JR西日本が管轄するJR紀勢本線・JR阪和線・JR関西空港線・JR大阪環状線・JR桜島線の夜間留置まとめ!2023年のデータをまとめましたので、これを基に考察をしていきたいと思います!
運行系統ごとの運用状況
本記事では新在家所属・日根野所属・森ノ宮所属を中心に記載します。
新在家(2023年)
新宮2本、串本2本、紀伊田辺2本、和歌山1本、新在家7+4本、粉河2本、橋本2本、五条7本、高田1本、王寺3本、奈良1本
所感
新在家派出所については下記記事で記載したので割愛します。
日根野(2023年)京都289系も併せて掲載
紀伊田辺4本、御坊4本、和歌山3本、新在家9本、日根野19+9本、鳳13本、天王寺3本、森ノ宮6本
和歌山3本、日根野4+1本、鳳3本
新宮1本、日根野1本
日根野+2本
新宮1本、白浜1本、紀伊田辺1本、日根野2+1本
日根野+5本
日根野1+2本、向日町4本、野洲2本
網干0~1本、向日町0~1+1本、紀伊田辺1本、白浜1本、新宮1本
向日町+3本
所感
日根野には普通車と特急車の両方が所属しています。阪和線の全運用を賄っており、一部が他路線にも直通しています。
普通車
まず普通車ですが、4両固定編成と6両固定編成の2種類が存在し、車両形式も223系と225系の2種類が在籍しています。ただし、車両形式での運行系統の区別はなく両数でのみ区別されており、223系と225系は共通運用となっています。
普通車の運行範囲は思いの外広く、北は大阪環状線、南はなんと紀伊田辺まで運行があります。阪和線を営業運転する普通列車は、紀勢本線に直通したとしても御坊までしか直通運転しませんが、紀勢本線内で完結する日根野車の運用の中に紀伊田辺まで運行される運用があります。
言い換えると紀勢本線完結運用の中に日根野車4両と新在家2両の2種類の運用が存在するということです。新在家所属の227系2両だけでは紀勢本線の運用を賄えていないため、日根野車4両がフォローしています。
正直これは完全に新在家227系2両が足りていない証拠だと思います。227系2両を新製投入するか、日根野または網干に所属している225系4両から2両と6両をそれぞれを組成し、2両を紀勢本線に投入するべきだと思います。
とはいえ、日根野も網干も新車を投入しなければ、紀勢本線を2両または2両+2両の4両に統一することはできません。日根野車4両は予備車が8本ありますが、阪和線快速列車の2022年の混雑率が120%となっており、利用者の戻り具合によっては来年度のダイヤ改正で朝ラッシュ増発・予備車削減になる可能性があります。
また日根野車の6両編成がありますが、11本しかありません。阪和線の普通運用は全て6両にすべきだと思いますが、全運行を賄うことができないので、先程提案した225系4両を2両と6両に組成変更した際に発生した6両を普通運用に投入して輸送力増強して欲しい所です。
そして普通運用は6両固定、快速は8両固定に統一して日根野での増解結を廃止すると。関西空港~大阪都心が全区間8両になれば、遅延発生時の回復力強化に繋がりますし、普通車にAシートのような座席指定車両を混結しやすくなるので、是非実現して欲しいです。
特急車
特急車は関西空港直通の特急はるか、和歌山方面直通の特急くろしおで使用する列車が所属します。はるかとくろしおで使用車両が異なります。
まず特急はるかについては281系・271系が使用されており、9両・9本・7運用・予備2本と適正数となっています。場合によっては臨時列車を設定してスポット的な輸送も可能でしょう。
対して特急くろしおは283系・287系・289系の3形式が使用されており、それぞれ運用が別建てとなっています。3形式の運用数を合計すると11運用になります。
また289系は日根野所属ではなく京都所属です。付属3両が特急こうのとりに使われることがあるので京都所属なのだろうと思いますが、正直全列車日根野に移籍した方が良いと思います。
さらに2024年春は北陸新幹線開業により、余剰の683系3両が日根野に転属する可能性があります。683系3両が289系として日根野に転属した場合、283系がくろしお運用から撤退し、さらに白浜でくろしおの運行系統が分断される可能性があります。
来年のダイヤ改正内容に注目です。
森ノ宮(2023年)
森ノ宮12~13+3本、大阪2本、天王寺3本、桜島1~2本
所感
森ノ宮に所属する列車はJR西日本の看板ともいえる大阪環状線と桜島線で運行される列車です。最新車両の323系が所属し22本・20運用・予備2本の体制となっています。
運用数と予備車の本数は、首都圏の路線とほぼ同等の比率なので、丁度良い本数だと思います。ただなにわ筋線が開業した時、この本数で大丈夫なのかという心配はありますけどね。
駅ごとの夜間留置状況
本記事では紀勢本線・阪和線・関西空港線・大阪環状線・桜島線について紹介します。新在家派出所の車両は桜井線・和歌山線にも列車が走行しますが、これについては別記事で紹介します。
紀勢本線
新宮(車庫収容力121両、合計留置両数:2両4本+6両3本=26両)
名古屋HC85系2両2本
新在家227系2両2本
日根野283系6両1本
日根野287系6両1本
京都289系6両1本
引き上げ線:105m5両1本
85m4両2本
125m6両1本
145m7両1本
165m8両1本
185m9両2本
205m10両1本
225m11両2本
245m12両1本
265m13両1本
紀伊勝浦
夜間留置設定なし
紀伊田原
夜間留置設定なし
串本(合計4両)
新在家227系2両2本
周参見
夜間留置設定なし
白浜(合計12両)
日根野287系6両1本
京都289系6両1本
紀伊田辺(車庫収容力74両、合計留置両数32両)
日根野223系4両・225系4両4本
新在家227系2両2本
日根野287系6両1本
京都289系6両1本
引き上げ線:105m5両1本
側線:125m6両2本、205m10両2本、225m11両2本
南部
夜間留置設定なし
印南
夜間留置設定なし
和佐
夜間留置設定なし
御坊(合計16両)
日根野223系4両・225系4両4本
引き上げ線:125m6両1本
紀伊由良
夜間留置設定なし
湯浅
夜間留置設定なし
箕島
夜間留置設定なし
加茂郷
夜間留置設定なし
海南
夜間留置設定なし
和歌山(車庫収容力31両、合計留置両数32両)
日根野223系4両・225系4両3本
日根野225系6両3本
新在家227系2両1本
引き上げ線:45m2両1本、145m7両2本、185m9両1本
JR西日本車の夜間留置設定なし
新在家(車庫収容力:留置線141両+検査線18両、合計留置両数58両)
日根野223系4両・225系4両9本
新在家227系2両7+4本
45m2両1本
65m3両2本
85m4両1本
125m6両1本
185m9両1本
205m10両1本
225m11両2本
265m13両4本
285m14両1本
325m16両1本
入出庫待機線245m12両2本
検査線125m6両(建屋50m2両分)
検査線245m12両(建屋120m5両分)
所感
紀勢本線は主要駅にしか夜間留置はありません。ただし、串本と和歌山は営業線上の留置があると考えられます。
特に和歌山は阪和線の運用のために車庫外留置が発生していると考えられます。わざわざ車庫外留置が設定されているのも、それだけ阪和線の利用者が多く、JR西日本にとってもそれだけ利便性を重視したいのかなと思います。
ちなみに普通車は紀伊田辺で完全に分断されています。日根野車が紀伊田辺以遠に乗り入れないのもこれが理由です。
阪和線・関西空港線
紀伊
夜間留置設定なし
和泉砂川
夜間留置設定なし
長滝
夜間留置設定なし
関西空港
夜間留置設定なし
りんくうタウン
夜間留置設定なし
日根野(車庫収容力:留置線403両+洗浄線33両+検査線32両+転削線10両、合計留置両数214両)
日根野223系4両・225系4両19+9本
日根野225系6両4+1本
日根野271系・281系9両1+2本
日根野283系3両+2本
日根野283系6両1本
日根野287系6両2+1本
日根野287系3両+5本
145m7両1本
265m13両3本
285m14両1本
305m15両1本
325m16両1本
345m17両1本
入替線125m6両1本
洗浄線225m11両3本
検査線85?m4両2本(有効長不明)
検査線245m12両2本
45m2両1本
185m9両2本
225m11両4本
245m12両3本
265m13両4本
285m14両2本
305m15両2本
325m16両3本
405m20両1本
485m24両1本
転削線205m10両
熊取
夜間留置設定なし
東貝塚
夜間留置設定なし
東岸和田
夜間留置設定なし
和泉府中
夜間留置設定なし
鳳(車庫収容力:留置線154両+検査線24両、合計留置両数70両)
日根野223系4両・225系4両13本
日根野225系6両3本
65m3両3本
125m6両4本
145m7両4本
165m8両4本
185m9両2本
205m10両3本
入出庫待機線125m6両1本
入出庫待機線145m7両1本
検査線165m8両3本(建屋は125m6両分)
上野芝
夜間留置設定なし
夜間留置設定なし
引き上げ線兼中線:245m12両1本
鶴ケ丘
夜間留置設定なし
天王寺(車庫収容力28両以上、合計留置両数36両)
日根野223系4両・225系4両3本
森ノ宮323系8両3本
阪和線引き上げ線:165m8両1本
大阪環状線引き上げ線:185m9両2本
所感
阪和線は路線の端点以外は車庫併設駅しか夜間留置はありません。主要駅にも夜間留置設定はありません。
まあ、東岸和田駅の場合は高架化工事をしていたので、東岸和田駅に夜間留置設定がないのは当然ですね。他の駅も高架化したければ、ダイヤ上は既に対応済みといえると思います。
今後の日根野車の懸念点はなにわ筋線開業時に車庫容量が間に合うかですね。なにわ筋線開業後は、同線だけでなくおおさか東線の運用も日根野車の担当になるかと思います。
さらに直通快速を終日運行するなら、大和路線の快速運用分も一部日根野車が担当する可能性があります。一応鳳も日根野も改良工事をすれば留置両数増も可能かと思いますが、念のため。
大阪環状線・桜島線
桜島(合計留置両数8~16両)
森ノ宮323系8両1~2本
安治川口
旅客列車の夜間留置設定なし
新今宮
夜間留置設定なし
西九条
夜間留置設定なし
大阪方面側線:265m13両(業務上は4番線扱い)
桜島線直通側線:445m22両1本
大阪(車庫収容力:留置線61両、合計留置両数36両)
明石207系7両・321系7両2本
奈良221系6両1本
森ノ宮323系8両2本
大阪環状線引き上げ線:205m10両2本
京橋(車庫収容力35両、合計留置両数7両)
明石207系7両・321系7両1本
大阪環状線引き上げ線:205m10両1本、325m16両1本
森ノ宮(車庫収容力:留置線265両+検査線40両+保守線9両、合計留置両数152~160両)
奈良221系4両2本
日根野223系4両・225系4両6本
森ノ宮323系8両12~13+3本
165m8両6本
185m9両6本
205m10両7本
225m11両2本
245m12両1本
460m23両1本
入出庫待機線185m9両4本
検査線165m8両2本(建屋は85m4両分)
検査線165m8両3本
保守線185m9両1本
所感
夜間留置は新在家や日根野とは異なり、営業線上での留置が多めに設定されています。特に桜島については発着線2本とも夜間留置が設定され、保守車両の進路を妨害しています。
このため日によっては終電後に京橋まで回送して一晩を明かし、保守完了後・営業運転が始まる前に再び京橋から桜島まで回送することがあるようです。個人的には西九条に夜間留置しても良い気がしますが、西九条への夜間留置設定はないようです。
まとめ
阪和線は将来なにわ筋線と相互直通運転を行います。これによって運用がどう変わるのか。あるいは変わらないのか。
とりあえずは来年のダイヤ改正内容に注目というところでしょうか。
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