただ、ある程度踏ん切りがついていると伺えるたかみーに対し、ニノは今もアイに対する想いを引きづっていました。アイドル時代のニノはアイのライバルには到底なれず、アイに妬みや嫉妬を抱き、アイのことを嫌っていました。
そんなニノは、ある時アイに攻撃的な言葉を投げつけてしまいます。そんな時でも自分を愛そうとしていたアイを見て、今でもニノは自分がアイにしてしまったことに対して後悔していました。
そして、ニノがカミキヒカルと繋がっていることが明らかになります。
ルビーは引き続きアイを演じることが出来ず、撮影が難航していました。原作154話まで読めば分かる通り、普通の精神性をもつルビーに発達障害や愛着障害を持っていると思われるアイの精神性を理解することは困難でした。
撮影が進むうち、いよいよニノがアイに攻撃的な言葉を投げつける場面に移ります。アイの演技に苦労しながらも一生懸命に理解しようとするルビーを見て、かなはルビーの良い演技を引き出すために身を削ることを決意します。
かなはこれまでルビーに抱いていた想いをぶつけ、ルビーを突き放しました。当然ルビーは深く傷つき、これまでのかなとの関わり合いを思い出しながら、自分がどう思われていたか、母アイはどうやって乗り越えたか思い悩みます。
撮影当日、ルビーとかなの仲違いが改善しないまま本番となります。この部分は両人の感情移入により、より高クオリティな演技となり、さらにルビーのアドリブによってアイの心の奥底を引き出すことに成功しました。
撮影終了後、ルビーとかなは和解。そして、ルビーは演技を経て「アイのようにはならない」と宣言し、ルビーはルビーらしくスターになることを決意するのでした。
ニノとアイの決別の次は、アイが劇団ララライのワークショップに入団してからの話が描かれました。先述の通り、ここでアイとカミキが初めて出会います。
カミキとアイは、アイがカミキから直接演技指導を受けるほど意気投合していきます。しかし、カミキはすでにこの段階で姫川愛梨から性的虐待を受け、その結果として上原大輝を儲けていました。
カミキは、そのルックスの良さから、アイと同様に他人の醜い欲望を一身に受け止めていました。児童性愛者である愛梨からの悍ましい欲望に当てられてことで、「正しさ」を求めるようになっていました。
二人は惹かれ合い、恋に落ちて、そして二人の間に子供が出来るようになります。二人が愛し合うシーンを収録するため、アクアはプロのストーリテラーである吉祥寺頼子と鮫島アビ子に脚本の相談をしますが、結果としてアイとカミキのキスシーンが挿し込まれることになりました。
これに対し、アクアは困惑しますが、ルビーは非常にノリノリです。妹とキスすることに抵抗があるアクアに対して、ルビーは「雨宮吾郎として自分を天童寺さりなとして見たらキスできるのではないか」と提案します。
アクアは何とかして躱そうとしますが、ルビーは諦めず引き下がります。ルビーの姿勢に根負けしたアクアは、眼鏡をかけ前世であるゴローを演じました。
その姿に興奮し幸せマックスになるルビーでしたが、対するアクアは幸せにはなれず、罪悪感を覚えます。これに対し、ルビーは自分が笑えるようなった秘訣を教えました。
「推し!」
さりならしい回答でアクアは少し救われます。
そして、ルビー(さりな)はせんせーに対する想いを積極的に伝えるべく、さらにアクア(ゴロー)に対してキスをしました。このような形でカミキとアイのキスシーンも行い、無事撮影も完了しました。
撮影はアイが妊娠して宮崎県高千穂町にある病院に入院してからのシーン撮影となります。ここでゴロー役のメルトが登場しました。
そして無事アクアとルビーが生まれ、幼少期のアクアとルビーが撮影されます。ツクヨミはルビーにちゃんと演じることが出来るか心配していましたが、前世のゴローとさりなの頃から二人を見守って来たため、無事演じ切ることに成功します。
映画の撮影は再びカミキ視点に戻ります。アクアとルビーが生まれた後、カミキと愛梨は決別します。
そして愛梨の言葉を前に、カミキはアイに依存しようとしますが、アイは「分かんない」と言って突き放します。そしてカミキによって上原大輝が清十郎と愛梨の間に生まれた子供ではないことが清十郎に知られ、心中事件が発生。
映画では、カミキが命の重みを感じ、アイに拒絶され、結果アイの死に繋がって映画の撮影が完了しました。
映画の初号試写上映と関係者へのインタビューが行われる。(11月)
撮影し映像を編集し、関係者向けの初号試写上映は11月となります。そして映画作成の関係者へのインタビューが行われました。
本編で描かれたのはアクアへのインタビュー。そしてインタビュアーは、なんとカミキヒカルでした。
ここでアクアとカミキは対峙、話し合いを始めます。本編では色々と書かれていますが、結論を言うと、この会話でカミキはずっと嘘を吐いていたと考えられます。
過去回想についてもカミキとアイの決別はアクルビが生まれる前とされていますが、これは「上原大輝が5歳、アクルビがが1~2歳の時」かつ「アイと壱護がドーム公演の打ち合わせをしている時」に心中事件が起きたことと時系列が合いません。
カミキとアイが決別した時の真相については原作完結後も明かされておらず、一切不明のままです。そんな状況下でアクアはカミキに対し「アイがアクルビを生んだ意味」を問い、アイからアクア宛てに遺したDVDを流し始めました。
そして、アクアはそのDVDの内容を「カミキへのアイからの時を超えたラブレター」と説きました。アイが様々な禍根を残してこの世を去ったにもかかわらず、DVDを見せながら涙を流すアクアの姿は、さながらアイを妄信する信者のようでした。
ルビーはこれを機に自身の復讐を終結させます。ミヤコは無事に帰って来た二人を温かく迎え入れました。
ニノが昔旧B小町初期メンバーで作成したブログを削除する。
原作155話にて、旧B小町結成初期に初期メンバーのアイ・ニノ・たかみー・渡辺で作成したブログをニノが削除した描写がされていました。これにより小説「45510」の語り手がニノであることが確定しました。
小説ではアイが亡くなった2010年12月より16年後と書かれていますが、正しくは15年後の話となります。ニノはアイに対して嫉妬と崇拝の両方の感情を抱いていたことが明らかとなっており、アイの完璧で究極のアイドルとしての姿を保つためにブログを削除しました。
B小町のライブツアー(11月21日~12月25日)
11月21日~12月25日までB小町のライブツアーが行われました。有馬かなは春頃に引退・卒業を予定していましたが、事務所側の都合に負け、このライブツアーまで引退・卒業が引き延ばされてました。
初日は11月21日(金)・22日(土)で名古屋でライブが行われました。次の週28日(金)・29日(土)は宮城にて、12月7日(日)・8日(月)は大阪でライブが行われてました。
宮崎での公演ではあかねが来ていました。そして、最終日の12月25日クリスマスはB小町のライブツアー最終日となり、東京で公演が行われました。
ニノがルビー殺害を謀り、失敗する。(12月25日)
11月21日より始まった新生B小町のライブツアー。そこにニノこと新野冬子も来ていました。
ニノはルビーの瞳に純粋な眩しさを宿していることに気づき、今やアイをも超えるアイドルになりつつあると考えました。アイを超える存在を許せなかったニノは、新生B小町のライブツアーの最終日の朝、ルビーの自宅に向かいます。
ニノは自宅のインターフォンを押し、玄関の扉を開けたルビーをナイフで一突きしました。ルビーの刺突を確信したニノですが、それは叶わず、ルビーに手を取られ、さらに後ろから壱護に抑えられます。
ニノがルビーだと思っていた人物はルビーではなく、あかねでした。あかねは予め防刃スーツを着ていたので、致命傷にはならずに済み、ニノを取り押さえることに成功しました。
壱護を始めとする苺プロの面々が居るため、あかねが独断で囮役をやったのではなく(アクアはもちろん)苺プロも承知の上で今回のトラップを張ったことになります。囮役を立てること自体が倫理的に問題があるだけでなく、他の事務所の売れっ子女優に囮役をさせていました。
さらに、ニノとリョースケの恋人関係であり、かつそれを壱護が把握していたことも発覚しました。その事実を壱護が知っていたのであれば、そこからニノやカミキに辿ることも出来たはずです。
ツッコミ所満載の展開の末、ニノが最後に語ったことは「アイと友達になりたかった」とのことでした。しかし、これは小説「一番星のスピカ」を踏まえれば、とうに叶わぬ願いだったと言えます。
ニノこと新野冬子は、どこまでも救われず、救われないまま沢山の人を殺めた狂人でした。
カミキとアクアが心中する。(12月25日)
ニノが苺プロの面々に捕まった日と同日、アクアはカミキの下に訪れていました。アクアはライブツアーの前にかなから自分の引退ライブに来て欲しいとお願いされていましたが、それを反故にした形となります。
B小町のライブをよそに対峙するアクアとカミキ。何もしていないと嘘を吐くカミキに対し、アクアは「ニノの精神状況を理解していながら、ニノがルビーを刺すことに対して何の対策も取らず傍観していた」という物的証拠も何もないことを理由にカミキを犯人と断定します。
また、この発言は完全にブーメラン発言となっています。原作146~147話にて、アクアはルビーを放置してかなとすしのこポテチを食べ、結果その間にカミキとルビーが接触しカミキに手を下されようとしていました。
この時ルビーに声をかけ、カミキからルビーを引き離したのはあかねです。
アクアの追及に対し、カミキは白を切る訳でもなく、あっさりと認めるような邪悪な笑みを浮かべます。そして、このカミキの様子を見たアクアは自身のナイフをカミキに突き付けました。
ナイフを突き付けるアクアに対し、カミキは「それで自分を殺せばルビーは人殺しの妹になる」と言ってナイフを止めようとします。しかしアクアは自身のナイフを自分に刺し、「刃傷沙汰の末、共に崖から転落死」を装ってカミキと心中しました。
この結果、カミキは頭を打って水死。アクアも海に沈んでしまい、水死してしまいました。
この時点でカミキの享年は34歳、アクアの享年は18歳となります。アクアは短絡的思考で頭の悪い行動の結果、多くの人を残してこの世を去ることになりました。
アクアの葬式が行われる。
アクアがカミキと心中した後、アクアの遺体は現場から20キロ先で漁師さんが見つけてくれました。ツクヨミの神様パワーのおかげか、遺体の損傷は少なかったようです。
カミキヒカルにまつわる事件の全容はニノを取り調べすることで明らかになっていきました。容疑者は5人、被害者は7人とのことです。
これらの事件において、カミキの関与は殺人教唆で立件できない程度だったとのことです。結局の所、アクアはカミキをあの世に送りましたが、カミキに勝つことは出来ず、両者敗北という結果になりました。
ミヤコや壱護を含め、苺プロの面々はニュースでアクアがカミキに殺されたことを知りました。そのことに一同は強い衝撃を受け、おそらく2026年を迎える前にアクアの葬式を執り行ったと考えられます。
葬式では、特にかなが激しく動揺し大暴れしました。世間的にはアクアはカミキに殺害されたことになっているにもかかわらずアクアをビンタし、自己中心的に自分語りを始め、散々泣き喚いた挙句に参列者が想いを込めて添えた献花を荒らしました。
ルビーは、前世がゴローである兄・アクアを亡くしたショックで葬式にすら出ることが出来ませんでした。唯一真相を知っているあかねは海辺で項垂れていました。
2026年(アクア18歳)
映画「15年の嘘」が公開される。
脚本家とスポンサーとの間でトラブルとなり、両者とも水死してしまった映画ですが、五反田監督と鏑木Pがアクアの遺作であるという理由で公開を強行しました。ツクヨミの神様パワーのおかげか、年間動員数6位という結果となりました。
視点Bの語り手がアイを想起しながらコンビニに買いに行く。
小説「視点B」にて、きゅんぱんが当時のアイドル時代を語ったのは、アイが亡くなった2010年12月より15年後と明記されています。そのため、アイを想起しながらコンビニに買いに行ったのは十中八九2026年の出来事と考えられます。
この時きゅんぱんは37歳となっているため、きゅんぱんは1988~1989年生まれと分かります。アイより1つ年上です。
アクアの葬式を終えた2026年以降。
アクアの悲しみに暮れるルビーですが、あかねの証言によると、ルビーはその後しばらくして再び立ち上がったとのことです。そして、B小町から脱退した有馬かなの穴を埋めるように、B小町に新メンバーを二人加え、遂にドーム公演を果たしました。
そして、ドーム公演を終えた後もルビーの活動は続くという所で原作本編は終了しました。最終話及びあとがきではルビー以外の各人の様子も描かれていますが、解釈が読者毎で分かれる部分については本記事で言及するのを避けさせて頂きます。
まず、MEMちょはドーム公演後しばらくしてB小町のアイドルから卒業し、プロデューサーになりました。鮫島アビ子は結婚したようです。
かなは女優として成長し、ハリウッド映画にも出演を果たしました。そして、あかねと共に主演女優賞を受賞したようです。
あかねは、アクアの死を未だ引きづって立ち直れていないようでした。ツクヨミと接触し、ツクヨミを伝手にアクアを蘇らせる方法を模索していました。
メルトは日本映画文化賞新人賞を受賞していました。フリルは引退して結婚したようです。
姫川大輝は、細かい心情は分かりませんが、最終話でもあとがきでもアクアの死から立ち直れず、彼自身の救いは結局なかった印象です。
まとめ
ということで、以上【推しの子】の時系列考察でした。最後に推しの子の各時系列を表にしてまとめます。
1967年 | 金田一敏郎が生誕 |
1978年 | 雨宮吾郎、五反田泰志、ヒムラが生誕。 |
1988年 | 貝原亮介、きゅんぱん、雷田澄彰が生誕。 |
1989年 | 吉祥寺頼子が生誕。 |
1990年 | 星野アイが生誕。(12月25日) |
1991年 | 天童寺さりなが生誕。 カミキヒカルが神奈川で生誕。(7月27日) |
1994年 | GOAが生誕。 |
1995年 | さりなに重い病気(退形成性星細胞腫)が見つかる。 |
1998年 | MEMちょ生誕 |
1999年 | 片寄ゆら、鈴城まな生誕。 アイの母あゆみと付き合ってた男がアイに色目を使い始める。 |
2000年 | アイの母あゆみが窃盗で捕まる。 |
2001年 | 鴨志田朔夜、鮫島アビ子生誕。 |
2002年 | カミキヒカル10歳で劇団ララライに入団。 11歳のアイが社長からスカウトを受ける。 旧B小町のアイドル活動がスタートする。 |
2003年 | ニノがアイに罵詈雑言を投げつける。 結成3か月後、アイが壱護に脱退を宣言する。 姫川愛梨が上原大輝を妊娠。(3月頃) さりなが旧B小町のライブに行く(6月下旬) さりなとゴローが出会う(夏頃) カミキが12歳の時、上原大輝が生誕(12月頃) ありぴゃんときゅんぱんが加入する。 |
2004年 | さりなが亡くなる。享年12歳(1月) ゴローが旧B小町の宮崎ライブに参加。(5月23日) アイへの嫌がらせでメンバーの一人が脱退させられる。 |
2005年 | まりなが娘と息子を儲ける。 カミキヒカルとアイが劇団ララライのワークショップで出会う。 森本ケンゴが生誕。 |
2006年 | アイが児童保護施設を退所。(3月) 黒川あかね・有馬かな・熊野ノブユキが生誕。(4月~6月) アイが妊娠する。(7月~9月) アイときゅんぱんが公園でばったり会う。 旧B小町に7人目のメンバーが追加される。 ゴローとアイが再び出会う。 |
2007年 | カミキヒカルと貝原亮介が雨宮吾郎を殺害。(4月~6月) アイ16歳3か月でアクアとルビーを出産(4月~6月) 鳴嶋メルト・寿みなみ・不知火フリル・鷲見ゆきが生誕。 アクアとルビーがお互いを転生者だと知る。(秋~冬) 双子のオタ芸とアイの笑顔がバズる。(秋~冬) |
2008年 | 五反田監督と出会い、映画「それが始まり」の撮影をする。 カミキヒカルが劇団ララライを脱退する。 |
2009年 | 上原清十郎と姫川愛梨が心中する。 アイとカミキが決別する。 |
2010年 | カミキヒカルが理学部大学に進学。 アクルビが幼稚園の未就園児クラスに入園。 アイが五反田にDVDを2枚残す。 星野家が引っ越す。 アイが貝原亮介にナイフで刺されて亡くなる。享年20歳(12月下旬) アクアが五反田泰志の下に弟子入りする。 |
2011年 | アクルビが幼稚園を転園。 斉藤壱護が失踪し、ミヤコが苺プロを引き継ぐ。 |
2013年 | 旧B小町が解散。 |
2014年 | カミキヒカル22歳理学部大学卒業。 アクアとルビーが小学校に進学。 |
2016年 | MEMちょが高校3年生の時、MEMちょの母が過労で入院する。 カミキヒカルが25歳で神木プロダクションを設立する。 |
2019年 | 虹野修吾監督の新作舞台のヒロインオーディションが行われる。 |
2020年 | メルトが中学に入学してすぐに3年の先輩に食われる。 |
2021年 | MEMちょがTikTokやYouTubeで配信活動を始める。(春以降) |
2022年 | 苺プロで新規アイドルグループが発足される。(10月) |
2023年 | アクアとルビーが有馬かなと再会する。(1月~2月) 漫画原作ドラマ「今日は甘口で」撮影。 アクアとルビーが陽東高校に入学する。(4月) 有馬かなを新生B小町に引き入れる。(5月) 恋愛リアリティショー(5月~7月) MEMが新生B小町に加入。(7月) ジャパンアイドルフェス(JIF)に新生B小町が参加する。(8月6日) 東京ブレイド2.5次元舞台編(11月~1月) アクアと上原大輝が異母兄弟であることが発覚する。 |
2024年 | ルビーが母アイの墓参りをした際、カミキヒカルとニアミスをする。(1月) MV撮影のため宮崎へ旅行に行く。(2月) ルビーが壱護の所へ接触し始める。 ネットTV「深堀れ☆ワンチャン!!」で炎上(8月中旬) |
2025年 | アクアが壱護に会い、もう一つの可能性に気づかされる。(1~2月) あかね新人女優賞受賞。容疑者特定。 アクアとあかねが破局する。 有馬かながスキャンダルに巻き込まれる。 アイとアクルビの関係が世間に公表される。 片寄ゆら死亡。享年25歳。 有馬かなと黒川あかねが高校を卒業。(3月) ルビー・あかね・フリルで個人間オーディションを行う。(4月以降) 映画製作開始。 斉藤壱護が苺プロの社長に復帰する。 映画の撮影開始。(~8月第3週) 映画の初号試写上映と関係者へのインタビューが行われる。(11月) 小説45510の語り手が昔旧B小町初期メンバーで作成したブログを削除する。 B小町のライブツアー(11月21日~12月25日) ニノがルビー殺害を謀り、失敗する。(12月25日) カミキとアクアが心中する。(12月25日) アクアの葬式が行われる。 |
2026年 | 映画「15年の嘘」が公開される。 視点Bの語り手がアイを想起しながらコンビニに買いに行く。 |
2026年 以降 | B小町から有馬かなが脱退し、新メンバーを二人加え、B小町がドーム公演を果たす。 MEMちょがしばらくしてアイドルから卒業してプロデューサーに転身。 有馬かながハリウッド映画に出演を果たす。 かなとあかねが主演女優賞を受賞。 あかねはアクアを蘇らせる方法を模索する。 メルトは日本映画文化賞新人賞を受賞。 フリルは引退して結婚した模様。 |
これまで公開された描写を見る限り、原作者の赤坂アカ先生は時系列を厳密に管理していませんでした。
特にカミキとアイの決別とアクルビ出産・姫川夫妻の心中事件は時系列が顕著に矛盾しています。本編ではカミキとアイの決別がアクルビ出産より前としていましたが、正しくはアクルビ出産後かつ姫川夫妻の心中事件とアイ死亡の間の出来事です。
その他にも多数矛盾点がありますので、アニメ化に際しこれら時系列を適宜修正した上でアニメ化してくれることを祈りたいですが、実際は原作者だけでなくアニメ開発スタッフもきちんと時系列を把握していない印象です。
この作品にミステリー・サスペンスとしての楽しみを求めるのは間違いでした。「深く考えるな、感じろ」というのがこの漫画に対する正しい接し方だったようです。
正直な所、多くの人がこの結末に納得していないと思われます。どうして【推しの子】はこんなクソみたいな結末を迎えてしまったのか、個人的な所感を下記記事にて纏めさせて頂きましたので、良ければご覧下さい。

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