【推しの子】第149話感想!
前回の続きであかねとかなの会話が続きました!感想と考察をしていきます!
想像以上に浅い理由だった。
前話の感想にて、私は何故かなが「あかねの方が良い」と言ったのか考察しました。個人的には「アクアについて知らないことがあり過ぎるから」と思っていましたが、真相はその予想よりもずっと浅い理由でした。
真剣に考察してた私が馬鹿でした。そういえば有馬かなってこんな子でしたね。
かなが曇るのはこれで何度目かというと、一番最初の漫画原作ドラマで1回目、JIFのアイドルライブで2回目、漫画原作の2.5次元舞台で3回目、中堅編からスキャンダル編にかけての1年以上の期間が4回目なので、今回で5回目となります。過去4回でかな自身の独力で解決に導いたことは一度もありません。
最初は、かな自身が幼少期に天狗になっていたことに対する反省し、その後努力したと見られたため、報われるべき理由がありました。しかし、回を追うごとにかな自身の性格的欠点と共に反省が足りない様子が散見されるようになり、読者の信用を失うようになったのは、SNS等の反応を見ての通りです。
今回のSNSの反応を見て、改めて有馬かなへのヘイトが映画編でまるで回復していないことを確認しました。個人的には、有馬かなの評価を回復させるには「自身のこれまでのキャリアがルビーやあかねと比べて明らかに劣っていること」をまず徹底的に自覚させる必要があると思います。
その上でアクアやあかねに頼ることなく独力で再起させること。アニメ1話の映画「それが始まり」の撮影で分かる通り、かなの女優への熱意はアクアとは関係ない所に端を発しますから、女優として強く立ち上がることは可能なはずです。
赤坂アカ先生には是非とも有馬かなの人間としての成長を見せて欲しい所です。それもなく何時までも他の人に助けられてばかりでは、読者からの共感は到底得られないでしょう。
現実社会は今我々が見せられている有馬かなを取り巻く環境ほど温くはありません。アイドルとしての適性があるほど顔が良ければ世渡りは簡単なんて、ふざけるのも大概にして欲しいです。
乖離する有馬かなの作中の評価と読者側の評価
前話の感想でも書いた通り、アクアのヒロインレースはアクアが誰を選ぶかで決まると思います。しかし正直な所、もし仮にこの展開でアクアがかなを選んだとしても大半の読者は納得しないでしょう。
もちろんルビーやあかねが選ばれたとしても、万人が納得することは無いと思います。それはこれまでの描写だけでは不足、あるいは間違った描写をされてきたからです。
しかしそれでも、あかねやルビーではかな程批判を喰らうことはないでしょう。なぜならこの二人には、これまでの実績がしっかりとあるからです。
あかねは登場時から天才女優として界隈では有名でした。おそらく今ガチでSNSの波に飲まれ自殺まで追い込まれた後の逆転劇のために付けられたであろう設定ですが、この設定がアクアの復讐劇にも役立つこととなり、後々の展開でその優秀さが如何なく発揮されました。
宮崎旅行でアクアとあかねがキスをして正式なカップルになって以降は特に躍進し、原作96話ではついに新人俳優賞を受賞しました。アクアの復讐劇においては、アクアのPTSDに対して長い間寄り添っただけでなく、アイ殺害の黒幕がカミキヒカルであることを突き止め、今なお復讐劇への推進力を持っている唯一の存在です。
ルビーも初登場時から大きく躍進しています。宮崎旅行で黒幕の存在をツクヨミに教えられてからは、復讐を果たすべく芸能界でなりふり構わぬ行動をし始めました。
この自身のIQが低いながらもルビーなりに積極的に戦略的な行動を行った結果、親譲りのルックルの良さも相まって、夏コミから半年が経過した原作94話の段階で女性アイドルアワードの新星賞を獲得し、新B小町のYouTubeチャンネル登録者数を100万人まで押し上げています。
(アクアの心を救うことも、原作143話にて、ルビーらしい回答できっちり出来ている)
これらの実績が功を奏し、作中では長々と描かれた映画のアイ役を決めるべく、フリル・あかね・ルビーの間で個人間オーディションをしています。ここでの主役獲得の序列こそ、現時点での各ヒロインの実力順・実績順であり、ここに有馬かなは呼ばれる事すらありませんでした。
それもそのはずで、かなは宮崎旅行以降目立った実績を獲得できていません。アクアへの恋が失恋に終わったことで精神的に弱くなり、パフォーマンスが悪くなっていたからです。
とはいえ、初登場時からコミュ力の問題を指摘されておきながら、反省の色が見えない描写が多々見られました。そうした負の積み重ねによって、原作66話で描写された鏑木Pの評価とは裏腹に、かながキャリアを順調に積み上げられなかったことは悪い意味で説得力あります。
そしてこの負の積み重ねがスキャンダル編で読者からの反感を買う形で爆発したことは、原作を現在進行形で読み続けていたファンならよく知っているでしょう。
今ならアクアによるアイ関連の告発が有馬かなのスキャンダルの有無に関係なく行われていただろうということが分かりますが、当時は唐突過ぎてルビーよりかなを優先されたと読者に受け止められました。
さらに、その後かながスキャンダルについてアクルビにまともな謝罪をしなかったことで大きなヘイトを買い、これが今でも尾を引いています。
映画編では、ここまで語って来た内容を踏まえての有馬かなに対する作中での評価と読者側の評価に乖離が見られるようになりました。特に原作135話では顕著で見られ、スキャンダルから3~4か月しか経っていないにもかかわらず、アクアが「有馬だってもうガキじゃない」「周りを見れる役者に育った」「もう結構立派」というおかしな評価を下していました。
話をまとめると、あかね・ルビーとかなの間は「芸能界ではっきりとした実績があるか否か」「アクアの内面(特にPTSD)に深く寄り添えているか」という点で大きな差が出来ています。これが原作146話でようやく挽回され始め、ヒロインレースも面白さを取り戻した矢先に今回の話になる訳ですが・・・。
「かなちゃんは自分の魅力に無自覚すぎ」って・・・申し訳ないですけど、今のウジウジしてネガティブなかなは、男の私から見て全然魅力的に見えないですし、かなとあかね・ルビーとの差が歴然な現状ではとても説得力は無いです。
赤坂アカ先生など開発スタッフ側の評価と読者側の評価の乖離について、開発スタッフ一同は今一度見直して欲しいです。何度も言いますが、有馬かなに必要なのは墜落してしまったかなの評価を再起させるほど強い女の描写であり、色恋沙汰に一喜一憂する恋愛脳・重曹劇場ではありません。
こんなあかねは見たくなかった。
問題のシーンはまだ続きます。かなの自宅に乱入した後にあかねが放った「じゃあ恋人が出来たら復讐なんてもっと出来なくなるよね?」という言葉・・・
何言ってんの??
今まで見たことない様なあかねの振る舞いに、「かなちゃんの恋を応援する」発言が霞むくらい意味不明でした。一応今まで描写と矛盾はないと思いますが、それがヤンデレ気質によるものだとは思いませんでした。
一あかね推しとして一言言わせてください。こんな黒川あかね見たくなかった。
私は兼ねてから各話感想記事にて「あかねの狂気が好き」だと語って来ました。しかし私が好きな狂気は、こんな「元カレに嫌がらせをする」ような狂気ではありません。
私が見たかった狂気は、アクアを救うために死に物狂いで行動しアクアのために尽くす姿です。延いてはアクアのPTSDや復讐劇を解決するという困難を可能にする主人公ムーブ・強くて格好良くて熱い女が見たいのです。
アクアやかなの気持ちを無視してヤンデレ悪女ムーブかますのをアクあか推しが望んでいるとでも?勘違いも甚だしいですよ、赤坂アカ先生。
原作116話で放った「アクアくんの企みは私が止める」は、【推しの子】における諸問題を吹き飛ばす、少年漫画の主人公のような頼もしさではなかったのですか?アクアと破局して以降、何かしらのイベントがあって再起したものとばかり思っていました。
期待外れにも程があります。はっきり言って失望しました。
まとめ
ということで、以上第149話の感想でした。
今回の話に対する不満はまだまだありますが、とりあえず次回は1週間後。果たしてこの大荒れ具合を赤坂アカ先生は収束させることが出来るでしょうか。
コメント
本当、違和感が目につきすぎて物語が失速してるのがハッキリわかりますよね。これでは大半の読者も原作への関心が薄れて来てるのでは?
まさか、このタイミングでこんなストーリーの本筋とはほとんど関係ない話が来るとはね。
別に私はアクア──復讐劇の主人公とはいえ、彼は独善的で可愛げがなさすぎる──が誰とくっつこうがどうでもいいと考えてますが、それでも仰る通り独力で問題解決するところを一度も見せてない有馬かなでは違うでしょ、と思います。
途中までは何だかんだで芸能界の先輩面が許されるキャラだったんだけどなあ…。
有馬かなは先輩面が出来ないほどやらかしまくってますよね。そこを開発スタッフ陣は受け入れられていない。自分の中かから生まれ出たキャラクターなので愛情があるのは分かりますが、現実は直視すべきですね。