名古屋地区南西部では、名二環の中では最後の未開通区間となる南西部の工事が進んでいます。
この工事が完了すれば、尾張地区西部における南北交通の効率アップ、高速道路の通行止めの際の迂回路になる、冠水時に緊急輸送道路として機能する等、様々なメリットがあります。
本記事では、開通1週間前となる2021年4月24日と開通日5月1日の名二環の南西部の工事状況について紹介します。
事業概要
事業の概要については、以下の記事に記載しておりますので、クリックしてご覧ください。
現地の状況
実際に現地に行って、開通直前の様子を確認して参りました。
名古屋西JCT
下の画像は国土地理院Webサイト「地理院地図Vector(試験公開)」で公開されている「標準地図」に加筆したものです。なお下の画像以外にも地理院地図Vectorより引用+加筆したものがありますが、以降の画像ではこの説明を省きます。名古屋西JCTは、今回の整備区間の北端になります。ご覧の通り橋脚の上に行先案内看板が設置されました。
東名阪自動車道と名二環の本線同士の交差部です。下層の名二環の橋桁は、橋脚のスパンが非常に長いところに架橋されています。
東名阪自動車道から名二環飛島JCT方面へのランプも、カーブ対する警告灯まで整備済みでした。また警告灯は既に点滅状態でした。
案内看板も整備が完了しています。上の写真は東名阪自動車道四日市方面から名二環飛島方面へのランプの途中にある看板です。
名二環へは料金所を1回通る必要があるので、その案内がなされています。
こちらが開通時の名古屋西JCTの分岐の様子です。上が清須方面、下が飛島方面です。
特に飛島側から清須方面へ向かう際の分岐は左カーブの途中にあるので、分岐が突然現れるので、注意が必要です。
名二環の本線は東名阪自動車道の本線と交差する所を境にして谷になっています。
清須方面のJCTの合流地点です。料金所が移設され本線上に設置されていた料金所はなくなっています。
千音寺南IC(仮称:名古屋西JCT南IC)
名古屋西JCTのすぐ南にあるICが千音寺南ICです。上の写真が入り口、下の写真が出口になります。
橋の架橋はもちろん、道路の舗装や白線を引くところまで完了しており、あとは簡易柵を撤去するのみとなっています。
工事の都合により下道は暫定1車線となっています。工事の資材を順次撤去し、その後拡張がなされるものと考えられます。
JR関西本線との交差部
千音寺南ICから南にいくと次はJR関西本線と交差します。その直下、下道には富田中学校北交差点があります。
下がJR関西本線の高架橋、そのさらに上の高架橋が名二環です。こういった高架橋同士の交差は圧巻ですよね。
JR関西本線交差部でも下道は片側1車線となっています。現在は両側1車線ずつが使用されています。
JR春木駅からの様子も撮影しました。鉄道線と交差していることは高速道路利用者からはわからないでしょう。
上が名古屋西JCT方面、下が飛島JCT方面です。遮音板の整備はもちろん、案内看板や表示機の設置まで完了しているのが分かります。
JR関西本線交差部はこのように遮音版だけでなく、追加で金網が設置されています。
近鉄名古屋線との交差部
JR関西本線を抜けるとすぐ南で近鉄名古屋線とも交差します。上の写真が四日市方面、下の写真が名古屋方面です。
長いスパンで鉄道線が国道302号線をオーバーパスしており、さらにその上を名二環がオーバーパスしています。
鉄道線が国道302号線と名二環の間を抜けているのが分かります。名二環は遮音板が整備済みです。
富田IC(仮称:富田IC)
富田ICは国道1号線との交差部、かの里交差点の前後に設置されます。上の写真が名古屋西JCT方面の入り口、下の写真が同方向の出口になります。
こちらもランプは整備済みであとは簡易柵を撤去するだけです。
こちらが飛島JCT方面の富田ICです。こちらも整備が完了しています。
こちらが本線から見たICの出口分岐の様子です。上が名古屋西JCT方面、下が飛島JCT方面の様子になります。
国道1号線オーバーパスするために、ICの中腹に向かって本線道路が勾配を上っていきます。
国道1号線との交差部(かの里交差点)
こちらが国道1号線の交差部、かの里交差点です。交差点の上部で国道1号線がオーバーパスしていますが、さらにその上を名二環がオーバーパスしています。
上が名古屋方面、下が四日市方面の様子になります。国道1号線側は本線の南側にさらに線増出来そうなスペースがあります。
これによって片側2車線化することが出来そうです。
国道302号線は、その気になれば片側3車線化も可能かもしれません。
イオン南陽店からの様子
イオン南陽店の屋上からは高速道路の様子を上から観察することが可能です。上の写真が名古屋西JCT方面、下の写真が飛島JCT方面なります。
前回2020年11月に取材したときは遮音版がまだ整備完了していなかったので、隙間から舗装状況などを把握できました。しかし現在は整備完了完了しており、中の状況を知ることはできません。
案内看板もご覧の通り設置されました。イオン南陽店は富田ICからも南陽からもそう遠くないところにあるようです。
南陽IC(両茶橋東交差点)
市道戸田荒子線と国道302号線の交点に両茶橋東交差点が設置されています。その前後に南陽ICが設置されます。
上の写真が名古屋西JCT方面、下の写真が飛島JCT方面の様子です。
戸田川のほとりからの様子です。工事の囲いが取り払われ開通を待つのみとなっています。
飛島方面の料金所は高架上に設置されました。通行止めの表示が為されていますが、稼働を開始しています。
南陽ICの本線上からの様子です。上が名古屋西JCT方面、下が飛島JCT方面になります。
飛島大橋
飛島大橋を北側から撮影した様子です。一般道も含めて高架橋の架橋は全て完了していました。
しかし名古屋西JCT方面の一般道はまだ舗装が完了していませんでした。一般道側の整備はゴールデンウィーク明けからになりそうです。
飛島大橋の中腹からの様子です。上の写真が名古屋西JCT方面、下の写真が飛島JCT方面です。
飛島大橋の本線上からの様子です。走っていると橋の上にいる印象は受けません。
飛島大橋の前後では一般道と高さを合わせるために勾配を下っていきます。
飛島大橋の飛島側にはR=480の急カーブがあるので、走行する際は注意しましょう。
飛島IC(仮称)
飛島北ICは国道23号線との交点である梅之郷交差点の前後に設置されるICです。上の写真が名古屋西JCT方面の入り口、下の写真が同方面の出口になります。
ランプの整備は完了してしていますが、一般道の整備がまだかなり残っています。
上の写真が飛島JCT方面のランプです。国道23号線の交点より少し南にいった所に設置されました。
本線上からの飛島北ICの様子です。上が名古屋西JCT方面、下が飛島JCT方面になります。
こちらも国道1号線の時と同様、国道23号線をオーバーパスするために本線が勾配を上っていきます。
国道23号線(梅之郷交差点)
梅之郷交差点は国道302号線と国道23号線の交点に設置されています。国道1号線との交点と同様歩道橋で上からのぞくことが出来ます。上の写真が国道23号線の名古屋方面、下の写真が四日市方面です。
国道302号線はこの交差点より南が片側2車線になります。整備もかなり進んでおり、右折レーンが車線分用意されたことも分かります。
飛島JCT
飛島JCT付近は前回2020年11月取材時と大きく変わらずすでにほぼ完成しています。
上の写真が豊田方面、下の写真が四日市方面です。
料金所の案内看板が新しく設置されていました。
飛島本線料金所の本線からの様子です。飛島方面、清須方面共に3レーンずつ用意されています。
ご覧の通り右方向・四日市方面に行くには左側の分岐へ、左方向・豊田方面に行くには右側の分岐に入る必要があります。
まとめ
名二環開通によってますます自動車での往来が活性化するでしょう。コロナ禍でなかなか外出が出来ない状況ですが、また景気が回復して活気を取り戻すことを心より祈っています。
名二環南西部の新設工事の動画版(youtube)
当方では、名二環南西部の新設工事の様子を動画でもまとめています。是非ご覧ください!
開通1週間前2021年4月24日の様子
開通日2021年5月1日の前面展望
その他の取材日
2020年11月14日時点の様子
参考文献
国土交通省国土地理院
https://www.gsi.go.jp/top.html
国土交通省愛知国道事務所
https://twitter.com/mlit_aikoku/status/1326721381099167745/photo/1
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